エキスポランドのジェットコースター脱線事故

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エキスポランド事故、元取締役らに禁固2年求刑 07/06/09 (読売新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」(閉園)で2007年5月、乗客1人が死亡し、多数の負傷者が出たジェットコースター事故で、業務上過失致死傷、建築基準法違反(虚偽報告)罪に問われた経営会社「エキスポランド」(破産手続き中)元取締役・伊藤正則被告(61)ら3人と法人としての同社の論告求刑公判が6日、大阪地裁(樋口裕晃裁判長)であった。

 検察側は、伊藤被告と元施設営業部長・建部(たてべ)淳被告(66)に禁固2年、罰金50万円を求刑した。弁護側が14日に最終弁論し、結審する予定。

 他の求刑は、建築基準法違反罪だけで起訴された元技術課長・松田博被告(60)が罰金30万円、同社が罰金50万円。

 検察側は論告で「ずさんな検査が常態化しており、営利優先、安全軽視の態度は強い非難に値する。極めて悲惨で筆舌に尽くしがたい事故」と述べた。

エキスポ死亡事故 元取締役ら3人を書類送検/大阪府警 12/19/07(産経新聞)

 大阪府吹田市のエキスポランドで今年5月、立ち乗りコースター「風神雷神II」が脱線して乗客1人が死亡、19人が重軽傷を負った事故で、府警吹田署捜査本部は19日、事故の危険性を認識しながら保守点検を怠ったとして、業務上過失致死傷容疑で、エキスポランド社の伊藤正則・元取締役総括部長(59)と建部淳・元施設営業部長(65)を大阪地検に書類送検した。

 当時社長の山田三郎会長(77)については、伊藤元取締役らから検査を実施したと虚偽の報告を受けていたとして立件を見送った。

 捜査本部は、脱線の原因となった車軸の破断は金属疲労が原因と断定。昨年11月末には肉眼でみえる大きな亀裂があったが、同社は車体から車軸を抜き取って目で確認する作業も怠っていた。

 車軸の検査は建築基準法に定められており、捜査本部は、検査項目を実施しないまま吹田市に異常なしと報告したとして、同法違反(虚偽報告)容疑で、松田博・元技術課長(58)を加えた3人と法人としてのエキスポ社も書類送検した。

 伊藤元取締役らは「このままの検査ではいずれ大事故が起こることは分かっていたが、かき入れ時のゴールデンウイークにコースターを稼働させる利益を優先させ、検査を先送りした」と供述しているという。

 調べでは、伊藤元取締役らは安全管理を徹底しなければ重大事故が起きることを認識しながらも保守点検を怠り、漫然と「風神雷神II」を運行。5月5日午後、車両が乗客20人を乗せたまま脱線し、20人を死傷させた疑い。また、2人は松田元課長と共謀して3月16日、法定検査を実施せずに異常なしとする虚偽の報告書を提出した疑い。

 捜査本部は鑑定で、車軸の破断面を分析。事故から約半年前の昨年11月末の時点で、直径の約6割、外周の約6割に及ぶ大きな亀裂があったことが分かった。

エレベーター遊戯施設など国交省、制度見直しへ 09/28/07(朝日新聞)

会社の体質は簡単には変わらない。従業員の価値観や判断基準も 簡単には変わらないだろう。その上、損を出している。

会社が潰れるか、成り立たなくなるまで、同じような体質でいるのだろう!

コースター、停止せずにもう1周…大阪・エキスポランド 09/17/07(読売新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」で15日、宙づり式ジェットコースター「OROCHI(オロチ)」(全長約1200メートル、高さ43メートル、32人乗り)がコースを1周した後ホームで停止せず、乗客10人を乗せたままもう1周するトラブルがあったことがわかった。

 一部の乗客は2周目の前に、指示に従い安全ベルトを外していたが、上半身を固定するバー(ハーネス)が降りており、けが人はなかった。

 同園では5月、ジェットコースター「風神雷神2」が脱線、乗客1人が死亡、19人が負傷する事故があり、8月10日に営業を再開したばかり。吹田市は16日、同園で事故の状況の説明を受けた。その上で、「(風神雷神2の事故の後)安全の誓いとして、万全の対策を講じる旨報告されたにもかかわらず、再びこのような事故を起こしたことは誠に遺憾」として、安全対策が講じられるまでの間、オロチの運行を休止するよう、文書で指導した。

 同園によると、トラブルが起きたのは15日午後2時ごろ。減速しながらコースターがホームに戻ってきたが、安全装置が作動して停止するはずの乗降位置で止まらなかったという。2周目は、ホームに入る際の安全装置が働き、ホームの手前で停止した。同園はオロチの運行を休止し、無人で約15回走行させたが、不具合は起きなかった。同園は「ホームでセンサーが作動しなかった可能性がある」としており、調査を続ける。

 オロチはスイスに本社のある「B&M」社製で、コースターが約90キロのスピードで疾走し、人気が高い。

 ◆トラブル公表せず事故翌日も営業◆

 エキスポランドは今回のトラブルを公表せずに、16日も営業を続けていた。同園はこの点について、トラブルが起きた約3時間後、管轄の吹田市都市整備部にファクスで事故を報告、電話もかけたが、休日で担当者に伝わらなかったとしている。オロチと同タイプのコースターは、全国で「姫路セントラルパーク」(兵庫県姫路市)と「パルケエスパーニャ」(三重県志摩市)の2か所にある。

朝日新聞(2007年8月11日)より

エキスポランド再開

初日に遊具トラブル 信頼回復、道険しく

読売新聞(2007年8月9日)より

コースター事故 エキスポ幹部書類送検へ

部長と取締役 業過致死傷容疑 車軸検査怠る

遊戯施設やエレベーターの「探傷試験」義務化へ…国交省 08/03/07(読売新聞)

 ジェットコースターやエレベーターなどの死亡事故が相次いだことを受け、国土交通省は3日、遊戯施設やエレベーターなどの定期検査について、建築基準法の施行規則を改正し、具体的な検査項目や判断基準を盛り込むことを正式に決めた。

 遊戯施設の車軸は、走行速度に応じて1〜3年ごとに、磁気や超音波で亀裂を探す「探傷試験」を義務化するほか、エレベーターのワイヤロープについても交換すべき摩耗量を示した。来年春にも実施する。

 建築基準法は、遊戯施設やエレベーターについて、6か月〜1年ごとに定期検査の実施を義務付けているが、具体的な検査規定がなく、日本工業規格(JIS)の検査基準などに基づいて実施している。同省では検査規定を法令上に明確化することで、「言い逃れを許さず、適正な検査・調査に結びつけたい」(住宅局)としている。

 新しい定期検査では、遊戯施設の車軸やエレベーターのワイヤロープなど、安全性への影響が大きい部位については「問題なし」「要注意」「要改善」などの3段階で判定するほか、ロープの摩耗が直径の1割を超えると、即、交換することにしている。

建部淳・施設営業部長の説明と事故までの経歴を考えると、そう簡単に再開できないだろう。 全てを否定しなければならないし、否定すれば今までやって来た事が不適切であったことを 認めるようなもの。検査担当者や検査資格者の問題もある。運が悪かったとは言え、 事故が起こったのだから、諦めるしかないだろう。

直接、事故と関係ない従業員もいるだろう。しかし、会社や組織がおかしなことをしている場合、 会社や組織に留まるのか考えることも必要だと多くの人に考えてもらう良い機会かも知れない。

事故後のエキスポの対応はあまりにも酷すぎた。代償は払わなければならないだろう。

エキスポランド事故、ペアで運行の「雷神号」車軸にも亀裂 06/24/07(毎日新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター「風神雷神2」の脱線事故で、事故車の風神号とペアで交互に運行していた雷神号の車軸にも深刻な亀裂が生じていたことが、府警吹田署の捜査本部の調べでわかった。

 亀裂は視認できるほどで、雷神号も車軸破断による重大事故を起こしかねない状況だったとみられる。府警は、ずさんな検査が2台のコースターの異常を見逃したとみて、園の検査担当者らから事情を聞いている。

 調べでは、亀裂が見つかったのは、雷神号(6両編成)に計14本ある車軸(長さ37センチ)の左側の1本。事故後、府警が車体を分解したところ、風神号の折損個所と同様に傷を確認した。外部の専門機関に探傷試験を依頼し、超音波や磁気で調査した結果、車軸の内部にまで達する亀裂とわかった。車軸は、大小五つの車輪からなる「車輪ユニット」と車体をつなぐ役目があり、亀裂がさらに拡大した場合、風神号と同じように車輪ユニットの脱落に至った可能性もある。

コースター事故1カ月 エキスポ再開メド立たず 社長ら献花「安全な遊園地に」 06/05/07(産経新聞)

 エキスポランド(大阪府吹田市)のジェットコースター脱線事故は5日で発生から丸1カ月を迎えた。エキスポ側では、安全確保に向けた改善策として、専門メーカーの技術者を定期検査に加えることや、検査内容をチェックする第三者を交えた委員会の設置を検討しているが、「遊戯施設の総点検もまだ先で再開時期は全く未定」という。

 エキスポランドの山田三郎社長や社員ら約50人は正午すぎから、事故で亡くなった小河原良乃さん(19)=滋賀県東近江市=の冥福を祈って事故現場の献花台に献花を行い、黙祷(もくとう)をささげた。

 山田社長は献花後、報道陣に「小河原さんに心からの謝罪をした。もう二度とこういう悲しい事故を起こさないよう、安心で安全な遊園地にしていく」と語った。

 この日の正面ゲートは人影もなく、おわびの看板を見つめる人がいる程度。事故前には、イベントなどを紹介するパネルがあったが、事故後にすべて撤去された。

 早期に営業を再開したいとするエキスポランドだが、メドはまったく立っていない。先月末に吹田市が提出を求めた「遊戯施設の安全確保」に対する報告書も不備が多く、再提出となった。検査体制の再構築も具体的には前進しておらず、遊戯施設の点検作業すら行えないのが現状だ。

 このまま再開が遅れれば、夏休みに入り、経営にも大きな影響を与える。収入の多くを夏休みに依存する遊園地にとって、休園が8月末までずれ込めば年間収益の4割近くを失うという。

 この日、死亡した小河原さん宅は、取材を断る張り紙は外されたが、ひっそりと静まり返ったまま。同僚で重傷を負った女性(20)の父親は「まだ話せる状態じゃない。精神的なショックが続き、家族も事故の話題を持ち出さないようにしている」と話した。

コースター事故:車軸と軸穴にすき間 長年使用で摩耗か 06/05/07(毎日新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」で、ジェットコースター「風神雷神2」の車両の車軸が折れて脱線し、乗客の女性(19)が死亡した事故で、車軸と軸穴が長年の使用で摩耗し、すき間ができていた疑いが浮上した。車軸は本来、軸穴にすき間なく差し込まれる構造設計だが、エキスポランド社の関係者は「走行に伴う摩耗ですき間ができる」と証言。この結果、車体に固定された車軸のうち、折れた付け根部分に荷重が集中し、金属疲労を起こした可能性が出てきた。5日で事故から1カ月。府警吹田署捜査本部は、専門機関に委託した車軸の鑑定結果と合わせ、事故発生のメカニズムを特定する。

 折れた車軸は「ボギー軸」と呼ばれ、車体側と車輪ユニット側の軸穴にそれぞれ差し込む「はめ合い工法」で組み立てられている。風神雷神2の車軸は、強度の強い特殊なはめ合い工法により軸穴にきつく差し込まれる設計で、中央部分と両端を固定している。中央部分が太く、最も荷重がかかる構造だ。

 エキスポランドで遊具の保守点検に携わった経験のある技術者は「ボギー軸は、5〜6年たつとはめ合い部分が摩耗しているものがあった。接着剤ですき間を埋めたりして補修した」と証言する。解体点検の際は油圧式機械やハンマーを使って車軸を抜いたり、差し込んだりするが、摩耗が進行し抜けやすくなっているものもあったという。

 本来、はめ合い部分で荷重を支える構造なのに、ここにすき間ができると、車体と固定された車軸の付け根部分に荷重が極端に集中する。付け根部分が支点となり振動などで車軸が上下左右に動くため、金属疲労による亀裂が進行するという。

 風神雷神2と同型の立ち乗りコースターがある「よみうりランド」(東京都)でも、はめ合い部分の摩耗が原因で00年に車軸12本をすべて交換した。軸穴を再加工したため、差し込む車軸もそれに合わせて新しいものにしたという。

 風神雷神2は15年前の使用開始以来、一度も車軸を交換していない。関係者は「どの程度の摩耗で交換すべきかは技術者の判断。摩耗の進行を見落としていたか、まだ大丈夫だと判断したのではないか」と指摘する。

 ◇車軸破断面の写真、大阪府警が公開

 府警吹田署捜査本部は、コースター発生1カ月を前に4日、折れた車軸の破断面などの写真を公開した。破断面は金属疲労の特徴があり、専門家は「少なくとも数年前から金属疲労による亀裂が進行していたと推測できる」と指摘。エキスポランド社は、年1回は車両の解体検査をしていたと説明しているが、数年間にわたり亀裂を見落としていた可能性が浮上した。

 折れたのは2両目の車両の車軸で、ナットで車体と固定された部分が破断した。材質は鉄にニッケルとクロムを加えた合金で、折損部分は直径3.6センチだった。

探傷試験なしには罰則も 遊戯施設事故で国交相 05/25/07(産経新聞)

 冬柴鉄三国土交通相は25日の閣議後の記者会見で、ジェットコースターなど遊戯施設の部品の内部亀裂を調べる探傷試験について「今後は建築基準法令の中で1年に1回以上の検査実施を定め、違反の場合は罰則や改善を求める法体系が望ましい」と述べ、法改正で厳格に義務化する意向を示した。

 遊戯施設の緊急点検の結果、約4割で過去1年以内に探傷試験を実施していなかったとの結果が出たことについて「極めて問題。建築基準法での検査の位置付けが間接的で、所有者が意識しなかったことが問題ではないか」と指摘。

 遊戯施設の利用者が増える夏場に向けて「法整備は間に合わないとしても、所有者や関係行政機関に深く注意喚起していきたい」と話した。

「コースター探傷試験、半年に1回」と極端な話だ。いつもの日本のパターン。 事故や注目を集めるまでは、放置、又は、対処をしない。しかし、 事故や死亡事故で注目を集めると、極端に厳しくする。いつまでこのような 愚かなことを続けるのか。

「コースター探傷試験、1年に1回」とし、守らなかった企業及び管理者には 厳しい処分。これぐらいでも良いと思う。厳しい規則や安全性の重視は良いが、 守らせなければまじめに守るものが損をする。守らせることの徹底が日本は甘いと 言うか、出来ない国だと思う。この点を自治体は考えるべきだ。

コースター探傷試験、半年に1回…都が全国初の義務化へ 05/25/07(読売新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」で起きたジェットコースター事故を受け、東京都は遊戯施設に対し、超音波や磁気などで亀裂を調べる探傷試験を半年ごとに義務づける方針を決めた。

 都知事が定める建築基準法施行細則に盛り込む。都によると、探傷試験の義務化は全国初という。

 日本工業規格(JIS)の検査基準は、年に1回以上の探傷試験を実施するよう規定している。都はこれまでも独自のマニュアルを作り、JIS基準に従うよう遊戯施設を行政指導してきたが、強制力はなかった。今後は半年に1回、探傷試験を行わなければ、建築基準法違反になる。

 ジェットコースターのある遊園地は都内に7か所。このうち都の所管はあきる野市の「東京サマーランド」だけだが、都は他の6施設を所管する港、文京、練馬、台東、荒川の5区にも、都と同様の規定を設けるよう働きかける。

 石原知事は11日の定例記者会見で、ジェットコースターの検査制度を見直していくことを明言していた。

コースター全国点検、「探傷試験」72基一度も実施せず 05/23/07(読売新聞)

 国土交通省は23日、大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター脱線事故を受け、全国の遊具306基(139施設)を対象に行った緊急点検の結果を公表した。

 安全面の点検では、5施設の7基に車輪や車軸の亀裂など問題が見つかった。一方、調査対象の4割にあたる119基で、日本工業規格(JIS)で実施が定められている探傷試験を過去1年以内に実施していなかった。

 うち72基は設置後一度も行われず、30年以上怠っていたケースもあり、同省は「極めて問題が大きい」としている。

 国交省では、亀裂などが見つかった施設に対しては是正を指示するとともに、探傷試験を1年以内に実施していない遊具については、安全が確認できるまで運転を中止するよう求めた。

 緊急点検は、傾斜5度以上の高架レール上を走る全国の遊具306基が対象。

 安全面の問題が見つかったのは、「浅草花やしき」(東京)、「多摩テック」(同)、「日本モンキーパーク」(愛知県)など5施設にある7基。うち6基は部品を交換するなど対応済みと国交省に報告。他の249基については問題はなく、50基は現在も点検中。

 また探傷試験の実施状況点検の結果、過去に1度も試験が行われていなかったのは306基中72基。このうち最も長期間にわたって検査が行われていなかったのは、宮崎県のフェニックス自然動物園の遊具で、一昨年に部品交換したものの、1971年の設置以来、探傷試験を実施していなかった。

 国交省は、探傷試験の法的な位置づけを明確にするため、建築基準法施行規則などに明記して義務化する方針だ。JISが定める探傷試験がなおざりにされてきた実態について、国交省建築指導課は、「目視で細かな亀裂を発見することは不可能。探傷試験を怠れば、重大な事故にもつながりかねず、極めて問題だ」としている。

エキスポ事故:過去に総務庁が厳重指導 吹田市生かせず 05/20/07(毎日新聞)

 総務庁(現総務省)が97年3月、ジェットコースターの死亡事故を起こした「エキスポランド」(大阪府吹田市)について、無資格の従業員による遊具運転などの法令違反を指摘し、吹田市に立ち入り調査を含む厳重な指導を求めていたことが19日分かった。しかし、同市は立ち入り調査を実施しなかったうえ、指導の記録さえも残していないことが判明。枚方市や大阪府でも所管の遊園地で同様の対応があり、遊具の安全確保に対する自治体のずさんな姿勢が明らかになった。

 総務庁近畿管区行政監察局は96年8月から11月、兵庫県加東市の東条湖ランド(現東条湖おもちゃ王国)で高速回転型遊具から6歳の女児が転落死した事故(95年10月)を受け、大阪府内4施設を調査。(1)建築基準法に基づく定期検査の報告が適正に行われているか(2)事故訓練が実施されているか−−などを現地で確認した。

 エキスポランドでは、各遊具の運転資格者を決めて運転させると定めた国の通達に反し資格のない従業員に操作させたり、吹田市に無断で運転操作盤を増設したりするなどの法令違反を確認。調査時点前の3年間、ほとんどの遊具で事故対応訓練が実施されていないことも分かった。

 また、ひらかたパーク(枚方市)やみさき公園(大阪府岬町)では、自主点検でジェットコースターのレールや車輪に劣化が見つかりながら、それぞれを所管する枚方市と大阪府には「A」(良好)と報告したことなどが確認されていた。

 同局は97年3月、こうした安全管理上の不備を挙げ、「必要に応じて立ち入り調査を行い、施設側が作成した点検記録を確認する必要がある」とする監察結果を各自治体に通知した。しかし、いずれの自治体も立ち入り調査は実施していなかった。その他の指導についても記録を残しておらず、放置していた可能性も大きい。

 今回のジェットコースター事故後に初の立ち入り調査を実施した吹田市建築指導課は、「文書の保存期限が5年間ということもあり、通知も見たことがない」と回答。枚方市監察課と大阪府建築安全課は「今回の事故後に初めて調査したのは事実。通知の存在は知らなかった」と話している。【川辺康広】

エキスポランド関連会社を家宅捜索 大阪府警 05/16/07(産経新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター事故で、吹田署捜査本部は16日午後、エキスポランドの関連会社、泉陽興業(大阪市浪速区)を家宅捜索した。

 同社はエキスポランドの山田三郎社長が会長を務める未上場企業。遊園地の受託経営や遊園機械の設計、販売などを手掛け、浪速区の所在地はエキスポランドの登記上の本店にもなっている。

 事故を起こした「風神雷神II」の前身機種で、熊本県荒尾市の遊園地で利用されている「風神雷神」の保守点検は、泉陽興業の子会社が請け負っている。

 捜査本部は関係書類などを押収して調べる。

エキスポランド社長、会長を辞任 遊園施設協会 05/16/07(産経新聞)

 ジェットコースター事故を起こした大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」の山田三郎社長が事故後、遊園地や遊具メーカーなどでつくる全日本遊園施設協会(東京)の会長を辞任していたことが16日、分かった。

 同協会によると、山田社長から辞任を申し出る9日付の文書が郵送され、その後の理事会で受理された。山田社長は昭和57年7月から会長を務めていた。

朝日新聞(2007年5月12日)より

探傷試験、以前も先送り

エキスポランド 03年以前、常態化か

朝日新聞(2007年5月12日)より

検査不備 制度も疲労 エキスポ・コースター事故1週間

国交省 探傷試験 義務化検討 自治体 人手足らず限界ある

国土交通省所管の 財団法人「日本建築設備・昇降機センター」 がいかに機能していなかったのかが良く理解できる調査結果となった。 また、国土交通省及び経済産業省所管の 全日本遊園施設協会 も機能していないことを証明する調査結果となった。 これらの組織を廃止しても構わないだろう。

「『全日本遊園施設協会』が平成8年、山田会長名で、全国の都道府県や市などの特定行政庁あてに『遊戯施設 安全管理マニュアル』を送付」 しても、 財団法人「日本建築設備・昇降機センター」 の下で、「遊戯施設の定期検査は、国家資格の「昇降機検査資格者」だけが行える。資格取得は一定年数以上の実務経験を積み、計4日間の講習を受け、試験に合格する必要がある。講習と試験は年4回、東京か大阪で実施。」 が行われてもこのありさま。

「探傷試験は法令による義務ではないので実施しなかった」との理由も適切だ。 「立ち乗り型コースターを運行する鷲羽山ハイランド(岡山県倉敷市)は探傷試験を行っていないが、 5〜6年ごとに車軸を交換しており、『金属疲労への対処には、車軸交換が最も効果的』としている。」 もある意味で納得できる。明確な定義、義務及び罰則を定めなかった国土交通省の責任は重い。

原発問題耐震強度偽装問題(1) (2) にしても、監督、管理、チェック、明確な定義の欠如等と企業の甘さが原因だった。 死亡事故が起きないと見直さない体質は、日本国の典型的な体質なのであろう。

コースター探傷試験、55園が1年内実施なし 05/12/07(読売新聞)

 立ち乗り型ジェットコースター「風神雷神2」の脱線事故を起こしたエキスポランド(大阪府吹田市)が、日本工業規格(JIS)の検査基準で規定された1年ごとの車軸の「探傷試験」を怠っていた問題にからみ、過去1年間にこの試験を一度も行っていない遊園地が少なくとも全国で55園にのぼることが、読売新聞の調べでわかった。

 44園が「JISの規定を知らなかった」としている。

 国土交通省は事故後、各施設に対し、過去1年以内に探傷試験を行っていない場合の早急な実施を要請。「万一やっていなかったら改めてやってもらう」という姿勢だったが、実態は大きく異なっていた。

 今回の事故を受け、国交省が都道府県を通じて緊急点検を要請した遊園地のうち、118園が読売新聞の取材に回答した。

 点検対象のコースターは計237基あり、うち1年以上、超音波や磁石を使って亀裂の有無を調べる探傷試験を行っていなかったのは、55園の72基だった。大半は「自主的な点検だと思っていた」を未実施の理由に挙げたが、JIS基準を知っている施設からも、「探傷試験は法令による義務ではないので実施しなかった」(宮崎市フェニックス自然動物園)、「遊具メーカー指定の検査基準を守っていた」(茨城県の国営ひたち海浜公園)などの回答があった。

 また、立ち乗り型コースターを運行する鷲羽山ハイランド(岡山県倉敷市)は探傷試験を行っていないが、5〜6年ごとに車軸を交換しており、「金属疲労への対処には、車軸交換が最も効果的」としている。

 東京ディズニーランド(千葉県浦安市)、富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市)などの主要遊園地は1年以内に探傷試験を実施していた。

 事故を受け、国交省は既に、建築基準法の施行規則を改正し、法定点検で車軸部品の探傷試験を義務付ける方針を決めている。また、全国の遊園地などに対し、緊急点検の実施と安全が確認されるまでの運行停止を指示しており、18日の点検報告期限に向けて、探傷試験を行う検査業者に依頼が殺到している。

 探傷試験は専門技術が必要なため、検査業者は限られているのが実情。「早急に段取りをつけたいが、業者がなかなか見つからない」(千葉県山武市の蓮沼海浜公園)、「業者が多忙で、6月上旬まで無理と言われた。それまで運転を自粛するしかない」(長野県立科町の白樺リゾートファミリーランド)などの声もあり、コースターの運行再開のめどがたたない遊園地も出ている。

エキスポランドは全く信用出来ない組織だ。「全日本遊園施設協会」の会長を兼務するエキスポランド(大阪府吹田市)の山田三郎社長 も恥を知れ。最近は、演技力がある人間が責任者に向いているのかも知れない。嘘を付きながら 何も知らない、本当に申し訳ないと演技できるリーダーや指導者が国民を騙せる可能性が高い。
北陸電力の臨界事故隠し でも現場だけが知っていたと最初は報告した。

中国電社長はデータ改ざん把握について「記憶なかった」 と発言した。

「同社の建部淳施設営業部長はこれまで、車軸の探傷試験については規則で定められておらず、 自主的に行うものと説明。しかし、その後の調査で誤りを認め、虚偽報告していたと謝罪した。 また、探傷試験について、山田社長から実施するよう指示はなかったとしている。」 このような対応をする人間が、国土交通省所管の財団法人「日本建築設備・昇降機センター」が 開いた講習の講師を2年もしていた。日本建築設備・昇降機センターは詳細について説明する 必要がある。こんな不適切な人間を起用した責任は重い。事故後の対応も最低と思わないか。

独立行政法人 日本万国博覧会記念機構 の理事達も説明責任があるだろ。肩書きを持って公務員をしていたのだから、公の場で 説明と今後の対応を示せ。

エキスポ社長、全国に探傷試験を通達 遊園施設協会長名で 05/11/07(読売新聞)

 「風神雷神II」の事故を起こしたエキスポランド(大阪府吹田市)の山田三郎社長が会長を兼務する「全日本遊園施設協会」が平成8年、山田会長名で、全国の都道府県や市などの特定行政庁あてに「遊戯施設 安全管理マニュアル」を送付していたことが11日、分かった。この中には「コースターの車軸は年に1回以上の探傷試験を実施し、周期を延ばしてはならない」などと記されていた。山田社長が検査内容を熟知していたにもかかわらず、社内に指示していなかったとされる問題が裏付けられた格好だ。

 マニュアルは全122ページで平成8年10月7日に発行され、コースターなどの遊戯施設の管理方法などを規定。保守点検は、日本工業規格(JIS)の検査標準に従って行うことなどを詳細に定めており、吹田市もこのマニュアルを保管しているという。

 エキスポランドは例年1〜2月に実施する探傷試験を今年は先送りし、昨年1月末以降実施していなかったが、マニュアルは年次検査に関して「コースターの車軸は年に1回以上の探傷試験を実施し、周期を延ばしてはならない」などと記していた。

 同社の建部淳施設営業部長はこれまで、車軸の探傷試験については規則で定められておらず、自主的に行うものと説明。しかし、その後の調査で誤りを認め、虚偽報告していたと謝罪した。また、探傷試験について、山田社長から実施するよう指示はなかったとしている。吹田署捜査本部は、社内でマニュアルが周知されず、安全管理を怠っていた可能性があるとみて調べを進める。

 マニュアルの作成には、風神雷神IIを製造した「トーゴ」や、エキスポ社の関連会社の社員らも含まれていた。



 菅義偉総務相は11日午前の閣議後の記者会見で、大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター事故に関し、「遊戯施設の安全確保対策に関する緊急実態調査」を実施すると発表した。総務省の行政評価局が緊急に行うもので、対象は全国の遊戯施設事業者のほか、国土交通省などの行政機関。事業者に対しては、整備や定期点検が適正に行われているか聞き取り調査を実施する。

検査資格罰則なし 国交省、制度見直しへ コースター 05/11/07(朝日新聞)

 遊園地の遊具やエレベーターで検査ミスが原因とみられる事故が相次いだのを受けて、国土交通省は国家資格である検査員制度について、重大な検査ミスがあった場合は資格取り消しや業務停止にしたり、罰金などを科したりできるよう、制度の大幅見直しに乗り出した。現行制度には処分や罰則の規定がないうえ、これまでは詳細な事故調査も行われず、37年前に資格制度ができて以来、処分例はなかった。

 遊具やエレベーターの定期検査をする検査員は、「昇降機検査資格者」の資格か1、2級建築士の免許が必要。点検業務の実務経験者が同省外郭団体の「日本建築設備・昇降機センター」の講習を受けてテストに合格すると、検査資格者になれる。現在の資格者数は約2万9000人。

 大阪府吹田市のエキスポランドのジェットコースター死傷事故は、定期検査のミスが原因とみられている。検査資格者の要件を定めた大臣告示では、「故意または過失で検査を粗雑にした者」は資格者の要件を満たさないと定めており、同センターは今後、資格の「失効」を検討する。

 だが、大臣告示では処分や罰則について明文の規定はない。このため同省は定期検査制度の見直しに合わせて、検査資格者への処分手続きや罰則を、建築基準法令の中で明文化する方向で検討を始めた。

 同センターによると、過去30年の遊具事故で少なくとも281人の死傷者が出ている。エレベーターの事故も毎年のように繰り返されている。だが、これまで検査ミスを理由に、業務停止にしたり、資格を取り消したりしたことはないという。

 国交省は「処分のルールが定まっていないと、罰を与えることはできない。『罪刑法定主義』なのでやむを得なかった」としている。

建前と現状が違うことは日本の常識。企業の不祥事は全て似たような理由。 これがまかり通っているのは口にしないが多くの人が知っていること。 知らぬのは、お役人だけ??

「吹田市は同園がマニュアルの内容を把握しながら職員に徹底していなかったとみて、 関係者から事情を聞く。」

マニュアルなんか使わないお飾り。日本がカッコだけつけて本当に厳守する事項だけを 要求し、要求された項目についてのチェックを厳しく行わないからこうなる。

船に関して日本が国際会議で監査制度の創設 を提案しても、日本の企業の協力や理解はなし。外務省もHPでこの事に関して書いているが、 現状がどのようになっているのか、日本の企業の協力や理解の現状など把握もしていないありさまである。

福島県の佐藤雄平知事が福島県と宮城県境の沿岸で 発生した貨物船の座礁事故で対応に困っているようだが、これも上記の件と全く関係ないことは無い。 日ごろからの努力と積み重ねが結果として現れるのである。 まあ、建前と現状は違う。これが日本なのだろう。

「検査延ばすな」指針、事故会社社長トップの業界団体作成 05/11/07(読売新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター「風神雷神2」の脱線事故で、エキスポランドの山田三郎社長が会長を務める業界団体「全日本遊園施設協会」が、日本工業規格(JIS)の検査基準に基づく「安全管理マニュアル」を作成し、自治体やメーカーに配布していたことがわかった。

 マニュアルは1996年11月15日付。車軸部分については「1年に1回以上の探傷試験を行うこと」とし、「(探傷試験を含む)定期検査の周期を延ばしてはならない」などと記されている。しかし、エキスポランドは、今年1月に実施予定だった探傷試験を先延ばししたうえ、2月の定期検査報告で、「問題なし」と報告していた。

 吹田市は同園がマニュアルの内容を把握しながら職員に徹底していなかったとみて、関係者から事情を聞く。

車軸折損は「金属疲労」、コースター事故で捜査本部断定 05/10/07(読売新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター「風神雷神2」の脱線事故で、府警吹田署の捜査本部は、折れた車軸の断面に疲労破壊特有のしま模様の凹凸を確認し、折損原因を「金属疲労」と断定した。

 また、事故車両は導入後約15年間に一度も車軸を交換しないまま約23万キロを走行し、事故時は車軸が折れた状態で約560メートル走行していたことも新たにわかった。

 府警によると、折れた車軸は直径約5センチ。軸の方向に対して、ナットの付け根部分でほぼ垂直に破断し、断面の半分以上には、金属疲労の際にできる線状の凹凸があることが目視で確認された。一部には、ねじ切れたような痕跡もあり、府警は近く、専門機関などに詳しい鑑定を依頼する。

 一方、府警は10日、現場検証による車軸の落下地点や停車位置などの実測データを初めて明らかにした。

 それによると、コース全長は985メートルで、折れたナット付きの車軸が落下したのは、スタートから約220メートル地点。「カランカラン」という金属音に気づいた入園客が発見し、エキスポランドを通じて届け出た。

 その後、車両に異変が起きていたことを示す擦過痕が、少なくともレール上の3か所で見つかり、約770メートル地点で車輪部分が脱落。その状態で約10メートル進んで停車した。コース終盤の二重旋回ループを終えた地点と、車輪部分が脱落した地点の間のレールが激しく損傷していることから、脱線はこのあたりで起きたとみられている。

 これまで事故車両の走行状況は、同園が事故当日、図面などから割り出した数値を公表しただけだった。

国土交通省所管の財団法人「日本建築設備・昇降機センター」は機能していないようだ。 この組織も天下り先確保のためだけにあるのが主な存在理由かもしれない。

「日本工業規格(JIS)規定に反し車軸の『探傷検査』を延期したエキスポランド社の建部淳・施設営業部長が、 『昇降機検査資格者』の資格取得講習で講師を務めていたことが分かった。」

国土交通大臣、こんなことが公然とおこなわれていることに問題があると思いませんか????? 日本工業規格(JIS)検査基準で規定された車軸の探傷検査を無視する人間が、全日本遊園施設協会 から推薦され、「昇降機検査資格者」の資格取得講習で講師を務めていた。 一体、どのような内容だったのか?現状とは全く違う事を参加者に教えていたのか? こんな現状で、国土交通省所管の 財団法人「日本建築設備・昇降機センター」 は講習参加の義務化が必要と言えたのか不思議だ。 こんな状態だから、「コースター「探傷試験」を義務化、検査基準規則に明記」の必要性が 無視されてきたのだろう。そして不適切な判断と管理を長年行っていた建部淳・施設営業部長が、 検査資格者の職務として「管理者や所有者に定期検査の主旨を徹底させる」と明記されていたテキストを 使う愚かな愚かな講習が開かれた。教えていることと講師の管理の下で実際に行われていることが 違う現実で、どれだけの国家資格の「昇降機検査資格者」がまともに検査をしなければならないと 感じただろうか。もし、大阪府吹田市の「エキスポランド」の現状を知っている人がこの話を 聞けば、「ああ、国は綺麗事だけを言っている。建前と実際は違うから、天下り組織のお付き合い をしてやっているのか。」と思う人もいるかもしれない。問題が起きなければ、法や規則など関係ない、 見つからなければ問題ないと思う企業や人達がいるのが証拠かもしれない。だから、ある企業や 人間が非難されたら、俺だけじゃない、内の会社だけじゃないと主張するのだろう。 このような人達が、国が管轄する組織と馴れ合い事をするから、現場の問題や要求が 上まで上がってこないのだろう。国の職員も将来、天下りするから厳しいことを言えない、 言えば、天下りした後で楽が出来ないから言わないのだろうか???

実際に問題のある検査会社について警察に 説明したが、理解を示さなかった。これが現実。 検察の能力や対応する姿勢にも疑問がある。 人が悲劇的に死亡するか、惨い死に方をしないと、世の中動かない。これが現実。人が死のうが、 日本人でなければ、対応も違う。人命は大切だというが、これも建前だけの話。

コースター事故により、行政、天下り組織、天下りを受け入れている組織の問題点が注目を 集めることを願っている。

コースター事故:JIS違反指示の部長が検査資格の講師 05/10/07(毎日新聞)

 大阪府吹田市の「エキスポランド」のジェットコースター事故で、日本工業規格(JIS)規定に反し車軸の「探傷検査」を延期したエキスポランド社の建部淳・施設営業部長が、「昇降機検査資格者」の資格取得講習で講師を務めていたことが分かった。担当は遊戯施設の定期検査に関する授業。

 JISでは「(遊戯施設の乗り物の)車輪軸は年1回以上の探傷試験を行うこと」と定められている。「風神雷神2」は今年1月に前回の探傷検査から丸1年が経過したが、新アトラクション導入に伴い、探傷検査に必要なコースター解体の場所が確保できなかったため、同社の技術部門トップの建部部長が今月中旬まで検査延期を決定。結局検査前の今月5日に車軸が折れ、死亡事故が起きた。事故後、建部部長は「それまで異常がなく延期しても大丈夫と思った。JISで探傷検査が義務付けられているのは知らなかった」と説明した。

 遊戯施設の定期検査は、国家資格の「昇降機検査資格者」だけが行える。資格取得は一定年数以上の実務経験を積み、計4日間の講習を受け、試験に合格する必要がある。講習と試験は年4回、東京か大阪で実施。建部部長は04〜06年に大阪会場で「遊戯施設の検査標準」の授業を担当した。テキストには検査資格者の職務として「管理者や所有者に定期検査の主旨を徹底させる」と明記されていた。

 講習と試験を実施する「財団法人日本建築設備・昇降機センター」によると、全日本遊園施設協会から建部部長の推薦を受けたという。同センターの橋本滋・昇降機部長は「講師の資格要件に沿って選任した。今後は適当な人物かどうか、確認する必要性を感じている」と話した。

「国土交通省所管の財団法人『日本建築設備・昇降機センター』(東京都港区)主催の遊戯施設に 関する専門講習会で、ジェットコースターなどの検査資格者の参加が、対象者の2割以下に とどまっていることが分かった。」

専門講習会が本当に必要であれば、検査資格者で遊戯施設を検査する者には参加を義務付ければよい。 しかし、講習会の内容が良くない、実践的な内容を含んでいなければ、講習会の参加義務は必要ない。

「遊戯施設などの検査資格は1回取得すれば更新の必要がない。義務づけられた講習も取得時のみで、 羽生利夫常務理事は『法律や技術は更新される。情報を得るには講習が不可欠。なのに安全対策は 会社や個人任せの状態』と打ち明ける。」
国土交通省所管の財団法人「日本建築設備・昇降機センター」は、コースター事故以前から 国土交通省に講習の必要性を訴えていたのだろうか。もし、訴えていたにもかかわらず、事故が起きる まで無視してきたのであれば、国交省にも責任がある。日本建築設備・昇降機センターが事故以前に 問題を指摘していないのであれば、日本建築設備・昇降機センターは怠慢であるし、偽善者的であるとも 思える。「安全対策は会社や個人任せの状態」であることに気付いていたのであれば、 「コースター『探傷試験』を義務化、検査基準規則に明記」することを訴えてきたのか?? 最近は、天下り達が本当に仕事をしていないのなら、いろいろな組織を廃止すればよいと思う。 独立行政法人 日本万国博覧会記念機構 を含めて、国土交通省所管の財団法人「日本建築設備・昇降機センター」も機能しているのか チェックされるべきだ。

コースター講習:検査資格者の参加2割以下 義務付けなく 05/10/07(毎日新聞)

 国土交通省所管の財団法人「日本建築設備・昇降機センター」(東京都港区)主催の遊戯施設に関する専門講習会で、ジェットコースターなどの検査資格者の参加が、対象者の2割以下にとどまっていることが分かった。講習会は▽関連法令▽最新技術▽事故情報−−などの周知が目的。参加の法的義務がないことが欠席の主因とみられ、同センターは、講習参加の義務づけなどを国交省に求めていく方針だ。

 同センターは検査資格者の認定機関。講習会は毎年1回、東京と大阪で開き、参加費は1万円になる。検査資格者のほか、遊戯施設の運行管理者なども受講できる。

 参加案内は毎年、検査資格者や施設などに通知しているという。本年度は4月に開催。検査資格者は約1700人に通知したが、実際の参加は200人に満たなかった。

 遊戯施設などの検査資格は1回取得すれば更新の必要がない。義務づけられた講習も取得時のみで、羽生利夫常務理事は「法律や技術は更新される。情報を得るには講習が不可欠。なのに安全対策は会社や個人任せの状態」と打ち明ける。

 脱線事故を起こした大阪府吹田市の「エキスポランド」は、4月の講習会に職員3人が参加していた。しかし、日本工業規格(JIS)が定めた「探傷検査」が行われなかったことについて、同社は「(JISの規定を)知らなかった」としている。

 全国の遊戯施設は約2000台。そのうち、ジェットコースターは約230台とみられる。今回の事故を受け、同センターでは安全対策の検討を進める。【高橋昌紀】

コースター事故、過去30年で45件・114人の死傷者 05/10/07(読売新聞)

 全国の遊園地に設置されているジェットコースターで、過去約30年間に少なくとも45件の事故が発生していることが、国土交通省所管の財団法人の調査でわかった。

 このうち28件で計114人の死傷者(死者5人、負傷者109人)が出ていた。5日に「エキスポランド」(大阪府吹田市)の立ち乗り型ジェットコースター「風神雷神2」で起きた脱線事故と同様に、車軸が折れるなど、機器のトラブルが原因の事故も4件起きており、遊園地側の整備不良やマニュアル違反などが事実上、野放しにされていた可能性が浮上した。

 調査をまとめたのは財団法人「日本建築設備・昇降機センター」(東京・港区)。ジェットコースターなどの遊戯施設は建築基準法施行令に基づいて設置されており、同センターでは1977年9月以降の事故情報を収集している。事故の発生状況、原因などをまとめ、各遊園地の検査担当者に配布、機器類の保守点検や運用体制などについて、注意喚起を行っている。

 まとめによると、遊園地の遊戯施設での事故件数は計132件。計26人が死亡、計255人が重軽傷を負っていた。事故はほぼ毎年発生しており、特に最近10年間は増加傾向という。

 このうち、ジェットコースター型遊戯施設の事故は45件で、乗客1人と作業中の従業員4人の計5人が死亡、負傷者は109人に上っていた。

 機器のトラブルが原因の事故では、98年8月に自転車式コースターで、前輪車軸が破断、車輪が外れ乗客2人が重傷を負ったほか、2001年5月には、つり下げ式コースターの車軸が折れて、2人が重傷を負う事故が起きていた。また、03年8月と04年7月には、コースターの車輪が脱落する事故が相次いで発生していた。

 ジェットコースターなど遊戯施設の設置手続きについては、遊戯施設の構造などを熟知していない都道府県や区市町の建築主事らが担当しており、定期検査については設置者任せなのが実情。報告を受ける自治体側も書類をチェックしているだけにとどまっている。

 青木義男・日大教授(安全設計工学)の話「事故を防ぐには、地道な保守点検を徹底するしかないのに、過去の事故の経験が生かされていない。航空機や鉄道に比べ、遊園地の安全意識は遅れているといわざるを得ず、トラブルはもっとあるだろう。法令で小さなトラブルでも行政への報告を義務づけるなどの対策が急務だ」

大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」は、 「探傷試験などの解体検査は自主的な取り組み」の発言した建部淳・施設営業部長に 検査の先送りを判断する権限を与えていたのだろうか?与えていたのなら、誰が承認したのか? 承認する権限について、役員や理事は知っていたのか?調べることはたくさんある。

エキスポランド「探傷試験」度々先送り、都合で1─3か月 05/09/07(読売新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター「風神雷神2」の脱線事故で、同園が過去にも、年1回のコースターの法定定期検査に合わせて行うはずの「探傷試験」を、たびたび先送りしていたことがわかった。

 今年も1月実施の予定を大型連休明けまで約4か月間順延しており、府警は先送りが常習化していた可能性があるとみて、詳しく調べている。

 同園は、毎年1〜2月に建築基準法に基づく定期検査を実施する際、車体を解体し、超音波や磁気で車軸に傷や亀裂がないかを調べる探傷試験を併せて行っている。同園が資料で確認できた範囲では、2004〜06年は例年通り行っていたが、それ以前は、しばしば先送りすることがあった。

 「探傷試験などの解体検査は自主的な取り組み」(建部淳・施設営業部長)との考え方に基づくものだったといい、園側の都合に応じて、閑散期の2月下旬や大型連休明けの5月上旬などに先送りすることが多く、順延期間は1〜3か月に及んでいたという。

資格の剥奪は当然だが、検査員にも弁解のチャンスを与えるべきだ。遊園地「エキスポランド」から の圧力があったとか、ある特定の人物から口裏を合わせるようにと言われたとか等の圧力があり、 証言に信頼性があれば、処分を軽くすることを条件とするべきだ。

また、この24人の検査資格者がどこで講習をいつ受けたのか、いつ、どこで検査資格の認定を取得したのか 調査し、公表すべきだ。もし、資格の認定プロセスで問題があれば、資格を与えた、又は、認定プロセスの 改正が必要となるからだ。24人の検査資格者だけを処分したら、問題が解決されるのかを判断するために 原因を突き止めるべきだ。

コースター事故:エキスポランド検査員の資格はく奪へ 05/09/07(毎日新聞)

 遊園地「エキスポランド」(大阪府吹田市)のジェットコースター脱線事故(5日)を受け、国土交通省所管の財団法人「日本建築設備・昇降機センター」(東京都港区)は9日、同遊園地に在籍している検査員の資格をはく奪する方向で検討に入った。はく奪されれば、70年の建築基準法改正に伴う資格者制度の導入以来、初めてとなる。

 同法などで1年に少なくとも1回義務づけられている定期検査は、この資格者だけが行うことができる。同遊園地には24人の資格者がおり、同センターは、このうち一部または全員のはく奪を検討している。はく奪が全員に及べば、外部への委託を余儀なくされる。

 同遊園地は破損した「台車・車輪装置」の定期検査で、目に見えない傷も発見できる「探傷検査」をしていないのに、吹田市に提出(2月)した報告書に「A」(良好)と虚偽記載。結果的に金属疲労を見逃したとみられ、同センターは「故意または過失により検査を粗雑にしてはならない」とする国の規定に反すると判断した。

 同センターは資格取得のための講習を実施しており、70年以降、約2万9000人に資格を付与。このうち1700人前後がジェットコースターなどの遊戯施設の安全性を検査しているとものとみられる。【高橋昌紀】

 ◇遊具死亡事故、30年間で26件

 77〜06年に全国の遊園地のジェットコースターやブランコなどの施設では26人が死亡し、255人が負傷していたことが、「日本建築設備・昇降機センター」のまとめでわかった。このうち、ジェットコースター型の乗客の死者は1人(85年)だった。【高橋昌紀】

「大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター脱線事故で、同園が日本工業規格(JIS) 検査基準で規定された車軸の探傷検査をしないまま市に「問題なし」と報告していた問題で、 この規定は32年前の基準制定時からあり、検査資格者用マニュアルにも明記されていたことがわかった。」

「同園は「規定を知らなかった」としているが、24人の検査資格者がおり、資格者講習機関である 国土交通省の外郭団体『日本建築設備・昇降機センター』は、虚偽報告の可能性があるとして 検査担当者の資格はく奪の検討を始めた。」

「エキスポランドの検査部門の責任者である建部淳・施設営業部長は『目を通したことはあるが 各項目をしっかり読んでいなかった。(探傷検査は)自主的なものと思いこんでいた』と釈明している。」

「西日本のコースター製造・検査会社の関係者は『JIS基準の探傷試験は業界の常識』と話している。」

上記が事実であれば、大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」は長年、ずさんな検査を行ってきたこと になる。エキスポランドの検査部門の責任者である建部淳・施設営業部長は、指導する資格や能力に欠け、 責任感がない責任者であると判断しても良いだろう。また、24人の検査資格者は「JIS基準の探傷試験」 が検査資格者用マニュアルに書いていることさえ、知らない状態で資格を得たことになる。 この24人の検査資格者がどこで講習をいつ受けたのか、いつ、どこで検査資格の認定を取得したのか 調査されるべきで、調査結果は公表されるべき。嘘をついているのかもしれないし、資格者講習機関 にも問題があるのかもしれない。また、資格者の基準や要求が緩いのかもしれない。 エレベーター保守会社 が資格の不正取得や不適切な検査を行ってきたケースもある。全て行政の怠慢と企業のモラル問題 が重なり合って、見逃されてきた問題である。

遊園地「エキスポランド」が現時点で報道されているような発言や説明をしている経緯。 理事がどの程度、経営に関わっていたのか、チェック機能的な役割をしていたのか、そして会議で どのような情報を提示されていたのか、また、提示されてない資料については請求していたのか、 調査してほしい。本当に、天下りで名前だけの理事で高給取りであるのなら、他の天下りでも 同じ問題が存在している可能性は高い。天下りが批判されている今、現状を国民に伝える べきである。

「探傷」規定、検査資格者24人知らず…コースター事故 05/09/07(読売新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター脱線事故で、同園が日本工業規格(JIS)検査基準で規定された車軸の探傷検査をしないまま市に「問題なし」と報告していた問題で、この規定は32年前の基準制定時からあり、検査資格者用マニュアルにも明記されていたことがわかった。

 同園は「規定を知らなかった」としているが、24人の検査資格者がおり、資格者講習機関である国土交通省の外郭団体「日本建築設備・昇降機センター」は、虚偽報告の可能性があるとして検査担当者の資格はく奪の検討を始めた。

 遊戯施設などの検査資格を得るには、建築基準法などに基づく講習と試験を受けることが必要で、「故意や過失で検査を粗雑にした者」は資格をはく奪できるとされている。

 同センターによると、JISの検査基準は1975年の制定当初から、車輪装置の点検について「1年に1回以上、車輪軸の探傷試験を行う」と規定。センターが検査資格者に配布する検査マニュアル「定期検査業務基準書」でも、検査をJIS基準に基づいて行うよう求めている。

 これに対し、エキスポランドの検査部門の責任者である建部淳・施設営業部長は「目を通したことはあるが各項目をしっかり読んでいなかった。(探傷検査は)自主的なものと思いこんでいた」と釈明している。

 しかし、大手遊園地や検査業者の多くは「業界では周知のこと」と話している。

 「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(大阪市)や「ひらかたパーク」(大阪府枚方市)、「ナガシマスパーランド」(三重県桑名市)は年1回、磁粉や超音波で探傷試験を実施。「富士急ハイランド」(山梨県富士吉田市)は、さらに細かく3か月に1回、超音波による試験を行っているという。

 西日本のコースター製造・検査会社の関係者は「JIS基準の探傷試験は業界の常識」と話している。

だんだんと遊園地「エキスポランド」の体質や事故に関する説明に対する信頼性が 明らかになってきた。理事や 独立行政法人 日本万国博覧会記念機構 を含めて調査が必要だ。同じようなケースは他の業界にも絶対にあるはずだ。

コースター車軸折損は内側、不安定走行は470mも…府警 05/09/07(読売新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター「風神雷神2」(6両)脱線事故で、府警吹田署捜査本部は8日、2両目の車軸が折れてナットごと脱落した場所は、同園が発表していた地点より200メートル以上手前の地点だったことを明らかにした。

 発車間もない段階で車軸が折れ、停車まで470メートル以上も不安定な走行が続いていたことがわかった。

 府警によると、ナットと車軸の一部が落ちていたのは、スタートから二つ目の頂上手前の直下にあるトイレ脇だった。

 同園は5日の事故後に開いた記者会見で、全長970メートルのコースのうち、車軸が落下した場所を「出発から442メートルの地点」と説明していた。しかし、実際には、発車後200メートルほどで車軸が折れ、715メートル地点で急停車するまで、バランスを崩したまま走行し続けていたことになる。

 府警はまた、2両目左側の車軸の折損場所も、同園説明の車体外側ではなく、実際には台車の底部にあたる車体内側だったとした。

 折れていたのは内側のナットの付け根部分で、事故直前にコースから落下するのを目撃した入園客が拾い、府警に届けた。

 同園が「ナットごと折れた」と発表した外側の車軸は、実際には損傷していなかったという。

 同園はこれまで、車軸の折れた場所を「外側から約10センチのボルト部分」とし、この部分の折損で車輪が脱落したと説明していた。

独立行政法人 日本万国博覧会記念機構 エキスポランド の関係は公にされるべきだ。

「日本万国博覧会記念機構の理事のうちそのうちの3人が、財務省や警察庁からの天下り。」 理事たちの経歴はすばらしい。 藤原啓司氏は、東大、大蔵省、東京税関長の経歴を持つ。 田中正広氏は、鳥取県警本部、近畿管区警察学校長、警視庁刑事局指紋鑑識官の経歴を持つ。 今川日出男氏は、前職が大阪府知事公室長。 中井昭夫氏は、元NTT。 幹事の村上仁志氏は、元銀行員。
きっこのブログより

理事達の経験がすばらしいので、もちろん、管理やいろいろな資料にも 目を通しているだろうし、渡された資料を理解するのに問題がない証明となる高学歴と 能力を持っていると判断出来る。しかし、なぜ、このような惨事が起こったのか。 天下りは能力の高い官僚や公務員が民間でも能力を発揮できると、 政府や政府組織は言っているが、実際は仕事をしていない、または、 仕事が出来ない、高学歴と過去の経歴は何の役にも立たないことを証明して いると思う。もし、彼らが理事として、管理職を経験した官僚や公務員と して仕事をやっているのであれば、彼らの責任を警察は問うべきである。 なぜ、車の車検があるのか。なぜ、メーカーが部品の取り替え時期をマニュアルに 書いてあるのか、理解できないほどの能力しかないのであれば、責任は問えないであろう。 さっさと、天下りの給料と退職金目当てで、仕事などしていなかったと言った方がよい かもしれない。もし、彼らの責任を問わないのであれば、 警察もそれだけの組織なのであろう。

「国土交通省は、『不適切と言わざるを得ない』と指摘。」しているが、 国交省にも問題がある。検査方法があいまい。遊具と言っても、いろいろなものがある。 危険度の高い遊具の検査方法。検査する者の資格の明確化がないのも問題。 建築士が、機械工学や金属や化学の知識があるとは思えない。 あるメーカーが点検をして、問題がなければ使いつづけるとコメントしていたが、 安全性のため、問題が無くともある一定の期間が過ぎれば、交換をメンテナンス マニュアルに 書いてある車、船、飛行機のケースがある。 金属もいろいろな特性がある。だからこそ、材料試験があるし、試験結果によるデータも重要。 多くの技術者や大学や専門学校で工学部である学生は金属疲労について聞いたことがあるだろう。 新しい言葉ではない。遊具が特別であるとは思えない。 このようなコメントをすること自体、国交省の規則が曖昧で、甘いことの証明となるだろう。

「建部部長によると、山田三郎社長はJISで年1回の探傷検査が義務付けられていることを 知っていたが、検査延期は社長決裁が必要でなく、事故前に問題が表面化することはなかった。 他の検査資格者からもJISの規定に反しているとの指摘はなかったという。」 JISもだめ、 ISO もだめ。結局、問題や不備を防ぐことは出来ない。法や規則による、罰則もなし! サブスタンダード船 を生み出す 検査会社 と同じだ。罰則が無ければ、改善や問題の解決無し。不祥事を起す企業。 罰則がないと秩序は保てないと言う事だろう。安倍総理。美しい日本は、存在しない?? 美しい日本語よりもモラルや法令順守が優先だ。

コースター事故:エキスポランド、部長判断で検査せず 05/09/07(毎日新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」で、ジェットコースター「風神雷神2」の車軸が折れて脱線し、乗客の女性(19)が死亡した事故で、株式会社「エキスポランド」が今年1月、日本工業規格(JIS)に反して車軸の亀裂を調べる「探傷検査」を行わなかったのは、技術部門トップの建部淳・施設営業部長の判断だったことが分かった。建部部長は同社の安全検査の最終責任者で、国家資格の昇降機検査資格者。8日会見した建部部長は「探傷検査がJISで定められていることは、事故後に初めて確認した。社内の24人の資格者はみな熟知していなかった」と、ずさんな検査体制を認めた。

 同社は毎年1〜2月ごろ、ジェットコースターを解体し、金属の微細な亀裂を調べる探傷検査をしてきた。しかし、今年の解体検査は延期され、今月中旬の予定だった。延期の理由について建部部長は当初、「新アトラクションの開設で、解体検査をする車庫がふさがっていた」と説明。しかし3月に検査用スペースができていたことを指摘されると「これまで一度も探傷検査で傷が確認されなかったので、3カ月遅らせても大丈夫と考えた」と答えていた。この日の会見で建部部長は「探傷検査は屋外でもできる。延期せず、安全を優先すべきだった。検査のやり方は先輩から引き継いだが、間違った意識で取り組んでいた。私のミスだ」と謝罪した。

 建部部長によると、山田三郎社長はJISで年1回の探傷検査が義務付けられていることを知っていたが、検査延期は社長決裁が必要でなく、事故前に問題が表面化することはなかった。他の検査資格者からもJISの規定に反しているとの指摘はなかったという。

 ジェットコースターの定期検査は、建築基準法で規定。具体的な検査項目はJISなどで定められており、「車輪軸は年1回以上の探傷試験を行うこと」とされている。検査は、検査資格者が責任を持つことになっているという。

コースター事故、国交相が会社側の安全管理を批判 05/08/07(読売新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」で1人が死亡、19人が負傷したジェットコースター「風神雷神2」の脱線事故で、冬柴国土交通相は8日の閣議後の記者会見で、「こどもの日に、最も楽しくあるべき遊園地でいたましい事故が発生したことは誠に遺憾」とした上で、「(遊戯施設の)所有者には事故を起こさない責任がある。所有者は多くの人の生命身体を預かる立場にある」と、エキスポランド側の安全管理を批判した。

 同園は、15年間一度も車軸を交換せず、今年1月の定期検査で、超音波などで車軸の亀裂などを探す「探傷試験」を実施しないまま、「A(不適合の指摘なし)」と吹田市に報告していた。

 この問題では、日本工業規格の検査基準で、1年に1回探傷試験を実施するよう明記されていたものの、建築基準法などでの位置づけがあいまいだった。

 このため、冬柴国交相は、探傷試験など具体的な検査方法を建築基準法施行規則などに明記していく方針を明らかにした。

コースター「探傷試験」を義務化、検査基準規則に明記へ 05/08/07(読売新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」で起きたジェットコースター「風神雷神2」の脱線事故を受け、国土交通省は遊戯施設などの定期検査(法定点検)について、建築基準法施行規則に検査項目や判定基準を明記する方針を固めた。

 同法は、保守や点検については具体的な定めが少なく、法的な位置づけもあいまいだったが、今後はこれを明確化。特に、車軸については、超音波や磁石を使って亀裂の有無を調べる「探傷試験」を義務化するとともに、摩耗状態の数値化などを検討する。

 建築基準法は、遊戯施設やエレベーターについて、6か月〜1年ごとに定期検査の実施を義務付けている。実際には、財団法人「日本建築設備・昇降機センター」の「業務基準書」や、日本工業規格(JIS)の検査基準などに基づき実施。JIS基準の場合、車軸については年1回以上の探傷試験を行い、亀裂や甚だしい摩耗がないことを確認するよう求められている。しかし、現行の建築基準法施行規則には具体的な検査基準はなく、JIS基準の運用についても、「業界の努力目標に過ぎない」のが実情だった。

「忙しい」と検査見送り、コースター事故のエキスポ 05/08/07(読売新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター「風神雷神2」の脱線事故で、同園が3月上旬の新倉庫完成で車両の解体検査スペースを確保できたにもかかわらず、「春休みを控え、忙しくなる」として検査を見送っていたことがわかった。

 同園は、1月に実施予定だった検査を5月の大型連休明けまで先送りした理由について「スペースがなかった」と説明していたが、実際には営業を優先していた。

 府警吹田署の捜査本部は、3月に実施していれば事故を防げた可能性があるとみて経緯を詳しく調べる。

 同園は毎年1〜2月、建築基準法で定められた年1回の定期検査を実施し、その際、園内の車庫で車体を解体して、超音波や磁気で車軸に傷や亀裂がないかを調べる「探傷試験」などを行ってきた。

 ところが、1月31日まで4〜5日間行った今年の定期検査では、開園35周年記念の新アトラクション建設に伴い、車庫に他の遊具施設の部品などが置かれていたため使えず、解体を伴う検査のみ先送りしていた。

 その後、3月上旬に新しい倉庫が完成。車庫内の部品も倉庫に搬出され、検査スペースを確保できたが、検査は今月15日まで先延ばしにしたままだった。

 これについて、同園の建部淳・施設営業部長は「混雑する春休みが目前で、時間と人員が確保できなかった。これまで問題が生じたことはなく、大丈夫と思った」と釈明している。

          ◇

 エキスポランドは8日、園内の全遊戯施設の安全点検に時間がかかるとして、今月末まで休業期間を延長することを決めた。

事故コースター、事実上の廃止へ 市「再開認めぬ」 05/08/07(産経新聞)

 エキスポランドのジェットコースター「風神雷神II」の事故を受けて吹田市は8日、エキスポランド社から風神雷神IIの検査報告書が提出されても運行再開を認めない方針を固めた。事実上、風神雷神IIは廃止される。また、他の遊戯施設についても、これまで同社独自で行ってきた検査方法では再開を認めず、第三者機関の審査を課す。同社は「6月1日をめどに営業再開したい」としているが、検査結果によってはさらに先になる可能性もある。

 吹田市都市整備部によると、風神雷神IIについては今後、エキスポ側が検査報告書を提出しても受け付けない。エキスポ側も、運行再開の要請を出す考えはないとみられ、風神雷神IIが再開する可能性はなくなった。

 また、他のジェットコースターを含む28の遊戯施設については、これまで検査報告書の内容を信用して受理してきたが、今後は第三者機関の審査を課す方針。

 まず、市の昇降機検査資格を持つ職員の立ち会いで事情聴取を行った上で、提出された報告書をもとに、市側も第三者機関に検査内容の再確認を依頼、2重のチェックを経てから運行許可を出すという。

 市ではすでに、営業再開までに施設を再点検をして市に報告するよう同社に求めているが、こうした手順を踏むことで、営業再開には相当の時間がかかると予想される。明確な安全性が確認されるまで、市は再開許可を出すことはできないとしている。

 ジェットコースターなどの遊戯施設は建築基準法上、都道府県や市などの特定行政庁の建築確認が必要な工作物とされている。特定行政庁は同法に基づき、施設側から定期的に検査報告を受けるが、安全性が確認できない場合など、必要に応じて使用禁止や除去などの使用制限ができると定められている。大阪府内では吹田市をはじめ17市が特定行政庁とされ、今回のケースでは同市が判断できるという。

 吹田市の阪口善雄市長は「何カ月かかろうと十分な安全が確保されるまで営業再開を認めない」と話している。

神戸新聞(2007年5月8日)より

コースター脱線 エキスポランド

定期検査 目視のみ JIS基準満たさず

神戸新聞(2007年5月8日)より

車軸 亀裂から時間置いて破断

検査で発見の可能性

個人的な経験から言うと、資格を持った技師や検査資格は最低限の基準。 参考のために言うと、検査した技師がごまかす、又は、虚偽報告する意思があれば、 資格など意味がない。資格があるから大丈夫だろうと言う事でチェックされない可能性がある メリットはある。過去のことは知らないが、 企業の不祥事を見れば理解できるだろう。 二重チェックや罰則がなければ、安全や秩序は保てない。 独立行政法人 日本万国博覧会記念機構 も必要なし。廃止だ!何をやってきたのか報告しろ!税金の無駄!

エキスポランド、定期検査で「問題なし」 基準把握せず 05/08/07(産経新聞)

 エキスポランド(大阪府吹田市)の立ち乗り式ジェットコースター「風神雷神II」の事故で、エキスポランド側が、今年2月に吹田市に提出した定期検査報告で、破断した車軸の検査内容を問題なしという意味の「A評価」を付けていたことが7日、分かった。車軸は超音波を使った探傷試験が義務付けられていたにもかかわらず、目視などだけで評価。微細な傷を探る探傷試験が行われていれば今回の事故は発生していなかった可能性もあり、吹田市は「虚偽報告」としている。

 市などによると、車軸の「A評価」は定期検査報告書に添付された風神雷神IIの「遊戯施設検査表」に記載されていた。検査表を記載するには日本工業規格(JIS)で定められた検査基準をクリアしなければならず、車軸は1年に1回以上の探傷試験を行うよう義務付けられている。

 探傷試験は、超音波などを使った検査機器で目視では分からない微細な亀裂を判別できる。車軸の評価はこの試験をしなければできないが、エキスポランドは今年2月、車体や部品をたたいたり、目視する点検だけですませ、検査表の「台車・車輪装置」の項目にA評価をつけていた。風神雷神IIの検査表は約50のすべての項目でA評価が並んでいた。

 これに対し、エキスポランド側は、通常は毎年2月に、車体を解体して探傷試験を含めた検査を行うが、今年は作業スペースが確保できなかったため、5月に検査を行う予定だったと説明し、「目視などで問題がなかったため成績表を記載して報告書を出した。JIS規格を把握しておらず、探傷試験は義務ではなく自主検査だと認識していた。2月に報告書を出したのは毎年2月に提出しているから。結果的に法令違反になり、報告書も虚偽になってしまった」などとしている。

 報告書の提出を受けた吹田市は、通常、A評価であれば結果の確認などは行わないことから、「許されない行為だ」とし、「エキスポランド側は、資格を持った技師が検査している以上、虚偽報告と受け止めなければならないと考えている」と話している。

エキスポランド、探傷試験せずに市へ「不適合なし」報告 05/07/07(読売新聞)

 エキスポランドが、今年1月に実施した建築基準法に基づく定期検査で、折損した車軸について、日本工業規格(JIS)の検査基準に反して、亀裂の有無を調べる「探傷試験」を行わずに、「A(不適合の指摘なし)」と判定し、吹田市に報告していたことがわかった。

 同基準の順守を指導している国土交通省は、「不適切と言わざるを得ない」と指摘。同園のずさんな安全管理態勢を改めて浮き彫りにしている。同園によると、年1回の定期検査では車体を解体し、超音波による探傷試験を実施しているが、今年1月の検査では探傷試験は実施せず、大型連休後に先送りしていたという。

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 吹田市は7日、エキスポランドに対し、風神雷神2について安全が確認されるまでの間、使用を禁止するよう通告した。

エキスポ、車軸を15年交換せず…他園は5年交換例も 05/07/07(読売新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」の立ち乗り型ジェットコースター「風神雷神2」が脱線し、乗客20人が死傷した事故で、事故車と同じメーカー製の立ち乗り型コースターを設置する全国5か所の遊園地のうち、一度も車軸を交換していなかったのはエキスポランドだけだったことがわかった。

 他は5〜14年で交換していたが、エキスポランドは1992年の運行開始以来、未交換で、車軸の耐用年数も把握していなかった。

 車軸の折損は、切断面の形状から金属疲労が原因となった可能性が高く、府警吹田署の捜査本部は、ずさんな検査で異常が見過ごされた疑いがあるとみて詳しく調べる。

 府警によると、車軸は軸の方向に対して垂直に切れており、こうした切断面は、金属疲労による破断で生じることが多いという。

 府警は6日、同園事務所などを捜索し、7日には現場検証を実施している。吹田市も近く、建築基準法に基づき、立ち入り検査する。

 エキスポランドは6日の記者会見で、車軸の交換時期について、メーカー側から説明などはなく、耐用年数も知らなかったと説明している。

 エキスポランド以外に、遊具メーカー「トーゴ」(東京)製の立ち乗り型コースターがあるのは、よみうりランド(同)、ルスツリゾート(北海道)、鷲羽山ハイランド(岡山県)、三井グリーンランド(熊本県)。

 82年に導入したよみうりランドは、最近では2000年に車軸交換、すべての部品を7年ごとに交換しているという。

 87年に設置した鷲羽山ハイランドは、交換頻度は「5、6年に1度」(担当者)と説明。85年から営業するルスツリゾートも、これまでに2回交換した。三井グリーンランドは、運行3万回ごとに解体検査を実施。一昨年6月、車軸に摩耗が見つかり、初めて取り換えた。

海運業界では、大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター「風神雷神2」のように管理及び検査や 状態に問題がある船を サブスタンダード船 と呼ぶ。 検査会社の問題旗国(行政) のどちらか、又は、両方に問題があるために、 「エキスポランド」のジェットコースター「風神雷神2」のように問題がある サブスタンダード船 が野放しになっている現状がある。国土交通省はこの件については、 国際会議で「建築基準法は設置者に検査を義務付けているが、 検査結果の確認を行政側に求めておらず、同市の担当者も『(遊園地側から出される)検査表を信用するしかなかった』と話している。」 ような問題が起きないように旗国(行政)の管理・監督体制を監査することを提案した のでこの後は、遊具の管理・監督を含めて適切に対応出来ると思う。行わなかったら、怠慢だろう。

絶叫マシン、安全点検に“法の穴”…行政に確認求めず 05/07/07(読売新聞)

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」で起きたジェットコースター「風神雷神2」の脱線事故で、こうした「絶叫マシン」などの安全点検は遊園地にゆだねられている現状がある。

 建築基準法は設置者に検査を義務付けているが、検査結果の確認を行政側に求めておらず、同市の担当者も「(遊園地側から出される)検査表を信用するしかなかった」と話している。

 絶叫マシンの安全検査について国は、建築基準法で、設置者が半年から1年おきに行うことなどを定めているだけだ。

 定期検査で設置者は「軌条・走路」や「台車・車輪装置」などの各項目について、検査資格者に3段階で評価させる。検査資格者は1、2級建築士や、日本建築設備・昇降機センターの講習の修了者で、結果を示した「検査表」は、管轄する都道府県や区市町に報告される。しかし、同法は、日々の点検について、具体的な方法を定めておらず、定期検査の結果が正しいかどうかの確認を行政側に求めていない。

 「風神雷神2」も、今年2月、吹田市がエキスポランドから受理した検査表の47項目は、すべて安全上問題がないA評価だった。同園では、定期検査では、約10人のスタッフが2班に分かれて4、5日でチェックしていたという。

 同市の平田健司・建築指導課長は「遊具の専門知識を持つ職員を抱えることは不可能で、検査表を信用するしかない」とし、検査のあり方について「市だけで改善できず、国も含めた議論が必要」と訴える。

 国土交通省建築指導課の担当者は、「遊戯施設の安全管理については、所有者が一義的に責任を持つ。ただ仮に検査の報告内容に問題があったとすれば、報告が適切に行われていたのか、検証が必要になるのではないか」としている。

 こうした現状について青木義男・日本大教授(安全設計工学)は「人気が高い遊園地は、安全性確保のために十分な経費をかけられるが、苦境に立つところは削減してしまう可能性がある。異常を見極めるのは人間であり、その技術を引き継いでいくことが大切だ」と指摘する。

 「風神雷神2」と同種のジェットコースターがある岡山県倉敷市の「鷲羽山ハイランド」では事故後、6日から専属技術者2人が遊具を金づちでたたくなどして点検を実施している。今後、メーカーの検査技師を呼び、さらに詳しい検査を行う予定だ。

法的に問題ない。 「同園では、建築基準法で定められた年1回の定期検査の際、独自に解体検査も実施。」 耐震偽装問題でも、法の不備があると感じたが、またもや法の不備か! 問題がなければ、見直さない国や省の対応にも問題がある。 常識で事故が起こる前に見直さなければならない法、規則、通達が多くあるはず。 死亡事故が起きたことにより「たぶん??」定期検査や検査基準についても改正や見直しが あると思うが、なぜ、改正や見直しが放置されてきたのか?お金にゆとりがある時は、自主的 な解体検査等の管理や維持などで問題が発生しないだろう。しかし、不祥事を起す企業や建前 だけの法令順守を掲げる会社が多い中、法や規則で最低限の基準を定めないと、問題は 防げないだろう。

大阪の遊園地でコースター車輪脱落、1人死亡19人重軽傷 05/02/07(読売新聞)

 5日午後0時50分ごろ、大阪府吹田市千里万博公園の遊園地「エキスポランド」で、走行中の立ち乗り式のジェットコースター「風神雷神2」(6両編成、乗客20人)の2両目の車軸が折れて車輪が落下、車体が大きく傾き、乗客の滋賀県東近江市、会社員小河原(こがわら)良乃さん(19)がレール沿いの鉄柵に頭部を打ちつけて即死、友人の同県豊郷町、古川小百合さん(20)が重傷、11〜45歳の18人が軽傷を負った。

 事故を目撃した15人が気分の悪さを訴え、病院で手当てを受けた。国土交通省は、事故を起こした遊具メーカー「トーゴ」(東京、倒産)製の立ち乗り式ジェットコースターを使う全国の遊園地などに6日、緊急点検を要請する。

 同園は、1〜2月に予定していた超音波や磁気で車軸の傷などを確認する解体検査を延期していた。車軸は1992年の運転開始以来、一度も交換していなかったという。府警捜査1課は安全管理の不備が事故につながった可能性があるとみて吹田署に捜査本部を設置、業務上過失致死傷容疑で6日に同園事務所などを捜索する。

 調べなどでは、コースターは、全長970メートルのコースを、1両あたり左右各五つの車輪でレールをはさみ込んで走行する。定員24人で、1両に4人が前後に2人ずつ立ったまま乗り込み、最高時速75キロで1周約2分20秒で走破する。

 事故では、2両目左側の車輪を支える合金製車軸(長さ約40センチ、直径約5センチ)が乗降場所から約440メートル地点で折れ、そのまま約240メートル走行後、車輪がレールから外れて落下。車体が左側に約45度傾き、2両目左前列に立っていた小河原さんが鉄柵(高さ約1メートル)に激突した。古川さんは、小河原さんのすぐ後ろにおり、別に女性客2人が乗っていた。同園によると、事故時の速度は約30キロと推定され、コースターは乗降場所の約50メートル手前の地上約6メートル地点で止まったという。乗客らは最大1時間半、コースター上で救助を待った。

 同園では、建築基準法で定められた年1回の定期検査の際、独自に解体検査も実施。しかし、今年1〜2月の定期検査では、解体に使う車庫に空きがなかったため解体検査を今月15日に行う予定だった。

 コースターは、90年に大阪市で開かれた「国際花と緑の博覧会」会場で人気を呼んだ「風神雷神」をモデルに開発された。同園は事故から約1時間後、遊具の運転を取りやめて臨時閉園した。6日も休園する。

 エキスポランドの建部淳・施設営業部長は記者会見で、「金属疲労か、車軸の加工に問題があったと思われる」とした上で、「解体検査は義務づけられているわけではなく、法令違反はなかった。検査を行っていても今回の事故が防げたかどうか分からない」と釈明した。

コースター事故:エキスポランド社長が謝罪会見 05/05/07(毎日新聞)

 ジェットコースター事故で、大阪府吹田市の株式会社エキスポランドは敷地内の従業員施設で午後4時から、緊急会見をした。以後、深夜まで取材の対応に追われた。山田三郎社長は「楽しみの施設を悲しみの施設にしてしまい申し訳ない。最高責任者としておわびのしようがない」と謝罪。しかし会社側はその後の説明で、点検方法などについて「ぬかりはなかった」と強調した。

 会見では建部淳・施設営業部長が事故状況を説明し、年1回車体を解体して実施する検査を今月15日に予定していたことや、92年の製造以来、車軸の交換をしていなかった事実などを明らかにした。

 解体する検査は直近では昨年1月に実施したが、同社は「解体検査は必ず行う必要はなく、自主的にやっているので、時期をずらしても法的には違反ではない」と説明。車輪部分の点検は「機械全体を分解しなくてもジャッキで持ち上げるなどして目視でも検査が可能。今回、車軸が折れた部分も目視で調べられる」と話し、この日の始業前の点検でも異常はなかったと話した。

 車軸の破損については、「金属疲労か」「製造上の問題なのか」との質問に対し「(大阪府警)科学捜査研究所が出す結果と違うといけないので」と言及を避けた。

 山田社長は遊園地や娯楽場の開発、経営などを手がける「泉陽興業」(大阪市浪速区)の会長を兼務。会見で「35年で8000万人を迎え、大きな事故もなくやってきた。社会に迷惑をかけてしまい、ひたすらおわびする。被害者の方には誠意の限りを尽くします」と頭を下げた。

コースター事故:脱線で女性死亡、乗客ら34人搬送 大阪 05/05/07(毎日新聞)

 5日午後0時48分ごろ、大阪府吹田市の万博記念公園内にある遊園地「エキスポランド」で、ジェットコースター「風神雷神2」(6両編成、全長1050メートル、最高時速75キロ)の2両目が脱線し、同車両の前列左側に乗っていた滋賀県東近江市、会社員、小河原良乃(こがわら・よしの)さん(19)が鉄製の手すりと衝突し死亡した。2両目前部の車軸部分が折れており、走行中に車体がレールから外れて、最大で45度傾いて走行したという。小河原さん以外の乗客19人と、事故を見て気分が悪くなった人を含む計34人が病院に搬送された。大阪府警は業務上過失致死傷容疑で同日、吹田署に捜査本部を設置した。

 捜査本部の調べや、株式会社エキスポランドの説明によると、事故を起こしたコースターは1両4人乗りの6両編成。最大24人乗りだったが、事故時は20人が乗車。小河原さんは手すりに衝突した際、頭部を強打し即死。後列左側に乗っていた滋賀県豊郷町の女性(20)も、手すりなどに前頭部を打って重傷。この2人以外の11〜45歳の乗客計18人が軽傷を負った。

 小河原さんと重傷を負った女性は友人同士。この日は計6人で遊びに来ていたという。

 風神雷神2は座席に座らず、立った状態で体を背もたれに固定する立ち乗りコースター。車両の車底部には、レールと車両を固定する車輪が左右に設置されている。左右それぞれ五つの車輪でレールをはさみ込んで固定する構造で、五つの車輪は直径5〜7.5センチの車軸で車体とつながっている。脱輪した2両目は、進行方向左側の車軸が左から10センチの部分で折損していた。車軸が折れたことで、車輪が脱落。レールと車体が離れ、左側に傾いたとみられる。手すりに衝突時には時速30キロ程度だったとみられる。

 コースターは毎日、車両本体や安全装置を点検し、空の状態で3回運行させている。この日の朝の点検で、異常は発見されなかった。午後1時半から30分の中間点検が予定されていたが、その直前に事故が発生した。

 同社によると、年1回は分解して超音波や磁石を使った解体点検も行っていたが、直近は昨年1月で、「(今年は)3カ月半遅らせても大丈夫」と判断し、今月15日に実施する予定だったという。法的には問題ないが、遅らせた理由について同社は「新アトラクションを建設する影響で、車体を解体するスペースが確保できなかった」と説明した。折れた車軸については、92年の製造以来、交換したことがなかった。

     ◇

 エキスポランドは事故を受け、6日の休園を決定。7日以降の営業については未定という。

 【ことば】風神雷神2 大阪市で90年に開催された「国際花と緑の博覧会」(大阪花博)で運行したコースター「風神雷神」をモデルに、92年にエキスポランドの新たな目玉アトラクションとして設置された。乗客は座席に座らず、立ったまま滑降する。1両4人乗りの6両編成で定員は24人。安全のため、身長140センチ未満の人は利用できない。全長は1050メートルで、最高時速は75キロに達し、所要時間は約2分20秒。地上から最高40メートルの高さがあり、コースはアップダウンが激しく、後半には旋回もある。

 【ことば】エキスポランド 1970年開催の「日本万国博覧会」の成功を記念して、跡地に整備された万博公園内にある大規模遊園地。近くには博覧会のシンボルとなった「太陽の塔」(岡本太郎作)がある。

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