監査・検査の問題


★ 自治体の破綻 ★ 防衛施設庁談合事件 ★広島労働局裏金 ★兵庫労働局裏金
監査法人及び公認会計士の懲戒処分について 05/10/06 (金融庁)

監査・検査の問題のリンク集。 興味のある方の参考になれば幸いです。

形だけの監査や検査は意味がない。しかし、適切な検査が行われていない 場合も多い。古いなあなあの世界が存在するからだ。

監査法人も収入なしでは生きてゆけない。 いくら公正な立場であることを要求されても、顧客が粉飾決算の容認を要求し 従わなければ、他の監査法人が仕事を依頼され、粉飾決算の容認するだけのことである。

誰かが止めないと、自制出来ない。役人は裸の王様。馬鹿が損する日本。 日本は衰退へ向かっている。将来を考えず、今の結果重視で現状。

格差の存在は当然の結果。世界的に見て高い日本人の人件費を考えれば、結果を出すためには 必然の選択。外国の貧しい生活を理解できない日本人。自分達が彼らのようにならないと思うから 改革や努力が足りない。金持ちや成功者は良いけど、勝ち組みになれないと将来は きついぞ。公務員は何も知らず、無駄使いや私的利用が無いから罪にならない 裏金つくり。これで良いの??

朝日新聞(2006年1月24日)より

問われる監査体制 堀江社長を逮捕 「エンロン」と類似の声 会計不信、米は規制強化

処分は運が悪いとは言え、自業自得!

東芝の不適切会計、監査法人と会計士7人処分へ 11/21/15(読売新聞)

 東芝の不適切会計問題を受け、日本公認会計士協会が東芝の決算を監査した新日本監査法人と担当した会計士7人に対し、協会会則に基づく懲戒処分を行う方針を固めたことが20日、わかった。

 月内にも、処分手続きの開始を発表する。

 処分内容は今後、同協会の規律調査会と綱紀審査会を開いて検討する。新日本には戒告など、会計士には戒告や会員権停止、退会勧告などの処分が想定されるという。会員権停止や退会処分となった場合、公認会計士の業務は行えなくなる。

 同協会の調査で、新日本が協会の指針に沿った十分な監査を、東芝に対して行っていなかったことが判明した。

 金融庁は昨年12月22日、公認会計士法に基づき新日本に3か月の一部業務停止命令など、会計士7人には最長6か月の業務停止命令の行政処分を行っている。

自分の理解では東芝の問題について新日本監査法人に対し、金融庁は21億円という巨額の課徴金の処分は重すぎると筆者と言っている。その理由として 日本の環境や制度に問題があり、権限を持つ金融庁に根本的な問題があると言っている。だからと言って監査法人の責任がないとは思わない。 基本的には軽井沢のバス事故と同じである。業界や監督官庁の問題と最終走者のバス運行会社の結果が大惨事となって現れただけ。

既に公認会計士になっていないのであれば、このような環境である限り公認会計士になる以外の良い選択があれば公認会計士にならなければ良い。 これで関係者でなければ問題に巻き込まれる事はない。

お役人(金融庁)に問題があるのは個人的な経験もあるので理解できる。彼らは変われるのか?力を持つ政治家又はかなりの外的な圧力がなければ 基本的には変わらないと思う。金融庁だけでなく、一般的にお役人は同じである。出来るだけ影響を受けない業種や選択を選べるのであれば、 そうするのが最善だ!

なぜ監査法人ばかり叩かれる…東芝問題の不条理とは (1/6) (2/6) (3/6) (4/6) (5/6) (6/6) 01/20/16 (読売新聞)

早稲田大学教授 上村達男

不適切な会計が表面化し、経営が悪化している東芝の監査を担当してきた新日本監査法人に対し、金融庁は21億円という巨額の課徴金を課した。2008年の公認会計士法改正で公認会計士への課徴金制度が導入されて以来、課徴金の適用は初めて。監査法人の責任は当然、問われるべきだが、日本の会計監査の仕組みそのものが大きな問題を抱えていると、上村達男教授(会社法、金融商品取引法)は指摘している。

公認会計士は「駅伝の最終走者」

 金融庁が新日本監査法人に対して処分を科したのは昨年12月22日。同監査法人に対する課徴金21億円のほか、新規契約禁止3か月の業務改善命令と担当の7人の公認会計士に対して1〜6か月の業務停止命令を出すという厳しい内容。新日本は東芝との監査契約も解消したとのことである。

 処分の理由は、重要な項目で異常な値を把握しながら確認を怠ったことなど、監査手続きに重要な不備があったこと。特に、監査法人の審査担当役員が監査調書を確認せず、経営者が不適切な会計処理を容認していた可能性を監査チームが検討していないことなどが指摘され、監査法人の審査態勢が十分に機能していないとされた。

 こうした問題点について、監査法人に一定の責任があることは確かだが、問題は、極めて多くの関係者による「総合的不正」ともいえる東芝問題全体の構図の中で、公認会計士監査の責任がどの程度の位置づけであるべきなのか、今回の金融庁の対応がそれにふさわしいものと言えるのか、にある。

 私は、公認会計士の責任を軽くみようとしているわけではない。しかし、公認会計士監査とは、独立性の高い第三者による証明行為であり、事業活動そのものではない。期中の監査を前提としながらも、最終的な監査意見の表明とは、箱根駅伝で言えばいわば往路復路10区間の最終走者のようなものであり、彼の前を走る9名の走者が頑張っていないときに、アンカーの責任ばかり追及され、その責任追及が厳しいほど、他者の責任問題が等閑視される危険がある。要は、東芝の経営者と上級管理職、現場職員、そして金融庁自身も箱根の5合目の坂道で必要な汗を流してきたと言えるのか、そのこととの関係で監査法人の責任問題は論じられるべきだろう。

会計の知見乏しい日本の経営者

 第一に、東芝問題で痛感するのはトップの素養の低さである。決算の数字を操作させるようなことをすれば身が危ういという感覚がまるでないことが、社内の調査や社外調査によって強くうかがえる。

 社内の調査委員会の報告は、「経営トップらの関与に基づいて、不適切な会計処理が多くのカンパニー(編集注・独立した事業部門)において同時並行的かつ組織的に実行または継続された不適切な会計処理については、経営判断として行われたものと言うべく、これを是正することは事実上不可能であった」としている。

 コーポレート・ガバナンス(企業統治)は、経営トップに対する牽制システムが中心であるから、まるでガバナンスのかけらもなかったといわれているに等しい。

 経理部門等についても、「規定上のルールに基づく会計処理を行う前に、順次、上司の承認を求め、その承認が途中で得られなかった場合には、明文上のルールに基づく適切な会計処理それ自体がなされないという事態に陥ることとなった」とされており、業務の適正さを確保するための内部統制への信頼性が欠落していたことになる。

 日本の経営者は、かなり一流とされていても、法や会計、税等に対する知見が乏しく、こうした分野の一般常識的な知恵自体がそなわっていない場合が多い。経営トップにはこの分野の詳しい知識は不要だが、危険察知能力ないし専門家の活用能力は絶対的に必要である。

 経営トップがこうした分野の常識を養う講座のようなものは日本にはなく、あっても自分が勉強しなければならないとは思っていない。危ういなと感じて専門家に聞くという感覚すらないとすると、会社にとっての最大のリスクは「経営者リスク」である可能性が高い。東芝はそうした典型的なお粗末なケースであった。

 皮肉な言い方だが、フォルクスワーゲンの不正が、監督当局の裏をかいてやろうという「規制」対「被規制」のせめぎ合いという性格が強いのと対照的である。ジェントルマン・ルールが支配しているはずのロンドンのシティーで、一流金融機関がLIBOR(ロンドン銀行間取引金利)を不正に操作していたというのも、この類いである。

 それに比べて、東芝のトップの何と素朴なことか。これではそもそもグローバルマーケットで戦えるはずがない。暗号を皆読まれていながら「大和魂」で戦争を遂行した、かつてのお粗末な軍部のエリートたちを思い出すと言っては言い過ぎだろうか。

監査法人はなぜ「適正意見」を書けるのか

 ところで、東芝やトヨタのような巨大な会社の財産や損益の状況について、事業行為自体をしていない公認会計士が、なぜ「適正」という意見を書けるのか?

 それは、経理部門を中心とする内部統制部門に、複式簿記を活用して日々の取引記録を正確に記録する部門としての信頼性があり、そうした信頼を前提に適宜サンプリング調査を行うことが可能になるためである。具体的には、倉庫等への現地調査、棚卸しの立ち合い、預金残高の銀行への確認といった行為で、これらを試査という。試査の過程で問題があれば、さらに踏み込んだ調査を行い、問題がなければ、適正意見を表明できる。

 倉庫いっぱいに「こしひかりの俵」が詰まっていることを検証するには、俵を全部開けなくても抜き打ち的に、かつ無作為に検査し、すべてが「こしひかり」なら、倉庫の全部の俵に「こしひかり」が入っているとみる統計学的知見がそこにはある。公認会計士が適正意見を書ける根拠はこうした、いわゆる「会計内部統制システム」の信頼性にあるのだから、会計士はつねにこうした内部統制システムの水準について把握していなければならない。

トップにモノ申せる環境が大切

 もっとも、経理部門というのは経営トップに構築責任があるため、中立的で信頼できる会計内部統制が存在する前提として、トップに対するガバナンス環境がどうなっているかについて常に注意を払う必要がある。トップがワンマンで何を言われても誰も抵抗できないということなら、そうしたトップが構築した内部統制部門に信頼性はない。こうした会計内部統制を取り巻くガバナンス環境のことを「統制環境」といい、アメリカの内部統制に関する最重要文書であるCOSOレポートでも特に重視されている。

 東芝は、ガバナンス不在であるから、想定通り内部統制も経理部門も無機能化していたという、非常にわかりやすい構図である。経理部門が社長の檄げき文のような「チャレンジ」を策定し、内部統制部門は事実上トップのコンサルタントに過ぎなかったとされている。監査法人として、そうした状況を全く知りませんでした、と言えるかというと、少なくとも自らの拠って立つ内部統制の信頼性や統制環境を検証していなかっただけでなく、かなり状況を把握していたことがうかがえる、具体的な問題点も指摘されている。

監査法人…日本とアメリカとの違いは?

 日本を代表する一流企業の内実がこれほどひどいのであれば、何か日本の資本市場を巡るシステムの根幹に重大な問題があるのではないかと思うのも自然だろう。

 先の箱根駅伝の例で言えば、監査法人に対して汗のにじんだ襷たすきが渡されていなかったとしたら、そんな襷を受け取って走ったこと自体が間違いだったということになる。それなら新日本監査法人は、監査の大前提が充足されていないと言って、東芝の監査を辞退すべきだったかとなると、そこに日本の監査法人が置かれた厳しさがある。

 これは、新日本監査法人だけの問題ではない。というのは、このような状況で監査を辞退しても、日本ではその後継者がすぐ出てくる。アメリカで担当監査法人が辞退したら後任がいるはずはないという。なぜなら、前任者が辞任するような会社の監査を担当すれば、直ちに不適正意見を書くか、これはひどいとすぐに辞任するかの、いずれかで、そんな状況で監査を引き継ぐことは責任追及の嵐に身を投ずるようなものだからである。

 アメリカで監査報酬が非常に高いのも(最低でもゼロが一つ違う)、監査を軽視して訴訟で負けると会社が被る制裁金(課徴金)等の額がきわめて大きく、また監査法人に辞められると、後任はいないため、上場廃止を覚悟しなければならないためという。つまり、被監査会社に対する監査法人の強い交渉力と、高い報酬とがアメリカの監査実務を可能にしている。

 しかし、日本では監査報酬を、経営にとって必要不可欠で重要な費用と考えている経営者は少なく、どうせ訴訟にはならないことを前提に少しでも安くたたこうとする。そして、ひとたび問題が起きれば世を挙げて監査法人の責任追及に走る。日本の監査法人はこうした状況に置かれている。

会計・監査に明確な位置づけが必要

 そもそも監査の目的とは何か。そんなことは、とうの昔から明らかなのではないかと思われるだろうが、そうではない。

 有価証券の公正な価格形成を目的とした金融商品取引法(以下、金商法)で、財務諸表の監査の目的は、「一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、企業の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況をすべての重要な点において適正に表示しているかどうかについて、監査人が自ら入手した監査証拠に基づいて判断した結果を意見として表明すること」とされている。

 一方、会計処理のルールを定めた会計原則や監査基準等それ自体は「法規範」ではなく、監査とは「公正な会計慣行」に準拠して会計処理がなされているかを意見表明する行為とされてきている。会計専門家も監査論の専門家も、金商法上の会計(金商法193条による)や監査(金商法193条の2による)であっても、金商法の目的や各規定との関係で論じてこなかった。会計や監査は資本市場規制にとって、直接関係しない他分野(会計学、監査論)との位置づけで、法理論上、正面から位置づけられていない。公認会計士試験科目に会社法はあっても、金商法はない。上記の、金商法193条や193条の2は「雑則」でしかない。

 近時、公認会計士には「資本市場の担い手としての使命」が強く求められている。実は公認会計士協会は、金商法適用会社にとっては、金商法上の情報開示や会計・監査・内部統制を、会社法上のそれに対して優先適用されるべきと法務大臣に宛てて要望してきた。それは、金商法と会社法で共通する問題については金商法上の制度が優先適用され、それが会社法の概念でもあると明示しようという、私がかねてより主張してきたいわゆる「公開会社法」の実現だが、いまだに実現していない。

 公認会計士は、市場の担い手としての使命を果たすことが求められているにも関わらず、会計理論も監査理論も行政も、問題をそのようなものとして正しく位置づけていない。公認会計士・監査法人が資本市場の担い手として行動しようとしても、会計学や監査論の教科書が、また行政がその足を引っ張っているのだ。

資本市場規制の中枢…会計・監査・内部統制

 結論を示しておくと、金商法の法目的である「資本市場の機能の十全な発揮」「公正な価格形成」(同法第1条)にとって、会計・監査・内部統制は絶対的に必要不可欠な資本市場規制の中枢の制度である。たとえば東証の株式市場で、どの株式を買ってどの株式を売るかという判断が可能なのは、すべての会社の財産や損益をみる「共通のめがね」(会計原則、財務諸表規則等)を使用するからである。そうでなければ出てきた数値の比較自体(他社比較)ができない。

 その数値は、株式のような日々品質が変化する金融商品であれば、時々刻々たる数値の変化情報を確実に市場に反映する会計システム(有価証券に係る財務情報の適時適切な開示を可能としうる損益法会計)であることも要請される。資本市場での投資判断や、他社の数値との比較を可能にするのが金商法会計の意義であり、それを共通の資格(公認会計士・監査法人)をもった者が、共通の基準(監査基準・監査実施準則等)に基づいて「適正」との検証印を押すことで、市場での取引適格性が確保される。

 金のバーに貴金属商の刻印が押されていると、一々溶かさないでも直ちに換金できるのと理屈は同じである。だからこれを監査「証明」という。会計監査は、会社に雇われ、その会社のために監査をするのではなく、資本市場に共通の投資尺度を提供することが使命である。だからこそ、公認会計士・監査法人は「資本市場の担い手」と呼ばれる。

 理論も実務もこうした考え方に基づいて設計されていないにも関わらず、いったんことがあると、市場の担い手としての責任追及がなされる。今回の東芝と新日本監査法人の件でも、こうした基本的な問題に触れたコメントをまず目にしないが、掲載されるのがヨミウリオンラインの「深読みチャンネル」であり、大いに深掘りして良いとのことなので、あえてこうした問題に言及している。

金融庁はこれでいいのか

 会計や監査の不正が資本市場の価格形成にとって中枢の問題であるとすると、なぜ新日本監査法人に対する責任追及が証券取引等監視委員会によって主導されていないのか。金融庁に対して監査法人に対する処分勧告を行ったのは、公認会計士制度について定めた「公認会計士法」上の存在である「公認会計士・監査審査会」という金融庁内の審議会で、勧告は公認会計士法41条の2に基づくものであった。資本市場で投資判断に必要な材料を正しく提供するよう求める金商法に基づくものではなかった。

 証券取引等監視委員会が有価証券報告書等の開示書類(財務書類)における重大な虚偽記載という金商法違反行為について、東芝本体に行ったように、監査法人に対しても、金融庁に課徴金や行政処分を勧告するという形を取れなかったのはなぜなのか。

 こうした金融庁の姿勢は、会計・監査を資本市場規制の中枢の問題とは捉えておらず、重要ではあるが、金商法規制ではなく、会計学や監査論の問題としかみていないことの表れではなかろうか。

 有価証券報告書や有価証券届出書の虚偽記載は重い刑事罰の対象になっているが、監査証明における虚偽証明は有価証券報告書等の虚偽記載ではないと言うのであろうか。あるいは、公認会計士・監査法人は、たとえば有価証券届出書等の監査証明において、記載が虚偽であり、または記載が欠けているものを、虚偽でなく、または欠けていないものとして証明した場合には損害賠償責任(民事責任)を負うべき主体として明示されている(金商法21条1項3号)が、刑事責任の根拠にはならないというのであろうか。

 結局、今回の東芝事件における監査法人の行為が、金商法違反と結びつきうる具体的行為とはされず、公認会計士法違反として公認会計士一般のあり方の問題とされた。こうした金融庁の姿勢は、資本市場の担い手として監査法人を位置づけていないことを意味している。厳しい処分があっても、監査法人としては資本市場との関係で自分たちの業務がいかに位置づけられるべきかという明快な指針が与えられていないままだ。

スケープゴートはいつも東証と監査法人?

 新日本監査法人はオリンパス事件も担当していたとして指弾されているが、少なくともオリンパスによる当初の対応は、評価損を一時的に転売する「飛ばし」は違法ではないという金融庁の当時の行政解釈が一因だったことは確かである。

 アメリカでは連邦証券規制主体であるSEC(証券取引委員会)はいつでも被告になる。日本の金融庁と検察は、決して負けてはならないという「無謬むびゅう性神話?」が支配する世界にいるために、負けもあり得るというギリギリの法運用によってルールを明確化するという機能を十分に果たしていない。

 市場で問題が生ずると東証の責任が追及され、会社で問題が生ずると公認会計士が追及され、追及される側は監督官庁に全く抵抗できないという構図が続く。

 仮にそうした対応を是としたいのであれば、金融庁はかつて議論されたように、高度の中立性・独立性ある準司法機関(担当大臣は不要−公正取引委員会のように)として再生すべきである(第1次安倍内閣の経済財政諮問会議で決定され、閣議決定もなされたが実現していない)。監査法人による虚偽証明・不当証明に対する処分としての課徴金の金額は監査報酬の1.5倍とされているが、具体的な行為の中身を反映させて機動的に活用できるようにすべきである。

 しかし、現実は大蔵省解体による財政・金融分離の理念は遠く忘れられ、麻生太郎氏が両大臣を兼ねている。しかも、その大臣は副総理であり、成長戦略の旗振り役として「株価最優先内閣?」の旗を振っている。監査法人だけの問題ではない。現在の日本の資本市場をとりまく状況は、「深読み」がいがありすぎるというのが正直な感想である。

上村 達男( うえむら・たつお )
 早稲田大学法学部教授。1948年東京都生まれ。71年早稲田大学法学部卒業、専修大学教授、立教大学教授などを経て97年より早稲田大学法学部教授。2006年から4年間同大学法学部長。東京証券取引所自主規制法人アドバイザリーボード委員、(株)資生堂社外取締役、元NHK経営委員会委員。著書に「会社法改革―公開株式会社法の構想」(岩波書店)、「株式会社はどこへいくのか」(日本経済新聞出版社、共著)など。

業界のトップ法人がこの有様である

東芝不正会計を見逃した超巨大法人の「節穴監査」 12/18/15(毎日新聞)

 年の瀬も押し詰まった12月15日、公認会計士の世界に衝撃のニュースが走った。東芝を監査した「新日本監査法人」について、金融庁の公認会計士・監査審査会が「運営が著しく不当だった」と厳しく断じる検査結果を公表したのだ。審査会は15日、同法人を行政処分するよう金融庁に勧告した。

 新日本監査法人は、公認会計士約3500人を擁する国内最大手の監査法人。大元の法人は1967年に日本で最初に設立された。その後、他の法人と合併・合流を繰り返し、今では資本金約9億円、監査をする企業4000社超という、日本3大監査法人の一角を占めるまでになった巨大法人だ。

 社員の多くが、司法試験と同レベルの難関国家試験に合格した公認会計士という専門家集団である。だからこそ、不正会計の発覚当初から「いったい東芝の何を監査してきたのか」と強い批判を浴びた。「著しく不当」という今回の表現は、監査法人失格の烙印(らくいん)を押されたに等しい言葉だ。法人内部でいったい何があったのか。

「社員や監査補助者が責任と役割を自覚していない」

 審査会の公表文を見てみよう。A4判2枚に、新日本監査法人に対する厳しい指摘が並んでいる。

公認会計士・監査審査会が12月15日に公表した書面「新日本有限責任監査法人に対する検査結果に基づく勧告について」

 審査会はこれまで2年に1度、新日本監査法人の定期検査を行ってきた。そうした過去の検査で、企業に対する監査計画の立案や手続きの不備を繰り返し指摘してきたという。

 ところが、東芝不正会計を受けた今回の検査で、過去に指摘された改善策を周知徹底しておらず、改善状況を検証する態勢も構築していなかった、と指摘されたのだ。さらに「社員や監査補助者には、監査で果たすべき責任や役割を十分に自覚していない者がいる」「一部の業務執行社員は、深度ある査閲を実施しておらず、監査補助者に対する監督、指導を十分に行っていない」とも書かれた。

 「業務執行社員」は、企業の監査を行い、最後に「監査証明」を出すときに監査法人を代表してサインをする幹部社員のこと。幹部社員全員ではないが、その一部は監督、指導を十分にしていないという。当然のことながら、能力のある社員が業務執行社員となるはずだ。仕事を適当にやったり、怠けたりしている幹部社員がいるということなのだろうか。

 審査会は結局、「新日本監査法人の品質管理態勢は著しく不十分である」と結論づけた。つまり、新日本監査法人に企業の監査はきちんとできない、ということだ。

東芝の見積もりや事業見通しをうのみに

 公表文は続いて、東芝に対する監査のどこに問題があったかを具体的に挙げている。

 まず、重要な勘定で「多額の異常値」を把握していたにもかかわらず、やらなければならない実証手続きをしていなかったこと。そして、東芝が行った「見積もり方法の変更」と「事業計画の合理性」をうのみにし、批判的に検討しなかったことを指摘した。

11月27日に東芝が開示したウェスチングハウス社の減損テストに関する資料。15年間で46基の原発建設受注を前提にしており、「バラ色予測」ともいえる

 この簡潔な公表文には、とても重要なことが書かれている。東芝は5月に不正会計が発覚した後、決算発表と有価証券報告書提出を延期。修正して、9月7日に財務局に提出し、公表した。その修正版もこれまでどおり新日本監査法人が監査した。ところが審査会は、まさにその9月に新日本監査法人に検査に入り、公表文に書かれた結論を出したのだ。

 ということは、改めて「適正」の太鼓判を押したはずの修正版有価証券報告書も、「著しく不十分な品質管理態勢」のなかで監査されたことにならないだろうか。「多額の異常値」はさすがに直されただろう。だが、「事業計画の合理性」はどうなのだろうか。

損失隠しオリンパスに続く不正見逃し

 東芝は11月、ウェスチングハウスを含めた原子力事業の2029年度までの事業計画を初めて公表した。世界で400基以上の原発建設計画があり、ウェスチングハウスが64基の受注を目指すというものだ。そして、資産評価では「保守的に見て46基受注を前提とした」と説明した。筆者は一連のリポートで、46基受注という前提は本当に保守的に見たものなのか、バラ色の予測で見通しが甘すぎるのではないか、と疑問を示した。

 この原子力事業計画を、新日本監査法人は批判的に検討したのだろうか。審査会は、新日本監査法人の運営体制の不備を現在形で指摘しているのである。

 新日本監査法人は、11年に損失隠しが発覚したオリンパスの監査も担当していた。このとき、金融庁から業務改善命令を受けた。同法人のサイトには今も「これら改善策を着実に推し進め、より一層の監査品質の向上に努めてまいります」(12年7月)という言葉が掲載されている。

 業界のトップ法人が、こうした行政処分を繰り返し受けるのは異常である。新日本監査法人の英公一理事長は「今後は全構成員一丸となって信頼回復に取り組む」とのコメントを出したが、東芝と同じく、信頼回復への道のりはかなり険しいのではないか。

当然の処分じゃないの?金融庁が甘すぎた!

新日本監査法人に初の課徴金 東芝問題で金融庁が検討 12/10/15(毎日新聞)

上栗崇

 金融庁が、不正があった東芝の会計を監査していた新日本監査法人に対し、課徴金と業務改善命令の行政処分を同時に行う方向で検討していることが9日、わかった。監査法人への課徴金処分は初めて。証券取引等監視委員会が東芝について過去最高額の課徴金勧告を出しており、不正を見逃した新日本の責任も重いとみている。

 金融庁の公認会計士・監査審査会は新日本への立ち入り検査や関係者の聴取を進めており、来週にも処分を公表する。課徴金は、東芝から受け取った監査報酬2年分にあたる約20億円を軸に検討している。6カ月前後の新規契約禁止も命じる可能性がある。意図的な不正の見逃しは見つからなかったが、必要な注意を怠ったために不正を見抜けなかったと判断した。

 監査法人への課徴金処分は2008年の公認会計士法改正で導入された。その後発覚したオリンパスの損失隠しなど過去の不正会計問題では適用されなかったが、東芝は不正の規模が大きく、社会的影響も大きいことから、初の課徴金処分を科す方針を固めたとみられる。

金融庁 新日本監査に課徴金検討…東芝不正会計 12/10/15(毎日新聞)

 不正会計問題を起こした東芝の監査を担当した新日本監査法人に対し、金融庁が業務改善命令だけでなく、課徴金の行政処分も検討していることが10日、分かった。適用されれば監査法人では初めて。会計不正を見抜けなかった責任は重いとみている。

 新日本に対し、立ち入り検査を進めてきた公認会計士・監査審査会の処分勧告を受けて、早ければ年内に処分を判断する。課徴金は新日本の場合、東芝からの2年間の監査報酬に当たる20億円程度が想定される。6カ月前後にわたり新規顧客との契約を禁じる一部業務停止命令を出す可能性もある。(共同)

東芝不正会計を見逃した新日本監査法人、金融庁が「業務停止命令」を検討か 08/07/15(Business Journal)

 2000億円近くにまで膨れ上がった東芝の不適切会計処理をめぐり、強い批判を集めているのが、同社の監査を担当していた新日本有限責任監査法人である。

 新日本は、2011年に損失隠しが発覚したオリンパスの監査を当時担当しており、その不正を見抜けなかったことが批判を呼んだ。そして3年前には金融庁から業務改善命令を受けたことも記憶に新しい。新日本は英アーンスト・アンド・ヤングと提携し、現在は国内4大監査法人の一角を占めている。にもかかわらず今回の東芝の事件で監査法人としての役割を十分に果たしていなかったことが明らかとなり、日本の監査の在り方が問われる事態となりそうだ。

 6月の株主総会で東芝の田中久雄社長(当時)は、不適切会計の把握状況を説明。この時は「累計548億円」と問題会計額を報告したが、90%が公共事業中心のインフラ関連での利益かさ上げで、コストを次期に繰り越す手法がとられていた。

 東芝が利益操作をしていた12年7月、新日本とあずさ監査法人の2法人は、10年以上にわたるオリンパスの損失隠しを矯正できなかったとして、金融庁から業務改善命令を下されていた。

「新日本は本来もっと緊張感を持ってクライアントの監査に当たらなければいけなかった。金融庁は業務全般を見直すように新日本に求めていた」(関係者)。

 その新日本が、なぜ東芝の利益のかさ上げを見逃してしまったのか。別の監査法人幹部が指摘する。

「公共事業の利益が一期平均100億円も増えるなど、素人がみても不審です。精査していれば、少なくとも不適切な会計処理の手法は見破れたはずです。新日本の責任はあまりに重い、といわざるを得ません。これでは監査法人ではなく、数字が合っているかどうかだけを調べる単なる“計算法人”にすぎません」

 関係者によると、オリンパス損失隠し事件を告発した証券取引等監視委員会のある委員は、東芝事件の概要報告を受け、「また新日本か」と嘆いたという。

「新日本に対し、金融庁は業務改善だけでなく、『一定期間の業務停止命令』を視野に入れて事態の推移を静観しているもよう」(関係筋)。第三者委員会報告がまとまった現在、早くも監査法人の責任追及と現在の監査制度改善を求める声が広まっている。

会計監査のプロである監査法人でも見つけなかったとなれば東芝の悪質性が高いという事になる。そして、東芝のような不正が行われた場合、 監査法人でも見抜けない事を証明した事になる。

他の監査法人であれば見抜けたのであれば、新日本監査法人に問題があることになる。

どちらのケースであっても厳しい事件だ!

東芝会計操作 ルール軽視の企業風土改めよ 07/22/15(読売新聞)

 日本を代表する大企業が、会社ぐるみで利益の水増しを繰り返していたとは、言語道断だ。

 東芝の不適切会計に関する第三者委員会が、調査報告書を発表した。

 報告書は、田中久雄社長、佐々木則夫副会長、西田厚聡相談役の歴代3社長の時代に、損失計上の先送りなどが経営判断として組織的に行われていたと認定した。

 東芝の社内調査で約500億円とされていた利益のかさ上げは、1500億円超に膨らんだ。

 田中氏ら歴代社長を務めた3人のほか、取締役6人が辞任し、経営陣を大幅刷新したのは当然だ。東芝は信頼回復へ、再発防止に全力を挙げなければならない。

 会計操作の最大の原因は、行き過ぎた利益至上主義にある。

 業績報告の会議では、社長らが「チャレンジ」と称する過大な収益目標を設定し、各部門に厳しく達成を迫っていた。

 決算期末のわずか3日前に120億円の利益改善という常軌を逸した指示を出し、利益のかさ上げに追い込んだケースもある。

 さらに報告書は、上司の意向には逆らえない「企業風土」が、不適切な会計処理が長年続いた温床になったと指摘した。

 コンプライアンス(法令順守)よりも上司の命令を重んじる慣行は看過できない。ルール軽視の体質を改める必要がある。

 独立した立場から社内の不正に目を光らせる内部統制も、機能していなかった。

 会計や業務を監視する監査委員会のメンバー5人のうち3人は社外取締役だったが、2人は元外務官僚で、報告書は「財務・経理に十分な知見を有している者はいなかった」と批判した。

 東芝は社外取締役をいち早く導入するなど、ガバナンス(企業統治)改革の先駆者とみなされてきた。だが、形ばかりで中身が伴っていなかったと言われても仕方があるまい。統治体制の抜本的な見直しが求められる。

 会計監査のプロである監査法人も、利益の水増しを見抜けなかった。経営トップまで関与した隠蔽工作をどう見破るか。難しい課題を残したと言えよう。

 2011年に発覚したオリンパスの粉飾決算事件など、上場企業の会計不正が後を絶たない。人ごとと受け止める経営者が少なくないからではないか。

 日本企業の情報開示と証券市場に対する信頼を損なわぬよう、各企業は社内体制を真剣に点検してもらいたい。

東芝の仕事を失うリスクとプロフェッショナリズムを考えたけど、利益が最優先となったのでは??

東芝不適切会計、新日本監査法人立ち入り検査へ 07/16/15(読売新聞)

 金融庁の公認会計士・監査審査会は、東芝の決算を監査した新日本監査法人に対し、公認会計士法に基づく立ち入り検査を行う。

 構造的な問題が見つかれば、業務改善命令などの行政処分も検討する。

 関係者によると、新日本監査法人は金融庁に対し、「監査は適正な手続きで行ったが、東芝から実態と異なる説明を受けた」と説明しているという。

東芝の不適切会計問題 第三者委、監査法人の責任追及検討 (1/2) (2/2) 07/15/15(産経新聞)

 東芝の不適切会計問題を調べている第三者委員会(委員長・上田広一元東京高検検事長)が、同社の監査を担当した新日本監査法人の責任追及を検討していることが15日、分かった。近くまとめる報告書で新日本の責任を指摘する可能性が高い。報告書を受けて会社の立て直しを急ぐ東芝にとっては、再発防止に向けて社内の監査体制の強化も課題になる。

 新日本は約3500人の公認会計士を抱える大手監査法人。東芝の決算を監査し、適正意見を出してきたが、その後、過去の不適切会計問題が発覚した。不適切な会計処理が複数年、幅広い事業分野で行われていたことが明らかになっているだけに、新日本の会計監査が十分だったか、第三者委が調べている。

 新日本は「第三者委員会の報告が出るまではコメントできない」としている。今後は東芝が決算を修正するに当たり、訂正監査を行う見通しだ。

 新日本は平成23年に過去の損失隠しが発覚したオリンパスの監査も担当。同社の第三者委には調査報告書の中で「責務を十分果たすことができなかった」と指摘された。その後、金融庁から業務改善命令を受けている。

 一方、東芝は社内に久保誠取締役を委員長とする「監査委員会」を設けている。第三者委では、監査委が形骸化していたとみており、本来の役割を果たしていなかったことを指摘するとみられる。

 東芝は今後、9月の臨時株主総会を経て発足する新体制の検討を本格化させる。田中久雄社長や佐々木則夫副会長ら複数の取締役が辞任する一方で、社外取締役を半数以上とする新しい取締役会を置く方向だ。同社はこの中で、監査委による監査に実効性を与える方策も検討する。

粉飾容疑の会計士、会社側に1000万円 口止め目的? 04/13/09(朝日新聞)

 新潟県長岡市の工作機械メーカー「プロデュース」の粉飾決算事件で、さいたま地検に証券取引法(現・金融商品取引法)違反容疑で逮捕された公認会計士の石井清隆容疑者(40)が、昨年9月に同社が証券取引等監視委員会の家宅捜索を受けた後、同社元幹部に約1千万円を提供していたことが捜査関係者への取材で分かった。石井会計士は売り上げの水増し方法などを同社側に提案したとされ、そうした事実を口止めする目的で提供したとみられるという。

 資金提供を受けていたとされるのは同社前専務の井上義則容疑者(40)=同法違反容疑などで再逮捕。同社関係者によると、井上前専務は経理・財務部門を統括する立場にあり、不正な会計処理を実務面で主導していたという。

 同社は昨年9月18日、監視委から同法違反容疑で本社などの家宅捜索を受け、翌19日に強制調査を受けていることを公表した。捜査関係者によると、同社の会計監査を担当していた石井会計士は、自らが不正な会計処理に積極的にかかわっていたことが明るみに出れば刑事責任を問われることになるのではないかと考え、井上前専務に約1千万円を提供して口止めを依頼したとみられるという。

 石井会計士は、同社が05年12月に上場する際、前社長の佐藤英児容疑者(40)=同=や井上前専務と共謀し、実際は赤字だったのに黒字と偽った有価証券届出書を関東財務局(さいたま市)に提出したとして逮捕された。石井会計士は逮捕後の調べには容疑を認め、不正な会計処理を提案したと話しているという。

 地検や監視委は、同社が上場後も「循環取引」と呼ばれる取引先と伝票上のやりとりだけで架空の売り上げや利益を計上する手法で好業績を装い、石井会計士は虚偽の決算内容と知りながら監査報告書で適正意見の表明を続けていたとみている。地検は、石井会計士が見返りに同社側から報酬とは別に数百万円を受け取っていた疑いもあるとみて調べている模様だ。(富田祥広)

公認会計士逮捕 粉飾決算事件でさいたま地検 04/09/09(朝日新聞)

 新潟県長岡市の工作機械メーカー「プロデュース」(08年10月にジャスダック上場廃止)による粉飾決算事件にからみ、さいたま地検は9日、東京都杉並区の公認会計士石井清隆容疑者(40)を証券取引法(現・金融商品取引法)違反(有価証券届出書の虚偽記載)の疑いで逮捕したと発表した。

 地検によると、石井容疑者は同社の監査を請け負っていたが、05年6月期の事業年度について同年11月、関東財務局に、同社の売上高が約14億8千万円だったのに約31億円だったと記載した損益計算書を載せた有価証券届出書を提出した疑いなどが持たれている。

粉飾決算:循環取引で100億円か 新潟・機械メーカー 02/26/09(毎日新聞)

 新潟県長岡市の機械メーカー「プロデュース」=ジャスダック上場廃止、民事再生手続き中=による粉飾決算事件で、さいたま地検特別刑事部と証券取引等監視委員会は来週後半にも、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載など)の疑いで強制捜査に乗り出す方針を固めた模様だ。佐藤英児前社長(40)や監査担当の公認会計士(39)らが07年6月期までの2事業年度で、協力企業との間で帳簿上だけで商品の売買を繰り返す「循環取引」を実行し、売上額を約100億円水増しした疑いがあるという。

 法人としての同社も立件する方針。佐藤前社長は業績好調を装った07年6月期決算公表後の07年11月、保有する自社株2000株を約6億5000万円で売却した。翌月、プロデュースも増資で約40億円の資金を調達しており悪質性が高いと判断した。佐藤前社長は証券監視委の任意の聴取に容疑を認めている模様だ。

 関係者によると、プロデュースは06年6月期決算の売上高が実際は約30億円だったのに約58億円に、07年6月期も約30億円を約97億円に水増し。虚偽の有価証券報告書を作成し関東財務局(さいたま市)に提出した疑い。

 水増しは十数社が関与した循環取引によるもので、経営実体のないダミー会社も含まれていた。証券監視委などはジャスダック上場(05年12月)を狙った佐藤前社長が、06年6月期の数年前から計画的に粉飾決算を実行したと見ている。

 一方、会計士は東京都内の監査法人の元理事長。不正な決算処理に積極的に関与した疑いがあるという。会計監査の担当者が不正の見返りに報酬を受領すると、会社法上の収賄罪が成立するため、同地検は会計士が同社から受領した報酬の趣旨についても関心を寄せている模様だ。

 証券監視委は昨年9月18日、プロデュースを強制調査するなど調べを進めてきた。同社は昨年10月、ジャスダック上場廃止となり、既に事業の一部を埼玉県内の機械メーカーに譲渡することが決まっている。【堀文彦】

【ことば】循環取引

 自らが販売した商品を、複数の協力企業間で転売させた後、再度買い取る手口。実際には商品自体が実在しないケースがほとんどで、何度も循環取引を繰り返し、その都度売り上げを計上する。協力企業も売上高が増えるほか、手数料を利益計上できるメリットがある。

グッドウィル欺き380億円、買収仲介の会計士ら中抜き 01/26/09(読売新聞)

 総合人材サービス会社で東証1部上場だった旧グッドウィル・グループ(GWG)による人材派遣会社の買収に絡み、GWGが支払った883億円のうち約380億円が取引を仲介したファンド運営会社ら3者に流れていたことがわかった。

 実際の買収価格は1株あたり96万円だったが、運営会社は倍以上の231万円と提示。GWGを欺いて、買収に乗じて巨利を手にしていた。

 GWGの開示資料によると、同社は2006年10月、業界大手の「クリスタル」を買収するため、別のファンドを通じて「コリンシアン投資事業有限責任組合弐号」(コリンシアンファンド)に883億円を出資、同ファンドがクリスタルの創業者から取得した同社株91%分のうち67%分を手にして子会社化した。出資のため、みずほ銀行から871億円の融資を受けた。

 関係者によると、契約書に記されたファンドの組合員(出資者)はGWGのほかファンド運営会社「コリンシアンパートナーズ」、格闘技団体代表、投資事業会社の元代表の3者。

 パートナーズの社長だった公認会計士(51)はGWGに対し「ファンドへの出資額は1185億円で、GWGの出資比率は74%。残り302億円はほかの投資家が出資する」と説明したが、実際にはGWG以外の出資金はゼロだった。

 買収話はそもそもクリスタル側から売却の意向を聞きつけた会計士が、格闘技団体代表らを通じてGWGの折口雅博元会長(47)に提案した。

 会計士らは実際には発行済み株式の91%にあたる5万1825株を約500億円(1株96万円)で取得し、即日、GWGに対し、説明した架空の出資比率に基づいて3万8190株(1株231万円)を提供。ファンドに残った約380億円のうち約180億円と1万3635株(約131億円相当)をパートナーズが受け取り、約200億円を格闘技団体代表らが分け合った。

 コリンシアンファンドは07年7月に解散。パートナーズは180億円から経費を差し引いた収益を08年4月期の所得として申告したが、法人税など約40億円を滞納している。

 GWGから社名変更したラディアホールディングスは「株の取得価格は適正だったと考えている」としている。公認会計士らは取材申し込みに、25日までに応じていない。

大阪府の監査は台本通りでっせ!…事務局員がせりふ書き 01/02/09(読売新聞)

 大阪府の監査委員(5人)が2007年11月〜08年9月に府の部局や出資法人などを監査した際、対象部局担当者との質疑応答の9割以上が、監査委員事務局職員が事前に作った案文と同じ内容だったことが、読売新聞の情報公開請求でわかった。

 案文は、対象部局の担当職員と打ち合わせて作成しており、職員同士で作った“台本”を読み上げるだけの監査になっていた。識者らは「職員が隠したい会計処理は見つからず、裏金はなくならない」と批判している。

 府監査委員は現在、府議2人と公認会計士、弁護士、元府議各1人が務め、月59万2000円〜18万4000円の報酬を得ている。

 部局や出資法人など42機関を対象に行われた計16日の監査について、当日の議事録と、同事務局が事前に作成した質疑・所見案を公開請求し、比較した。

 議事録によると、監査委員は、各機関の責任者らに計668回質問し、ほぼ同数の回答を得て、経理上の不備の指摘や業務改善の要望にあたる「所見」を計159回述べた。質問と回答の94%にあたる625回分と、所見の75%の119回分の表現が、事務局作成の案文と同じだった。浦島幸夫事務局長は「監査前日までに委員に見せており、案文には委員の指摘も取り入れている」と釈明している。

三洋電機:不適切会計問題 会計士4人、半年〜2年業務停止 不正見抜けず−−金融庁 07/12/08(毎日新聞)

 金融庁は11日、大手電機メーカー、三洋電機の不適切会計に絡み、監査を担当した旧中央青山監査法人の公認会計士4人を、金融商品取引法に基づき半年〜2年の業務停止処分にしたと発表した。

 同庁によると、会計士4人は、三洋電機が01年3月期から05年3月期決算で純資産額を1000億円超も過大計上していたことを見落とし、虚偽の財務書類に監査証明を与えていた。同庁は「監査業務で重大な不正チェックの注意を怠った」として、単体決算を担当した会計士2人を2年の業務停止処分とした。連結決算を担当した会計士2人はそれぞれ半年と9カ月の業務停止処分にした。

 三洋電機は、今年1月に有価証券報告書の虚偽記載を問われ、830万円の課徴金納付命令を出され、納付している。【永井大介】

東和銀行:前頭取時代の不適切融資疑惑で報告命令 金融庁 06/16/07(毎日新聞)

 群馬県の第二地銀、東和銀行(前橋市)が、増田煕男(ひろお)前頭取時代に、取締役会の承認を得ないなど不適切な融資を行った可能性があるとして、金融庁が同行に報告命令を出したことが16日、明らかになった。東和銀は第三者委員会を設置するなど行内調査を実施する見通しだ。

 関係者によると、金融庁の検査で、前頭取や一部役員が主導する形で、社内審査が不十分なまま、親密先に融資した疑いのある案件が数件見つかったという。この検査結果を基に、金融庁は報告命令を出し、全容解明を同行に求めることにした。不適切融資が確認されれば、金融庁は行政処分などの検討に入る。

 増田前頭取は旧大蔵省(現財務省)出身で、今年5月に不良債権処理による大幅な赤字決算の責任を取って退任した。金融庁は新経営陣に対し、旧経営陣時代に発生した問題の徹底解明を求め、経営体制の抜本的な改善も促す方針とみられる。【清水憲司】

死者が出たら、対応の問題も指摘されただろう。 死者が出なかったから、さほど真剣に取組まないだろうね。 やはり、何度も問題を起すのは会社の体質。大規模な人事の 見直しが必要だろう。

中華航空機炎上:那覇空港事務所、消防に通報し忘れ 08/21/07(読売新聞)

 国土交通省那覇空港事務所によると、空港で火災を認知した場合、地元消防に通報することになっているが、今回の事故で同事務所は通報し忘れた。

 同事務所によると午前10時34分、空港の「消防庁舎」にある財団法人「航空保安協会」の自衛消防隊の消防車3台で消火を始め、指揮車を含め計7台で作業をした。この時、保安協会と同じ消防庁舎にある空港事務所の保安防災課には職員が不在で、保安協会の職員も地元消防に連絡し忘れたという。保安防災課には職員2人が常駐しているはずだったが、1人は休みで、1人は空港事務所の本部事務所にいたという。

 那覇市消防本部へは、空港の近くにいた非番の同本部職員が同35分に同本部へ通報し、同43分に消防車が到着。計32台が消火に当たった。

【木下武、佐々木洋】

黒い煙に乗務員「大丈夫」…一転、炎と怒声 中華航空機 08/21/07(読売新聞)

 観光にビジネスに、沖縄を訪れた160余の人たちが一度に命を落としかねない惨事となった20日の中華航空機の爆発・炎上事故。乗客たちは、うっすらと上がった煙がまたたく間に炎となって機体を包む一部始終を目の当たりにした。機内で一人が「何かがおかしい」と感じてからわずか数分。「間一髪」に何があったのか。

 ■「タイヤの煙」と取り合わず

 出発から約1時間たった午前10時27分。乗客と乗員計165人が乗った中華航空120便は、ごくふつうに那覇空港に着陸、駐機場に向かい始めていた。

 那覇市で食堂を営む知人を手伝うために、前から7列目の右側に座っていた台湾の崔鄭如(サイ・テイニョ)さん(65)が、右主翼下のエンジンから黒い煙が立ち上るのを見たのは、その時だった。すぐに客室乗務員に知らせたが、「タイヤの煙だ」と取り合ってもらえなかった。「エンジンの回転部分からだ」と食い下がったが、「大丈夫」とあしらわれた。

 崔さんの席から8列後ろに、夫と1歳の息子と一緒に沖縄観光に来た羅卉茹(ラ・ケイニョ)さん(27)がいた。羅さんもまた、焦げ臭いにおいが機内に漂っていることに異変を感じた。窓の外を見ると、右翼エンジンの周辺に上がる煙が目に入った。何かおかしい――。

 しかし、何事もないかのように機体は駐機場で静止し、シートベルト着用サインも消えた。乗客は一斉に立ち上がり、棚から荷物を取り出すと通路に並んだ。

 ■あっという間に両翼とも炎に

 突然、右の窓際席から上がった女性の悲鳴が機内を貫いた。

 「煙が出ている!」

 那覇市の実家に帰省するため妻(26)と一緒にやや前方にいた香港在住の会社員、渡部修帆(しゅほ)さん(28)が、その中国語の意味を理解した直後には、右翼エンジンからの煙はもう炎に変わっていた。左側の窓の向こうにも火柱が見えた。あっという間に両翼とも炎に包まれていた。肌に「火照り」を感じた渡部さんの口からは強い言葉がついて出た。

 「早く降りろ。降りないと危ない!」

 それでも乗務員は「大丈夫です、大丈夫です」と繰り返していた。機長からは席を立たないようアナウンスがあった。

 だが、渡部さんには乗降用のタラップを機体につなげる車が遠ざかっていくのがわかった。「むこうも危険を察知したんだ」と焦った。

 「落ち着いて」「大丈夫」――。煙しか見えなかった時には、そんな言葉を掛け合っていた通路の乗客を、「炎」が一変させた。

 ■事故機振り返らずひたすら走った

 「早く進め!」「早く開けろ!」。怒声ばかりになった。ヨーロッパ旅行から台北経由で帰国した沖縄県糸満市の小学教諭、篠原恵子さん(53)も後ろからぐいぐい押され始めた。機内には悲鳴と泣き声が交錯し、前方の乗降用扉に乗客が殺到した。沖縄県豊見城市の中山賢さん(50)は「閉じ込められた」とさえ感じた。

 2、3分後だったと思う。ようやく前方のドアが開いた。足元には脱出用のシュート。乗客はそれぞれの居場所から近いシュートを目がけて駆けだした。乗務員たちが中国語で「ここから飛び降りて」と叫んでいた。

 中山さんも滑り落ちた。ターミナルビルに向かって歩き出すと、後ろから「バババン、バババン、バババン」と爆発音が3回聞こえた。「怖い、怖い」という叫び声もあった。台北市から沖縄を観光で訪れた美容室経営松田裕子さん(34)は脱出後、一度も事故機の方を振り返らずにひたすら走った。

 乗客たちは空港ターミナルのVIPルームに集められ、「気分が悪い」と訴えた香港の女児(7)と台湾の男性(57)だけが病院に搬送された。

 「すべて燃えてしまった」

 エンジンの煙をいち早く乗務員に知らせた崔さんは、そこで途方に暮れていた。

橋崩落事故、米運輸省が道路庁の検査不備を調査へ 08/04/07(毎日新聞)

 【ワシントン=貞広貴志】米ミネソタ州ミネアポリスの橋崩落事故で、運輸省の監察官事務所は3日、連邦道路庁が実施していた橋の検査事業などに不備がなかったかどうか調査に乗り出すと発表した。

 崩落した橋は1990年の時点で「構造的に欠陥あり」と判断されていたが、道路庁がその後の追加検査を適正に行っていたか、修復の必要性などを巡り、州政府との連携がきちんと図られたかが調査の焦点となる。

 道路庁の2006年版の検査報告書によると、全米約60万の橋のうち7万3533が「構造的欠陥がある」と判定された。ピーターズ運輸長官は、「ミネソタ州の事故は容認できない。悲劇の再発を避けるため、検査態勢の徹底的な見直しを行う」とする声明を出した。

朝日新聞(2007年8月1日)より

みすず監査法人 解散

不正会計見逃し信用失墜

足銀の粉飾決算、旧中央青山が2億5000万円支払いへ 07/02/07(読売新聞)

 経営破たんして一時国有化された足利銀行(宇都宮市)は2日、旧中央青山監査法人(現みすず監査法人)などに対して総額約11億円の損害賠償を求めた訴訟が宇都宮地裁で一部和解した、と発表した。

 旧中央青山が「果たすべき役割を全うするに至らなかった責任」を認め、足銀に2億5000万円を支払うほか、足銀の元監査役4人も計1200万円の和解金を支払う。

 足銀は同じ訴訟の中で、旧経営陣に対しても損害賠償を求めているが、その和解協議は今後も継続する。

 一部和解を受けて、みすずは2日、当時、監査を行った公認会計士2人(すでに退職)に対し、退職金不支給などの措置をとったことを明らかにした。みすずは「法的な責任を認めたわけではないが、(7月末の)法人解散を前に決着をつけたかったので、和解に応じた」としている。

朝日新聞(2007年6月30日)より

監査法人の懲戒 会計士らが請求

加ト吉など不正経理で

朝日新聞(2007年6月21日)より

企業と会計士 癒着防げるか 監査厳格化へ改正法成立

不正通報義務で独立性確保 信頼回復へ自主ルール

朝日新聞(2007年6月6日)より

本来の正義感で監査

藤沼さん、会計士法改正にどう臨む?

金融庁:ライブドアの粉飾見逃した公認会計士の登録抹消 06/04/07(毎日新聞)

 ライブドアの粉飾決算事件で金融庁は4日、粉飾を知りながら「適正」と虚偽の監査証明をしたとして、東京地裁で懲役10月の実刑判決を受けた公認会計士の久野太辰(たいしん)被告=控訴中=に対し、公認会計士の登録を抹消する行政処分を行った。粉飾にかかわった他の会計士2人についても6〜9カ月の業務停止命令を出した。

 3人は、旧港陽監査法人(06年6月に解散)に所属。同庁によると、久野被告は04年9月期連結決算で、同社株の売却益約37億円を売上高とする違法な会計処理などを容認し、本来は約3億円の赤字だった経常利益を約50億円の黒字とする粉飾に加担した。粉飾を認識しながら故意に虚偽の監査証明をしたとして最も重い処分とした。

 担当の会計士が虚偽の監査証明を拒否したため代わりに証明を出した会計士も、重大な過失があったとして業務停止9カ月とした。監査証明はしていないが、決算の実態を知っていた会計士は同6カ月とした。【清水憲司】

金融庁:TTGHDの虚偽記載巡り、3会計士の登録抹消 04/27/07(毎日新聞)

 金融庁は27日、電気通信工事会社TTGホールディングス(1月ジャスダック上場廃止)の有価証券報告書の虚偽記載(利益水増し)にからみ、同社を監査した公認会計士3人を登録抹消処分にすることを決めた。午後発表する。当時所属していた監査法人の審査部門から虚偽記載の疑いを指摘されていながら、有価証券報告書を適正とする意見を出していた。

 同時に、3人が現在所属する「監査法人つばき」(東京都中央区)と、05年まで所属していた「麹町監査法人」(同港区)に戒告処分を出す。麹町監査法人には銀行などの業務改善命令にあたる業務改善指示も出す。

 TTGは02年から06年にかけ、費用計上の先送りなどで多額の利益を水増しした有価証券報告書を作成。関係者によると、3人は麹町監査法人の審査部門から虚偽記載の疑いを指摘されたが、「適正」とする意見を提出した。05年には独立して監査法人つばきを設立し、06年3月期に再び不適切な監査を行っていた。

 TTGは昨年12月、虚偽決算をもとに資金を調達したとして金融庁から1億3133万円の課徴金命令を受け、今年1月に上場廃止になった。【坂井隆之】

貸し切りバスの安全監査2割、規制緩和で安全対策後手 02/26/07(読売新聞)

 大阪府吹田市で27人が死傷した「あずみ野観光バス」(長野県松川村)のスキーバス事故では、ずさんな安全管理が浮き彫りになったが、国土交通省の安全監査を受ける貸し切りバス事業者は毎年、全体の10〜20%台にとどまっていることがわかった。

 2000年の規制緩和により、新規参入で事業者数が急増したのに、行政のチェック態勢作りが追い付かないためだ。あずみ野観光バスも今月はじめまで監査を受けたことがなく、国交省の担当者は「参入後、一度も監査を受けていない会社も相当数ある」とお寒い実情を明かす。

 00年2月の改正道路運送法施行で、貸し切りバス事業は免許制から許可制に変更。バスを最低3台(大型バスの場合は5台)保有するなど一定の条件を満たせば事業に参入できるようになった。この結果、規制緩和前の99年度末に2336社だった事業者は、04年度末には3743社と5年間で約1・6倍になり、その後も増加は続いている。

 規制緩和で新規参入を促したのは、価格などで競争が起き利便性も向上するというメリットを期待してのことだ。その一方で、乗客の命を預かる運輸業界の場合、行政による安全チェックは欠かせない。このため国交省も02年7月、全国の地方運輸局などに、安全監査を主業務とする担当部門を設置。108人の監査担当者を専従で配置した。

 本来ならすべての事業者が、年に1度程度は監査を受けることが望ましい。だが規制緩和後に監査を受けた事業者の割合は、01年度が3・2%、02年度が22・8%、03年度が18・0%、04年度が16・4%にとどまっている。監査要員の絶対数が不足しているためだ。

 あずみ野観光バスも、事故の約2週間前の今月5日まで監査を受けたことがなかった。この監査は、同社が昨年、地元の労働基準監督署から是正勧告を受けたのがきっかけで、国交省の担当者が運行日報や勤務表のチェックを行った。だが事故が起きた18日の段階ではまだ「分析中」で、過酷な勤務実態を見抜き、事故を防ぐことはできなかった。

 国交省は今年1月、全国の監査担当者を30人以上増やしたが、それでもまだ担当者は全国で166人しかおらず、“焼け石に水”の状態。当面は、過労運転を強いるような問題業者の情報を入手し、優先順位をつけて監査を行うなどのやりくりで、しのいでいくしかないという。

三洋電機、決算で不適切な損失処理?監視委が調査 02/23/07(読売新聞)

 経営再建中の電機大手「三洋電機」(大阪府守口市)が、2005年3月期までの2年間の決算で、子会社の損失処理を適正に行っていなかった疑いがあるとして、証券取引等監視委員会の調査を受けていることが分かった。

 監視委は同社役員を事情聴取しており、同社は23日、「当局の調査に全面的に協力している。通常の資料提出、説明と理解している」とのコメントを発表した。

 有価証券報告書などによると、三洋は03年3月期、保有する子会社の株式の評価損などがあり、連結ベースで当時としては過去最大の616億円の赤字(税引き後)に陥ったが、04年3月期では一転して134億円の黒字を計上していた。

 関係者によると、この株式の評価を巡り、三洋は、子会社や関連会社の業績が低迷していたのに、株式の評価損を過小計上していた疑いがあるという。

 三洋の会計監査を担当していた中央青山監査法人(現みすず監査法人)は、問題となっている時期の決算処理ついて適正意見を出していた。三洋側の関係者も読売新聞の取材に「会計基準にのっとって適正に処理した」と話している。

 監視委の調査の結果、三洋の不適切な損失処理が明らかになれば、同社に課徴金が課せられる可能性もある。

 業績不振に陥った三洋は05年11月、主力取引銀行の三井住友銀行から副社長を招き、子会社を含むリストラを実施。06年3月期に2056億円の赤字を計上し、問題となった子会社株の評価損の大半を処理したとみられる。

馴れ合いから脱却し、厳しい監査のためには甘い監査を受けてきた企業に不利になっても 仕方がない。みすずが消えることにより、甘い監査にはリスクがあることが記録として刻まれる。

朝日新聞(2007年2月21日)より

みすずに不信の大波 監査の質に強まる風圧

朝日新聞(2007年2月21日)より

みすず退場 市場を裏切った責任だ

みすず監査法人、大手3法人への業務移管検討を発表 02/17/07(毎日新聞)

 大手監査法人「みすず監査法人」(旧中央青山監査法人)は20日、同法人の監査業務と公認会計士らを2007年7月末をめどに新日本、トーマツ、あずさの大手3監査法人に移管する方向で検討していると発表した。

 3法人と協議入りで合意した。具体的な業務移管の方法や約2500人の会計士らのうちどの程度を移管するかなど、詳細は今後の協議で検討する。全面的な移管に発展すれば、4大監査法人の一角であるみすずが、事実上解体されることになる。監査手法の違いなどが障害となり、業務や会計士の移管が円滑に進まない場合は、みすずと監査契約を結んでいる約600社の上場企業の会計監査に影響が出る懸念もある。

 みすずでは、前身の旧中央青山監査法人が手がけたカネボウの粉飾決算事件や、昨年末に発覚した日興コーディアルグループの不正会計問題など、不祥事が相次いでいる。

 同日記者会見した片山英木理事長は他法人への業務移管を決めた理由について、「監査法人に一番必要な信用を損なった。みすずのままで監査業務を行うと、先行きが不透明だ」と述べた。

 みすずは一部の監査対象企業に対して、今回の業務移管の方針について説明を始めた。監査対象企業の混乱を避けるため、2007年3月期決算の監査は従来通り実施し、業務移管は今夏以降に行う。

 みすずは、日興コーディアルグループの不正会計を見逃したことで、金融庁から行政処分される可能性が浮上している。片山理事長は「行政処分の有無にかかわらず移管を進める」と説明した。

証券持ち株会社も監督、金融庁検討 01/04/07(読売新聞)

 金融庁は、現行の証券取引法で監督対象外となっている証券グループの持ち株会社を、新たに監督対象に含める方向で検討に入った。

 有力証券会社を傘下に持つ日興コーディアルグループの不正会計問題で、不正の舞台となった持ち株会社に経営改善を求められなかったため、証券会社グループを一体的に監督できる体制を築く狙いだ。

 証券取引法は2007年夏に本格施行される金融商品取引法に改められる。金融庁は同法改正や政令の制定などで対応することを視野に検討を進める。

 証取法では、証券会社の経営に問題があれば報告命令を出して調査し、業務改善・停止命令や登録・認可の取り消し、役員解任命令も出せる。しかし、対象は登録証券会社に限られ、持ち株会社は監督対象外だ。

 日興コーディアルの不正会計問題では、証券取引等監視委員会が「組織ぐるみ」と指摘したにもかかわらず、日興側は当初「1人の社員の過失と隠蔽(いんぺい)」と強調。金融庁は持ち株会社に経営改善を求める手だてがなかったが、仮に同社が監督下にあれば「業務停止命令を出した可能性が高い」(金融庁幹部)という。

 大手証券会社3社は、いずれも持ち株会社の下でグループ化している。金融庁は、傘下証券会社への出資比率や、グループの業績に占める証券業の割合などを基準に監督対象とする持ち株会社の範囲を検討する。

朝日新聞(2007年1月3日)より

米「公正会計、証明せよ」企業改革法 上場企業すべて適用へ

日本企業、対応に懸命

国は十分な規制を考えるべき! 企業の不祥事 を考えると必要だ!

朝日新聞(2006年12月31日)より

ノルマ売り手も悲鳴

郵便局員「ノイローゼに」銀行関係者「手数料に血眼」不十分な規制

朝日新聞(2006年12月30日)より

日興不正決算

ライブドアよりも悪質だ

朝日新聞(2006年12月28日)より

決算の訂正、急増

課徴金導入や監査強化

朝日新聞(2006年12月26日)より

日興、組織的不正認める

利益水増し 新社長に桑島氏

朝日新聞(2006年12月26日)より

大手証券の不正決算の信頼に影

業界厳しい批判

朝日新聞(2006年12月26日)より

企業監査また不信

日興首脳陣退陣 旧中央青山責任問題も

朝日新聞(2006年12月23日)より

監査法人改革 刑事罰の導入見送り 

金融審議会部会報告書 違反には課徴金で

ライブドア事件、2会計士に懲役1年6月求刑 12/05/06(読売新聞)

 ライブドア事件で、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪に問われた公認会計士・久野太辰(42)、同・小林元(51)両被告の公判が5日、東京地裁であり、検察側は「証券市場への信用や外部監査制度に対する信頼を失わせた極めて悪質な犯行」と述べ、それぞれ懲役1年6月を求刑した。

 27日に最終弁論が行われ、結審する。2人は、ライブドアの2004年9月期の有価証券報告書にウソの内容が記載されていると知りながら、監査で適正意見をつけたなどとして起訴されたが、公判では無罪を主張している。

 検察側は論告で、自社株売却益を売り上げに計上する際、新たなダミーファンドを付け加えるよう要請していたことや、買収予定2社を使った架空売り上げの計上で、書類の偽造を指示していたことなどから、「不正の発覚が見破られないよう、犯行に積極的に加担していた」と述べた。

 また、「2人が適切な監査を実施していれば、粉飾決算の公表を阻止でき、投資家の損害を未然に防げたはずだ」と指摘。その上で、「証券市場の公平性のため高い職業倫理が求められる監査法人の代表社員らとしては到底考えられない犯行だ」と厳しく非難した。

監査法人:審査会が行政処分を金融庁に勧告 中堅法人で初 11/29/06(毎日新聞)

 公認会計士・監査審査会は29日、監査業務に重大な欠陥があったとして、中堅監査法人「有恒(ゆうこう)監査法人」(大阪市北区)に対し、行政処分を出すよう金融庁に勧告した。同審査会の勧告は国内4大監査法人に次いで5件目で、中堅法人では初めて。

 審査会によると、監査内容の適切性を担当者以外の人間が審査していなかったり、監査の記録文書を残していないなど、内部管理体制に欠陥があった。金融庁に提出する業務報告書で、実際には行っていない監査の品質点検を「実施した」と虚偽記載していた。

 同監査法人は、公認会計士23人が所属し、上場企業15社を含む67社の監査を担当している。同審査会は今年7月以降、中堅監査法人を対象に検査を行い、業務管理体制に問題がないか調べていた。【坂井隆之】

朝日新聞(2006年11月24日)より

監査手続き 9割に問題 

小規模事務所を調査

朝日新聞(2006年8月10日)より

会計士有罪

しがらみ断ち切る制度を

朝日新聞(2006年8月10日)より

会計士有罪

カネボウ粉飾 有罪

監査不信 動揺続く 新興市場、低迷のまま

カネボウの粉飾決算に加担、公認会計士3人に有罪判決 08/09/06(読売新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、粉飾に加担したとして証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪に問われた佐藤邦昭被告(64)ら元公認会計士3人に対する判決が9日、東京地裁であった。

 毛利晴光裁判長は「会計監査制度や公認会計士に対する社会的信用を大きく失墜させる犯行」と述べ、佐藤被告に懲役1年6月、執行猶予3年(求刑・懲役1年6月)の有罪判決を言い渡した。徳見清一郎(59)、神田和俊(56)の両被告に対しては、懲役1年、執行猶予3年(同・懲役1年)とした。

 判決はまず、3人が所属していた中央青山監査法人の別の公認会計士らが、長年にわたり不適切な監査をしていたと認定。その上で、3人について「過去の不適切な会計監査が明らかになり、監査法人の責任が追及されることを恐れ、ずるずると粉飾決算に加担し続けた。投資家の利益の保護という会計監査の意義を忘れた恥ずべき姿勢だった」と断じた。

 一方で、「粉飾はあくまでもカネボウが主体で、積極的にかかわった訳ではない」とも述べ、執行猶予を付けた。

 判決によると、佐藤被告ら3人は、カネボウの旧経営陣らと共謀し、2002年3月期の連結決算で、実際には約820億円の債務超過だったのに、9億円超の資産超過と偽った有価証券報告書を提出するなどした。粉飾を主導した同社の帆足隆元社長(70)、宮原卓元副社長(64)はいずれも有罪判決が確定している。

 判決は、中央青山監査法人についても、「内部のチェック体制の不備があった」と指摘した。

 3人が所属していた中央青山監査法人は今年5月、金融庁から一部業務の停止処分を命じられ、7月1日から2か月間、監査業務を原則的に停止している。

 こうした事態を受け、中央青山は、<1>上場企業の監査をする場合、リーダー格の公認会計士は5年以内で交代させる<2>通報などで企業の粉飾に気付いたら素早く対応できる組織を設置する――などの再発防止策をまとめた。9月1日の業務再開に合わせ法人名も「みすず監査法人」に変更する。

 しかし、顧問企業の契約解消も相次ぎ、事件の影響をどこまで払しょく出来るかは不透明。広報担当者は「今は襟を正し、適正な監査を行う態勢を整えるしかない」と話している。

元公認会計士3人に有罪判決 カネボウ粉飾決算 08/09/06(朝日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、旧経営陣と共謀して同社の決算を粉飾したとして、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪に問われた中央青山監査法人の元公認会計士・佐藤邦昭被告(64)ら3人の判決公判が9日、東京地裁で開かれた。毛利晴光裁判長は「投資家の判断を誤らせ、会計監査制度に対する社会的信用を失墜させた」と述べ、監査を統括していた佐藤被告に懲役1年6カ月執行猶予3年(求刑懲役1年6カ月)を、ほかの2人に懲役1年執行猶予3年(同1年)の有罪判決を言い渡した。

 ほかの2人は、いずれも元公認会計士の徳見清一郎(59)と神田和俊(56)の両被告。

 毛利裁判長は、3人の行為を「自己保身という身勝手な動機しかうかがえない」と指摘し、「投資家の利益保護という会計監査の本旨を忘れ、公認会計士としての職業倫理に対する自覚に著しく欠けた誠に恥ずべき姿勢である」と非難した。

 判決はまた、犯行の背景として制度の不備にも言及。「独立して社外から会計監査を行う建前になっていながら、会社から監査を委嘱され、監査報酬も支払われる制度は、会社と監査法人との間に不正常な関係が生じる土壌があったと言えなくもない」と述べた。

 その上で、(1)粉飾はカネボウが主体で、3人の粉飾への関与は積極的ではない(2)見返り目的の加担ではない――などと述べ、執行猶予付き判決とした。

 判決によると、徳見被告は87年4月期、佐藤被告は93年、神田被告は99年の各3月期から、カネボウの監査に主体的に携わるようになった。神田被告が監査チームに加わることになった98年10月ごろには、ほかの2人も同社の粉飾を知ったが、過去の不正監査が明らかになり、自身や監査法人の責任が追及されることを恐れて見逃したとされる。

 佐藤被告ら3人はカネボウ元社長らと共謀し、02年3月期の決算で、800億円を超える粉飾をした。また、佐藤被告と神田被告は03年3月期決算でも800億円を超える粉飾をしたとされる。

 中央青山監査法人広報室は判決を受け、「このような事態になり、非常に残念に思っています」とのコメントを出した。

カネボウ粉飾事件:元中央青山の3被告に有罪 東京地裁 08/09/06(毎日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、東京地裁は9日、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)に問われた元中央青山監査法人代表社員で元公認会計士の佐藤邦昭被告(64)に懲役1年6月、執行猶予3年(求刑・懲役1年6月)、同じく神田和俊(56)と徳見清一郎(59)両被告に懲役1年、執行猶予3年(求刑・懲役1年)を言い渡した。

 毛利晴光裁判長は「投資者の利益の保護という会計監査の本旨を忘れ、公認会計士としての高度の職業倫理に対する自覚に著しく欠けた恥ずべき姿勢」と指摘する一方、「カネボウ元社長らが主導的に粉飾決算をもくろんだ上での犯行で、粉飾へのかかわりは積極的なものではない」と執行猶予の理由を説明した。

 判決によると、3被告は帆足隆元社長(70)=有罪確定=らと共謀。同社の02年3月期の決算が819億8200万円の債務超過だったにもかかわらず、資本合計欄に9億2600万円と記載し、連結純利益も64億9500万円の損失だったのに7000万円の利益と記載した虚偽の有価証券報告書を提出。佐藤、神田両被告は03年3月期も806億800万円の債務超過だったのに5億200万円と記載した虚偽の報告書を提出した。

 この事件で、金融庁は中央青山監査法人に7月から2カ月間の業務停止処分を出した。同法人広報室は判決を受けて「このような事態になり非常に残念です」との談話を出した。【佐藤敬一】

東北文化学園大の助成金不正受給、会計士に業務停止命令 07/13/06(朝日新聞)

 学校法人東北文化学園大学(仙台市)による私学助成金の不正受給事件にからみ、金融庁は13日、02年度の監査を担当した同市の会計士(58)に3カ月の業務停止命令を出した。預金や借入金について金融機関への確認を怠り、学校側の不正会計を見逃したとされる。

カネボウ粉飾、元3会計士に求刑…懲役1年6月─1年 07/03/06(読売新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪に問われた佐藤邦昭被告(64)ら元公認会計士3人の論告求刑公判が3日、東京地裁で開かれた。

 検察側は「経営者らと共謀して行った大規模な粉飾事件で、多数の投資家や取引業者に多大な損害を与えており、極めて悪質」と述べ、佐藤被告に懲役1年6月、徳見清一郎(59)、神田和俊(56)の両被告にそれぞれ懲役1年を求刑した。判決は8月9日に言い渡される。

 検察側は論告で、「カネボウが経営破たんすれば、監査法人や自分たちも責任を追及されると考え、自己保身のために粉飾に関与し続けた」と指摘。佐藤被告については、「3人の中で主導的立場にあった」などとした。

 これに対し、弁護側は最終弁論で、「粉飾を主導したのはカネボウ側で、被告らは従属的な立場だった」などと主張し、執行猶予付きの判決を求めた。

朝日新聞(2006年7月1日)より

4大監査法人に改善指示勧告

中国新聞(2006年7月1日)より

業務改善指示を勧告 4大監査法人管理不備 審査会が金融庁に

朝日新聞(2006年6月9日)より

揺れる監査 再生策を聞く 6
企業側も情報提供必要 選任件経営から独立を

朝日新聞(2006年6月7日)より

揺れる監査 再生策を聞く 5
第三者に報酬集め分配 投資家とも意見交換を

朝日新聞(2006年6月7日)より

揺れる監査 再生策を聞く 4

朝日新聞(2006年6月2日)より

揺れる監査 再生策を聞く 2
二重チェックのルールを 資格試験合格者増やせ

朝日新聞(2006年6月1日)より

揺れる監査 再生策を聞く 1
「企業に厳しく」徹底

社員会計士3人を除名 カネボウ事件で中央青山監査法人 05/21/05(朝日新聞)

 金融庁から業務停止処分を受けた中央青山監査法人は21日、カネボウの粉飾事件に関係した社員会計士4人を追加処分したと発表した。金融庁に虚偽報告をした元理事、カネボウ監査担当部門の責任者、担当者の3人を実質的な除名に相当する辞職処分に、担当部門の現在の責任者を3カ月の就業停止にした。

 この事件を巡っては、同監査法人はすでに26人の会計士を処分している。今回は、元検事ら有識者で構成する外部調査委員会の調査報告を受けて追加処分した。金融庁への虚偽報告については「故意とは言えないが、不十分な調査にもかかわらず確定的な文言で報告書を提出した」としている。

中央青山の業務停止は関係していない企業や日本国民に対して良かったのではないか。 会計士や監査法人は下記のことを理解、又は、認識できたと思う。

第一に、不正を見逃し、発覚すれば処分されるリスクが発生する。

第二に、トカゲの尻尾きりでなく、監査法人も処分されるリスクが発生する。

第三に、中央青山の業務停止を意識することにより、公認会計士が故意に粉飾決算見逃しをする確率が減る。

カネボウ事件の会計士は、粉飾を見逃した事実よりは、中央青山の業務停止となった結果に対して 「心苦しい」のであろう。何処かで線を引かないと秩序は保たれない。過去にこのような処分を 受けなかったから、粉飾を見逃した結果のリスクと顧客を失うリスクを考え、顧客の失うリスクが 優先されたのであろう。

中央青山の処分「心苦しい」とカネボウ事件の会計士 05/15/05(読売新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪に問われた公認会計士の佐藤邦昭被告(63)ら3人の公判が15日、東京地裁であり、佐藤被告と元公認会計士の神田和俊被告(56)に対する被告人質問が行われた。

 3人が所属していた中央青山監査法人は今月10日、金融庁から2か月間の一部業務停止処分を命じられた。この点を問われ、佐藤被告は「非常に心苦しく思っている」と心情を吐露。

 また、佐藤被告は「会計士でありながら会社(カネボウ)に近い立場を取ってしまった。自分が情けない」と述べたが、検察側の冒頭陳述で「カネボウの監査を担当した93年から不正な会計処理に関与した」と指摘された点に対しては、「問題に気付いたのは98年で、それ以前に不正の認識はなかった」と反論した。

資生堂 中央青山と契約解除 大手初、他企業波及も 05/13/06(産経新聞)

 資生堂は十二日、監査依頼先を中央青山監査法人からあずさ監査法人に変更すると発表した。金融庁が中央青山に七月から二カ月間の業務停止命令を発動して以降、同法人との契約を解除するのは大手企業では初めて。中央青山の顧客企業の多くは金融庁の処分発表後、監査法人の変更に関して、態度を保留していたが、資生堂の発表をきっかけに、監査法人を乗り換える動きが広がる可能性も出てきた。

 資生堂は中央青山の所属会計士によるカネボウの粉飾決算への加担が発覚した昨年九月以降、同法人との契約の是非を検討してきた。同日、取締役会を開き、六月の株主総会に監査法人を変更する議案を提出する方針を決めた。

 資生堂は、六月末には三月期決算が確定している。七月からの行政処分が同社の監査業務に与える影響は大きくないが、資生堂は監査法人の変更を決めた理由について、「グローバル化に対応するため、連結監査体制を整備する必要があり、しっかりとした監査ができる監査法人に監査を任せる必要があると判断した」(広報部)とコメント。

 信頼低下の著しい中央青山が監査を担当することによるイメージダウンを懸念した結果であることを示唆した。

 中央青山の顧客企業は、金融庁の処分が伝えられた九日以降、旭化成などが監査法人の変更を検討する方針を表明したほかは、「処分を受けたことで直ちに契約を打ち切ることはない」(トヨタ)などと慎重姿勢を示している。

 ただ、「監査法人の変更を決める大手企業が出れば、他の企業もそれに続く可能性がある」(大手顧客企業)との声もあり、資生堂の発表を引き金に、監査法人の変更を決める大手企業が続く可能性もある。

 とくに、処分期間中に監査を必要とする企業にとっては、新たな監査引受先探しが不可避。慢性的な会計士不足の中で、中央青山との解約後の後継監査法人契約という負担が伴うことになる。

 一方、日本公認会計士協会の藤沼亜起会長はこの日、衆院財務金融委員会に参考人として出席。会計不祥事の防止策について、「(公認会計士法に規定された)協会の処分権限は限定的で、業務停止処分を含めた権限強化が監査業務の改善につながる」と述べ、法改正による規制強化が必要との考えを示した。

 また、監査先企業からの会計士の独立性を確保するため、現行の監査報酬制度を見直す必要があるとの考えを示した。

 しかし、今回の処分によって、カネボウの粉飾決算や中央青山の業務態勢とは関係のない顧客企業が巻き込まれることも明らかになった。このため市場関係者の間には、処分方法のあり方を問う声も出始めている。

     ◇

 ■中央青山に監査を依頼する主な企業
【建設】清水建設、長谷工コーポレーション
【繊維・紙】東レ、クラレ、王子製紙
【化学】旭化成、三菱ケミカルホールディングス、資生堂
【石油】昭和シェル石油(12)、新日鉱ホールディングス
【鉄鋼・金属】新日本製鉄、日新製鋼、古河電工
【電機】ソニー、三洋電機、京セラ、任天堂
【自動車】トヨタ自動車、ダイハツ工業、日野自動車
【卸売業】オンワード樫山(2)、兼松、サンリオ
【小売業】松坂屋(2)、伊勢丹、セブン&アイ・ホールディングス(2)
【証券】日興コーディアルグループ、松井証券
【保険】ミレアホールディングス、日本生命保険
【その他金融】クレディセゾン、武富士
【運輸】京王電鉄、阪神電気鉄道
【情報・通信】テレビ東京、NTT、KDDI、ソフトバンク、ヤフー
【電力・ガス】中部電力、東邦ガス
【サービス】パソナ(5)、グッドウィル・グループ(6)
【その他】ナルミヤ・インターナショナル(1)、文教堂(8)、パーク24(10)
※企業名末尾の数字は決算月、数字なしは3月期

中央青山顧客への売り込み自粛 日本公認会計士協会間 05/11/06(朝日新聞)

 4大監査法人の中央青山監査法人に対し金融庁が2カ月間の業務停止命令を出したことを受け、日本公認会計士協会の藤沼亜起会長は11日、都内で記者会見し、「企業や市場に大混乱が生じることを心配する」と懸念を表明。企業向けの相談窓口設置や中央青山の契約企業への過剰な売り込み自粛などの対応策を発表した。停止の対象が上場企業など約2300社に及ぶため、企業や株式市場などへの影響を最小限にする狙いがある。

 中央青山は業務停止が始まる7月に、対象取引企業との監査契約が自動的に白紙となり、企業は別の監査法人を一時監査人として選任する必要がある。すでに大手監査法人には一部の企業から問い合わせも来ているが、2300社すべてが他の監査法人と契約するのは難しいと見られる。

 中央青山の特定の顧客を狙った過剰な売り込みや、所属会計士の引き抜きが過熱して中央青山の経営悪化を助長すれば、新しい監査法人が見つからない企業の不安を高めるほか、株式市場にも影響が広がりかねない。現在は3月期決算をとりまとめる作業が大詰めに入っており、藤沼会長は「仲間内の争奪戦が激化すると資本市場にそれなりの混乱が予想される」として、会員に対しこれらの行為の自粛を要請したことを明らかにした。

 また、企業向けの窓口では監査に関する実務などの相談に応じるほか、他の監査法人に関する情報も提供する方針だ。

新監査法人の設立で対応。反省していないとしか思えない。 金融庁はこれでいいの??

朝日新聞(2005年5月10日)より

「市場の番人」に厳罰 中央青山、業務停止へ

金融庁、中央青山に一部業務停止命令 7月から2カ月間 05/10/06(朝日新聞)

 金融庁は10日、所属公認会計士がカネボウの粉飾決算に加担した中央青山監査法人に対して一部業務の停止を命令する処分を発表した。処分対象は会社法、証券取引法などが義務付ける上場企業や大企業向けの「法定監査」で、期間は7〜8月の2カ月。同日、中央青山の奥山章雄理事長は執行部の一新と名称変更を正式発表。中央青山と提携する米国の大手会計事務所プライスウォーターハウスクーパース(PwC)も中央青山への支援継続と日本での新監査法人の設立を発表した。中央青山との監査契約を解除した企業の受け皿作りが狙いとみられる。

 金融庁によると、所属会計士は99年3月期〜03年3月期決算のカネボウの有価証券報告書に「虚偽記載がありながら故意に虚偽がないものとして証明した」とされる。

 中央青山には監査結果を別の会計士や社内の審議会が点検する制度もあるが、有効に働かず、粉飾決算が長く放置された。同庁は、刑事事件に発展したことも重視し、厳正な処分に踏み切る。法人だけでなく、粉飾に関与した会計士2人を登録抹消、1人を1年間の業務停止とした。証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪を公判で認めた3人のうち1人の処分が含まれておらず、処分を追加する見通しだ。

 中央青山が監査する会社は約5500社。このうち処分対象となった法定監査を受けている企業は約2300社に上る。

 監査法人は業務停止処分を受けると、企業決算を監査する法的な資格を失い、相手企業との契約もいったん解除しなければならない。

 金融庁は今回、企業への影響を抑えるため、決算発表や総会が集中する5〜6月の処分を避けた。処分期間中に有価証券報告書の提出期限を迎える4〜6月期決算企業などには、中央青山の監査を例外として認めた。

 ただ、契約解除になると(1)株主総会で新しい会計監査人を選任する(2)監査役会で速やかに次の株主総会までの一時的な会計監査人を選任する、などの手続きが必要。6月に総会がある3月期決算企業は対応を迫られる。

 ただ、業界の人材不足もあり、影響を受ける企業がすべて他の監査法人に移るのは難しそうだ。金融庁は「新たな監査法人を選ぶ努力は必要だが、結果的に選べなくても処罰はしない」とし、全国の財務局、財務支局で相談を受け付ける。

 中央青山も独自の処分を発表。問題のカネボウ監査を内部で審査した3人を解職し、2人を就業停止。金融庁に虚偽の調査報告書を出した5人を減俸処分とした。7月をめどにPwCの制度を参考に、新しい審査制度を作るという。

 一方、PwCはトヨタ自動車やソニーなど国際展開する企業の監査業務を中央青山と一体で実施しており、中央青山の業務停止で世界展開の一角が崩れるのは痛手。中央青山に出資する社員身分の会計士が、処分中に別の監査法人を設立できないため、代わって新法人の設立に動いたとみられる。

業務停止処分は当然だろ。処分されなかったら、利益のため、顧客確保のために不適切な 監査を行う公認会計士や監査法人が得をするだけ。見つかれば厳しい処分としなれば、秩序は 保てない。

船の検査もでたらめだ。 国土交通省職員で外国船舶監督官が検査 しているが、問題を指摘し、問題の解決には至っていない。世界中の国々がPSCO(外国船舶監督官) を任命し、第三者の立場として検査しているが、不正検査問題の解決は難しい。 検査が簡単な検査会社や チェックが甘い、お金優先の国も存在し、 問題船の摘発が甘かったり、 問題のある検査会社への制裁も無い状態では良い結果は期待できない。正直者が馬鹿を見るのである。

このことを考えれば金融庁の対応は遅い。対応の遅さに対して金融庁も責任があるだろう。

中央青山監査法人:業務停止処分 今年7月から2カ月間 05/10/06(毎日新聞)

 金融庁は10日、カネボウの粉飾決算事件に絡み監査内容の審査体制に重大な不備があったとして、中央青山監査法人に業務停止処分を出した。今年7月からの2カ月間、上場企業などに対する法定監査業務を、一部の例外を除いてすべて停止するという厳しい内容。同時に経営陣などの責任の所在を明確にし、6月10日までに報告するよう命じた。大手監査法人への業務停止処分は初めて。

 会社法は、監査法人が業務停止処分を受けると監査契約が無効になると規定。中央青山の監査対象のうち、会社法に基づく監査を受けている企業約2300社との契約はすべて無効になり、企業側は6月末までに株主総会で新たな監査法人を選任するか、処分期間終了時までの「一時監査人」を選任する必要に迫られる。処分期間終了後の再契約は可能だが、既に企業の間では監査契約見直しの動きが広がり、中央青山の経営への影響は避けられない情勢だ。

 金融庁は停止業務の対象になる約2300社への影響を考慮して、全国12カ所の財務局・支局に企業からの照会に対応するための相談窓口を設置。日本公認会計士協会に対しても相談窓口の設置を要請した。また、業務停止期間に特例を設け、決算期が4、5月など、今から監査法人を変更、選任するのが難しい企業については監査業務を継続できるようにした。中小企業などが対象の任意監査についても処分の対象から外した。

 金融庁は同時に、カネボウの粉飾決算に加担したとして証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪に問われている3人の公認会計士のうち2人を登録抹消処分、昨年10月に起訴猶予になっていた公認会計士1人を1年間の業務停止処分にした。厳しい処分について金融庁は「本来であれば、当然、法人内の審査で見つかっていたはずのカネボウへの不正監査が見過ごされた」(幹部)と説明している。

 処分に対しては「行政処分を受けた監査法人に監査してもらうことが市場の評価を落とすことにつながると困る」(伊藤一郎・旭化成副社長)などの声が出ており、企業の中央青山離れが加速しそうだ。【斉藤信宏】

 ■ことば(法定監査) 証券取引法や会社法など法律で義務付けられた公認会計士による正式な監査。監査対象としては、有価証券報告書を提出している上場企業(証券取引法監査)のほか、資本金5億円以上か負債200億円以上の株式会社(会社法監査)、金融機関(銀行法、保険業法などに基づく監査)などがある。中央青山の契約先のうち約2300社が法定監査先。

 ■ことば(中央青山監査法人) 国内4大監査法人(他はトーマツ、あずさ、新日本)の一つ。出資金15億700万円。公認会計士1616人が所属している。国内25カ所、海外28カ所の拠点を持つ。欧米を中心に業務展開しているプライスウォーターハウスクーパースグループと提携関係にある。

中央青山、執行部を一新 名称も変更の方針 05/10/06(朝日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件にからんで金融庁から業務停止命令を受ける中央青山監査法人が、奥山章雄理事長をはじめとする執行部を一新し、監査法人の名称も変更する方針を固めたことが10日、明らかになった。業務停止処分で2000社以上の監査業務を停止せざるを得なくなると見られ、監査先企業の動揺を抑えるには現体制を抜本的に変える必要があると判断した。

 新たな名称は社内外から公募することを検討している。10日午後に発表される金融庁の処分を受けて、執行部一新と名称変更を決定し、業務停止処分期間が終了する9月以降に実施する。金融庁は中央青山に対し7月から2カ月間、法定監査企業への監査や新規契約の停止などを求める方針。

 監査法人に対する業務停止命令は、中央青山、あずさ、新日本、トーマツの4大監査法人では初めて。多くの監査先企業を抱える巨大監査法人に対する業務停止処分の影響がどう出るかは流動的な要素が強い。

 中央青山は、会社法などが義務づける「法定監査」適用の大企業や上場企業など約2800社を抱える。これにはトヨタ自動車やソニーなど国際展開する企業も数多く含まれる。

 業務停止処分になると、監査先企業との契約をいったん解除しなければならず、再契約時に現在の顧客基盤がそのまま維持できるかどうかは微妙だ。契約企業にけじめを印象づけるためにも、体制一新をする必要に迫られていた。

 中央青山は中央、青山両監査法人が00年に合併し、前身の名前をそのまま受け継いで発足した。米大手会計事務所のプライスウォーターハウスクーパースと提携関係にある。

相次ぐ虚偽記載…有価証券報告書の情報健全化へ 05/09/06(産経新聞)

≪監視委が検査機能を増強≫

 上場企業が市場に経営実態を開示している有価証券報告書(有報)の信憑性(しんぴょうせい)について、証券取引等監視委員会は今年7月から検査機能を増強することを決めた。有報に対する検査はこれまでほとんど行われておらず、2年前から今年にかけて西武鉄道の偽装株やカネボウ、ライブドアの粉飾決算など、有名企業による虚偽記載事件が相次いだためだ。個人、機関投資家の証券取引が活発化するなか、証券監視委は積極的な検査路線に転換を図る。(菅原慎太郎)

 「ライブドア程度の粉飾額なら以前は事件化されなかっただろう」。金融庁幹部は、ライブドア前社長の堀江貴文被告らが今年3月、約53億円の損益を有報に虚偽記載したとして証券取引法違反罪で起訴された際、そう感想を述べた。

 粉飾決算は、事実上の倒産企業が数百億円を超える粉飾規模の虚偽記載を行った場合に起訴されるのが一般的だった。自社株の時価総額拡大のために違法行為を繰り返したという事件の特質もあるが、まだ「生きている」ライブドアが数10億円規模の粉飾で起訴されたのは、有報の虚偽記載に対する国民の意識変化があったためといえる。

 有報の虚偽記載の疑いについて、一般から証券監視委に寄せられる情報は、ここ2年で3倍に増加している。監視委幹部も「明らかに有名企業の事件多発が影響している」と話す。

 ただ、上場企業は4000社近い。虚偽記載の防止策としてライブドアのような有名企業の事件化は一罰百戒の効果はあるが、膨大な手間がかかる。そのため、悪質な行為以外は行政検査で訂正させていくことが不可欠なのだが、その権限を持つ財務局による有報検査はほとんど行われてこなかった。

 こうした中、昨年7月に検査権限委譲を受けた証券監視委では、今年3月までに上場企業17社に対して有報について立ち入り検査などを行い、6社に虚偽記載を自発的に訂正させた。訂正を行った企業には、有名な英会話学校の経営会社も含まれていた。

 だが、まだ態勢は不十分だ。証券監視委では七月から、事務局を現行の2課体制から5課体制に拡充する。その際、有報検査を担当する課徴金調査・有価証券報告書等検査室を15人増員して課に昇格させ、有報検査の増強を図る方針だ。

 証券監視委幹部は「株価さえ上がればいいというマネーゲームではなく、健全な企業育成という視点からの投資が必要。そのためには、健全な情報開示がされなければいけない。積極的に有報検査を進めていく」と話している。

中央青山、業務停止対象は2800社か 10日にも決定 05/10/06(朝日新聞)

 金融庁は9日、所属公認会計士がカネボウの粉飾決算に加担した中央青山監査法人について、一部業務の停止命令を出す処分案を、公認会計士・監査審査会に報告した。業務停止の対象は、会社法などが義務付ける「法定監査」が適用される上場企業や大企業への監査や新規契約、期間は7、8月の2カ月間で最終調整しており、10日にも正式に決める見通しだ。

 金融庁は、すでに処分を前提に中央青山の聴聞を終え、法令順守態勢が不十分だったと判断しているとみられる。業務停止の内容については、中央青山の所属会計士3人が証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)を認めたカネボウの場合と業務内容が近い、法定監査の適用企業への監査を軸に調整している。

 中央青山の監査対象は約5500社で、うち法定監査企業は約2800社を占める。

 監査法人は業務停止処分を受けると、企業決算を監査する法的な資格を失い相手企業との契約がいったん途切れる。業務停止処分の期間が明けた後、各企業が中央青山と再契約する可能性もあるが、株主総会での議決などの手続きが改めて必要になるうえ、法令順守態勢に問題がある監査法人との契約には抵抗感も強いとみられる。

 12月期決算企業では、すでに旭硝子が、中央青山からあずさ監査法人に契約を変更するなどの動きが出ている。業務停止処分で顧客喪失が増えることは避けられず、同社の経営に打撃となる可能性もある。

 中央青山は、トヨタ自動車やソニーなど海外に拠点を展開する多くの監査先企業も抱え、提携する米大手会計事務所プライスウォーターハウスクーパース(PwC)と一体で国際的な監査を実施している。こうした企業やPwCも何らかの対応を迫られそうだ。

中央青山監査法人:業務停止処分、9日午後に確定へ 05/09/06(毎日新聞)

 与謝野馨金融・経済財政担当相は9日、閣議後会見で、カネボウの粉飾決算事件にからみ検討している中央青山監査法人に対する業務停止処分について、同日午後に開かれる公認会計士・監査審査会(金子晃会長)で取り上げる方針を明らかにした。金融庁は審査会で了承を取り付け、処分を確定したい考えだ。

 業務停止にともなう監査契約の解約対象については、学校法人や病院など公共性の高い法人や中小・中堅企業などは、相手側に過大な負担になるとの声がある。金融庁は、カネボウ事件で問題になった上場企業の監査業務と関連性が薄いことも考慮し、こうした法人、企業の監査業務は除外し、上場企業とこれに準ずる大手企業を解約対象とする方向で検討する。

 金融庁は業務停止の時期について、3月期決算に伴う監査業務や株主総会の集中する5、6月を避けて、7月から1〜2カ月間にする方針。

 今後、業務停止に伴い、監査契約の解約対象になる大手企業がどの程度ほかの監査法人に乗り換えるかも焦点になりそうだ。【斉藤信宏】

中央青山監査法人:全業務停止の処分へ 金融庁が検討 05/09/06(毎日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件にからみ、金融庁は8日、4大監査法人の一つである中央青山監査法人に対して、今年7月からすべての業務を停止する処分を出す方向で調整に入った。停止期間は1〜2カ月を検討している。近く、公認会計士・監査審査会(会長、金子晃・元会計検査院長)の了承を得た上で、中央青山側に通知して公表する。また、粉飾に加担したとして証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪に問われている3人の公認会計士を、公認会計士法の規定に基づき登録抹消処分にする。3被告はすでに東京地裁の公判で、起訴事実を全面的に認めている。

 大手監査法人に業務停止処分が出されるのは初めて。停止処分を受けると、監査契約を結んでいる企業との契約をすべて解約しなければならない。中央青山は、金融庁からの処分期間の終了後に、改めて各企業と監査契約を結ぶことになるが、企業側が、重い処分を受けた監査法人と再契約を結ぶかどうかは未知数だ。再契約をせずに他の監査法人に契約を切り替える企業が多数に上れば、中央青山の経営に重大な影響を及ぼす恐れも出てくる。

 金融庁は、こうした社会的な影響も考慮して、中央青山への処分を慎重に検討してきたが、3被告が起訴事実を認めたことで、所属していた監査法人にも内部管理責任を問う必要があると判断した模様だ。中央青山への処分は、上場企業の06年3月期決算や、6月開催の多い株主総会に影響しないよう7月からにする方針。

 金融庁は昨年3月、公認会計士や監査法人に対する懲戒処分の指針を策定。その中で、意図的に虚偽の監査証明をした公認会計士については「登録抹消を基本に処分を検討する」と明記していた。また、監査法人についても、社員の会計士が意図的に虚偽証明を行った場合には「3カ月の業務停止を基本に処分を検討する」としていた。

 過去に業務停止の処分を受けた例としては、フットワークエクスプレスの粉飾決算事件にからみ、同社の監査を担当した瑞穂監査法人が02年10月から1年間の業務停止処分を受けたケースがある。瑞穂監査法人はその後、業務を大手監査法人に引き継ぎ解散した。【斉藤信宏】

 <中央青山監査法人>

 国内の4大監査法人の一つで、00年4月、中央監査法人と青山監査法人が合併して誕生した。出資金15億700万円。公認会計士1616人が所属している。約800社の上場企業と監査契約を結んでおり、国内に25カ所、海外に28カ所の拠点を持つ。欧米を中心に業務展開しているプライスウォーターハウスクーパースグループと提携関係にある。

中央青山監査法人:金融庁処分、企業会計への不信に危機感 05/09/06(毎日新聞)

 金融庁が中央青山監査法人に対して厳しい処分に踏み切る背景には、カネボウやライブドアの粉飾決算事件を受けて企業会計に対する国民の不信感が強まっていることへの強い危機感がある。

 政府は、銀行預金や郵便貯金に偏りがちな国民の金融資産が、株式や債券など資本市場に向かうよう税制面などで促進してきた経緯がある。実際、超低金利の長期化やインターネットの普及も手伝って、家計の資金は急速に資本市場に流入。企業業績の回復を受けて株価の上昇に勢いがつき、さらに個人マネーが株式市場に移動している。昨年秋には東京証券取引所でバブル期を超える史上最高の取引高を記録。日経平均株価も1万7000円を超えるまでに回復した。

 しかし一方で、西武鉄道、カネボウといった老舗企業からライブドアのような新興企業まで、上場企業の情報開示のあり方に重大な疑義が浮上。投資家が投資判断をするうえで最も重要な情報であるはずの有価証券報告書に、虚偽情報が記載される問題が相次いで発覚した。その過程で厳しい批判を浴びたのが、虚偽情報の開示を見過ごしてきた監査法人や公認会計士だ。

 金融庁は04年に公認会計士法を改正、公認会計士・監査審査会を新設して監査法人への検査・監督機能を強化した。すでに同審査会は4大監査法人への立ち入り検査に着手している。さらに4月には、金融審議会(首相の諮問機関)の公認会計士制度部会を約3年ぶりに再開。公認会計士や監査法人に関する制度改正に向けた検討に入った。監査法人の組織改革や罰則強化、監査対象企業との関係などを中心に議論を進めるとみられる。

 監査法人を見る目は国際的にも厳しさを増しており、米国では、エネルギー大手エンロンの監査を担当した会計事務所アーサー・アンダーセンが刑事訴追されて解散に追い込まれた。市場関係者の間では「日本の取り組みはむしろ遅すぎる」との指摘も出ていた。

 大手行の不良債権問題が顕在化した90年代後半、銀行への資金集中を是正する切り札として注目された資本市場の活性化だったが、投資家を誘導しただけで保護がおざなりになったのでは、資本市場の発展は続かない。金融庁の厳しい姿勢の裏には、企業会計への不信から再び個人金融資産が市場から貯蓄へと逆流するのを防ぎたいとの意思があるとみられる。【斉藤信宏】

カネボウ粉飾決算:中央青山監査法人、全業務停止へ 1〜2カ月、大手監査法人に初 05/09/06(毎日新聞)

 ◇金融庁が処分検討

 カネボウの粉飾決算事件にからみ、金融庁は8日、4大監査法人の一つである中央青山監査法人に対して、今年7月からすべての業務を停止する処分を出す方向で調整に入った。停止期間は1〜2カ月を検討している。近く、公認会計士・監査審査会(会長、金子晃・元会計検査院長)の了承を得た上で、中央青山側に通知して公表する。また、粉飾に加担したとして証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪に問われている3人の公認会計士を、公認会計士法の規定に基づき登録抹消処分にする。3被告はすでに東京地裁の公判で、起訴事実を全面的に認めている。

 大手監査法人に業務停止処分が出されるのは初めて。停止処分を受けると、監査契約を結んでいる企業との契約をすべて解約しなければならない。中央青山は、金融庁からの処分期間の終了後に、改めて各企業と監査契約を結ぶことになるが、企業側が、重い処分を受けた監査法人と再契約を結ぶかどうかは未知数だ。再契約をせずに他の監査法人に契約を切り替える企業が多数に上れば、中央青山の経営に重大な影響を及ぼす恐れも出てくる。

 金融庁は、こうした社会的な影響も考慮して、中央青山への処分を慎重に検討してきたが、3被告が起訴事実を認めたことで、所属していた監査法人にも内部管理責任を問う必要があると判断した模様だ。中央青山への処分は、上場企業の06年3月期決算や、株主総会に影響しないよう7月からにする方針。

 金融庁は昨年3月、公認会計士や監査法人に対する懲戒処分の指針を策定。その中で、意図的に虚偽の監査証明をした公認会計士については「登録抹消を基本に処分を検討する」と明記していた。また、監査法人についても、社員の会計士が意図的に虚偽証明を行った場合には「3カ月の業務停止を基本に処分を検討する」としていた。

 過去に業務停止の処分を受けた例としては、フットワークエクスプレスの粉飾決算事件にからみ、同社の監査を担当した瑞穂監査法人が02年10月から1年間の業務停止処分を受けたケースがある。瑞穂監査法人はその後、業務を大手監査法人に引き継ぎ解散した。【斉藤信宏】

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 ■ことば

 ◇中央青山監査法人

 国内の4大監査法人の一つで、00年4月、中央監査法人と青山監査法人が合併して誕生した。出資金15億700万円。公認会計士1616人が所属している。約800社の上場企業と監査契約を結んでおり、国内に25カ所、海外に28カ所の拠点を持つ。欧米を中心に業務展開しているプライスウォーターハウスクーパースグループと提携関係にある。

カネボウ粉飾決算:中央青山処分 金融庁、企業会計不信に危機感 投資家保護姿勢示す 05/09/06(毎日新聞)

 金融庁が中央青山監査法人に対して厳しい処分に踏み切る背景には、カネボウやライブドアの粉飾決算事件を受けて企業会計に対する国民の不信感が強まっていることへの強い危機感がある。

 政府は、銀行預金や郵便貯金に偏りがちな国民の金融資産が、株式や債券など資本市場に向かうよう税制面などで促進してきた経緯がある。実際、超低金利の長期化やインターネットの普及も手伝って、家計の資金は急速に資本市場に流入。企業業績の回復を受け株価の上昇に勢いがつき、さらに個人マネーが株式市場に移動している。昨年秋には東京証券取引所でバブル期を超える史上最高の取引高を記録。日経平均株価も1万7000円を超えるまで回復した。

 しかし一方で、西武鉄道、カネボウといった老舗企業からライブドアのような新興企業まで、上場企業の情報開示のあり方に重大な疑義が浮上。投資家が投資判断をするうえで最も重要な情報であるはずの有価証券報告書に、虚偽情報が記載されるという問題が相次いで発覚した。その過程で厳しい批判を浴びたのが、虚偽情報の開示を見過ごしてきた監査法人や公認会計士だ。

 金融庁は04年に公認会計士法を改正、公認会計士・監査審査会を新設して監査法人への検査・監督機能を強化した。すでに同審査会は4大監査法人への立ち入り検査に着手している。さらに4月には、公認会計士や監査法人に関する制度改正に向けた検討に入った。監査法人の組織改革や罰則強化、監査対象企業との関係などを中心に議論を進めるとみられる。

 監査法人を見る目は国際的にも厳しさを増しており、米国では、エネルギー大手エンロンの監査を担当した会計事務所アーサー・アンダーセンが刑事訴追されて解散に追い込まれた。市場関係者の間では「日本の取り組みはむしろ遅すぎる」との指摘も出ていた。

 大手行の不良債権問題が顕在化した90年代後半、銀行への資金集中を是正する切り札として注目された資本市場の活性化だったが、投資家を誘導しただけで保護がおざなりになったのでは、資本市場の発展は続かない。金融庁の厳しい姿勢の裏には、再び個人金融資産が市場から貯蓄へ逆流するのを防ぎたい意思があるとみられる。【斉藤信宏】

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 ■監査法人の責任問題浮上ケース

 ◇山一証券

 97年破たん。破産管財人が中央監査法人(現中央青山監査法人)を提訴。03年和解

 ◇ヤオハンジャパン

 同。04年、中央青山などと債権者の間で和解成立

 ◇日本長期信用銀行

 98年破たん。02年、新日本監査法人(旧太田昭和監査法人)が整理回収機構に2億円支払い

 ◇足利銀行粉飾決算

 中央青山が粉飾を助言し、違法配当させたとして足利銀が損害賠償提訴

 ◇カネボウ粉飾決算

 05年、粉飾に関与した中央青山の会計士を逮捕、起訴

 ◇ライブドア粉飾決算

 06年、粉飾に関与した港陽監査法人の会計士を起訴。同監査法人は6月末に解散

法人税法違反:会社社長、会計士らを告発 東京国税局 04/27/06(毎日新聞)

 医療用ソフトウエアを開発する「スリーゼット」(東京都千代田区)と、同社の堀口達也社長(44)、酒匂秀浩副社長(44)が、05年2月までの3年間に計約2億7000万円の所得を隠し、約8000万円を脱税したとして、東京国税局が法人税法違反の疑いで東京地検に告発していたことが分かった。国税局は、脱税を指導したとして成田喜一郎公認会計士(66)も同容疑で告発した。

 関係者によると、同社は実態のない会社を設立し、架空の外注費を支払って現金を還流させていたという。同社は「公認会計士の指示に従って処理していた。既に修正申告した」としている。【高島博之】

会計士、有限責任に 監査法人へ刑事罰検討 政府・与党 04/21/06(読売新聞)

 企業の会計監査を担う監査法人の制度改革を検討している政府・与党は、幹部の公認会計士に無限連帯責任を負わせる現行制度を見直し、有限責任の組織形態を認める方針を固めた。一部会計士の不法行為で、直接は関係ない幹部会計士まで私財を失う可能性がある現制度は、監査法人の巨大化で現実にそぐわなくなったと判断した。ただ、企業会計をめぐる不祥事が相次ぐ中での責任軽減だけに、経営情報の開示を義務づけるほか、監査法人への刑事罰導入などの規制強化も併せて検討する。

 カネボウやライブドアの粉飾決算事件を踏まえ、金融庁は26日にも金融審議会(首相の諮問機関)を開き、監査法人改革の論点整理を始める。自民党も今月、企業会計小委員会を再開。政府・与党で年内にも方向性を固め、来年の公認会計士法などの改正を目指す。

 66年にできた監査法人制度は、商法の合名会社の仕組みを準用し、一般企業の株主にあたる「社員」の幹部会計士が、監査法人に対して無限連帯責任を負う。所属会計士が粉飾決算に加担するなどして、投資家らに対する賠償責任が生じた場合、監査法人の財産で支払いきれなければ、社員全員が私財で弁済する。

 国内の上場企業監査で8割以上を占めるトーマツ、中央青山、新日本、あずさの4大法人は、社員だけで数百人。日本公認会計士協会は「社員のリスクが大きすぎる」として有限責任化を求めている。政府・与党内でも「互いに顔も知らない人同士の無限責任は、現実的でない」との意見が強まっている。

木村建設の粉飾。公認会計士は関わっていたのか? 関わっていたのなら、見抜けなかったのか?

耐震偽造:木村建設社長「赤字はまずい」と粉飾指示の疑い 04/17/06(毎日新聞)

 耐震データ偽造事件で、木村建設(熊本県八代市、破産手続き中)の木村盛好社長(74)が、経理担当者らに「赤字はまずい」と決算書類の粉飾を指示した疑いがあることが、警視庁などの合同捜査本部の調べで分かった。捜査本部は17日、建設業法違反容疑で木村社長ら役員数人から任意で事情聴取をし、粉飾の経緯について説明を求めたが、同日夜になり、全員をいったん帰宅させた。今後、関与した経営陣の特定を進め、今月中にも同容疑で逮捕する方針。

 調べでは、同社は国土交通省に経営事項審査(経審)を申請した際、業績を良く見せかけるために粉飾した決算書類を提出した疑いを持たれている。粉飾は▽売り上げの水増し▽決算期をまたぐ工事の前期への繰り上げ計上▽経費の過少計上−−などの手口で行われていたらしい。

 木村社長が「赤字はまずい」などと発言していたことが関係者の供述から明らかになっており、これが粉飾のきっかけになったとみられる。

 同社の財務諸表によると、経常利益は01年6月期約3464万円、02年約1562万円、03年約2562万円と推移したが、04年は約2億6000万円に急増した。昨年6月期もほぼ同額。捜査本部は、実質的に債務超過に陥っていた可能性があるとみており、粉飾額は少なくとも3億円近くに上るとみている。

 一方、捜査本部は18日、マンション販売「ヒューザー」(東京都大田区)の小嶋進社長(52)を任意で事情聴取し、「グランドステージ藤沢」などデータ偽造発覚前後に販売した可能性がある物件を中心に経緯を聴く。【佐々木洋】

「日本公認会計士協会(藤沼亜起会長)は10日、「財務諸表監査の不正対応に関する実務指針」 の草案を初めて公開した。企業の粉飾決算など不正を見抜くため、監査法人や公認会計士が企業に 予告なしで『抜き打ち監査』を実施することや、連結対象とならない特別目的会社などとの取引が 適切に行われているか入念にチェックするなど、不正を見抜くための具体的な113項目を盛り込んだ。」

「抜き打ち監査」の実施は意味が無い。監査法人や公認会計士が「抜き打ち監査」を行えば、 不正を行っている企業は「抜き打ち監査」をしない監査法人や公認会計士に依頼するだろう。 結果、簡単なチェックをする監査法人や公認会計士が得をする。

粉飾見逃した監査法人や公認会計士に対し、重い罰を課するしかない。安易な妥協をした場合、 粉飾見逃しが発覚すればそれなりの重い処分が無ければ効果は無い。 船の検査を見れば良い。 内部監査や外部監査があっても、ごまかしたり見逃しても重い処分がない。 現在でもでたらめな検査が横行している。国土交通省職員(外国船舶監督官)が第三者と して検査しているが、さほど効果があるとは思えない。重い処分が無ければ、効果は期待できない。

公認会計士協会:不正対応で実務指針案 04/10/06(毎日新聞)

 日本公認会計士協会(藤沼亜起会長)は10日、「財務諸表監査の不正対応に関する実務指針」の草案を初めて公開した。企業の粉飾決算など不正を見抜くため、監査法人や公認会計士が企業に予告なしで「抜き打ち監査」を実施することや、連結対象とならない特別目的会社などとの取引が適切に行われているか入念にチェックするなど、不正を見抜くための具体的な113項目を盛り込んだ。草案について市民から意見を5月末まで募って、早ければ06年9月中間決算から適用する。

 同協会は、これまでも不正対応の実務指針を設けていたが、ライブドアやカネボウの粉飾決算事件で監査法人や公認会計士の会計監査に対する信頼が揺らいだことから、指針の項目を従来の約3倍に拡充した。

 草案では「監査に精通している企業担当者は不正な財務報告を隠蔽(いんぺい)しやすい」と指摘。「監査される会社が想定しない要素を盛り込み、監査の実施時期の変更や予告しない事業所で監査を実施する」などと、「抜き打ち監査」の重要性を強調した。そのうえで、監査法人は「不正による虚偽の表示が存在する可能性を認識し、監査の全過程で職業的懐疑心をもつべきだ」などとして、“企業性悪説”を前提とした監査を提言している。【川口雅浩】

以前にも書いたが、監査法人も収入なしでは生きてゆけない。 いくら公正な立場であることを要求されても、顧客が粉飾決算の容認を要求し 従わなければ、他の監査法人が仕事を依頼され、粉飾決算の容認するだけのことである。

起訴された2会計士は、「大きな顧問先なので契約を切られたくなかった。以前から見逃していたので、他の監査法人が入ると自分たちの 粉飾見逃しが発覚すると思った」と供述しているようだ。たぶん、これが現実。そして、防止策が 取られてこなかった。多くの会計士が問題を知りつつも、監査法人は何も出来なかったが事実だろう。

ライブドア事件:2会計士、在宅起訴 「契約切られたくなかった」 03/31/06(毎日新聞)

 ライブドア前社長の堀江貴文被告(33)らによる粉飾決算事件で、東京地検特捜部は31日、起訴対象となった04年9月期連結決算の監査を担当した港陽監査法人(横浜市)所属の久野太辰(ひさのたいしん)(41)▽元同監査法人所属の小林元(もとし)(51)両会計士を証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)で在宅起訴した。両会計士は「大きな顧問先なので契約を切られたくなかった。以前から見逃していたので、他の監査法人が入ると自分たちの粉飾見逃しが発覚すると思った」と供述しているという。

 ライブドアを巡る一連の事件のうち、粉飾決算についてはこれで捜査を終えた。

 起訴状などによると、両会計士は堀江前社長らと共謀し、ライブドアの同期連結決算で、本来は売り上げと認められない自社株売却益37億円余や、子会社2社に対する架空売り上げ15億円余を売上高として計上。実際には3億円余の経常損失だったのに50億円余の経常利益と記載し、計53億4699万円を粉飾した有価証券報告書に「適正」と記載した監査報告書を添付して関東財務局に提出した。

 久野被告は同監査法人の代表社員として監査報告書の作成に関与。小林被告は03年12月に同監査法人を脱退後、ライブドア前財務担当取締役の宮内亮治被告(38)が設立したコンサルタント会社「ゼネラル・コンサルティング・ファーム」(横浜市)の代表取締役を務め、実質的な監査の責任者として指示や助言をしていた。

 両会計士は30日、証券取引等監視委員会から同法違反容疑で特捜部に告発されていた。

会計士3人、不正隠し認める…カネボウ粉飾初公判 03/30/06(読売新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)に問われた公認会計士の佐藤邦昭(63)、徳見清一郎(58)、神田和俊(56)の3被告の初公判が30日、東京地裁であった。

 罪状認否で3人は起訴事実を認めて謝罪した。

 検察側は冒頭陳述で、3人がカネボウの経理担当者から不正な経理処理を容認するよう求められると断り切れず、不正が発覚しないようアドバイスしていたことを明らかにした。

 冒頭陳述によると、3人は中央青山監査法人でカネボウの監査を担当し、徳見被告は1987年、佐藤被告は93年、神田被告は99年から不正な会計処理に関与。「監査報告書に不適正意見を記載してカネボウが経営破たんすれば、不正な監査を繰り返してきたことが発覚する」と考え、適正意見を出し続けた。

 2002年3月期には、経理担当者から「20億円の架空売り上げを計上したい」と要請され、5億円ずつ分割して計上すると目立ちにくいことなど、不正発覚を防ぐ方法も助言した。

 3人は事件発覚後の昨年10月、同監査法人を辞職している。

 起訴状によると、3人はカネボウ元社長・帆足隆被告(70)(1審有罪判決)らと共謀し、02、03年3月期の連結決算で、最大で約829億円を粉飾した有価証券報告書を作成、関東財務局に提出した。

カネボウ粉飾決算:3会計士が起訴事実認める 東京地裁 03/30/06(毎日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)に問われた中央青山監査法人の元代表社員で公認会計士、佐藤邦昭(63)▽神田和俊(56)▽徳見清一郎(58)の3被告は、30日の東京地裁(毛利晴光裁判長)の初公判でいずれも「間違いありません」と起訴事実を認めた。検察側は冒頭陳述で「カネボウが経営破たんすれば不正な会計処理に以前から加担してきたことが明るみに出ると考え、自己保身目的で旧経営陣と共謀した」と動機を明らかにした。

 冒頭陳述によると、カネボウの監査を巡っては、被告らが最初に担当した87年以前から、同監査法人の担当公認会計士が不正な会計処理を繰り返していた。99年、被告らは子会社を連結決算の対象から外す「連結外し」を行うことに合意し、不正を継続。02年と03年の3月期決算では同社の元社長、帆足隆被告(70)=1審有罪=らから依頼され、粉飾と認識しながら「適正」とする監査報告書を作成した。

 起訴状によると、3被告は帆足被告らと共謀。同社の02年3月期の連結純資産額に相当する資本合計欄に、819億8200万円の債務超過だったにもかかわらず9億2600万円と記載し、連結純利益も64億9500万円の損失だったのに7000万円の利益と記載した虚偽の有価証券報告書を提出。佐藤、神田両被告は03年3月期も同様に806億800万円の債務超過だったのに5億200万円と記載した虚偽の報告書を提出した。【佐藤敬一】

中央青山監査法人・奥山理事長、粉飾決算見抜けず 02/25/06(朝日新聞)

 国内4大監査法人の一角、中央青山監査法人(本部・東京)の奥山章雄理事長(61)が01年5月、自身が会計監査を担当していたジャスダック上場企業の粉飾決算を見抜けず、これに「適正」とのお墨付きを与えていたことが分かった。粉飾については、この会社の経理担当専務が独断で行ったとされ、証券取引等監視委員会と関東財務局が会社から資料提供を受け、会社関係者から事情を聴いている。

 奥山理事長は01年7月から04年7月まで日本公認会計士協会会長を務めたほか、02年から05年まで金融庁顧問。竹中平蔵金融相(当時)が立ち上げた「金融問題タスクフォース」のメンバーとして金融行政に影響力を持った。カネボウや足利銀行の粉飾決算を見抜けなかったとして中央青山に批判が集まる中、前理事長が任期途中で辞任したのを受け、昨年5月に理事長に就任した。

 粉飾していたのはジャスダック上場の外食チェーン「宮」(本社・宇都宮市)で、01年2月期から直近の05年8月中間まで5年以上にわたり、総額14億3000万円の決算粉飾をしていた事実を昨年暮れに公表した。奥山理事長は91年から同社が粉飾を始めた01年2月期まで10年間にわたり、同社の監査を担当していた。

 01年2月期は、虚偽の在庫データを作成することで在庫棚卸し資産を水増しして資産を多く見せかけ、当期損失を実際より5450万円少なく計上した。だが、奥山理事長は別の代表社員と連名で「経営成績を適正に表示しているものと認める」とする監査報告書に署名した。

 奥山理事長は宮の粉飾について「古典的だけれども、やられたら分からない」と説明した。

 粉飾の発覚は中央青山が05年8月中間決算について「重大な会計処理上の問題がある」と通告したことがきっかけ。宮は第三者の公認会計士の助言を受けながら調査し、過去の粉飾についてもわかった。

監査法人も収入なしでは生きてゆけない。 いくら公正な立場であることを要求されても、顧客が粉飾決算の容認を要求し 従わなければ、他の監査法人が仕事を依頼され、粉飾決算の容認するだけのことである。

耐震偽装マンションに確認検査を行った検査機関 と同じである。まともに働いている人もいるだろうが、建築確認がおりたからとか、監査法人の監査を受けた から、信用できる現状ではないと言うことだ。これらの問題はカネボウ粉飾決算以前、耐震偽造問題 以前からわかっていたと思う。これらの問題を放置する。そして、このような怠慢を利用する企業や 人達が存在する。ライブドア問題で逮捕者が出た後、企業倫理、法令順守、違法行為はだめとかテレビを 通して多くの人が発言している。しかし、法令順守を無視している企業など、たくさんある。 明らかに違法であると分かっていても取締まられないケースも多々ある。ライブドアに限らず、 警察や行政は対応してほしい。

ライブドア:公認会計士が企業買収、決算粉飾に関与 01/25/06(毎日新聞)

 ライブドア(東京都港区)グループの証券取引法違反事件で、同社の会計監査を担当した公認会計士が、グループと関係の深いコンサルタント会社代表に転身し、株価つり上げを目的とした企業買収や決算の粉飾に関与していたことが分かった。これらは、ライブドア側の指示で行われたという。東京地検特捜部は、ライブドア上層部が主導したとみて、会計士を巻き込んだ不正経理の解明に向け、同社前社長の堀江貴文容疑者(33)らを追及している模様だ。

 この会計士は03年12月まで、ライブドアの会計監査を担当する「港陽監査法人」(横浜市)に所属。03年9月期決算について「適正」とする監査報告書を提出した後、ライブドアと関係が深いコンサルタント会社「ゼネラル・コンサルティング・ファーム」(同)の代表取締役に就いた。同社は今月16日に特捜部の家宅捜索を受けた。前任の代表取締役はライブドアの前財務担当取締役、宮内亮治容疑者(38)だった。

 関係者によると、ゼネラル社と会計士は、ライブドアグループによる株価つり上げ目的の計6社の買収工作のうち、04年2月の人材派遣会社「トライン」(渋谷区)の買収に関与。この件はライブドア取締役の岡本文人容疑者(38)が担当し、交渉中に何度もゼネラル社に連絡して「これでいいか」などと確認していたという。

 さらに、会計士は6社のうち、消費者金融「ロイヤル信販」(現ライブドアクレジット)と結婚仲介サイト運営「キューズ・ネット」の2社の預金など計約15億円を、ライブドアや関連会社に付け替える経理操作を行い、そのうえで、実際には赤字だったライブドアの04年9月期決算を、粉飾の結果黒字と公表するうその内容の決算書や、法人税の確定申告書も作成していたとされる。

 6社を巡っては、堀江前社長らが、既にグループ企業だったことを隠して、株式交換での買収を公表。交換に伴い発行されたグループ企業の新株を海外ファンドに売却し、総額100億円近くの利益がライブドア本体に還流したことが判明している。

 ゼネラル社は毎日新聞の取材に「何も言えない」としている。

粉飾の責任「歴代社長全員に」 カネボウ元社長らが弁明 01/11/06(朝日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反の罪に問われている同社の元社長帆足隆被告(70)と元副社長宮原卓被告(63)の公判が10日、東京地裁であった。帆足元社長は被告人質問で「社長就任の直後に、すでに約2500億円の債務超過という『負の遺産』があった。これを公にして従業員や株主に迷惑をかけるわけにいかなかった」と動機を語った。

 帆足元社長は、裁判官に「あなたの言う『負の遺産』についてだれが一番悪いと思うか」と問われ、歴代の社長の名前を列挙。「粉飾は70年代から繰り返されてきたと聞いた。それ以降の全員に責任があると思う」とした。社長就任前の90年代初めに、当時の経営陣から化粧品部門で粉飾をするよう指示されたことも明らかにした。

 宮原元副社長も「カネボウはいわゆる大企業病にかかっていた。カネボウに派遣された95年には、社内で粉飾を指す言葉が飛び交っていた」と述べ、「長年の負債を前に、『粉飾はだめだ』という建前ばかり言うわけにはいかなかった」と振り返った。

カネボウ粉飾決算、初公判で元社長ら起訴事実認める 11/30/05(読売新聞)

 カネボウ(東京都港区)の旧経営陣による粉飾決算事件で、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪に問われた元社長・帆足(ほあし)隆(69)、元副社長・宮原卓(たかし)(63)両被告の初公判が30日、東京地裁(渡辺英敬裁判長)で開かれた。

 両被告は「間違いございません」と述べ、全面的に起訴事実を認めた。検察側の提出した証拠にもすべて同意したため、公判は早期に結審する見通しになった。

 検察側は冒頭陳述で、犯行の動機を「債務超過が明らかになれば、会社が破たんし経営陣の退陣を迫られるため、会社の信用と自らの地位を維持するために行った」と指摘した。

 また、冒頭陳述によると、連結決算を基本とする新会計基準の導入を控えた1999年1月ごろ、新基準を適用すると、債務超過額が約2000億円以上膨らむとの試算が行われたことから、宮原被告が同社の監査を担当していた中央青山監査法人(千代田区)の佐藤邦昭被告(63)ら公認会計士3人と協議し、経営が悪化した実質子会社を連結決算の対象から外すことを考案。帆足被告の了承の下、2000年3月期決算以降、毛布メーカー「興洋染織」など7社を連結対象から除外するなどの不正な経理処理が続けられた。

 起訴状によると、帆足、宮原両被告は、佐藤被告ら3人と共謀し、カネボウの02、03年3月期の連結決算で、最大で約829億円を粉飾した有価証券報告書を関東財務局に提出した。

 佐藤被告ら3人の公判は、帆足、宮原両被告と分離して行われる。

監査法人も収入なしでは生きてゆけない。 いくら公正な立場であることを要求されても、顧客が粉飾決算の容認を要求し 従わなければ、他の監査法人が仕事を依頼され、粉飾決算の容認するだけのことである。

粉飾決算が発覚した場合、粉飾決算の容認を依頼した企業にかなり厳しい罰則を与えるか、 監査法人に資格剥奪、または、ある一定期間の監査業務の停止命令、または、両方への罰則 (処分)を行わなければ、粉飾決算はなくならないであろう。

他の業界の若い社員であるが、「不正や違反とわかっていても断れば他の業者がやるだけのこと。 まして、処分される可能性が低ければ、不正や違反をおこなっても問題ない。誰かが仕事を するのだから。」と言っていた。たしかに処分や処罰がない、又は、軽ければ、不正や違反を おこなってもリスクは低い。このような状態だから、不正や違反を認識がなかったと言って、 不適切な行為を行う企業が存在するのだろう。行政は現実と現状を考え、処分や処罰を厳しくする、 重くする必要がある。

海運・船の世界もおなじだ。処分が甘ければ、検査を甘くする検査会社に依頼が行く。 そして、処分されるリスクが低ければ、不適切な検査を何度も繰り返す。少なくとも、監査法人の ケースと違うのは、船舶が国際航海に従事していれば、外国の政府の検査官によるチェックが行われる ので問題の発覚の確率が高い。同じ組織の人間でない検査官により検査されるので、隠ぺい行使が 行いにくいことである。しかし、このような環境であっても不適切な検査は現在でも行われている。

公認会計士法違反(虚偽報告)をおこなった公認会計士及び監査法人の永久的な資格剥奪・営業停止をこの後、 処分の中に含めるべきだ。そして、粉飾決算の容認やごまかしを要求する企業にも責任がある。 粉飾決算の容認やごまかしを容認しながら公認会計士法違反(虚偽報告)した公認会計士及び監査法人 は存在するだろう。結果として、発覚していないだけ。発覚していなければ、公平に仕事をする 公認会計士及び監査法人への依頼の可能性はほぼゼロ。粉飾決算の容認やごまかしを要求した企業 は2つ以上の監査法人による監査を5年間受けることを義務づけるべきである。

このような現状を変えるには、公認会計士法違反(虚偽報告)をおこなった公認会計士及び監査法人の 永久的な資格剥奪・営業停止を処罰項目にいれるべきである。そして、粉飾決算の容認やごまかしを要求した企業 の処罰的な監査の義務づけが必要である。

監査法人が消滅しても、他の監査法人や公認会計士が存在する。彼らにチャンスが回ってくるような 制度や体制を作っていけば良いのである。腐った木の延命措置など必要ない。

商品先物取引大手「グローバリー」(名古屋市東区)の商品取引所法違反事件の記事を読むと、 カネボウ粉飾の中央青山監査法人(東京都千代田区)だけが問題と思えない。

やはり横並びの日本。大手がやっていれば、他の大手も同じことをやっている。 この法則が適用できるのだろう。

悪いことをした者の勝ち。正直者はばかを見る。監督する行政は能力なしか!

監査法人に「適正」報告書作成させる…グローバリー 11/04/05(読売新聞)

 商品先物取引大手「グローバリー」(名古屋市東区)の商品取引所法違反事件で、逮捕された社長の山田保弘容疑者(45)らが、裏金作りの不正経理隠ぺいのため、監査法人を巻き込み、2003年度の経理が適正だったとする監査報告書を作成させていたことが3日、愛知県警生活経済課などの調べでわかった。

 読売新聞が入手した1999年度以降の同社の経理資料などによると、同年度から2003年度決算まで、東京都内の大手監査法人が監査を担当し、いずれの年度の監査報告書も「すべての重要な点において適正に表示しているものと認める」としていた。

 しかし、県警が把握している93年以降だけでも、同社は18億円以上の裏金を作ってきた。

「会見中、奥山理事長は終始、苦渋に満ちた表情で『(カネボウに)だまされたという会計士の言葉を信頼していた。 今でも信じられない』と語った。」については信じられない。

不正が長期間、継続されていれば、裏の話として知っている公認会計士はいると思う。 ただ、不正を暴こうとしても、業界から抹殺される危険、行政が形だけの調査(本当の調査で なく問いただすだけの調査)を行った場合、何も問題の解決に繋がらず、死活問題の危険を おかしてまでやるだけのメリットはないであろう。だからこそ、問題が発覚した場合、 監査法人を含め、重い処分を課すべきなのである。

そうしなければ、問題の解決はない。時間が経つと、同じ問題が繰り返される。 パナマ・ビューローや神田造船の件にしても同じ。不正がまかり通っていることは 他の造船所や船主の間で、知られていることである。検査のごまかしが可能なことは 知っている人達は知っている。問題解決に誰も手をつけない。仕打ちを受けるリスクを 負ってまで誰が問題解決をするのか。広警察(広島県)も分かっていると思う。理解できない のであれば、理解していないから、まともな捜査が出来ないのである。

カネボウ粉飾:中央青山監査法人の全理事、一斉に引責辞任 10/03/05(毎日新聞)

 中央青山監査法人(東京都千代田区)の奥山章雄理事長(60)は3日、都内で記者会見し、カネボウの粉飾決算事件の責任を取って10人の理事全員が辞任したことを明らかにした。10人は中央青山の社員となり、報酬の30%が半年間カットされる。一方、事件後に中央青山に招かれた奥山理事長は現職にとどまり、報酬の50%を半年間減額する。奥山理事長は「業界、社会に心からおわびする」と陳謝した。

 起訴された佐藤邦昭ら3被告と、起訴猶予となった宮村和哉会計士は3日、辞任届を提出。7日の社員総会で、退職金を不支給とする事実上の懲戒免職処分とする。

 中央青山は弁護士ら3人で組織する調査委員会を設置し、問題点の解明を進める。会見中、奥山理事長は終始、苦渋に満ちた表情で「(カネボウに)だまされたという会計士の言葉を信頼していた。今でも信じられない」と語った。【高島博之】

中央青山、理事全員が辞任 奥山理事長は報酬半減 10/03/05(産経新聞)

 大手監査法人の中央青山監査法人は3日、所属していた公認会計士3人がカネボウの粉飾決算事件で起訴された責任を取り、奥山章雄理事長を除く理事10人が全員、理事職を同日付で辞任したと発表した。新理事は7日の社員総会で決める。

 奥山理事長は業界団体の日本公認会計士協会の会長を務め、粉飾が起きた時期に経営に関与していなかったため、報酬を6カ月間50%減らす処分にとどめ、理事長として再発防止に向けた組織改革に取り組む。ただ金融庁による行政処分が一部業務停止など重いものになれば、トップの責任論が浮上しそうだ。

 奥山理事長は記者会見で「業界や社会に甚大な迷惑をかけたこと、一連の事態を内部で把握できなかったことをおわびする」と謝罪。逮捕された会計士4人は既に辞任届を提出、中央青山は受理したが、起訴された3人は一般企業の懲戒解雇に当たる除名処分とする。

 理事の辞任について奥山理事長は、「私を除く全員が(カネボウが粉飾に手を染めた)2年以上前から理事をやっており、(粉飾を見抜けなかった)法人の運営・管理責任があった」と説明。5月まで理事長を務めた上野紘志特別相談役も辞任し、理事長経験者による特別相談役制度を廃止。理事職を辞任した10人は、社員としての報酬を6カ月間30%削減する。

 また元東京高検検事長の浜邦久氏を委員長とするカネボウ事件調査委員会を設置し、年内にカネボウ監査の問題点や関係者の処分などを決める。監査に当たる職員を今後3年間で約500人増やし監査機能を強化、さらに監査の品質を点検する「内部監査部」も20人に増員する。同一企業の監査を7年以上担当している会計士400人は、来春に交代させる。(共同)

中央青山、カネボウ粉飾で逮捕の会計士ら実質除名処分 10/03/05(日経新聞)

 大手監査法人の中央青山監査法人がカネボウ粉飾事件で逮捕された会計士を事実上、除名処分する方向で検討に入ったことが2日明らかになった。3日の起訴の段階で正式に決める。粉飾が起きた当時理事長だった上野紘志特別相談役は辞任する見通し。再発防止に向け弁護士らで構成する外部調査委員会を設置、事実関係を調査する。奥山章雄理事長が3日午後にも発表する。

 東京地検特捜部は逮捕した公認会計士4人のうち3人について、拘置期限の3日に証券取引法違反の罪で起訴する方針だ。中央青山は起訴された会計士に辞職を求める。監査法人では一般企業の懲戒解雇に相当する除名処分とする場合、手続きに時間がかかるため、辞職する形式とするが、事実上の除名処分。

東京地検、公認会計士3人を起訴 カネボウ粉飾決算事件 10/03/05(朝日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、東京地検特捜部は3日、同社の監査を担当していた公認会計士で、いずれも中央青山監査法人の代表社員の佐藤邦昭容疑者(63)ら3人を証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪で起訴した。3人とともに逮捕した会計士の社員(48)は起訴猶予とした。いずれも容疑を認め、「担当になってまもなく、粉飾があると認識した」と供述しているという。

 起訴されたのは佐藤容疑者のほか、徳見清一郎容疑者(58)と神田和俊容疑者(55)。カネボウの監査には徳見容疑者が約30年、佐藤、神田両容疑者がそれぞれ約15年携わっていた。

 特捜部の調べでは、3人はカネボウ元社長の帆足隆被告(69)、元副社長の宮原卓被告(63)=いずれも証券取引法違反罪で起訴=らと共謀し、02、03年の3月期の決算でそれぞれ800億円を超える粉飾をし、2年分の有価証券報告書に虚偽の記載をしたとされる。

 これまでの調べで、カネボウでは70年ごろから粉飾が続けられていたことが明らかになっている。佐藤容疑者らは調べに対し、実際には長年にわたって粉飾を認識していたにもかかわらず、決算を承認し、決算内容を「適正」とする監査報告書を作成し続けたことを認めているという。4人は「本来なら『不適正』か『意見不表明』にすべきだった」などと話しているとされる。

 カネボウの粉飾決算をめぐっては同社自身が今年4月、04年3月期までの5年間に多額の粉飾があったことを公表。カネボウは今年6月、すでに上場廃止になっている。

カネボウ:中央青山の会計士「黒字1けたに」と粉飾額提案 10/03/05(毎日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反容疑で逮捕された中央青山監査法人の公認会計士、佐藤邦昭容疑者(63)らが02年3月期の決算で、カネボウの旧経営陣から「本来は赤字だが黒字にしたい」と持ちかけられ、「黒字額は1けたに」などと粉飾額を具体的に提案していたことが分かった。東京地検特捜部も同様の事実を把握し、会計士による粉飾への積極的な加担を裏付ける事実とみている模様だ。

 特捜部は、佐藤容疑者と徳見清一郎(58)、神田和俊(55)両容疑者の計3人を3日、02〜03年3月期に800億円超の粉飾決算を指南した同法違反の罪で起訴した。一緒に逮捕した宮村和哉容疑者(48)は関与が従属的として起訴猶予にした。また、処分保留で釈放されたカネボウの嶋田賢三郎元常務(59)と、証券取引等監視委員会が法人として告発したカネボウについても起訴猶予処分にした。

 関係者によると、佐藤容疑者らは02年3月期の決算で、カネボウの元社長、帆足隆被告(69)=同法違反で起訴=や元副社長、宮原卓被告(63)=同=ら旧経営陣から「本来の決算は赤字だが、このままだと上場廃止になるので黒字決算にしたい」と相談を受けた。佐藤容疑者らは、旧経営陣の申し出を受け入れた上で「黒字額は1けたにしておいてください」と述べたという。

 その結果、カネボウは02年3月期の連結純資産額(資本合計)が約819億円の債務超過だったにもかかわらず9億2600万円の資産超過と記載し、03年3月期にも同様に連結純資産額が約806億円の債務超過なのに5億200万円の資産超過と有価証券報告書に記載。会計士側は、粉飾されたことを認識しながら、有価証券報告書に「適正」とする監査報告書を出していた。

 ◇会計士を懲戒免職 中央青山が方針

 カネボウ粉飾決算事件を受け中央青山監査法人は、逮捕された公認会計士を事実上の懲戒免職処分とする方針を固めた。奥山章雄理事長と理事の計11人の報酬は半年間、20〜50%程度カットし、事件当時に理事長だった上野紘志特別相談役は辞任する。起訴後の3日夕に正式発表する。

 会計士が出資者である監査法人は、除名処分手続きに時間がかかる。このため同監査法人は会計士に辞職を求め、事実上の免職処分とする。

「佐藤容疑者らは長年にわたる不正への関与発覚を恐れ、指摘を聞き入れなかったという。」 「カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反容疑で逮捕された中央青山監査法人の 公認会計士、佐藤邦昭容疑者(63)ら4人が、カネボウの粉飾への協力について 『自分が監査チームに入った時からあった』と東京地検特捜部の調べに認めていることが分かった。」 やはり「長年にわたる不正への関与」を考えると中央青山監査法人にも責任がある。 「70年代から粉飾」「4人は14〜29年間、同社の会計監査に携わっており、 70年代から粉飾が続けられていたことが裏付けられた。」ことなどを考えると、 公認会計士達の見逃し行為による監査継続による中央青山監査法人が得た監査報酬は莫大な 金額になる。

「関係者によると、佐藤容疑者らは『監査チームに入った時には既に、カネボウ側の意向に 沿うような監査が行われていた。先輩の姿を見て、クライアント(依頼主)を 大事にしないといけないと思った』などと供述しているという。」ことを考慮すれば、 他にも粉飾決算の見逃し行った公認会計士の存在する可能性がある。このようなことを考えると 東京地検特捜部が中央青山監査法人による「会計士の不正行為を見破るのは困難」と 判断しようとも不正行為に対する防止対策及び内部監査の強化を怠っていたと考えられる。

カネボウ事件:70年代から粉飾 会計士ら3日起訴 10/03/05(毎日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反容疑で逮捕された中央青山監査法人の公認会計士、佐藤邦昭容疑者(63)ら4人が、カネボウの粉飾への協力について「自分が監査チームに入った時からあった」と東京地検特捜部の調べに認めていることが分かった。4人は14〜29年間、同社の会計監査に携わっており、70年代から粉飾が続けられていたことが裏付けられた。特捜部は、佐藤容疑者らが長年にわたる企業と監査担当者との慣習的ななれ合いを断ち切れず事件に至ったと判断した模様だ。

 特捜部は4人の拘置期限となる3日、佐藤容疑者と徳見清一郎(58)、神田和俊(55)両容疑者の計3人を02〜03年3月期に800億円超の粉飾決算を指南した同法違反の罪で起訴する。一緒に逮捕した宮村和哉容疑者(48)については関与が従属的として起訴を見送る方針。

 関係者によると、佐藤容疑者らは「監査チームに入った時には既に、カネボウ側の意向に沿うような監査が行われていた。先輩の姿を見て、クライアント(依頼主)を大事にしないといけないと思った」などと供述しているという。佐藤、徳見両容疑者は73年にカネボウの監査を初めて担当し、神田容疑者は91年から、宮村容疑者は86年から監査チームに加わった。

 カネボウの監査チームは約20人で構成。チーム内の他の会計士の一部は02〜03年の監査などで、連結決算の対象から外す手口で粉飾が行われた子会社の毛布加工・販売会社「興洋染織」(大阪府和泉市、解散)や食品会社「カネボウフーズ」の販売子会社6社の不良在庫について「これはおかしいんじゃないですか」などと上司の会計士に指摘していた。しかし、佐藤容疑者らは長年にわたる不正への関与発覚を恐れ、指摘を聞き入れなかったという。

監査法人も収入なしでは生きてゆけない。 「関係者によると、カネボウの監査報酬は年間約1億円」 「佐藤容疑者は粉飾を見逃した形になっていたことを認め、『もう少し改善の余地があったかもしれない』 などと話しているという。」 起訴される結果となりそうなので、佐藤容疑者はそう言っているだけだろう。 粉飾を見逃した公認会計士は他にも多くいるであろう。日本は自分達だけ、単独ですることはない。 まわりの公認会計士や監査法人の裏情報がいろいろあり、他にもやっている、今まで大丈夫である と言った情報があるはずだ。
氷山の一角であり、運悪くカネボウの粉飾決算事件が国の介入により(税金が使われるため非難される) 公になった。その中で、公認会計士の本来の役割や義務が機能していれば、カネボウの粉飾決算が 早い段階で発覚したのではないかとの推測からここまで来たと思う。
公認会計士や監査法人への処罰をかなり重くするべきである。そうすれば、見返り (監査報酬は年間約1億円)が処罰された場合を考えて、リスクを負うことのメリットを 考えるようになるであろう。
粉飾決算の容認やごまかしを要求した企業の処罰及び処罰的な監査の義務づけが必要である。 「関係者によると、会計士らは02年3月期の決算を監査した際、当時副社長だった宮原被告から 『先生、今年も例年通りお願いしますよ』と直接依頼されたという。 会計士側は明言しなかったものの、『あうんの呼吸』で応じたという。」 このようなことは他のケースでもある。

広警察(広島県)が捜査したパナマ・ビューローの件 でも同じ事が言える。検査が適切に行われていない。検査の問題を指摘する者は除外しようとする 協力関係があったと考えられる。

このような不適切な関係を断ち切るためにも、重い処分を公認会計士へ与えるべきであろう。 今後も粉飾決算を見逃す公認会計士や監査法人により、国民の税金が投入されるべきケースがあれば、 その時は会社を破綻させるべきであろう。金融庁も大手だけを救済することに対し、慎重な 検討を行うべきである。

カネボウ粉飾、会計士3人を起訴方針 10/01/05(朝日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで逮捕された中央青山監査法人の公認会計士佐藤邦昭容疑者(63)が「企業に対して受け身の関係にあり、指導にも限界があった」と関係者に話していることがわかった。逮捕された4人の公認会計士はいずれも粉飾への関与を認めているとされ、東京地検特捜部は4人のうち佐藤容疑者ら3人を勾留(こうりゅう)期限の3日に証取法違反の罪で起訴する方針を固めた。

 起訴される見通しなのは佐藤容疑者と、中央青山監査法人の代表社員でカネボウ担当だった徳見清一郎容疑者(58)、神田和俊容疑者(55)の3人。宮村和哉容疑者(48)は代表社員ではなく従属的な立場で、担当した期間も短いとして起訴猶予とするとみられる。

 4人は逮捕直後は容疑を否認していたが、現在は全員が「粉飾を知っていた」と関与を認める供述をしているという。証券取引等監視委員会は30日、4人を証取法違反の疑いで東京地検に告発した。

 関係者によると、カネボウの監査報酬は年間約1億円で、上場企業の中でも高額だったとされる。特捜部は、佐藤容疑者らがカネボウを長年の「得意先」と考えたため、不正経理をチェックするという会計士本来の職務を果たさなかったとみて調べている。

 関係者によると、4人は約15〜30年間、カネボウの会計監査を担当していた。佐藤容疑者は粉飾を見逃した形になっていたことを認め、「もう少し改善の余地があったかもしれない」などと話しているという。

 特捜部の調べによると、カネボウの監査には総勢約20人の公認会計士や職員がかかわっていた。佐藤容疑者ら逮捕された4人を除く十数人の職員らがカネボウの業務内容ごとに受け持ちを決め、帳簿などを調査して4人に報告する形をとっていた。

 現場を調べた職員らは、架空売り上げの計上などについて何度もカネボウに不適切だと指摘し、一部については指摘通り修正もさせた。しかし、粉飾の主要な手口だった、赤字の子会社をカネボウグループの連結決算から外す不正行為や、不良在庫をめぐる虚偽の資産評価などについてはカネボウ側の説明に押し切られていたという。

 職員の一部は調べに対し、「どんな指摘をしても、顧客の企業が最終的に出してきた決算の内容について、いつまでももめていることはできなかった」などと供述しているとされる。

 一方、報告を受ける側だった佐藤容疑者ら公認会計士4人は、カネボウ側に子会社を連結決算から外す具体的な方法を指南するなどしていたとされる。特捜部は、4人が職員の報告内容にはカネボウ側の粉飾による誤りがあると認識しながら、意図的に見逃し続けていたとみている。

カネボウ:中央青山の公認会計士4人、証取法違反で告発 09/30/05(毎日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引等監視委員会は30日、監査を担当した中央青山監査法人(東京都千代田区)の公認会計士、佐藤邦昭(63)▽徳見清一郎(58)▽神田和俊(55)▽宮村和哉(48)の4容疑者を、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で東京地検特捜部に刑事告発した。4人は大筋で容疑を認めているという。特捜部は、拘置期限の10月3日に刑事処分を決める。

 関係者によると、4人は、カネボウフーズ傘下の食品販売会社6社など、不採算の連結子会社を決算に組み入れない「連結外し」や、架空売り上げなどの粉飾手法をカネボウ元社長の帆足隆被告(69)=同法違反で起訴=ら旧経営陣に指南。02〜03年3月期決算で、最大約829億円の粉飾に加担しながら「適正」とする監査報告書を関東財務局に提出した疑い。【川辺康広】

カネボウ粉飾、中央青山の立件見送り・東京地検特捜部 09/27/05(毎日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、同社の監査を担当していた佐藤邦昭容疑者(63)=証券取引法違反容疑で逮捕=ら4人の公認会計士が粉飾に加担していたことについて、同容疑者らが所属する中央青山監査法人は「社内調査では見抜けなかった」と説明していることが27日、関係者の話で分かった。

 東京地検特捜部は、中央青山が佐藤容疑者らの関与の実態を把握したうえで金融庁に虚偽の報告をした可能性があるとみて捜査していたが、会計士の不正行為を見破るのは困難だったと判断。法人としての中央青山について、公認会計士法違反での立件を見送る方針を固めたもようだ。

カネボウ粉飾:「例年通りに」元副社長が会計士に依頼 09/27/05(毎日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、中央青山監査法人の公認会計士、佐藤邦昭容疑者(63)=証券取引法違反容疑で逮捕=らが、02年3月期の粉飾決算について、元副社長の宮原卓(たかし)被告(63)=同法違反で起訴=から「例年通りに」と依頼されていたことが分かった。これを受け、佐藤容疑者らは粉飾された有価証券報告書に「適正」との意見をつけていた。容疑となった800億円超の粉飾決算を巡る具体的なやりとりが初めて明らかになった。

 東京地検特捜部も同様の事実を把握している模様で、逮捕した4人の会計士をさらに追及している。

 関係者によると、会計士らは02年3月期の決算を監査した際、当時副社長だった宮原被告から「先生、今年も例年通りお願いしますよ」と直接依頼されたという。会計士側は明言しなかったものの、「あうんの呼吸」で応じたという。

 これまでの調べでは、会計士らは98年11月、カネボウ旧経営陣から子会社を連結対象とする新会計基準(00年3月期導入)について相談を受け、99年に子会社を連結から外す方法を指南したことなどが判明していた。しかし、逮捕容疑となった02〜03年3月期の800億円超の粉飾決算を巡るやりとりは不明だった。

カネボウ粉飾:逮捕の4会計士、全員が容疑を認める 09/25/05(毎日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕された中央青山監査法人(東京都千代田区)の4人の公認会計士全員が東京地検特捜部の調べに対し、容疑を認める供述を始めた模様だ。既に複数の会計士は「粉飾が行われていたことは認識していた」と供述していたが、自らが同法違反にかかわったかどうかについては、あいまいな供述をしていた。特捜部はさらに動機や経緯の詳細を追及する。

 容疑を認め始めたのは、いずれも同監査法人に所属する会計士の佐藤邦昭(63)▽徳見清一郎(58)▽神田和俊(55)▽宮村和哉(48)の各容疑者。

 調べによると、4人は98年11月、子会社を連結対象とする新会計基準導入(00年導入)について、カネボウ元社長の帆足隆被告(69)=同法違反で起訴=ら旧経営陣から相談を受け、99年に子会社を連結対象から外す具体的な方法を指南。これを基にカネボウは02〜03年3月期決算で、800億円超の債務超過を資産超過と記載するなどした虚偽の有価証券報告書を提出した疑い。

カネボウ粉飾、中央青山会計士3人目が認める供述 09/25/05(読売新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕された中央青山監査法人の公認会計士・徳見清一郎容疑者(58)が、東京地検特捜部の調べに対し、粉飾への関与を認める供述を始めたことが24日、関係者の話で分かった。

 逮捕された4人の会計士のうち、すでに監査チームの責任者、佐藤邦昭容疑者(63)ら2人が容疑を全面的に認めており、特捜部は否認を続ける残る1人を追及している。

 徳見容疑者は1973年ごろから2002年までカネボウの監査に携わっており、逮捕された4人の中で最も担当期間が長かった。

 特捜部の調べによると、会計士4人は、カネボウの旧経営陣と共謀し、同社の02、03年3月期の連結決算で、800億円を超す債務超過を資産超過と偽った有価証券報告書を提出した疑いが持たれている。4人は損失を抱えた関連会社を意図的に連結決算の対象から外す工作などを、カネボウ側にアドバイスしていた。

「粉飾決算知っていた」会計士2人、一転関与認める供述 09/23/05(朝日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反の疑いで逮捕された中央青山監査法人の公認会計士4人のうち、監査の主任格だった佐藤邦昭容疑者(63)と、神田和俊容疑者(55)が東京地検特捜部の調べに対し、「粉飾決算だと知っていた」などと関与を認める供述を始めたことが関係者の話でわかった。

 2人は当初、「粉飾に気付かなかった」などと容疑を否認していた。ほかの2人は引き続き容疑を否認しているという。

 佐藤容疑者と神田容疑者の2人は、ともに約15年にわたってカネボウの会計監査に携わっていた。特捜部は70年ごろから粉飾決算が続いていたとみており、佐藤容疑者らがいつから粉飾に気づき、見逃していたのかについて調べている。

 会計士4人はカネボウ元社長の帆足隆被告(69)=証券取引法違反の罪で起訴=らと共謀し、02、03年3月期の決算で800億円を超える粉飾をし、有価証券報告書にうその記載をした疑い。

カネボウ粉飾決算への関与、監査責任者の会計士認める 09/22/05(読売新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕された中央青山監査法人の公認会計士、佐藤邦昭容疑者(63)が、東京地検特捜部の調べに対し、粉飾への関与を認める供述を始めたことが22日、関係者の話で分かった。

 佐藤容疑者は監査チームの責任者。逮捕された計4人の公認会計士のうち、神田和俊容疑者(55)は既に関与を全面的に認めており、特捜部は残る2人を追及している。

 佐藤容疑者は1973〜75年と、92〜2004年に監査を担当。監査チームの代表格としてカネボウ旧経営陣と話し合いを重ねていたほか、本来監査法人で保管すべきカネボウの監査調書を自宅に持ち帰っていたことが判明している。また、カネボウが経営難に陥る要因となった主要取引先の「興洋染織」の調査を巡っては、債務超過額を実際より約73億円圧縮した報告書の作成にも関与していた。

 佐藤容疑者ら4人は2002、03年3月期連結決算で、カネボウ旧経営陣と共謀し、800億円を超す債務超過を資産超過と偽った有価証券報告書を提出した疑いが持たれているが、同容疑者はこれまで一貫して、容疑を否認していた。

カネボウ粉飾、会計士の1人が関与認める 09/22/05(読売新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕された中央青山監査法人の4人の公認会計士のうち、神田和俊容疑者(55)が、東京地検特捜部の調べに対し、粉飾への関与を全面的に認めていることが21日、関係者の話で分かった。

 神田容疑者ら4人はこれまで一貫して容疑を否認していた。他の3人は依然として否認を続けているという。

 特捜部などの調べによると、神田容疑者ら4人は、カネボウ元社長・帆足(ほあし)隆(69)、元副社長・宮原卓(たかし)(63)両被告と共謀し、同社の2002、03年3月期の連結決算で、800億円を超す債務超過を資産超過と偽った有価証券報告書を作成した疑いが持たれている。

 神田容疑者は、1991年からカネボウの監査を担当。他の会計士と共に、損失を抱えた関連会社を連結決算の対象から意図的に外す工作などを、旧経営陣にアドバイスしていたことが判明している。

カネボウ粉飾:逮捕の会計士、複数が容疑認める供述 09/21/05(毎日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕された中央青山監査法人(東京都千代田区)の4人の公認会計士のうち複数が、東京地検特捜部の調べに対し「粉飾の認識があった」などと供述していることが分かった。特捜部は、他の会計士についてもさらに追及する。

 事件では、中央青山に所属する会計士の佐藤邦昭(63)▽徳見清一郎(58)▽神田和俊(55)▽宮村和哉(48)各容疑者が、カネボウ元社長の帆足隆被告(69)=同法違反容疑で起訴=らに粉飾の主な手口となった「連結外し」を指南したとして逮捕された。当初、4人はいずれも「連結外しは経営者の判断で、自分たちは関係ない」と否認。しかし、最近になって、4人のうち複数がこれまでの供述を覆し「決算が粉飾されていることは分かっていた」などと話し始めたという。

 一方で、同法違反に当たるかどうかについては、あいまいな供述を繰り返しているという。

 調べでは、佐藤容疑者らは98年11月、00年から導入予定の子会社を連結対象とする新会計基準について、旧経営陣から相談を受け、99年に具体的な連結外しの方法を指南。これらを基にカネボウは02〜03年3月期決算で、800億円超の債務超過を資産超過と記載するなどした虚偽の有価証券報告書を提出した。

金融庁 は監査法人及び公認会計士の懲戒処分について長期にわたってサイトで公開すべきだ。 官報 には記載されているからと言っても情報の検索は簡単ではない。金融庁企業開示課に 要求した公開期間の延長が採用される事を願う。

「問題監査」会計士協会が11件未処分 09/21/05(読売新聞)

 山一証券や日本長期信用銀行など、90年代に粉飾決算を行って破たんした企業を担当した監査法人や公認会計士を処分するかどうかについて、日本公認会計士協会が、いまだに結論を出していないことが20日、分かった。

 処分結果が出ていない案件はこれらを含めて11件に上り、中には14年間も棚上げされている案件もあるが、同日会見した同協会の藤沼亜起(つぐおき)会長は、具体的な内容を明らかにすることを拒んだ。

 同協会はまた、過去の処分内容も公表しておらず、身内の不祥事に甘い上、情報公開にも消極的な監査業界の体質が浮かび上がった。

 会見は、カネボウの粉飾決算事件で、中央青山監査法人の会計士4人が東京地検特捜部に逮捕されたことを受けて開かれた。

 関係者によると、11件の中には、97年に自主廃業した山一証券や、98年に一時国有化された日本長期信用銀行など、90年代に破たんした企業の監査法人などが調査対象となっている案件が4件あった。最も古い案件は90年に事実上倒産した山形県内のディスカウントストアに絡む監査で、担当会計士の健康状態が悪いことを理由に、91年の調査開始以降、14年間、“たなざらし”になっている。

 調査に長い時間がかかっている理由について、同協会幹部は「会計士側から、『破たん責任を問う民事裁判が継続中だ』などと申し出があった場合などに、結論を保留してきたため」と説明、会計士側から言われるままに調査の結論を事実上、先延ばししてきた実態を明らかにした。

監査法人も収入なしでは生きてゆけない。 いくら公正な立場であることを要求されても、顧客が粉飾決算の容認を要求し 従わなければ、他の監査法人が仕事を依頼され、粉飾決算の容認するだけのことである。

日本公認会計士協会も現状を知らないわけが無い。まともにやれば仕事が無くなる。 公認会計士になってもお金を稼げなくては困る。行政は野放しで裸の王様状態。 行政が動かなければ、放って置くのがベストと考えたのだろう。

日本公認会計士協会の正義感の無さがざる状態のまま放置した。 企業の依頼なしでは生きていけない現実。日本公認会計士協会の体質の問題だろう。

監査法人が消滅しても、他の監査法人や公認会計士が存在する。彼らにチャンスが回ってくるような 制度や体制を作っていけば良いのである。腐った木の延命措置など必要ない。

業務停止処分:旧ファースト監査法人の会計士2人を 09/21/05(毎日新聞)

 金融庁は20日、旧ファースト監査法人(04年9月解散)の業務執行役員だった公認会計士2人を業務停止処分にした、と発表した。2人は98年に経営破たんした検査機器メーカー「テスコン」(神奈川県相模原市)の粉飾決算事件にからみ、同社の98年5月期決算で、故意か、あるいは相当な注意を怠って重大な虚偽のある財務書類に対して「適正意見」を表明していた。

 処分されたのは千葉県○○市に住む○○○○会計士と埼玉県○○市、○○○会計士。○○会計士は業務停止9カ月、○○会計士は同3カ月の処分を受けた。

 金融庁によると、テスコンが98年5月期決算で、偽造した書類をもとにして計上した架空の輸出売上などについて、○○会計士は架空と認識しながら監査報告書に適正意見を表明し、○○会計士も他の書類との照合や確認を怠って適正意見を表明していた。

 テスコンの粉飾決算については、当時の社長が商法違反(違法配当)などの罪で01年に有罪判決を受けている。また、日本公認会計士協会も粉飾決算を見落としたことを重く見て、04年5月にファースト監査法人を戒告、会計士2人を会員権停止2カ月の懲戒処分にしていた。【斉藤信宏】

カネボウ粉飾決算、中央青山の理事長らを事情聴取 09/19/05(読売新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、東京地検特捜部が、中央青山監査法人の奥山章雄理事長(60)と上野紘志前理事長(65)から、任意で事情聴取したことが18日、関係者の話で分かった。

 同監査法人は、所属の公認会計士4人が証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の共犯容疑で逮捕されたが、金融庁には、会計士の粉飾への関与を否定する報告書を提出していた。粉飾を捜査している特捜部と証券取引等監視委員会は、こうした行為が虚偽報告を禁じた公認会計士法に違反するかどうかも調べており、内部管理体制などについて説明を求めたと見られる。

 調べによると、同監査法人の会計士・佐藤邦昭容疑者(63)らはカネボウの2002、03年3月期連結決算で、損失を抱えた関連会社を連結決算の対象から外し、800億円超の債務超過を隠ぺいした疑いが持たれている。

 一方、関係者によると、金融庁は今年5月、カネボウが過去の粉飾を自ら認め、有価証券報告書を訂正したことを受け、同監査法人に対し、監査の経緯について説明を求めた。同監査法人では佐藤容疑者らから聞き取りを行った上、報告書を提出したが、関連会社を連結対象から外す粉飾工作に会計士が関与したことはない、などとしていた。

 公認会計士法は、虚偽報告に100万円以下の罰金を科している。上野前理事長は2000年5月〜今年5月に理事長を務め、奥山理事長と交代した。

会計士宅に「粉飾資料」、念書など押収 カネボウ事件 09/17/05(朝日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、東京地検特捜部が、中央青山監査法人の代表社員で公認会計士佐藤邦昭容疑者(63)=証券取引法違反容疑で逮捕=の自宅や関係先から、赤字隠しに絡んで子会社株の買い戻しを約束した際の念書のコピーなど粉飾を裏付ける資料を押収したことが分かった。特捜部は関係書類を持ち出して隠していたのではないかとみている。

 関係者によると、粉飾の主な手口の一つは、グループ会社を一企業とみて決算をする連結決算の際に、赤字子会社を不正に外して見かけの決算をよくする「連結外し」だった。子会社株をどれだけ持つかが連結しなければならないかどうかの基準の一つになるため、取引先に融資して子会社株を購入してもらい、カネボウ本体との資本関係を薄めたという。

 押収された資料は、取引先に子会社株の買い戻しを約束した念書のコピーやカネボウの監査調書の一部などとされる。

 佐藤容疑者ら公認会計士4人は、カネボウ元社長の帆足隆被告(69)や元副社長の宮原卓被告(63)=ともに証取法違反の罪で起訴=らと共謀し、02、03年3月期の決算で800億円を超える粉飾をした疑いで逮捕された。「粉飾は知らなかった」などと容疑を否認しているとされる。

 特捜部の調べでは、カネボウ側は、企業会計の方法が連結決算中心に変わった00年3月期の決算で連結外しをする意向を佐藤容疑者らに告げた。カネボウ側は新制度の詳細な内容は把握していなかったという。

 佐藤容疑者らは、持ち株比率をどれだけ減らせばよいか具体的な数字を専門家の立場から助言。カネボウは取引先に食品や繊維などの赤字子会社の株を購入してもらい、本体との関係を隠した。意図的に決算から外した子会社は15社に上った。

     ◇

 東京証券取引所は16日、日本公認会計士協会に、「証券市場の開設者として大変重く受け止めている」として、適切な監査を求める要請書を送った。所属の監査法人や公認会計士に監査の管理状況を再検証するよう周知することを求めた。

カネボウ粉飾:佐藤容疑者、子会社に実現不可能な再建策 09/17/05(毎日新聞)

 カネボウ粉飾決算事件で、中央青山監査法人の公認会計士、佐藤邦昭容疑者(63)=証券取引法違反容疑で逮捕=が、巨額の赤字を抱える子会社について、実現不可能な再建計画を作っていたことが分かった。販売不振で大量の不良在庫があったのに「今後は、生産量と販売量が一致して売れ残りがない」などとする内容で、この子会社の債務超過額を約73億円過少に記した虚偽調書と併せ、カネボウが子会社の支援拡大を決める重要な資料になっていた。東京地検特捜部も同様の事実を把握している模様だ。

 子会社は毛布加工・販売会社「興洋染織」。カネボウにとってアクリル糸の大量売却先で、興洋の破たんは本体の経営危機につながるため、カネボウは興洋を支援し、そこで生じた巨額の損失を隠すなどの目的で、800億円を超える粉飾決算をしたとされる。

 関係者によると、佐藤容疑者が97年11月11日付で作成した「損益計画妥当性について」と題した再建計画は(1)過大在庫がない(2)生産計画数量が販売計画量と一致し、売れ残りが生じない(3)資金調達は商社との信用取引によらず、銀行などの借り入れによること−−などが前提と記載。「年間9億5200万円の経常利益を計上できる」と結論付けていた。

 しかし、興洋は98年3月末時点で約260億円の在庫を抱え、約220億円に達していた信用取引を中止することは、カネボウの大幅な負担増を招くことから、内部調査を担当した関係者は「再建策は現実的ではなかった」と指摘していた。

粉飾の手法、中央青山の会計士が主導 足利銀決算 09/16/05(朝日新聞)

 一時国有化中の足利銀行(本店・宇都宮市)が、経営破綻(はたん)前の01年3月期の決算を粉飾したとされる問題で、同行の内部調査委員会は、当時の監査を担当した中央青山監査法人(東京)所属の公認会計士が粉飾を主導したと判断した。粉飾に伴う配当で11億円の損害を被ったとして、同行は16日にも中央青山と当時の監査役を相手取り、損害賠償を求めて宇都宮地裁に提訴する。中央青山は事実関係を否定しており、裁判では経営陣から独立して決算をチェックすべき会計士らの対応が焦点になる。

 調査によると、赤字決算転落を恐れた足利銀は、01年3月期決算を作成する際、実際よりも資産がたくさんあるように見せかけるため、「繰り延べ税金資産」計上の基礎となる将来5年間の課税所得見込みを940億円水増ししたとされる。

 このうちの840億円は、当時は1万3843円だった日経平均株価が5年後の06年3月末には2万5500円に一本調子に上昇するという極端に希望的な観測が前提だった。

 当時、足利銀は購入価格で2412億円分の株式を保有していたが、売却しても利益は40億円程度だった。内部調査委は「株式売却益840億円の計上は明らかに過大」と判断。さらに関係者の事情聴取などから、甘い株価予測で巨額の株式売却益を見込むことで繰り延べ税金資産を膨らませて決算を粉飾する手法は、中央青山の会計士が主導したと判断した。

 一方、足利銀は電算システムの架空売却計画で50億円の課税所得を見込む手法でも粉飾を重ねており、調査委はこれにも中央青山の会計士が関与していたと見ている。同システムは他の都市銀行が開発、足利銀はそれに修正を加えただけで、他社への売却が法的に可能かどうかさえ検討されていなかったという。

 足利銀によると、同行はこうした粉飾で繰り延べ税金資産を210億円膨らませる一方、不良債権の処理損失を368億円少なく見積もって、11億円を株主に配当した。

 足利銀は2月に当時の頭取らを相手に賠償請求訴訟を起こしており、今回、監査法人や監査役には元役員らと連帯して違法配当の損害を賠償するよう求める。株主に訴えられた別の訴訟で、元役員側は「監査法人の意見に基づき決算内容を確定した元役員らには法的責任はない」と反論している。

 中央青山監査法人は「そういう事実はございません。事実関係については、裁判を通じて明らかにしていきます」とコメントしている。

 (キーワード・一時国有化銀行の内部調査委員会)足利銀は現在、全国で唯一、政府による特別危機管理の下に置かれており、国民負担で損失が穴埋めされる予定だ。このため、元検事や公認会計士らでつくる内部調査委が設けられ、銀行経営陣から独立して過去の経営責任を調査している。内部調査委には特殊法人の預金保険機構がオブザーバーとして加わっている。

 (キーワード・繰り延べ税金資産)銀行が抱える不良債権は会計上「損失」として処理しても、税務上は「損金」として認められず、課税対象となることがある。こうした不良債権が、倒産などで税務上も損金と確定した場合には、すでに支払った税金はその後の税金から減額される。この減額分をあらかじめ資産と見込んで「繰り延べ税金資産」に計上する税効果会計は99年に導入された。

カネボウ粉飾:会計士の佐藤容疑者、癒着は97年から 09/15/05(毎日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反容疑で逮捕された公認会計士、佐藤邦昭容疑者(63)が97年から、元社長の帆足隆被告(69)=当時専務=ら旧経営陣と癒着していたことを示すカネボウの内部文書が存在することが分かった。「CPA(公認会計士)調書にすべてが記載された場合(巨額の赤字を抱える子会社の)再建計画に齟齬(そご)をきたす」とする内容で、佐藤容疑者はこの内部文書作成日から約3カ月後、子会社の債務超過額を約73億円減額した虚偽の調書を作成していた。

 佐藤容疑者らは99年以降、不正な調査や会計監査に手を染めていたことが分かっていたが、この文書の存在により、さらに長期にわたる癒着が裏付けられた。東京地検特捜部も同様の事実を把握しており、4人の会計士を追及している。

 この子会社は毛布加工・販売会社「興洋染織」(大阪府、解散)。関係者によると、興洋支援の是非を検討するために設置されたカネボウの「KS(興洋染織の略)対策委員会」に97年10月17日提出された内部文書は、会計士の作成する監査調書に言及。「すべてが記載された場合、財源が不足し、再建計画や当社負担に齟齬をきたす」と書かれていた。

 この約2カ月前に佐藤容疑者が作成した中間報告は、興洋の債務超過額を「約459億円」と記載した。ところが対策委後の98年1月の調書には、旧経営陣の意向に沿った形で「約386億円」と変更された。カネボウはこの虚偽調書に基づき、子会社の再建は可能と判断。支援を拡大させ、カネボウは興洋への支援で生じた巨額の損失を隠ぺいするなどの目的で、最大約829億円の粉飾決算を行ったとされる。

 ▽中央青山監査法人の話 現在、検察の捜査に協力しており、コメントできない。

カネボウ粉飾:佐藤会計士、「別宅」に経理書類隠す 09/15/05(毎日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、中央青山監査法人の公認会計士、佐藤邦昭容疑者(63)=証券取引法違反容疑で逮捕=が、自宅とは別に購入した東京都台東区のマンションに、巨額の赤字を抱えたカネボウの子会社6社の経理状況を示す書類を隠していたことが分かった。東京地検特捜部は、こうした書類を7月末の家宅捜索で押収しており、佐藤容疑者が「連結外し」を駆使して行われた粉飾決算を認識しながら、不正な監査を実行した容疑を裏付ける重要な事実とみている模様だ。

 ◇粉飾認識を裏付けか

 また、監査の適否を判断するために実施された金融庁の調査に対し、佐藤容疑者がこの書類を除外した報告書を作成・提出していたことも新たに判明。特捜部が立件を目指している公認会計士法違反(虚偽報告)容疑がさらに強まった。

 不動産登記簿などによると、書類を隠していたのは、上野公園の不忍池のほとりに建つマンション(10階建て)の4階の一室で、佐藤容疑者が03年10月に購入した。佐藤容疑者は千葉県柏市に自宅を所有しており、マンションは「別宅」として使用。仕事場にしていたほか、株の売買などを繰り返していたとされる。

 マンションに隠されていたのは、カネボウフーズ傘下の食品販売会社6社が大幅な債務超過だったことを示す書類で、00年3月期決算を前に、カネボウ側の持ち株比率を意図的に低下させ、連結対象から切り離したことを意味する記載もあった。中央青山に保管されていたカネボウ関係のファイルには、この書類がとじ込まれておらず、佐藤容疑者が意図的に書類を除外したとみられる。

 これまでの調べでは、佐藤容疑者らは、この6社に毛布加工・販売会社「興洋染織」(解散)を加えた計7社について、旧経営陣に対し、連結対象から外すよう指南。02〜03年3月期決算で、最大約829億円の粉飾決算を行った。

カネボウ粉飾決算:中央青山側、修正要求取り下げ−−02年3月期・カネボウ側が抵抗 09/14/05(毎日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反の共犯容疑で逮捕された中央青山監査法人(東京都千代田区)の公認会計士、佐藤邦昭容疑者(63)らが、02年3月期決算案でカネボウに修正を求めた際、旧経営陣から「過去と同様の決算案なのに修正すれば、これまでの監査が問題化する」と翻意を迫られ、結局、了承していたことが関係者の話で分かった。東京地検特捜部は、佐藤容疑者ら4人の会計士が、00年3月期から続けていた不正監査を隠ぺいするために粉飾決算を容認したとみて追及している模様だ。

 不正な監査の動機につながる経緯が具体的に判明したのは初めて。

 関係者によると、カネボウ元社長の帆足隆(69)、元副社長の宮原卓(たかし)(63)両被告=いずれも証取法違反で起訴=らは02年3月期決算で部下に粉飾を指示。800億円超の債務超過を隠し、逆に資産超過とする決算案を作成した。

 これに対し、カネボウの監査チームの会計士は「債務超過のはずだ」と修正を求めた。しかし旧経営陣は93年3月期決算からカネボウを担当し、当時監査チームのリーダーだった佐藤容疑者に「今まで問題点を指摘せず『適正』とした、あなたの監査が問題になる」と決算案の修正要求に翻意を迫ったという。

 結局、旧経営陣は、不動産の売却などにより決算の黒字額を数億円から7000万円に圧縮したものの、巨額の赤字を抱えた毛布加工・販売会社「興洋染織」(解散)などを連結決算の対象から外して資産超過を装った部分はそのまま残した。この有価証券報告書に対し、佐藤容疑者ら4人は「適正」とする監査報告書を出した。

 興洋と、カネボウフーズ傘下の食品販売会社6社は、00年3月期から導入された新会計基準で、連結決算の対象となる子会社となった。しかし、佐藤容疑者らは同期決算前の99年、ダミー会社などに株式を移し連結対象から外すよう旧経営陣に指南していた。02年3月期に佐藤容疑者らが粉飾に難色を示したのは、その後、法令順守の流れが強まったことに加え、カネボウの粉飾額が年々拡大していたことが背景にあるとみられる。

粉飾の証拠隠し図る?監査調書を自宅に…佐藤容疑者 09/14/05(読売新聞)

 カネボウ(東京都港区)の粉飾決算を巡って逮捕された中央青山監査法人所属の公認会計士・佐藤邦昭容疑者(63)が、監査法人で保管することになっていたカネボウの監査調書の一部を、自宅に持ち帰っていたことが14日、関係者の話で分かった。

 監査調書は過去のカネボウの監査経緯を記録したもの。東京地検特捜部と証券取引等監視委員会もこうした事実を把握しており、同監査法人の内部調査や捜査当局の捜索に備えて、不正な監査の証拠を隠そうとした可能性もあると見て調べている。

 監査調書には、監査の際に企業から収集した情報が記されており、企業会計審議会が定めた監査基準などで、10年間の保存が義務付けられている。中央青山監査法人では、監査が終了した調書については、監査法人で厳重管理し、特に必要がある時を除いて持ち出せないことになっている。

 カネボウについて、同監査法人は、同社が過去の決算を訂正した今年5月まで監査を担当。監査調書などの関係書類は1982年以降のものが残っており、直近3年程度の書類は監査法人内に、それ以前のものは外部の倉庫にそれぞれ保管していた。

 ところが、佐藤容疑者は監査法人内の取り決めにもかかわらず、カネボウの調書の一部を自宅に持ち帰っていた。関係者は「監査期間中に、会計士が企業の書類を自宅に持ち帰って仕事をすることはあるが、過去の監査調書を持ち帰る必要があったとは思えない」と、佐藤容疑者の行動の不自然さを指摘している。

 同監査法人は今年3月から、カネボウの監査に問題がなかったかどうか、佐藤容疑者ら担当会計士への聞き取りや監査書類のチェックなど、内部調査を始めていた。また、特捜部と監視委は7月29日に、同監査法人を捜索。佐藤容疑者ら会計士4人を証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕した13日にも、再捜索を行っていた。

 佐藤容疑者は1973〜75年と、92〜2004年にカネボウの監査を担当。ここ数年は、監査チームの責任者を務めていた。

カネボウ粉飾:落ちた会計の番人 癒着の実態解明へ 09/14/05(毎日新聞)

 会計の番人が不正経理に手を貸していた−−。佐藤邦昭容疑者(63)ら4人の公認会計士の逮捕に発展したカネボウの粉飾決算事件。中央青山監査法人で監査チームのリーダーだった佐藤容疑者は疑惑を否定し続けたが、東京地検特捜部はカネボウ元社長、帆足隆被告(69)=起訴=らへの聴取を積み上げ、主張を突き崩した。佐藤容疑者は「きまじめ」という評判の裏で、会計士としては「タブー」とされる株取引にのめり込んでいたことも分かった。癒着はなぜ生まれたのか。実態解明が始まった。

 「客に手心を加える人じゃない」。佐藤容疑者の所属する中央青山の元同僚は話す。約2000人の会計士を抱える中央青山で、佐藤容疑者はチームの指揮を任される約260人の「代表社員」の肩書を持つ。ホノルルマラソン出場経験があるスポーツマンでもあり、信頼は厚かった。

 しかし同僚さえ知らない裏の顔があった。03年10月、東京都台東区の不忍池のほとりに立つマンションの1室を購入し、ここを根城に株の売買を繰り返していた。「会計士は企業の秘密情報を扱う。インサイダー取引になりかねないから一株も持たないのが常識なのに」と元同僚は驚く。

 中央青山は75年、カネボウの監査を受託。佐藤容疑者は93年3月期からカネボウを担当し、立件された02〜03年3月期当時は、担当チームのリーダーだった。

 佐藤容疑者を巡っては以前から疑念が指摘されていた。97年、カネボウの子会社「興洋染織」(解散)の調査依頼を受けた佐藤容疑者は、同年8月末ごろの中間報告で、「約459億円の債務超過」とした。ところが翌年1月には、約386億円と減額した虚偽の数字を報告書に記載。これを根拠に興洋への支援拡大が決定された。

 「(佐藤容疑者は)旧経営陣にだまされた、と言っている。大掛かりな経理操作だったから見抜けなかった」。中央青山の広報担当者は6月、取材にこう答えた。しかし、7月には中央青山が家宅捜索を受け、佐藤容疑者ら4人の会計士が次々と事情聴取された。

 8月末、中央青山の奥山章雄理事長は言葉を選びながら答えた。「会計基準を逸脱しているかどうかは分からないが故意ではないはず」。しかし期待はもろくも崩れた。

 ◇疑惑、一貫して否定 佐藤容疑者との一問一答

 佐藤容疑者は7月16日〜9月7日、4回にわたる毎日新聞の取材に「やるべき監査はした」と疑惑を一貫して否定した。一問一答は以下の通り。

 −−カネボウの担当をしていますね。

 広報を通じて下さい。

 −−だまされたと。

 何も話したくない。

 −−やるべき監査はしてきたのか。

 そうです。

 −−粉飾を意図的に見逃したのではないか。

 そんなはず、ないじゃないですか。

 −−株取引をやってますね。

 持っていますよ。カネボウではないから問題はないんです。

 −−(内規で禁じている中央青山の)関与先の株も持っていないのか。

 持っていません。だから全く問題はないんです。

カネボウ粉飾:赤字会社連結外し 会計士、99年から指南 09/14/05(毎日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の共犯容疑で東京地検特捜部に逮捕された中央青山監査法人(東京都千代田区)の会計士4人が、連結決算の新会計基準が始まる直前の99年、ダミー会社に株を移して赤字子会社を連結対象から外す粉飾方法を、カネボウ側に具体的に指南していたことが分かった。特捜部は、4人が逮捕容疑の02〜03年3月期以前から行っていたこうした不正の発覚を恐れ、粉飾に加担したとみて追及している。

 逮捕された佐藤邦昭(63)▽徳見清一郎(58)▽神田和俊(55)▽宮村和哉(48)の各容疑者は調べに対し「連結外しは当時の経営者の判断で、自分たちには関係ない」などと、容疑を全面否認しているという。特捜部は証券取引等監視委員会と合同で、中央青山の奥山章雄理事長宅も家宅捜索した。

 調べによると、カネボウ元社長の帆足隆(69)、元副社長の宮原卓(たかし)(63)両被告=いずれも証取法違反で起訴=ら旧経営陣は98年11月、00年から導入予定で子会社を連結対象とする新会計基準への対応について、監査チームリーダーの佐藤容疑者らに相談。佐藤容疑者らは翌99年、子会社の毛布加工・販売会社「興洋染織」(大阪府和泉市、解散)と、食品会社「カネボウフーズ」(東京都港区)の販売子会社6社について、具体的な「連結外し」の方法を指南した。

 このうち興洋染織については、同社関連で休眠中だった毛布販売代理店「マーキュリ」(大阪市西区)に、ダミー会社として興洋染織の株式を持たせることで、カネボウとの資本関係を断ち切ることを宮村容疑者が助言。株式のパーセンテージを示しながら「これ以上持たせるとまずい」「これだと(連結から)外れませんよ」などと具体的にアドバイスしたという。

朝日新聞(2005年9月14日)より

カネボウ粉飾 会計士、手口を指南「連結外し」具体的に

逮捕の公認会計士と中央青山、金融庁が処分検討 09/13/05(読売新聞)

 金融庁は13日、カネボウの粉飾決算事件で東京地検に逮捕された4人の公認会計士と、4人が所属する中央青山監査法人に対する行政処分の検討に入った。

 東京地検の捜査の進展を見極めながら、中央青山から事情を聞き、公認会計士法に基づく懲戒処分の対象になるかどうかを判断する。

 同法に基づく懲戒処分には、重い順に、公認会計士の登録抹消(監査法人の場合は解散命令)、業務停止、戒告の3種類がある。

 伊藤金融相は同日の閣議後会見で「必要に応じて適切に対応する」と述べ、行政処分を含めて厳しく対処する考えを示した。

足銀が中央青山を損賠提訴へ、違法配当関与と 09/13/05(読売新聞)

 2003年に破たんし、一時国有化されている足利銀行(本店・宇都宮市)の01年3月期決算での違法配当にかかわっていたなどとして、足銀の現経営陣は13日、会計監査をしていた中央青山監査法人(千代田区)と、当時の足銀の監査役4人を相手取り、損害賠償を求める民事訴訟を週内にも宇都宮地裁に起こす方針を固めた。

 この配当をめぐっては、足銀が今年2月、元頭取ら旧経営陣7人に7億円の賠償を求めて提訴している。今回は被告に同監査法人らを加え、連帯して計11億円を支払うよう求める。

 新たな訴訟は、旧経営陣の責任について、今年2月に報告書を提出した足銀の内部調査委員会(春日寛委員長)が、同監査法人の責任も指摘する追加報告書を作成したのを受けたもの。

 調査委は2月の報告書で、01年3月期決算で旧経営陣が、不良債権処理の前倒し処理で納めた税金が将来戻ってくると見込んで計上する繰り延べ税金資産を過大に計上したり、不良債権の査定を甘くして貸し倒れ引当金を少なくしたりするなどして、資産額を計約579億円も過大に計上し、計11億円を違法に配当したなどと指摘した。

 その後の調べで、調査委は、同期の決算を「適正」と認定した同監査法人も違法配当を知る立場にあったと判断。さらに、繰り延べ税金資産計上の前提となった将来の株価について、上昇し続けるとする当時の甘い予測をそのまま認めたことが、日本公認会計士協会が示していた同資産の計上に関する判断基準に反していたとしている。

カネボウ粉飾:中央青山の公認会計士4人を共犯容疑で逮捕 09/13/05(毎日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、監査を担当した中央青山監査法人(東京都千代田区)の公認会計士が粉飾に加担していたとして、東京地検特捜部は13日、監査チームリーダーの佐藤邦昭容疑者(63)ら4人を証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の共犯容疑で逮捕した。4人は、カネボウが行った最大約829億円の粉飾決算が発覚するのを防ぐため、旧経営陣に助言した疑い。逮捕に併せ、特捜部は証券取引等監視委員会と合同で、4人の自宅など十数カ所を家宅捜索した。

 逮捕されたのはこのほか、いずれも会計士の徳見清一郎(58)▽神田和俊(55)▽宮村和哉(48)の各容疑者。調べに対し、4人は粉飾への関与を否定しているという。

 これまでの調べによると、4人は、カネボウ元社長の帆足隆被告(69)=証取法違反で起訴=ら旧経営陣から相談を受けるなどして同社の粉飾決算を認識していた。そのうえで、粉飾手口の中心となった連結子会社を決算から外す「連結外し」が発覚しないよう助言するなど、粉飾に加担した疑い。

 関係者によると、帆足被告や元副社長、宮原卓(たかし)被告(63)=同=は02年3月期決算で、部下に粉飾を指示。800億円を超える債務超過を隠し、逆に資産超過とする決算案を作成した。決算案を示された会計士は「実際は債務超過のはずだ」と修正を求めたが、結局、了承したという。03年3月期決算も同様に了承し、4人は最終的に、この2期分の有価証券報告書について、連名で署名し「適正」とする監査報告書を出していた。

 帆足被告らの起訴状によると、カネボウは02年3月期の連結純資産額が約819億円の債務超過だったにもかかわらず、9億2600万円の資産超過と記載するなどした虚偽の有価証券報告書を提出。03年3月期にも同様に、虚偽の内容の報告書を提出した。

どの業界でも似たような問題があるだろう。監査法人も収入なしでは生きてゆけない。 いくら公正な立場であることを要求されても、顧客が粉飾決算の容認を要求し 従わなければ、他の監査法人が仕事を依頼され、粉飾決算の容認するだけのことである。

粉飾決算が発覚した場合、粉飾決算の容認を依頼した企業にかなり厳しい罰則を与えるか、 監査法人に資格剥奪、または、ある一定期間の監査業務の停止命令、または、両方への罰則 (処分)を行わなければ、粉飾決算はなくならないであろう。

他の業界の若い社員であるが、「不正や違反とわかっていても断れば他の業者がやるだけのこと。 まして、処分される可能性が低ければ、不正や違反をおこなっても問題ない。誰かが仕事を するのだから。」と言っていた。たしかに処分や処罰がない、又は、軽ければ、不正や違反を おこなってもリスクは低い。このような状態だから、不正や違反を認識がなかったと言って、 不適切な行為を行う企業が存在するのだろう。行政は現実と現状を考え、処分や処罰を厳しくする、 重くする必要がある。

「カネボウの関係者は「会計士はおかしいと気付きながら、旧経営陣の『債務超過にしない』という方針に従う形で、 粉飾決算にお墨付きを与えたのではないか」と指摘している。」 海運・船の世界もおなじだ。処分が甘ければ、検査を甘くする検査会社に依頼が行く。 そして、処分されるリスクが低ければ、不適切な検査を何度も繰り返す。少なくとも、監査法人の ケースと違うのは、船舶が国際航海に従事していれば、外国の政府の検査官によるチェックが行われる ので問題の発覚の確率が高い。同じ組織の人間でない検査官により検査されるので、隠ぺい行使が 行いにくいことである。しかし、このような環境であっても不適切な検査は現在でも行われている。

日本の行政は、粉飾決算を行う企業及び容認する監査法人に対し、出来るだけ処分や処罰を 厳しくする、重くすることを早く決定するべきである。できないのであれば、カネボウのように 救済するべきでない。

カネボウ粉飾:中央青山会計士を本格捜査へ 加担は4人 09/13/05(毎日新聞)

 カネボウの粉飾決算事件で、東京地検特捜部は、監査を担当した中央青山監査法人(東京都千代田区)の公認会計士4人について、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の共犯容疑で本格捜査に乗り出す方針を固めた模様だ。同社は債務超過だったにもかかわらず最大829億円の粉飾決算を行い、会計士らは発覚を防ぐため助言した疑い。創業118年の老舗企業の粉飾決算事件は、大手監査法人の会計士の刑事責任が問われる異例の事態に発展する見通しとなった。

 特捜部は、金融庁の調査に対し、虚偽の報告書を提出した公認会計士法違反容疑でも、捜査を進めている。

 調べなどによると、4人の会計士は、証取法違反で起訴されたカネボウ元社長の帆足隆(69)、元副社長の宮原卓(たかし)(63)両被告ら旧経営陣から相談を受けるなどして、同社の粉飾決算の実態を把握。それにもかかわらず、粉飾手口の中心となった連結子会社を決算から外す「連結外し」が発覚しないよう助言するなど、粉飾に加担した疑い。

 帆足被告らの起訴対象となった02〜03年3月期の有価証券報告書については、4人が署名して「適正」とする監査報告書を出していた。

 中央青山は75年から同社の監査を引き受けている。リーダーの会計士は93年3月期から12年間担当し、7月29日に特捜部の家宅捜索を受け、ほかの会計士とともに事情聴取されている。

 帆足被告らの起訴状によると、同社では、02年3月期の連結純資産額が約819億円の債務超過だったにもかかわらず、9億2600万円の資産超過と記載するなどした虚偽の有価証券報告書を提出。03年3月期にも同様に、虚偽の内容の報告書を提出した。

カネボウ監査:中央青山の会計士が虚偽報告の疑い 09/11/05(毎日新聞)

 粉飾決算事件の舞台となったカネボウを監査した中央青山監査法人の公認会計士が、監査の適否を解明するために実施された金融庁の調査に対し、虚偽の報告書を提出していたことが関係者の話で分かった。800億円超の債務超過だったことを示す財務諸表関係の書類の一部を隠して「資産超過」と認定した自らの監査が適切だったように装っており、虚偽報告書の提出を禁じた公認会計士法に違反する疑いが初めて浮上した。

 ◇書類隠し虚偽の報告書

 東京地検特捜部もこれを把握。同法違反容疑に加え、粉飾決算に加担した証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の共犯容疑で会計士に対する捜査を進めており、立件に向けて週明けにも最終協議する模様だ。

 関係者によると、会計士は93年3月期からカネボウの監査を担当。粉飾決算事件で証取法違反に問われた元社長の帆足隆被告(69)らの起訴事実となった03年3月期までの2年間は、担当チームのリーダーだった。金融庁から報告を求められ、最大で約829億円を粉飾したとされる同期の決算について、債務超過を示す重要な書類を間引くなどして、金融庁に提出したという。

 公認会計士法は「公益または投資者保護のため必要かつ適当であると認める時」(49条)、会計士や監査法人に報告や資料提出を求められると定めている。金融庁の調査はこの条文に基づく措置で、虚偽報告した場合、会計士だけでなく監査法人も両罰規定により罰金(ともに100万円以下)を科すと規定している。さらに刑事罰とは別に、会計士を最長2年の業務停止や登録抹消などとする処分もあり、金融庁が調査を続けている。

 会計士を巡っては、カネボウが子会社「興洋染織」(大阪府)への支援の是非を決めるために依頼した調査で、債務超過額を約73億円減額した虚偽の報告書を作成したことが既に判明している。

 ▽中央青山監査法人の話 報告書は監査法人として提出したものであり、会計士は報告書作成に関与していない。従って虚偽報告はあり得ない。

カネボウ粉飾 会計士の刑事責任検討へ 虚偽記載関与か 09/11/05(朝日新聞)

 カネボウの旧経営陣による粉飾決算事件で、東京地検特捜部は、会計監査を担当した中央青山監査法人(東京都)の複数の公認会計士らの刑事責任について検討を進める方針を固めた。特捜部は、会計士らが、カネボウ元社長の帆足隆被告(69)=証券取引法違反の罪で起訴=らが行った有価証券報告書の虚偽記載に関与した可能性があるとみており、関係者の供述などを精査し、検察庁内の協議を経て、近く結論を出す見通しだ。

 粉飾決算事件をめぐり、大手監査法人に所属する公認会計士らの刑事責任が捜査当局の検討課題となることは異例で、会計監査のあり方が問われることになりそうだ。

 これまでの調べでは、カネボウは99年に企業会計制度が子会社を含めた連結決算中心に変更された後も、赤字子会社を意図的に連結から外すなどして決算を偽装。帆足元社長と、元副社長・宮原卓被告(63)=同=はこのうち02年と03年の3月期(01、02年度分)の決算でそれぞれ800億円を超える粉飾を指示し、2年分の有価証券報告書に虚偽の記載をしたとして起訴された。

 特捜部は中央青山監査法人を家宅捜索。カネボウ社員らは事情聴取に対して「公認会計士も粉飾を知っていた」などと供述したとされる。特捜部は会計士らが毎年の監査で、偽装工作を把握していた可能性があるとみて慎重に捜査している。

 関係者によると、中央青山監査法人は75年からカネボウの監査を担当。04年3月期までの5年間(99〜03年度分)で約2150億円の粉飾があったとされる同社の有価証券報告書についていずれも「適正」とする監査報告書を出した。元社長らの起訴事実となった01、02年度の監査報告書には計4人の公認会計士が署名している。

カネボウ「債務超過」→「適正」…監査法人ひょう変 08/19/05(読売新聞)

 カネボウ(東京都港区)の粉飾決算事件で、監査を担当した中央青山監査法人(千代田区)の会計士が2002年4月ごろ、カネボウ側から示された「資産超過」とする内容の同年3月期決算案に対し、「実際には債務超過になっており、このままでは適正意見を出せない」などと指摘していたことが18日、分かった。

 ところが、2か月後、カネボウは約9億円の資産超過とした虚偽の決算書を関東財務局に提出、監査法人も適正意見を付けていた。こうした監査法人の対応について、関係者は「極めて不自然」と疑問視している。

 関係者によると、経営が悪化していたカネボウは02年3月期連結決算で、800億円を超える債務超過に陥ったが、元社長の帆足(ほあし)隆容疑者(69)らが「債務超過はダメ。会社がつぶれる」と、粉飾を指示。当時の経理担当役員らが資産超過とする決算案を作成し、同年4月ごろ、中央青山監査法人の担当会計士に提示した。

 この際、会計士は、架空の売り上げが計上されていることや、毛布メーカー「興洋染織」(解散)への融資について、貸し倒れ引当金が不足していることなどを指摘。「本当は債務超過なのに無理をし過ぎている」と言及し、このままでは決算を適正と認められないとの意向を伝えたという。

 その後、帆足容疑者ら旧経営陣は、明らかに過大な架空売り上げを見直すなどし、粉飾した黒字額を当初の数億円から約7000万円まで圧縮した。ただ、債務超過を資産超過と偽る方針は変えず、最終的に約9億円の資産超過とする有価証券報告書を作成、監査法人もこれを承認していた。

 カネボウの関係者は「会計士はおかしいと気付きながら、旧経営陣の『債務超過にしない』という方針に従う形で、粉飾決算にお墨付きを与えたのではないか」と指摘している。

 東京地検特捜部は先月29日、この02年3月期決算と03年3月期決算の粉飾に絡み、同監査法人を捜索し、資料を押収している。

 中央青山監査法人広報室は「捜査中の事案であり、コメントは控えさせていただく」と話している。

朝日新聞(2004年12月22日)より

金融検査、課題浮き彫り UFJ銀と元副頭取りらを訴追

「資料隠しは元次長独断」と口裏合わせ UFJ検査妨害 12/04/04(朝日新聞)

 UFJ銀行が金融庁検査を妨害した事件で、銀行法違反(検査忌避)容疑で逮捕された元副頭取・岡崎和美容疑者(56)ら元役員が、妨害行為に関する同庁の調査前に口裏合わせをしていたことが東京地検特捜部の調べでわかった。同庁の調査に対して、「資料隠しは審査第5部の元次長が独断でやった」と説明し、関与を否定していたが、特捜部のその後の調べで元役員らが指示したことが判明したという。特捜部は証拠隠滅の恐れがあると判断して元副頭取らを逮捕した。

 同容疑で1日に逮捕されたのは、審査部門の最高責任者だった岡崎元副頭取と、妨害行為を主に行ったとされる審査第5部を担当していた元常務執行役員・早川潜容疑者(55)、同部部長だった元執行役員・稲葉誠之容疑者(51)の計3人。

 特捜部の調べや関係者によると、金融庁検査を控えた昨年7月、同部の元次長が、検査官に見られては都合の悪い融資先の財務関連資料を隠すよう部員らに指示。同年8〜9月、部員総掛かりで段ボール箱110個分の資料を15階の同部執務室から14階の別室に隠した。

 こうした妨害工作について、岡崎元副頭取ら逮捕された元役員らは、金融庁の調査に対して「元次長の独断だった」と説明していたという。

 しかし、その後、特捜部が「元役員側から妨害行為の指示を受けた」とする行員らの供述に基づいて任意で事情聴取を重ねたところ、元役員らは「余計なものは除いておくように」などと包括的な指示をしたことを認め、口裏を合わせて関与を否定していたことがわかったという。

 ただ、元役員らは、具体的な指示をしたことや報告を受けたことはなお否定したといい、特捜部は逮捕に踏み切った。

 特捜部によると、妨害行為は岡崎元副頭取が主導し、元常務執行役員らを通じて現場に指示が伝えられていたとされる。

 昨年10月7日にあった検査官の立ち入り調査の際には、行員らが調査後に「隠した資料を見られたかもしれない」と報告。元役員側がこれらの資料をさらに移動するよう命じ、元次長らが14階から3階の会議室へと資料を再び移したという。

厳格な検査官は良いことでは??銀行の不良債権処理のために多額の税金が投入された。 厳格な検査官が多くいれば、不良債権のために使われた税金の額は少なかったはずである。 美浜原子力発電所3号機死傷事故も 保安院の職員が厳格に検査していれば、関電が不正や隠ぺいをしようとも発見できたはずである。

検査妨害の動機について、岡崎容疑者や元常務執行役員の早川潜容疑者(55)、 元執行役員審査5部長の稲葉誠之容疑者(51)は、これまでの調べに、「担当の検査官が厳しい人だと知り、 従来と同じ態勢では検査を乗り切れないと思った」などと供述している。

結局、銀行への検査が甘かったことを証明しただけである。 見つからなければ、隠ぺいや不正を行ったものが得をしてきた事実がわかってきたように思える。 そして、お役人の検査も比較的に甘かった、そして、企業もモラルなどないことを示したケースだろう。

UFJ元副頭取、検査資料隠し認める 12/03/04(読売新聞)

 UFJ銀行の検査妨害事件で、元副頭取の岡崎和美容疑者(56)が逮捕後の東京地検特捜部の調べに対し、昨年10月の金融庁特別検査の際、経営が悪化した大口融資先の財務資料などを隠ぺいするよう自ら指示し、報告も受けて了承していたと、銀行法違反(検査忌避)容疑を全面的に認める供述を始めたことが分かった。

 特捜部では、岡崎容疑者が妨害工作の最終的な責任者とみて、裏付け捜査を進めている。

 関係者によると、岡崎容疑者は、融資先の資料が入った段ボール箱を別室に移動したり、パソコン内のデータを使用されていないパソコンに移したりしたのは、検査を逃れる目的だったことも認めているという。

 一方、検査妨害の動機について、岡崎容疑者や元常務執行役員の早川潜容疑者(55)、元執行役員審査5部長の稲葉誠之容疑者(51)は、これまでの調べに、「担当の検査官が厳しい人だと知り、従来と同じ態勢では検査を乗り切れないと思った」などと供述している。このため、特捜部では、岡崎容疑者らが不良債権問題に厳格な検査官に対し、過剰に反応したことが動機の一つとの見方を強めている。

UFJ銀検査忌避、元副頭取が指示認める 任意聴取で 11/28/04(朝日新聞)

 UFJ銀行が昨年の金融庁検査を妨害したとされる事件で、岡崎和美・元副頭取(56)が東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し、「余計なものは除いておくように」と妨害行為を指示したことを認める供述をしていることが分かった。早川潜・元常務執行役員(55)も「元副頭取から事前に指示を受けた」と話しているといい、特捜部は、元副頭取ら3人を銀行法違反(検査忌避)容疑で立件するために最終的な協議に入った模様だ。

 ただ、元副頭取は、細かな指示をしたり、具体的な報告を受けたりしたことは認めていないとされ、早川元常務執行役員らの供述と食い違う点もあり、特捜部は経緯の詳細を詰めている。

 調べでは、問題のある大口融資先を主に受け持つ同行の審査第5部は、昨年の検査前に、融資先の経営悪化を示す資料を執務室以外の部屋に隠したうえ、提出書類について(1)融資先の財務関連資料を改ざん(2)経営陣の会議の議事録から大口融資先の財務状況に懸念を示す部分を削除――したとされる。

 妨害行為は、同部担当の早川元常務執行役員と同部部長だった稲葉誠之・元執行役員(51)の承認の下で同部元次長(41)が指揮し、約80人の行員が関与したという。

 捜査では、だれの判断で妨害行為が実行されたかがポイントとなっている。改ざんされた議事録や融資先の財務資料に元副頭取の承認印が押されていたことに加え、早川元常務執行役員が「元副頭取に事前に報告し、指示を受けた。回覧印が必要な資料は元副頭取に提出した」と詳しい供述をしたとされる。

 これに対し、元副頭取は「余計なものは除いておけ」と包括的な指示は認めた上で、個々の資料については「報告を受けていない」と供述しているという。

 こうした状況を踏まえ、特捜部は岡崎元副頭取と早川元常務執行役員、稲葉元執行役員の3人の立件に向けて捜査方針の最終協議を進める一方、当時の経営トップだった寺西正司・元頭取(57)の関与の有無についても慎重に調べている。

 金融庁は10月、早川元常務執行役員、稲葉元執行役員、同部元次長の3人と法人としてのUFJ銀行を特捜部に告発。特捜部は、同行東京本部のほか、告発されなかった元副頭取の自宅も関係先として捜索していた。

朝日新聞(2004年10月30日)より

不正請求「底無し」正田病院グループ 監査不十分さ露呈
広島社保事務局指摘 制度改善求める声も

朝日新聞(2004年10月9日)より

うそ説明に「シナリオ」 UFJ銀検査前 元役員、作成指示

企画部門が検査妨害助長、提出資料隠す UFJ銀 10/09/04(朝日新聞)

 UFJ銀行が昨秋、金融庁検査を妨害したとして東京地検特捜部の捜索を受けた事件で、隠蔽(いんぺい)工作の中心となったとされる同行の審査第5部以外に、企画部門の役職員も違法行為を助長していたことが金融庁の調べでわかった。妨害行為が「組織ぐるみ」で実行された疑いがあることを示すもので、同庁は元役職員が刑事告発の対象となった審査担当部門だけでなく、企画部門の行為も検査の円滑な進行を妨げたと指摘している。

 金融庁の検査結果によると、不良債権額を銀行自身の基準で集計する「自己査定」のルール作りなどを担当する「与信企画部」の当時の次長は、検査官から自己査定の結果について資料を求められた際、監査法人の指摘事項が含まれる資料の一部を提出せず、検査前に執務室とは別の部屋に隠した。

 この対応は引き継ぎ文書に沿ったもので、以前の次長が旧三和銀行時代の検査の際、こうした資料を提出しなかったことから、「『存在していない』ことになっている」と後任者に引き継いでいた。昨秋の検査に対応した次長はこの引き継ぎ文書をその後、隠蔽していたという。

 また、金融庁検査の銀行側の対応窓口だった「企画部」の担当常務執行役員や部長ら幹部は、行内の各担当部署の違法と思われる検査対応を容認していたとされる。

 さらに、検査官の動向に注目して、実地調査の着手時期を予想して関係先に連絡するなど、審査第5部の違法な検査妨害を助長したという。

 金融庁は、こうした企画部などの不適切な検査対応で、検査期間が大幅に長期化するなど重大な支障が生じたと批判している。

検査官にウソの説明するマニュアル UFJ銀が作成 10/08/04(朝日新聞)

 UFJ銀行が金融庁検査を妨害したとして東京地検特捜部の捜索を受けた事件で、同行は資料やデータの隠蔽(いんぺい)・改ざん工作をしただけでなく、金融庁の検査官にうその説明をするためのマニュアルを作成していたことが同庁の調べでわかった。検査の際、行員は実際にこれに基づいて、融資先企業の経営状況についてうそを述べたという。不良債権額を少なく見せるための周到な準備だったが、その後に発覚し、同行は金融庁から約2700億円の不良債権処理費用の不足を指摘される結果となった。

 金融庁の検査結果によると、稲葉誠之元執行役員(51)は昨年7月初旬、近く実施されるとの情報を得ていた金融庁検査に向けて、事前に「金融庁説明シナリオ」などのマニュアルを作成するよう、行内に指示を出した。当時、稲葉元執行役員は、問題のある大口融資先を主に担当する審査第5部の部長だった。

 役員として同部を担当していた早川潜元常務執行役員(55)もこの指示を了承していたとされる。

 昨年8月から始まった検査では、同部の部員らが、マニュアルに沿って検査官にうそをついた。約10社の経営状況について、本当は資金不足に陥る可能性を認識していたのに「予想できなかった」と説明したり、債務超過額を実際より少なく記載した資料を示したりしたという。

 また、融資先企業のプロジェクトが事実上破綻(はたん)したり、遅延したりしているのを知っていたにもかかわらず、わざと説明を避けたり、指摘に対して「知らなかった」とうそを言ったりしたとされる。

 その後、金融庁が執務室以外の部屋に隠されていた資料などをもとに再査定した結果、計26の融資先について約2700億円の償却・貸し倒れ引当金の不足が認められたという。

 金融庁は5月にUFJ銀に検査結果を通知した際、これらの行為について「不良債権残高の表面的な縮減や、貸し倒れ関係費用の圧縮などを意図して、あらかじめ周到にシナリオを検討して組織的に検査対応した」と厳しく批判。刑事告発に向けた準備を進めた。

UFJ銀元副頭取、議事録改ざん了承…検査妨害事件 10/09/04(読売新聞)

 UFJ銀行の検査妨害事件で、岡崎和美・元副頭取(解任)が金融庁の特別検査を約1か月後に控えた昨年9月、融資先の財務内容を審査した会議の議事録を改ざんしたとの報告を幹部から受け、了承していたことが8日、関係者の話で分かった。

 岡崎元副頭取は改ざん議事録に承認印も押しており、その後、本物の議事録は廃棄されていた。元副頭取は金融庁から告発されていないが、自宅が東京地検特捜部の捜索を受けており、検査妨害に同行の最高幹部が深くかかわっていたことが明るみに出た。

 関係者によると、議事録が改ざんされたのは、審査部門の最高責任者でもある岡崎元副頭取が議長として取り仕切っていた「審査諮問会議」。融資の最終的な決定権限は岡崎元副頭取が持っていたが、同会議は、財務内容が悪化した大口取引先企業などに新たな融資を実行する際、岡崎元副頭取が関係部署の担当幹部らを集めて意見を聞き、回収可能かなどを議論する場だった。

 会議の議事録には当初、大口融資先の財務内容や業績見通しが悪化していることを指摘する個所があった。ところが、特別検査の時期が約1か月後に迫った昨年9月上旬、会議の事務局を担当し、議事録作成にあたる与信企画部の幹部が、改ざんしたことを岡崎元副頭取に報告、その議事録に承認印を得ていた。

 同行はその後、真正な議事録を廃棄し、関係資料を大量の段ボール箱に詰めて隠した上で、金融庁の検査官に改ざんされた議事録を示し、「融資の回収見通しに問題はない」などと説明していた。

 資料隠しなどは、土屋英敏・元審査第5部次長が部下に指示し、早川潜・元常務執行役員と同部部長だった稲葉誠之・元執行役員が総合的な指揮などを執っていた疑いがあり、金融庁は7日、法人としての同行と、この3人を特捜部に告発した。

 岡崎元副頭取は今年6月に退任し、日本信販会長に就任予定だったが、同行が金融庁から検査妨害などで業務改善命令を受けたことを受け、就任を辞退。さらに、同行が7月、検査妨害を全面的に認めたのに合わせ、退任を見直して副頭取を解任された。審査諮問会議も同月、廃止された。

 岡崎元副頭取は、検査妨害への関与について「もう銀行を離れており、一切答えられない」と話している。

UFJ検査妨害:「副頭取が議事録改ざん了承」早川元常務 10/10/04(毎日新聞)

 UFJ銀行の検査妨害事件で、銀行法違反(検査忌避)容疑で金融庁から告発された早川潜元常務執行役員が東京地検特捜部の調べに対し、議事録の改ざんなどを岡崎和美前副頭取に報告し了承を得たと供述していることが分かった。岡崎前副頭取は同行の審査担当で、金融庁の検査について対応を統括する立場にあった。岡崎前副頭取は告発されていないが、特捜部は検査忌避に関与した疑いが強いとみて、前副頭取から事情聴取し解明を進めるとみられる。

 これまでの調べなどによると、早川元役員は、金融庁による昨年の検査前に、同行東京本部審査第5部長だった稲葉誠之元執行役員、同部の土屋英敏元次長と協議。大口融資先の経営状況を審査した際の議事録から、経営悪化を懸念する発言を削除して改ざんし、悪化した経営状況を示す資料とともに段ボール箱に詰め込んで場所を移し、検査官の目に触れないようにした。検査では、改ざんされた資料を基に、検査官に虚偽の説明を行っていた。

 早川元役員は特捜部の調べに対して、こうした検査妨害について認めたうえ、議事録の改ざんなどを岡崎前副頭取に報告して了承を得たと供述しているという。

 岡崎前副頭取については、早川元役員に指示して「検査忌避ではない」と金融庁に主張させたり、改ざんした議事録に決裁印を押していたことが明らかになっている。金融庁は、UFJに対して6月に行政処分を科した際、「経営陣の関与の下、検査に先立って議事録の改ざんが行われた」と説明し、岡崎前副頭取の関与を強く示唆していた。

 同行は当時、公的資金を投入された金融機関を対象に金融庁が定めた「3割ルール」により、最終利益目標が2期以上連続して3割を下回った場合、副頭取を含めた経営陣の退任を求められる状況にあった。改ざん前の資料で検査を受ければ、経営陣の退任は避けられない見通しだった。

東京地検、UFJ銀行を一斉捜索 10/08/04(読売新聞)

 UFJ銀行の検査妨害事件で、東京地検特捜部は8日、銀行法違反(検査忌避)容疑で同行東京本部(東京都千代田区)や都内にある早川潜・元常務執行役員の自宅など関係先の一斉捜索に着手した。

 国内の大手銀行が検査忌避容疑だけで強制捜査を受けるのは初めて。特捜部は、金融庁の告発対象ではないものの上司だった岡崎和美・元副頭取の自宅も捜索しており、押収資料を分析するとともに早川元常務執行役員ら関係者を事情聴取し、組織的な検査妨害行為の全容解明を目指す。

 捜索を受けたのはこのほか、都内にある稲葉誠之・元執行役員の自宅など。捜索は午前9時半ごろから始まった。

 金融庁の調査によると、同行は昨年10月、同庁の特別検査を受けた際、融資先の財務や資産に関する資料が入った段ボール箱100箱以上を別室に移動して隠したほか、融資先に関する重要データを使用されていなかったコンピューターのサーバーに移したり、融資先を審査した際の会議の議事録を改ざんしたりして、検査を免れた。資料の移動などは、土屋英敏・元審査5部次長が部下に具体的な指示を与え、早川元常務執行役員と稲葉元執行役員が総合的な指揮、了承を行っていた疑いが持たれている。

 金融庁は、今回の検査妨害が同行の抱える不良債権を実際より少なく見せることを意図して組織的に行われたとの見方を強め、7日、法人としての同行とともに、この3人を特捜部に告発していた。

 特捜部は、全容解明には強制捜査が不可欠と判断。他地検からの応援も得て、同行内の指揮・命令系統や首脳陣の関与の有無などの解明を図る。

 UFJ銀行は、今回の検査妨害問題で、岡崎元副頭取や早川元常務執行役員など役職員80人余りを解任や降格などの処分にした。

UFJ検査妨害は組織ぐるみ、「朝会」で隠ぺい指示 10/07/04(読売新聞)

 UFJ銀行の検査妨害問題で、融資資料の隠ぺいや改ざんは昨年7月以降、大口融資先からの債権回収の見通しを判定する担当審査部の朝のミーティングなどで、当時の同部次長(退社)が部下に資料を配るなどして具体的に指示していたことが7日、関係者の話で分かった。

 資料には、書類の廃棄や焼却を徹底するよう求める言葉も盛り込まれていた。こうした工作は、同部の部長だった元執行役員(解任)ら上司の指示・了承の下で行われており、組織ぐるみの検査妨害の実態が浮き彫りになった。

 関係者によると、UFJ銀行は、旧三和銀行時代に不良債権処理の遅れを厳しく指摘した金融庁の検査官が、昨年の検査でもUFJ銀行担当の主任になることを知った直後の昨年7月中旬から、危機感を強め、融資が不良債権化した大口取引先を担当する審査第5部の朝のミーティング「朝会」などでは、頻繁に隠ぺい工作が指示された。

 この場では、同部次長が、書類の廃棄や焼却、倉庫への移動を意味する「CS」という特殊な用語を使い、「CS徹底」などと記載した資料を配布した上で、隠ぺいを指示していた。

 その結果、同部は、大口融資先の経営見通しが悪化したことを記した資料を100箱以上の段ボール箱に詰め込み、もともと保管されていた同行東京本部(東京・大手町)15階から14階にいったん移した上、さらに3階へと隠した。また、パソコンのデータを、すでに使用しなくなっていたコンピューターのサーバーに移し替えたりしていた。

 一連の検査逃れは、同部の部長だった元執行役員らの指示を受けたり、了承を得たりしていたという。

 検査妨害は昨年10月、金融庁が同行に特別検査を実施した際、同行関係者とみられる人物から「資料が3階に隠されている」という内容の電話が入ったことがきっかけで発覚。今年6月、同庁は「組織的な検査妨害があった」と認定、同行に銀行法に基づく業務改善命令を出した。

 これに対し、同行側は当初、「意図的な検査妨害はなかった」「段ボールの資料は正式なものではない」などと反論していたが、7月になって、金融庁の指摘を全面的に認めて謝罪。今回、同庁から刑事告発される元執行役員と上司の元常務執行役員に、審査担当の最高責任者だった元副頭取を加えた3人を解任、元同部次長ら検査妨害行為に関与した行員78人を降格、けん責などの処分とした。

厳格検査官に危機感、起用情報でUFJが工作へ 10/07/04(読売新聞)

 UFJ銀行の検査妨害問題で、同行が2003年秋の金融庁の検査で資料隠しなどに走ったきっかけは、厳格な検査で知られる検査官が同行検査チームの主任になるのを知ったためだったことが6日、分かった。

 同行は旧三和銀行時代の2001年にも、この検査官から不良債権処理の遅れを問題視され、当時の頭取が退任する事態となった。

 こうした過去の経緯から、同行は不良債権に対するずさんな査定を見破られることを恐れ、極度に警戒心を強めた結果、検査妨害まで突き進んだと関係者は指摘している。

 関係者によると、同行は昨年7月の金融庁の定期異動前、この検査官が担当主任になることを把握。情報をつかんだのは旧三和銀行時代、検査情報の事前入手などにあたる旧大蔵省担当の「MOF(モフ)担」経験を持つ元常務執行役員(今年7月に解任)で、かつての大蔵人脈を使い、金融庁に探りを入れていたという。

 この検査官は、金融庁内で「敏腕」と評価され、経営状態に問題がありそうな銀行の担当に起用されることが多く、銀行側からは「手厳しい」と警戒されていた。特に、UFJ銀行にとっては、旧三和銀行時代の2001年夏から年末にかけ、厳しい指摘を受けた苦い過去があった。

 この時は、検査途中の同年9月、大手スーパーのマイカルが破たん。融資していた各金融機関が軒並み巨額の損失処理を迫られたこともあり、検査官も旧三和銀行が融資先の経営状態を正確に把握しているかを厳しくチェックし、多額の不良債権処理を求めた。

 その結果、持ち株会社であるUFJホールディングスの初決算だった2002年3月期連結決算は、当初予想していた黒字から赤字への転落が確実になり、同年1月発足のUFJ銀行の初代頭取に内定していた旧三和銀行頭取は2001年12月、責任を取って就任撤回と取締役退任を表明。同ホールディングスは2002年3月期決算で最終的に1兆2274億円もの赤字に陥った。

 このためUFJ銀行は、「敏腕検査官」による検査で、融資先企業の業績見通しを甘く見積もっていた点など、資産査定のずさんな実態を指摘されることを強く危惧(きぐ)。人事情報を入手した直後の昨年7月ごろから内部で「対策会議」を重ねて融資資料の改ざんや隠ぺい、破棄などを進めた。検査の際も必要以上に警戒し、資料隠しなどが発覚してからもウソをついたり、反論を繰り返したりしたという。

 関係者の1人は、「大蔵省接待汚職事件で消えたはずのMOF担が、検査妨害まで招いた。余計なことをして、かえって金融庁の不信感を強める皮肉な結末になった」と話している。

 ◆MOF担=MOFは旧大蔵省の英語名「ミニストリー・オブ・ファイナンス」の略で、立ち入り検査日程の事前入手などのため、同省と密接な関係を保つことを業務としていた銀行側の担当者。銀行内ではエリートとされたが、1998年、同省の検査官への過剰接待が汚職事件に発展して批判を浴び、姿を消した。

UFJ銀を告発へ 金融庁、検査忌避「悪質」と判断 (朝日新聞) 09/11/04

 金融庁は10日、UFJ銀行が金融庁検査の際に融資先の財務関連資料を隠したり改ざんしたりしたことに対し、関係した元役員ら数人と同行を銀行法違反(検査忌避)の疑いで月内にも東京地検に告発する方針を固めた。組織的に資料を隠すなど悪質な一方、UFJグループと三菱東京フィナンシャル・グループの経営統合の手続きが進んだため、告発しても金融システムへの影響が少ないと判断した。

 金融庁によると、資料隠しが見つかったのは昨年秋の検査。融資先の経営がより悪いことを示す別の資料が、執務室とは別の部屋に移されているのを検査官が見つけた。検査官の傍らで一部資料を破る行為もあったという。経営陣の会議の議事録から、大口融資先の財務状況に懸念を示す部分が削除されるなど書類の改ざんもあったという。

 金融庁はこうした行為が当時の担当役員らからの指示によって組織的に行われ、検査期間が長期化するなど検査に支障を来したとしている。

 UFJ側は当初、検査忌避の意図や組織的な関与を否定していた。しかし、7月下旬にはこうした行為を認める再調査結果を公表し、「従来の調査は不十分で、判断も極めて甘かった」と謝罪。すでに辞任していた関係役員を役員退職慰労金が支払われない解任にするなど関係者を処分した。

 金融庁は告発の条件として、悪質性が高いか▽金融秩序維持など金融行政の目的にかなうか▽企業に刑罰を求める重大性にかなうか、などを慎重に検討してきた。

 UFJは金融庁の検査で不良債権に対する多額の引当金の積み増しを迫られ、04年3月期グループ連結決算では約4000億円の当期赤字に陥った。05年3月期も大幅赤字の見通し。単独での生き残りは困難と判断し、三菱東京と経営統合することで合意した。10日に三菱東京からの増資が正式に決まった。

 金融当局が検査忌避の疑いで金融機関を告発した例としては、97年の第一勧業銀行(現みずほグループ)、99年のクレディ・スイスグループなどの例がある。銀行法では、個人の検査忌避の罰則は1年以下の懲役または300万円以下の罰金、法人の罰則は2億円以下の罰金と定められている。

大阪府肉連の偽装牛肉事件、2団体の利ざや5千万円 (朝日新聞) 04/19/04

 大阪府食肉事業協同組合連合会(府肉連)をめぐる偽装牛肉事件で、国産牛肉に偽装した輸入肉94.5トンの取引により、府肉連と大阪府の羽曳野市食肉事業協同組合の2団体が計約5000万円の利ざやを得ていたことがわかった。2団体は詐欺容疑で逮捕された浅田満容疑者(65)の強い影響下にあり、この取引には逮捕された全国同和食肉事業協同組合連合会(全同食)の幹部も関与したとされる。大阪府警は約5000万円の利ざやの行方を調べている。

 捜査2課の調べでは、94.5トンは熊本市のミート丸真(瀬戸勇二社長=詐欺容疑で逮捕)が抱えていた買い上げ対象外のサイコロステーキ用加工肉で、羽曳野市食肉事業協同組合が他の肉と一緒に「国産箱詰部分肉」として府肉連に買い上げ申請した。助成金は1キロ当たり1114円で、府肉連には当時の農畜産業振興事業団から計約1億円が支給された。肉は大阪府内で焼却された。

 ミート丸真と羽曳野市食肉事業協同組合の取引は広島県呉市の平成フーズ(田尻正司社長=同)が仲介したが、同社が受け取った代金は約5000万円で、ミート丸真に平成フーズが支払ったのは3500万円だけだった。浅田容疑者の影響下にある2団体はこの取引だけで約5000万円、平成フーズは約1500万円の利ざやをそれぞれ得たことになる。

 取引には全同食副会長岩上清二(66)、事務長橋本正寿(60)=ともに詐欺容疑で逮捕=の両容疑者が関与した。

 瀬戸容疑者(52)は「資金繰りに困り、(浅田容疑者らと)共謀してやった」、全同食の橋本容疑者は「浅田(容疑者)の指示でやりました」と供述し、ともに容疑を認めているという。

中国人不法入国、日本語学校経営者は「蛇頭」の大物 (読売新聞) 04/04/04

 東京・新宿の日本語学校「新東京語学院」を舞台に、8000人もの中国人が不法入国していた事件。手引き役で、同学院を実質的に経営する吉田勝則被告(56)は、警察が5年近く前からマークしていた在日「蛇頭」の大物だった。

 そんな吉田被告の周辺には、日本語学校の利権に巣くう闇のネットワークが広がっていた。

          ■

 昨年10月下旬、東京入国管理局に、埼玉県警の幹部から電話が入った。「書類に指紋が残っていた。これでようやく逮捕できる」

 3か月前、中国・福建出身の男性(54)が在留資格更新のため、東京入管に勤務先の中華料理店に関する書類を提出した。

 そのうち、保健所が発行した「営業許可書」に不審な個所があるのを、入国審査官が気づいた。店の住所は新宿区内なのに、許可書は千葉の保健所が出していることになっている。男性は、吉田被告の名を挙げ、「50万円で偽造してもらった」と供述した。

 その偽造許可書を調べたところ、吉田被告の指紋が検出された、というのだ。

 それから数日後、同県警は、偽造有印公文書行使容疑で吉田被告を逮捕した。

 実は吉田被告は、同県警が1999年ごろから、蛇頭に通じる密航受け入れ組織の中心とみていた内偵対象者だった。

 当時、船での大量密航に代わり、偽造旅券による不法入国が急増。摘発すると、何人かの勤務先が、吉田被告の知人の会社になっていたからだ。

 押収資料からは、予想通り、蛇頭と連絡を取りながら、中国人をペーパーカンパニーの通訳などに偽装して入国させていた手口が判明した。そして、その後の捜査で浮かんだのが、吉田被告に群がる怪しげな人物たちの存在だった。

          □

 杉並区内の住宅地にある3階建てのアパート。空室のはずの部屋に中国人たちが住んでいることに不動産管理会社が気づいたのは1年前だった。

 担当者が調べたところ、住人の1人で台湾出身の50歳代の男が、部屋に空きができる度に日本語学校生を住まわせていることが分かった。その都度、勝手に部屋のかぎを取り換えている。男は無断で中国人たちから敷金、礼金、家賃まで集めながら、管理会社には支払っていなかった。

 その男も、吉田被告の逮捕後、姿を消す。吉田被告が実質的に経営する同区内の日本語学校「大東京語学院」の社長と同一人物だった。

 アパートは、現在も26室のうち7室に、男が連れてきた中国人が住んでいる。「ほかの入居者もいるので、無理やり退去を求めてトラブルになっても困るし……」と、管理会社は頭を抱える。

          ■

 17年前に新東京語学院を設立した吉田被告は2001年10月、この男の名義で大東京語学院を開校。八王子市内にも「八王子教育学院」を設立し、合計300人近い中国人就学生を受け入れるようになった。

 3校は他の学校と同じように毎日、授業を続けていたが、実態は同県警が調べても判然としなかった。ただ、元職員の1人は「生徒の出席数が足りないと、水増しした書類を入管に出した」と話したという。

 さらに吉田被告は同じ時期、都内の中華料理店の経営者に、「私なら、いくらでも中国人を連れてくることが出来る」と持ちかけ、日本語学校を設立させていた。大阪と京都にも吉田被告から生徒の紹介を受けていた学校があった。

 吉田被告を知る同業者が打ち明けた。「日本語学校の新設には1億円は必要だが、生徒さえ集まれば1年で回収できる。中国の闇社会にパイプを持つ吉田さんに紹介料を払って、不法就労目的の中国人を受け入れていた学校も少なくない」

          □

 吉田被告は昨年から、新宿区内で新たな学校を開校する準備を進めていた。届け出上の経営者は、都内の不動産会社になっていた。

 「警察から(吉田被告のことを)『蛇頭』だと言われた。わが社も名義を貸しただけだ」。この不動産会社の関係者はそう語った。

 公的審査機関・日本語教育振興協会も昨年夏、この学校の今春からの開校を認めていた。「校舎は自社ビル」といった基準を満たしていたからだ。だが、不動産会社に学校運営の能力があるのかなどを調べることはないのだろうか。

 「我々がチェックするのは、教育施設としての器だけだ」。同協会からは、そんな答えが返ってきた。

 ◆「蛇頭」=中国の密航あっせん組織。複数の組織の総称で、福建省が本拠地とされる。希望者の募集や海外への搬送、密航先での仕事の紹介など分業制になっているのが特徴で、日本の暴力団と結託した犯行も目立つ。

お粗末・監査法人、「倒産警告」わずか3割 (夕刊フジ) 01/24/04

企業会計の目付け役「監査法人」が揺らいでいる。破綻(はたん)した足利銀行では、監査が金融庁検査と大きく食い違い、国会で大問題となった。加えて本紙の調べだと、昨年末までに倒産した上場企業のうち、監査法人が決算で3割しか「経営の危うさ」を指摘していなかった。日本公認会計士協会は金融庁検査との格差について調査に乗り出したが、専門家は「野球なら3割バッターで十分だが、会計監査はあまりにお粗末」(信用調査機関幹部)と批判する。慣れ合い監査がこの調子だと、今年も突然死する上場企業が続出しそうだ。

【豹変(ひょうへん)した監査法人】

今月14、15の両日、衆参両院の財務金融委員会は一時国有化された足銀(宇都宮市)の日向野善明前頭取と、監査を担当した中央青山監査法人の上野紘志理事長を呼び、参考人質疑を行った。

破綻をめぐって銀行と監査法人が鋭く対立し、監査法人の「責任の重さ」が問われたのだ。

足銀側は、税金の将来還付を前提に自己資本に算入する「繰り延べ税金資産」に1200億円を計上する方針だった。だが、中央青山監査法人が突然「一切認められない」と通告した。

「資本の水増し」と批判される繰り延べ税金資産について、頼みの資本算入が全額カットされ、足銀は債務超過に陥り、破綻した。

対立の背景について元足銀幹部が証言する。

「中央青山は足銀の平成15年3月期決算で、規定方針通りの繰り延べ税金資産計上を認めた。ところが、金融庁に将来の回収不能に備えた引当金不足を指摘されたのと同時に、手のひらを返し、9月中間決算での繰り延べ税金資産の全額否認を通告してきた」

そのうえで、「監査法人として、あまりに無責任ではないか。あなたたちが認めた3月期決算は一体、何だったのかとなる」と憤慨する。

当然、足銀側は監査法人の「豹変」に強く反発。参考人質疑でも、「監査法人を管轄しているのは金融庁。その金融庁と監査法人がタッグを組み、足銀を破綻に追い込んだのでは」と、いぶかる声も上がった。

【信用回復を目指したが…】

足銀問題では、企業の生死を決めた監査法人の姿勢などについて議論されたが、これまではまったく逆だった。

上場企業が突然、倒産するたび、投資家は「どんな監査をしているんだ」と非難を浴びせた。決算の監査報告を信用していなかったのだ。

監査報告の信頼性を高めるために、15年3月期決算から導入されたのが、「ゴーイング・コンサーン(継続企業の前提)」という制度である。

分かりやすく言うと、監査の担当者は担当企業が永続するかどうか、意見を表明しなければならなくなったのである。

売上高の著しい減少や債務超過など、企業が将来も事業活動を継続するという前提に重要な疑義を抱かせる事象がある場合、経営者は内容を開示する。監査担当者は監査報告書にその内容を追記し、投資家に情報提供を行うというルールだ。

ゴーイング・コンサーンを開示しないまま、その企業が倒産した場合には、監査担当者の責任問題になり、株主から損害賠償を求められる可能性もある。甘い監査を許さない仕組みだ。

【テストケース】

実は今回の足銀問題は、このゴーイング・コンサーンが適正に行われていたかどうかを占うテストケースでもあった。

上場しているのは、持ち株会社、あしぎんフィナンシャルグループ(FG)。足銀の一時国有化に伴い、15年9月中間期にはその旨を開示したが、半年前の3月期決算では、リスク情報を開示していなかった。

3月期決算では「継続企業としての前提に、重要な疑義を抱かせる事象はない」と判断していたことになる。

それが、9月中間決算で「豹変」と物議をかもす要因につながった。

【甘い監査】

ゴーイング・コンサーンの非開示は、あしぎんFGだけにとどまらない。

夕刊フジの調査では、決算書に開示して倒産した企業より、決算書に記載せずに「突然死」した企業のほうが多かった。

ゴーイング・コンサーン導入元年の昨年4月から12月までに倒産した上場企業は16社。このうち、米ナスダック上場の1社と、決算書公表前の4−6月に倒産した5社を除く10社を調べた。

ゴーイング・コンサーンの記載がちゃんとあったのはマツモト電器、世界長、メディア・リンクスのわずか3社だけ。

非開示のまま倒産したのは、あしぎんFG、デジキューブ、森本組、マツヤデンキ、酒井鉄工所、サリ、日本コーリンの7社に上るのである。

破綻企業の問題を事前に監査法人が指摘して適中した「打率」は約3割。これは決して高い数値とはいえない。

信用調査機関幹部は「ゴーイング・コンサーンを開示しなかった倒産企業の多くは、15年3月期決算以降に経営環境が急激に悪化したわけではない」と前置きして言う。

「問題を抱えていても、向こう1年ぐらいは大丈夫と安易に判断したということだ。不利な経営情報でも、ディスクロージャー(情報開示)が適正に行われているか否かを厳正に検討しなければならないのに、監査法人の慣れない、甘さがあまりにも目立つ」

こうした批判を受け、日本公認会計士協会の奥山章雄会長は16日に会見し、金融庁の銀行検査と監査法人の監査との間の格差について実態調査を行うため、同日付で「監査と検査に関する調査検討チーム」を設置したことを明らかにした。

増田宏一副会長を委員長に約10人で構成。地銀や第2地銀など主に地域金融機関を念頭に、監査人、金融庁、金融業界団体から聞き取り調査を行い、調査結果は16年3月期決算に反映させる。

2月、3月と今年度も大多数の上場企業が決算期末を迎える。このままだと、突然死する上場企業は後を絶たない。

検査を行わず合格させていた民間車検場を摘発 09/10/03(レスポンス)

山形県警は10日、実際には必要な検査を行っていないにも関わらず、車検に合格したという虚偽の保安基準適合証を作成していたとして、小国町内にある民間車検場の54歳経営者と自動車検査員3人を加重収賄と虚偽有印公文書作成・同行使容疑で逮捕した。警察では4人を厳しく追及し、不正の実態を調べていく方針だ。

山形県警・捜査二課の調べによると、この民間車検場では今年3月から7月までの間、大型トラックの所有者3人から依頼を受け、国が定めた必要とする検査を行わないまま「車検に合格した」として、虚偽の保安基準適合証を作成。これを国土交通省・東北運輸局の山形運輸支局に提出し、車検証の発行を受けいた。

経営者は依頼者から報酬を受け取っていたが、正規の車検よりも安い金額(約20万円)で請け負っていたこともあって人気は高く、山形県だけではなく、新潟県からの依頼者もいたとみられている。

警察ではこの民間車検場から帳簿などを押収し、いつ頃から着手し、何件の不正を行ったかなどを解明し、不正車検の実態を調べていくとしている。

《石田真一》

技術倫理について書かれたHPがあります。少なくとも虚偽の内容を書くような造船所は このような技術倫理などないのでしょう。また、これに関与したと推測される検査会社にも 技術倫理など関係ないのでしょう。国立大学を卒業しても、卒業の事実と倫理やモラルが あるかは関係のないことです。日本の不祥事を起こしている企業を見ればわかると思います。 トヨタでさえ、業績(合格者を増やす)のためには試験問題の漏えいが正当化される思う 従業員が存在するのですから。行政が厳しく対応しなければならないでしょう。行政自体にも 問題が存在するのが問題の解決を困難にしているようにも思えます。

昔から行われていれば、良いことなのか?
指摘されなければ、問題ない!!古い体質は、どの業界も同じか??

汚職・腐敗の追放が不可欠 市民の力を改革の弾みに 2000(朝日新聞)

 アジアはいま、汚職、腐敗事件の洪水である。

 韓国では、証券や航空業界首脳が株の不正取引や脱税の疑いで逮捕された。

 汚職や密輸で中国やベトナムの共産党幹部が捕まっても、だれも驚かない。日本でも、クレスベール証券事件が示すように、経営倫理のかけらさえ感じさせない企業経営者の逮捕が続いている。

 アジアは経済危機から脱しつつあるという。しかし、摘発される汚職事件の山は、その背後で深刻なモラルの喪失が進んでいるあかしだ。

 経済の体質を強くしなくては、アジアへの真の信頼は戻ってこない。危機の再発を防ぐためにも、アジア諸国は汚職や腐敗を追放しなければならない。

 対応策を考えるうえで知っておきたいのは、インドネシアの経験である。

 スハルト政権の時代、大統領一族や取り巻き商人が税金や寄付をかすめ取り、官僚組織や政権党も汚職構造に組み込まれていた。政府財政に穴をあけ、経済の活力を奪ったスハルト体制は、まさしく「国を食い物にしていた」のである。日本企業も、この構造にからめ捕られていた。

 経済学者の間で、これは「ハイコスト・エコノミー」とも呼ばれた。発電所を造っても、石油化学プラントを建てても、国際相場より建設費が割高になる。政権に還流する手数料が事業に上乗せされたからだ。

 この病弊を除くために、まず導入されたのが、貿易や投資、金融の自由化と規制撤廃政策だった。

 競争原理の働く市場をつくり、民間主導の成長を促す。事業の独占をやめさせ、国営企業も民営化する。世界銀行やIMF、さらにインドネシアの改革派の人々の間には、これによって、大統領の横暴を防ぎ、政権とビジネスとの癒着を断ち切ろうとの思惑があった。

 スハルト政権が倒れたあと、汚職を監視する新しいプレーヤーが登場した。金融や法律など専門知識で武装した市民と非政府組織(NGO)である。

 「発足して1年半で1000件以上の内部告発がありました。スハルト時代、人々は汚職にまみれた体制に従わざるを得なかったが、今は違う。政府や銀行内部の協力者からも情報が寄せられています」

 ジャカルタの老朽ビルの一角にあるNGO「インドネシア汚職ウオッチ」。調査担当のヨケ・オクタリナさんはこう語った。

 スハルト一族の蓄財疑惑の捜査責任者である検事総長の親族の口座に、巨額の資金が入金された疑惑が6月に明らかになった。7月末には、大統領選前に中央銀行の融資がゴルカル党に流れていたバリ銀行疑惑が暴露された。どちらも、そうした市民やNGOによる告発をきっかけに、メディアが掘り起こした。

 自由化と規制撤廃は、権力者や官僚が不正の抜け道を作りやすいという欠点がある。そうした行動を許さないために、市民による監視と告発が大きな役割を果たすだろう。世銀が最近、インドネシア政府への融資の使い道についてNGOに追跡調査を依頼しているのは、そうした市民活動への期待からだ。

 もちろん、腐敗を根絶するには、汚職や不正をえぐり出す仕組みを制度化し、ガバナンス(統治能力)を高めなければならない。各国の政府は、次のような政策に早急に取り組む必要がある。

▽不正捜査や会計検査の態勢を強化する ▽公務員制度を見直し、給与を上げるかわりに、職員を減らす ▽倒産企業への債権が保全できるよう、破産法を整備し、判決を執行させる態勢を整える。

 ──いずれも、政府の自浄能力を高める制度づくりである。

 企業も、その行動に高いモラルと規律が求められている。銀行部門の統合、再建を進めるワヒド政権が、国際水準の会計、監査制度の導入を進めているのはこのためだ。

 こうした制度づくりが、かけ声だけに終わらないよう、自由化を一層推進するとともに、市民の圧力や国際社会の助言など、さまざまな手立てによって、実行を迫ることが大事だ。

 インドネシアが直面する厳しい現実は、中国など他のアジア諸国にも無縁でない。金もうけ最優先の拝金主義、甘えを許す同族主義など腐敗を生む土壌が各国にある。その解決は結局、独裁制か、民主制かの体制選択の問題に行き着かざるを得ない。

 汚職防止の制度づくりで一歩進んでいるとはいえ、腐敗根絶とモラルの再生は、日本自身の課題でもある。日本が率先して改革に取り組む姿を示してこそ、アジアへの支援も実りあるものになるだろう。

会計検査院を考えるかい

職安のヒミツ

不祥事スクラップ

日通社員2人に逮捕状、過積載指示の疑いで大阪府警

内部告発の時代=8月31日

主要検査のほとんどで不正

京都民医連中央病院の検査虚偽報告及び不正請求に関する徹底究明を求める決議

虚偽の食品表示にはより厳しい罰則規定を設けるべき?

不正を明らかにしたのは内部告発文書だった

BSE検査職員の遺族、公務災害認定を請求/金峰−「虚偽報告強要が原因」

県警の捜査費虚偽請求 監査逃れに巧妙な工作

捜査費虚偽請求 オンブズマンが捜査一課長ら告発

法務・検察組織の不正を暴く

「交通死の夫に過失はなかった」検察捜査不十分と提訴

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