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海上災害の予防対策(総務省のHPより) PSCの検査について批判的な事実を書いている。
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The Sinking of MV Albedo 09/03/13(malaysiaflyingherald)

At least four foreign crew members and seven Somali pirates died when a cargo ship that the pirates were holding to ransom off the Somali coast sank on July 7, and 13 others were missing, a pirate who works with the gang said.

MV Albedo, IMO number 9041162 and built in 1993 with a dry weight of 15566 t, is owned by Malaysia-based Enrich Shipping, and was attacked by pirates on November 26, 2010 while underway from Mombasa to Jebel Ali, 293 miles west off the Maldives on the Indian Ocean.

The ship has been gradually sinking for almost a week, but it sank totally last night,” the pirate said on July 8 by telephone from Haradheere, Somalia’s main pirate base.

“We have confirmed that four foreign (crew) and seven pirates died. We are missing 13 in total,” said the pirate, who gave his name as Hussein. “We had no boats to save them.”

The Albedo had 23 crew from Pakistan, Bangladesh, Sri Lanka and Iran when it was seized.

Hussein said the captain had died earlier and four of the crew had previously been taken off the ship. With four dead, this would leave 14 to be accounted for, and it was not clear why there was a discrepancy with the pirates’ figures.

The EU Naval Force, a European Union anti-piracy unit that protects merchant shipping off the Horn of Africa, said the whereabouts of 15 crew were still unclear.

“EU Naval Force can confirm that the Malaysian flagged motor vessel MV Albedo, held by armed pirates at an anchorage close to the Somali coast, has sunk in rough seas,” a statement on the force’s website said.

“An EU Naval Force warship and Maritime Patrol Aircraft have closed the sea area and are carrying out a search and rescue operation to search for any survivors. The whereabouts of the 15 crew members from MV Albedo is still to be confirmed.”

Nevertheless, during an aerial search conducted on July 10, EU Naval Force MPA sighted two life boats on a Somali beach approximately 14 miles north of the position of the Albedo. No members of the MV Albedo crew or pirates were sighted in or near the lifeboats.



Some hostages are held on land while pirates demand ransoms from ship owners, with some kept onboard to maintain the ships.

The number of attacks by Somali pirates has fallen over the last two years due to increased naval patrols and the presence of well-armed security teams on ships.

The local administration said the Albedo had been the last ship held off Haradheere, because it had convinced many pirates to quit the business and given them training in legal trades.

In July 2011, the Malaysian owners told Somalia Report that negotiations to release the vessel had halted, due to the company’s inability to raise the USD 3.4 million ransom demanded by pirates at the time. Captain Ismail Mohammad stated that the company had even been forced to lay off some employees due to the economic situation the shipping industry was in. “We are currently operating with a skeleton staff,” he told Somalia Report.

ハイジャックされたと報道されている中国の貨物船「玉興8号」と「華平号」を見るとハイジャックされやすい形の船だ。
「武装勢力に襲われた2隻の中国船から大量の覚せい剤が見つかった」を考えると調査は難しいだろう。麻薬、お金、賄賂及び腐敗 の関係があれば、誰も本当のことは言わないだろう。本当の事を言った人がいても誰が本当の事を言っているのかを証拠に基づき 判断できないであろう。下記の記事に添付されている写真、結構な生々しいです。日本だとあんな強烈な写真は載せないでしょう。

Chinese Ships Hijacked & Sailors Murdered in Golden Triangle  10/13/11(ChinaSMACK)

中国人船員襲撃事件、タイとミャンマーが責任のなすり合い―中国紙 10/13/11(Record China)

2011年10月13日、タイのメコン川流域で5日に発生した武装勢力による中国人船員襲撃事件で、中国紙・新京報はタイとミャンマーが互いに責任をなすりつけ合っていると報じた。

記事によると、まずはタイの警察当局が10日、武装勢力に襲われた2隻の中国船から大量の覚せい剤が見つかったことを受け、凶行に及んだのはこれを奪い取ろうとしたミャンマー東北部シャン州第4特区(コーカン)の麻薬密売グループだと発表。

だが、これに対し、同区の報道局は「事件とは全く関係ない」と反論する声明を出した。事件が起きた地域はもともと同区の人間の立ち入りが禁止されており、タイ警察の監視をくぐり抜け、中国船を襲って逃げるなど不可能というもの。

声明の中で同報道局は「タイ警察が船員5人を銃で撃ったほか、6人の遺体を川に投げ捨てた。その後すぐに現場を封鎖し、その場にいた人たちを追い払った」とする目撃情報を明かした。

その上で、同報道局は中国政府が調査団を現場に派遣することを歓迎すると表明。事故当時に現場で任務にあたっていたタイの警察官全員が中国側の調査を受けるべきだとし、「我々は何もやましいことはしていない。我々も堂々と中国側の調査を受ける」と潔白を主張した。(翻訳・編集/NN)

タイのメコン川でハイジャックされた貨物船(写真) 10/12/11(CRI.ONLINE)

10月11日現在、中国の貨物船「玉興8号」と「華平号」はタイ北端に位置するチェンライ県チェンセン郡のメコン川に停泊しています。

 中国外務省の劉為民報道官は10日、10月5日に「華平号」と「玉興8号」貨物船がメコン川水域で正体不明の武装グループの襲撃を受け、乗っ取られたことを確認しました。また、中国外務省が11日に発表した声明によりますと、当日の午後、さらに一人の中国人船員の遺体が発見されたということです。これまでに、12人の中国人船員が死亡し、1人が行方不明になっていることが確認されています。(李陽、中原)

武装勢力が輸送船を襲撃=中国人船員11人死亡2人不明―タイ 10/10/11(Record China)

2011年10月9日、中国ネットテレビ局(CNTV)は、5日にメコン川タイ流域で中国人船員13人を載せた輸送船2隻が武装勢力に拿捕されたと報じた。

5日午前、メコン川タイ流域を航行中の輸送船3隻が突然、モーターボート2隻に分乗した武装勢力の襲撃を受けた。最後尾を航行していた1隻は難を逃れたが、残る2隻(1隻は中国籍、もう1隻はミャンマー籍)は武装勢力に乗り込まれ、拿捕された。

同流域には麻薬密輸組織の情報を得てタイ軍が出動していたが、5日午後、拿捕された船舶を発見。船上にいた武装勢力5人との間で銃撃戦が起きた。タイ軍の射撃により武装勢力1人が死亡、後に中国人ではないことが確認されている。残る4人は逃亡した。船内からは大量の麻薬が見つかっている。

事件後、タイ警察はメコン川で中国人船員の捜査を続けたが、すでに11人の遺体が川の中で見つかった。なお2人が行方不明。拿捕された輸送船のオーナー・郭志強(グゥオ・ジーチャン)氏は十数年以上、野菜や果物の輸出入を手がけてきた貿易商。「強盗や銃撃などの危険はあったが、船員全員が殺害されるような惨事は初めてだ」と肩を落とした。(翻訳・編集/KT)

バハマ船籍船だから難航しているのは言い訳。現在は日本船籍船でも外国人しか乗船していない船も多くある。

「タンカーは現在、中国に向けて航行中で、日本に立ち寄る予定はない。乗組員からの証言を集めるのも簡単ではなさそうだ。」

非協力な海保がよく他の旗国に行ってきたことだ。何を驚くことがあるのか!次港まで追いかけていけばよい。それが海上保安職員が 言ってきたことだ。いつも海上保安職員や海難審判関係者達はは自分達に関係なければ他人の費用の事を考えていないと軽蔑してきた。 自分達が同じ立場になってはじめて問題を認識するとはレベルが低い。

よく PSC(外国船舶監督官) 達は旗国と責任と言って逃げる。旗国の中には対応能力が低い国が多くあると思うが、旗国とひとまとめにして結論を出す。 おかしいと10年以上思っているが対応に変化はほとんどない。

「今回の日本移送について、政府関係者は「お鉢が回ってきた」と表現した。バハマも受け入れを拒むなど関係国と調整がつかず、 引き受けざるを得なくなったという。」バハマ海運局が今回のケースで受け入れると思っていたのなら、大間違いだ。日本の PSC(外国船舶監督官) 達が サブスタンダード船 の多くの不備を指摘しない理由の1つに出港停止命令後に対応したくないから1つか、2つだけ指摘するがあると思う。これと同じだろう。 問題に関わりたくない。自分達が対応したくないのに、他人が対応すると思うのか???これで IMO事務局長 (IMO SECRETARY-GENERAL)選挙へ日本から候補者を出す のだから問題の認識は低いとしか思えない。お金を出すからIMO事務局長になるべきだと思っているのだろうか。

言葉の壁・証拠集め困難…海賊事件の審理、難航予想(1/2ページ) (2/2ページ) 09/11/08(朝日新聞)

 アフリカ・ソマリア沖で商船三井のタンカーが海賊に乗っ取られた事件で、日本政府は9日、米軍が拘束した4人を逮捕する方針を固め、具体的な移送手続きの検討を始めた。外国政府や軍からの身柄引き受けは海賊対処法の「想定外」で、政府関係者は手探りの対応を強いられている。裁判員裁判になる可能性もあるが、加害者も被害者も外国人。通訳の確保はおろか、被告の年齢の特定すら困難を極めそうだ。

 身柄の引き渡しの場所としては、海賊対策で派遣されている海上自衛隊の活動拠点となっているソマリアの隣国・ジブチなどが想定されるが、移送や逮捕の具体的な段取りは明かされていない。

 今回被害にあったタンカーはバハマ船籍で、乗組員はクロアチア人船長ら24人全員が外国人。海賊4人は駆けつけた米軍に投降した。日本は「船の所有者」というだけだが、国連海洋法条約は海賊の取り締まりはどの国でも行えると定め、日本も同条約に沿って海賊対処法を整備した。

 だが、海賊をどの国で裁くのかについての国際的なルールは未整備だ。一般的には(1)現場に近い沿岸国(2)襲われた船の船籍国(3)被害を受けた乗組員の国籍国(4)海賊を拘束した国――が担う。引き受け国の負担は重く、欧州連合や米国が拘束した海賊を訴追してきたケニア政府は昨年、受け入れ拒否を表明した。

 今回の日本移送について、政府関係者は「お鉢が回ってきた」と表現した。バハマも受け入れを拒むなど関係国と調整がつかず、引き受けざるを得なくなったという。

 海賊対処法は、海自や海保が海賊行為の現場で被疑者を拘束することを前提に制定された。他国が捕らえた海賊を事後に引き受けて移送するのは想定外だ。このため、逮捕状をいつ執行するのか▽移送中の被疑者に対する人権上の配慮はどこまで必要か▽関係国政府や軍とどう連携・調整するか――など手探りで検討する必要があった。

 移送や取り調べを担当する海保の関係者は「前例をつくることにならないか」と危惧する。移送や通訳の手配、費用負担が大きいだけでなく、起訴するための証拠集めも難しいからだ。

 タンカーは現在、中国に向けて航行中で、日本に立ち寄る予定はない。乗組員からの証言を集めるのも簡単ではなさそうだ。身柄引き受けのために海自の護衛艦が任地であるソマリア沖のアデン湾を離れれば、本来の護衛任務が滞ることになりかねない。

 移送後に起訴するかどうかを判断する東京地検は法務省と協議を重ね、8日夜、慌ただしく検事をオマーンに派遣した。「官邸が急に騒ぎ出し、法務省経由でなし崩しに東京地検に振ってきた」。ある検察幹部は内情を明かす。

 法務省幹部は「米国は、きちんと裁いてくれるという期待を込めて日本に対応を求めたのだろう。日本が国際的に果たすべき責任、と考えるしかない」と話した。

     ◇

〈海賊対処法〉ソマリア沖に派遣された海上自衛隊の活動の根拠法として2009年に制定された。日本関係船舶以外も護衛でき、武器使用の要件も緩和された。以前は公海での海賊行為に対し、日本船舶や日本人が被害に遭わないと日本の司法手続きにかけられなかった。海賊行為で人を死亡させれば、死刑が適用されることもある。

Thais ask India about sunken ship 11/15/08(Taipei Times)

DPA, BANGKOK
Thursday, Nov 27, 2008, Page 5

Thailand has sought a clarification from the Indian Navy on its rules of engagement in sinking an alleged pirate ship last week off the coast of Somalia after evidence has emerged that the ship was a Thai vessel, officials said yesterday.

“We have asked the Indian authorities to help us verify the ownership of the vessel and then clarify their rules of engagement,” Thai Foreign Ministry spokesman Tharit Charungvat said.

The Indian Navy frigate INS Tabar sank a suspected pirate vessel on Nov. 18 in the Gulf of Aden.

The vessel is now believed to be the Ekawat Nava 5, registered in Kiribati, an island nation in the South Pacific, but owned by Thai national Wicharn Sirichaiekawat.

The Thai Foreign Ministry said it was convinced the “pirate ship” was in fact the Ekawat Nava 5 because the owner of the vessel lost contact with his ship on Nov. 18 while it was in the Gulf of Aden and one of the crewmen, a Cambodian, who survived the attack has provided details of the incident from his hospital bed in Yemen, Tharit said.

Wicharn said the ship had a crew of 16 on board when it was attacked, including one Cambodian and 15 Thais. He said the ship was traveling from Oman to Yemen to deliver fishing equipment when it was first attacked by pirates and then attacked by the Indian Navy.

“The ship was raided by pirates, and all of the crew members were tied up when the Indian Navy attacked, according to the survivor,” Tharit said.

Thailand has sought a clarification from Indian authorities on whether the Indian Navy frigate attempted to assist survivors after it fired on the vessel.

“We are still awaiting their answer,” Tharit said.

The Indian government said last week that it sank a pirate vessel after it fired on the INS Tabar.

The INS Tabar had spotted a pirate vessel 528km southwest of Salalah, Oman, and asked the vessel to stop for investigations, it said.

The vessel’s response “was that she would blow up the naval warship if it closed in on her,” a government statement said.

“Pirates were seen roaming on the upper deck ... with guns and rocket-propelled grenade launchers,” it said. “The vessel continued its threatening calls and subsequently fired on INS Tabar.”

It said the Indian warship retaliated, leading to a fire and an explosion on the other vessel. This story has been viewed 506 times.

乗っ取り漁船「日本人は船長」 中国の会社が公表 11/15/08(朝日新聞)

 【北京=峯村健司】アフリカ東部沿岸で、日本人1人を含む24人が乗った中国船籍の漁船、天裕8号が、海賊とみられるグループに乗っ取られた事件で、船を所有する「天津市遠洋漁業」の幹部は15日、朝日新聞の取材に対して「乗っていた日本人は船長で、名前は久貝豊和さんだ」と明かした。年齢や出身地などは把握していないという。

 幹部によると、久貝さんは今夏、マグロ漁の経験を買われて船長に起用された。幹部は「久貝さんらは無事と聞いており、当局と連携して全力を挙げて救出したい」と話した。新華社通信によると、犯行グループのリーダーはソマリアのラジオ局に対し、船員らの健康状態は「良好」で、要求については「後で話す」と語ったという。

 中国外務省は14日夜、「関係部門や在外公館と協力して連行された船員と漁船の救出に全力を尽くす」という談話を発表した。

ソマリア沖で海賊に乗っ取られたのはベリーズ籍船の「FAINA号」のようだ。貨物船と書かれているが、 写真からみるとRO-RO船だ。どこで建造されたのか知らないが、ロシアで建造されたRO-RO船は戦車でも 輸送できるようになっている場合が多い。ロシア人やウクライナ人が乗っているから、ロシアで建造された 可能性も高い。

ロシア製T72戦車33両や弾薬が国際テロ組織の手に入ればかなりの戦力になる。

「海賊に戦車渡すな」米海軍が貨物船包囲 緊張ソマリア沖 09/30/08(産経新聞)

 海賊事件が頻発しているアフリカ東部ソマリア沖で、ロシア製T72戦車33両や弾薬などを運んでいたベリーズ船籍の貨物船が海賊に乗っ取られた事件で、戦車がソマリアの武装勢力の手に渡るのを阻止しようと、米軍が駆逐艦などで貨物船を包囲し、緊張が高まっている。

 ソマリアからの報道などによると、貨物船にはウクライナ人やロシア人ら計21人が乗り組んでおり、25日にウクライナからケニアへ向かう途中に襲われた。犯人グループは2000万ドルの身代金を要求している。

 貨物船は現在、ソマリア中部沖合で停泊中。米海軍は29日、駆逐艦や巡洋艦で貨物船を包囲、貨物船の上空に米軍のヘリコプターが飛び交っているという。乗組員のうち1人が病死したとの情報もある。(共同)

米駆逐艦などウクライナ貨物船を監視 09/30/08(産経新聞)

 【ワシントン=山本秀也】ウクライナの貨物船が戦車33両など輸出兵器を積み込んだままソマリア沖で海賊に乗っ取られた事件で、中東バーレーンの米第5艦隊司令部は29日、駆逐艦など米軍艦艇とヘリコプターによる監視を強めていることを明らかにした。AP通信が伝えた。

 乗っ取られた貨物船は、ソマリア中部の沿岸付近で停泊している。米海軍は、複数の駆逐艦、巡洋艦を貨物船の周辺水域に展開させ、ヘリコプターで上空から監視する態勢を取っている。

 米側では、積荷のT72型戦車など大量の武器が、ソマリア国内の国際テロ組織アルカーイダ系武装組織の手に渡る可能性を挙げ、「重大な懸念」を表明している。

鉄板約400トン積んだ艀が沈没 横浜・扇島 08/21/08(産経新聞)

 20日午前5時20分ごろ、横浜市鶴見区扇島のJFE物流の岸壁に着岸していた艀(はしけ)「320観音丸」(全長35・1メートル、全幅8・25メートル)が沈没した。けが人はなかった。横浜海上保安部によると、320観音丸は午前1時ごろ、鉄板約400トンを積み込み、出航のため待機していたところ午前3時半ごろに浸水。船長の金子春三郎さん(60)が気づき、排水作業を行ったが約2時間後に沈没した。横浜海上保安部で原因を調べている。

ソマリア沖で海賊、興洋海運のタンカーを乗っ取る 08/21/08(産経新聞)

 【シンガポール=伊藤彰浩】国際海事局(IMB)海賊情報センター(クアラルンプール)などによると、ソマリア沖のアデン湾で21日午前(日本時間同)、日本の興洋海運(東京都港区)が管理するパナマ船籍のケミカルタンカー「アイリーン」(7373トン)が武装した海賊に乗っ取られた。

 乗組員はフィリピン人船員など19人だが、日本人は乗船していない。タンカーはシンガポールにある興洋海運の関連会社が運航し、フランスからインドに化学品を運ぶ途中だった。

 同海域では、タンカー襲撃とほぼ同時刻にイランの貨物船が襲われたほか、19日もマレーシアのタンカーが襲撃され、ともに乗っ取られている。このため、海賊情報センターは、付近を航海中の船舶に警戒を呼びかけている。

相次ぐ海賊、対抗策は放水程度 タンカー被弾の海域 04/22/08(産経新聞)

 日本郵船の大型タンカーが21日、ソマリア沖で海賊とみられる小型船から発砲された。現場はアジアと欧州を結ぶ海上交通の要衝。相次ぐ海賊被害に、関係者は対策に頭を抱えている。

 「アフリカ大陸を迂回(うかい)したら商売にならない。警戒を強めながら、慎重に航行するしかない」。21日都内で会見した日本郵船の鈴木勝朗・安全環境グループ長らは、海運の重要海域で頻発する海賊事案に困惑した様子だ。

 国交省などによると、昨年1年間に世界各地で発生した海賊被害は263件(前年比24件増)。そのうち、紅海・アデン湾とソマリア沖は計44件(同24件増)を占めている。インドネシア沖43件、ナイジェリア沖42件などと並ぶ多発海域で、計154人が人質になったとされる。

 関係者によると、今月に入り、フランスのクルーズ用豪華帆船が乗っ取られ、一時約30人の乗員が人質になった。AFP通信などによると、20日にも、スペインの漁船が海賊に乗っ取られ、乗組員計26人が人質になった。「ソマリアの民兵」と名乗る海賊が身代金を要求しているという。今年だけですでに9件の被害が報告されている。人質をとって身代金を要求するケースが多く「億単位の金銭が動いている」との情報もある。

 最近多発している点について、海賊問題に詳しい山田吉彦・東海大准教授は「無政府状態に陥っているソマリアが格好の犯罪の隠れみのになっている。また、国際的な警備網を築こうとする動きを牽制(けんせい)する狙いも考えられる」と話す。

 ソマリア沖の事案では、ロケット砲や銃を使用するケースが目立つ。内戦状態が続くソマリアで活動する民兵組織の関与が指摘されているほか、国際的なテロリストとのつながりも懸念されている。

 だが現状の日本の海運会社の対策は、見張りを増やすことや、不審船を発見した場合にサーチライトで照らして威嚇したり、放水で追い払ったりする程度。国交省も海賊情報を集め、注意を喚起するにとどまっている。

 今回被害を受けたタンカーも、見張りを通常の2人から3人に増やし、攻撃を受けた後はジグザグに航行することで、ようやく接近を回避した。商船関係者からは「危険海域では常に緊張を強いられている」「民間会社の対策には限界がある」との声が聞かれる。

 山田准教授は「沿岸国だけに警備を委ねず、航行する複数の国が資金を出し合い、巡視船を航行させるなど国際的な警備態勢をとることが有効だ」と話している。

タンカー襲撃「海賊側の反発 背景か」 さらに原油高騰の可能性 04/21/08(産経新聞)

 日本郵船の大型タンカー「高山」が襲撃されたイエメン沖は最近、海賊によるとみられる襲撃事件が相次いでいる。国際社会では「『連合艦隊』で海賊を征討すべきだ」との機運が高まりつつある。専門家からは「今回の事件は海賊側の反発が背景にあるのではないか」との見方も出ている。

 海賊問題に詳しい東海大学海洋学部の山田吉彦准教授(45)は「アデン湾で海賊事件が多発する背景には、無政府状態が続くソマリアを拠点にする海賊が増えていることがあげられる」と指摘する。

 今年入ってすでに5件の海賊事件が起きており、今月20日にはスペインの漁船が襲われ、乗組員26人は現在も人質になっているもようだ。船ごと拘束し、身代金を要求するケースが多いのもこの海域の海賊の特徴という。

 海賊船はレーダーで取り締まりの軍艦などがいない海域を把握、警備の手薄な船を選んで襲うとされる。

 今回狙われた大型タンカーは高さがあり、海賊には狙いにくい船だが、日本船主協会は「先進国の乗組員を人質にとれる“実入り”の良さを考えれば、ターゲットになりうる」と話す。

 各国海軍が「連合艦隊」を創設する構想も浮上する中、山田准教授は「日本郵船の船は煙突のマークが特徴的ですぐに日本の船舶とわかる。西側諸国で一番おとなしい日本を標的にした可能性もある。海賊に対する国連の動きを牽制(けんせい)する警告の意味も込められていたのではないか」と分析。「この海域が今後ますます危険になれば、原油や天然ガスの輸送のルートにもなっているので、原油価格がより一層、高騰する可能性もある」と警告している。

日本のタンカー(ゴールデン・ノリ)、海賊がソマリア沖で乗っ取る 10/30/07(読売新聞)

韓国海域で貨物船火事 3人の中国籍乗組員の死体発見 12/23/06(新華社、livedoor ニュース)

新華社ソウル(韓国):韓国海洋警察庁は22日、同国警察側が21日に韓国海域で火事となったシエラレオネ籍貨物船内で3人の中国籍と見られる乗組員の遺体を発見し、その身分の確定を取り急いでいると発表した。

調べによると、火事が発生した貨物船には計12人の中国籍乗組員がいた。救援に駆けつけた韓国海洋警察はうちの8人を救出し、残りの4人は遭難したと判断し、もう一人の遺体を捜索中だ。

火事になったシエラレオネ籍"ジェッダ号"貨物船は韓国現地時間21日午後1時30分頃、全羅南道付近の海域で突然出火し、爆発も発生した。韓国海洋警察庁は現在、事故原因について調査している。

(12/03/06) 人民網日本語版のHPより

1万トンクラスの船が突然沈没 上海・黄浦江

Cargo ship sinks in Huangpu River (12/04/06) SHANGHAI DAILYのHP

A 15,000-TON cargo ship sank on Saturday while trying to berth in the Huangpu River near Nanpu Bridge in Shanghai.

Attempts will be made to salvage the Yin Chu this week but it will be a complicated operation, according to maritime officials.

"No one was injured in the accident and no oil polluted the river," said Zhou Zhengbao of the Shanghai Maritime Safety Administration.

"The work didn't begin right after the accident because we need some time to work out a salvage plan for such a big ship."

All holes in the ship were blocked soon after the accident to prevent pollution, Zhou said.

Two tugboats berthed beside the 150-meter former roll-on-roll-off Yin Chu to prevent it from floating to the middle of the river.

It had been turned into a dredge ship by Ruike Shipping Company and was being tested in the river when the accident occurred about 12:30pm.

The company believes the sinking was probably caused by an unclosed door. Water apparently entered from the door and the ship sank in two hours.

But company officials said the exact reason will not be pinpointed until salvage work is completed.

「一報を聞いたのは作業船から会社への電話で。外務省や海上保安庁はこちらの連絡で事件を知った。」 「外務省邦人テロ対策室を訪ねた。最初はお任せできるかと思っていたが、国がするのは国家間の正式ルートでの協力要請まで。 自分で解決しなければならないと分かった。」
結局、外務省や海上保安庁は役に立たない金食い虫と言う事であろう。 いくら、高学歴の職員の外務省であっても、実行力、実績、情報力や人脈のレベルでは関係ない。
日本の港から別の船名のままで出港する船舶の動静も把握していない海上保安庁なら、 海外のことなどすぐに対応できることを期待するほうが無理かもしれない。

金や援助でしか日本の存在をアピールできない悲しい組織集団なのであろう。 しかし、お金や援助もこの厳しい財政の中で、どのように工面するのか? 税金の引き上げや国民の負担の増加で維持すると思うと無駄にお金を使わない工夫が できないのであれば、小さな組織にすることだけを考えろと言いたくなる。 国連常任理事国になることなど考えるなと言いたい。日本は金はあるが、器はないと思う。 その金だって、将来は維持できないであろう。

マラッカ海賊:交渉人に「救出費」 「韋駄天」の社長語る 04/07/05(毎日新聞)

 マラッカ海峡でタグボート「韋駄天(いだてん)」が海賊に襲われた事件で、船を所有する近藤海事(本社・北九州市)の近藤観司社長が6日、帰国会見後初めて毎日新聞の単独取材に応じた。近藤社長は身代金の支払いについて明言を避けたが、現地事情に詳しい「交渉人」を立てて解放交渉を進め、交渉人に「救出費」を渡したことを認めた。海賊側との接触開始から解放の連絡までわずか1日だったことも初めて明らかにし、金銭を含めた交渉が急速にまとまったことを強く示唆した。

 近藤社長によると、事件に関連する同社の負担は▽救出費▽関係旅費(約1000万円)などの経費▽韋駄天が請け負った業務の中断による損失−−を合わせ5000万円に上ったという。

 また、交渉人が「要求(金額)をそのままのんだら、また襲われるし、相場がつり上がる。命の保証はするから任せてほしい」と交渉にあたったところ、「(当初要求額の)半分以下に引き下げられた」という。

 マレーシアの法律では身代金を支払った側も罰せられるため、「身代金」ではなく、交渉人に支払う「救出費」がかかったと表現したとみられる。

 近藤社長は、解放交渉について「外務省に任せられるかと考えたが、結局民間でやるしかなかった」と、交渉人に頼った理由を強調。そのうえで「海賊の装備は急速にエスカレートしており、このまま放置すれば大型船も狙われ被害は拡大する」と、政府に抜本的な対策に取り組むよう求めた。

 日本人の船長、機関長とフィリピン人乗組員の3人は3月14日夕方(日本時間)、海賊に連れ去られ、20日昼にタイ南部沖で保護された。【古川修司、望月麻紀】

  ◇

 マラッカ海峡で自社のタグボートを襲われ社員3人を拉致された近藤海事の近藤観司社長の会見詳報は次の通り。

 ■発生

 最初に、えい航していた作業船が機関銃で威嚇(いかく)発砲されたが、舷(げん)が約5メートルと高く乗り込めなかった。

 一報を聞いたのは作業船から会社への電話で。外務省や海上保安庁はこちらの連絡で事件を知った。損保会社にも電話。後はどこに連絡していいのか分からなかった。海賊が出るという知識はあったが、最初は自分のこととは思えなかった。

 ■交渉

 発生翌日の(3月)15日、外務省邦人テロ対策室を訪ねた。最初はお任せできるかと思っていたが、国がするのは国家間の正式ルートでの協力要請まで。自分で解決しなければならないと分かった。損保会社の紹介などで海賊との交渉人を探した。マレーシア入りした16日夜、取引先と関係があるマレーシアの交渉人に依頼した。

 ほどなくして拉致された船長が会社に海賊の衛星携帯電話で、3人の無事と要求額を連絡してきた。その後の交渉は基本的に交渉人に任せた。

 交渉人は「相場をつり上げないように」と要求の半分以下に引き下げたと聞く。私が払ったのはあくまで交渉人への捜索救出費用だ。

 ■解放

 (交渉開始から)丸1日後の18日夜に「19日に解放」の連絡が海賊側からあった。ただ解放時刻はずれ込み、結局、当初指定された解放予定地から約400キロ離れたタイ南部沖で保護された。指示通りの場所に行けば警察などが待ちかまえていると警戒したのだろう。

 外務省の担当者は会社に泊まり込んでいた。こちらから外務省には逐次報告していたが、向こうから情報を得られることはなかった。

 ■海賊像

 海賊は5人組。携帯電話で別の場所にいるリーダーの指示を仰いでいた。毎日機関銃を分解して手入れし、よく訓練された印象。実行部隊は他にもあり、拉致されたらしいフィリピン人3人を連れた別の5人組と遭遇した。食糧を運ぶ補給班もあり、明らかに組織化されていた。

 監視は厳しくなかったが、ジャングル内で逃げれば助からない状況だったようだ。解放時に3人は米ドルで計200ドルを受け取った。

 ■願い

 海賊は組織的で装備もエスカレートしており、ロケット砲を向けられたら大型船やタンカーも止まらざるを得ない。通報システムや放水での撃退は気休めに過ぎない。

 この海峡は日本のエネルギーの生命線。本当に安全に航行できるようにするためには、政府が真剣に取り組むしかない。


毎日新聞(03/15/05)より

海賊:「拉致ビジネス」定着 「航行の手数料」の声も 03/21/05(毎日新聞)

 日本のタグボート「韋駄天(いだてん)」が海賊に襲撃された事件は、拉致された井上信男船長ら3人が1週間目に解放された。船主の「近藤海事」側は身代金要求はなかったというが、一般伊マラッカ海峡の拉致事件は身代金で「解決」すると言われ、「航行の手数料」という声さえ聞かれる。公海での取り締まりが強化されたのを機に、「領海の侵害」を隠れみのにできる海域で海賊が増えている実態が背景にあり、日本など国際社会との連携が求められている。【大澤文護(マレーシア・ペナン)、小松健一、前田英司】

 ◇「商船1000〜1500万円、漁船300〜600万円」

 全長約1000キロのマラッカ海峡は年間6万隻以上の大型船が航行し、日本の輸入原油の約9割、世界の石油取引の約5割が同海峡に依存する。だが、地域的な海賊対策では「法執行力の空白域」(日本の海上保安庁関係者)とも言われている。

 国連海洋法条約では、海賊を「公海上」での犯罪行為と定義し、どの国の巡視船でも海賊船を臨検して制圧し、船籍国の当局に引き渡せるなどの国際協力を可能にしている。

 マラッカ海峡は全航路がマレーシア、シンガポール、インドネシアの領海にかかり、公海ではない。同条約の解釈に従うと、マラッカ海峡で発生する領海内の襲撃・拉致事件は海賊行為ではなく、武装強盗となり、領海国の警察当局が担当する。海上保安庁は韋駄天の襲撃事件後、巡視船派遣に備えていたが、事件を管轄するマレーシアが「主権の侵害につながる」と受け入れを拒否した。

 海賊は、国際的な海賊対策協力が築けない同海峡の限界を逆手に取っている。船を乗っ取って公海上を動き、積み荷と船を各地で転売する旧来型の海賊行為が減少し、領海内での身代金目的の拉致事件が増えているのもこのためだ。

 マラッカ海峡3カ国の連携も不十分で、「海賊を追尾しても相手国の領海に逃げられると摘発不能」(海事関係者)なのが現状。さらに、マレーシアとインドネシアはボルネオ島(インドネシア名・カリマンタン島)沖の油田開発を巡って対立し、双方の主権に神経をとがらせている。

 海上テロ対策で米国との協力を強化するシンガポールの沿岸警備隊関係者は「日本や米国の巡視船を受け入れなければ、『領海の侵害』を隠れみのにする海賊が横行するだけだ」と指摘する。

 日本政府は今回、インドネシア、マレーシア、シンガポール各政府に3人の安全確保への協力を要請した。「われわれの要請でインドネシアが海軍を出動させるなど、犯人側に『圧力』をかけることに成功した」(政府筋)との評価も聞かれたが、各国の海事当局者間の情報共有や、マラッカ海峡沿岸国の警備能力向上の必要性などの課題も突きつけられた。

 細田博之官房長官は解決を受けて「無事でよかった。同様の事件を繰り返さないよう今後は近隣諸国と海賊対策をしっかりと進めなければならない」と語った。政府開発援助(ODA)で沿岸国に巡視船艇を供与することなどが検討されている

 ▽竹田いさみ・獨協大教授(国際政治学)の話 今後はマラッカ海峡の共同パトロール体制が必要だ。昨年7月からインドネシア、シンガポール、マレーシアの共同パトロールが始まったが、海賊がほとんどインドネシア人という事情もあり、有効に機能していない。インドネシアにものが言える立場の日本も入って、国境を超えて捜査・逮捕できる体制作りをしていくべきだ。もう一つ重要なのはインドネシア海上警察の研修・教育プログラムづくり。現状は予算も人材もなく、夜のマラッカ海峡の沖合ではパトロールもほとんどない。日本が輸入する原油の約9割がこの海峡を通ることを考えれば、ノウハウを持つ海上保安庁が体制作りを裏方で支えていくべきだと思う。

 ◇海峡通過は船団組んで

 ▽山田吉彦・日本財団海洋グループ長の話 6日間という短時間での解決は高く評価できる。通常なら10日間から2週間、長くて1カ月かかることもある。陸海を問わず、身代金目的の犯罪が日常的に発生するインドネシア、マレーシアでは、政府が一つ一つの事案に対応できないのが現状だ。今回は外務省や海上保安庁がイニシアチブを取り、インドネシアとマレーシア両政府を動かせた。マラッカ海峡ではまず、小型船は複数隻で船団を組んで通過し防衛する姿勢が必要だ。海賊は周辺国の領海際をうまく使って活動するため、沿岸の警備機関同士の連絡を密にするなど、海上での国際行動も進める時期に来ている。

 【井上船長ら3人が解放されるまでの経緯】

《14日》(時間は日本時間)

▽午後7時半

 マレーシア・ペナン島沖で「韋駄天」が海賊に銃撃される。海賊は井上船長ら3人を拉致し、船舶国籍証明や船舶用携帯電話を奪って逃走

《15日》

▽午前0時半

 外務省が対策本部を設置

▽午後5時

 韋駄天がペナン島近くのバタワースに到着。マレーシア海上警察が無事だった船員らから事情聴取

《17日》

 船主の近藤海事の近藤観司社長が現地に到着。無事だった船員らを激励

 マレーシア警察がペラ州沿岸で襲撃船と同じ船籍番号の漁船を発見したと明かす。乗っていたマレーシア人1人、タイ人4人の計5人の話から海賊グループに脅され利用されたことが判明

《18日》

 マレーシア警察が、中部ルムット近郊の警察で韋駄天の船員らと漁船の乗員らを対面させて事情聴取

《20日》

▽午後6時

 韋駄天がインドネシア・バタム島に向け出港

《21日》

 井上船長から近藤社長に電話があり、3人の無事解放が判明

▽午前11時

 タイ南部サトゥンで、近藤社長と3人が再会

マラッカ海峡の海賊は有名である。ある外国人船長は、漁船が理由無く接近してきたり、 救難を求めて来た場合、海賊である可能性が高いので慎重に対応すると言っていた。 日本の外務省は、日本籍船舶に対してどのような情報や警告を提供してきたのだろうか。 今回の事件で日本国のお役人がどれだけ無能であるかをさらけ出す事件になるかもしれない。 繰り返すが、マラッカ海峡の海賊は有名である。このような事件が起こることは予測できなかった 訳ではない。日本政府がこれまでどのようにマラッカ海峡の海賊問題に取組んできたのか、 報道陣は調べて発表してほしい。

マラッカ海賊:日本人誘拐 「何とか助かって…」海運会社や家族、眠れぬ夜 03/15/05(毎日新聞)

 海の要衝・マラッカ海峡で発生した海賊による襲撃事件。誘拐された日本人船長ら3人の行方は依然不明のままだ。事件に遭ったタグボートを所有する北九州市の会社では、役員が未明に会見し「全力を尽くす」と沈痛な面持ちで話し、無事を祈る家族らも眠れぬ夜を過ごした。

 「何とか3人に助かってほしい」。マレーシアのマラッカ海峡で14日起きた海賊による誘拐事件。襲われた大型タグボート「韋駄天(いだてん)」を所有する北九州市若松区北湊町の「近藤海事」では、15日未明に役員が会見し、祈るような表情で訴えた。

 午前1時前から会見した同社の石井秀夫専務によると、日本時間の14日午後7時半ごろ、韋駄天がえい航している大型作業船「くろしお1」の乗組員から「シージャックされた」との連絡が入ったのが第1報だったという。午後8時ごろには、韋駄天の乗組員が「近づいてきた漁船からライフルなどで武装した3人が乗り込んできた。脅され、現金70万〜80万円、船舶書類などを奪われた。井上信男船長ら3人を誘拐して逃走した」と報告してきた。武装した海賊に対し、韋駄天の装備は放水銃程度だった。「韋駄天」(323トン)は、えい航、調査、測量などができる多目的海難救助船で、長さ42・55メートル、幅9・8メートル、最大速度15ノット。海賊船には十数人が乗り込んでいたという。

 発生直後に乗組員が緊急通報システムを使いマレーシアのコーストガード(沿岸警備隊)などに通報。警備艇など2隻が15日午前0時ごろ現場に到着し、1隻は海賊船の追跡を始めた。

 石井専務は「外務省の指示のもと、全力を尽くしたい」と沈痛な表情で話した。「今のところ会社に身代金の要求はない」といい、海賊対策としては「襲われた時は抵抗しないことと緊急アラームを鳴らすこと」を指導していたという。【入江直樹】

 ◇家族、目はらし

 東京都八王子市並木町にある井上信男船長の自宅では、拉致の一報を聞いた妻や娘、息子らが眠れぬ夜を過ごした。家族は目をはらした様子で「詳しい話は何も分かりません」と繰り返した。

 15日正午すぎには、妻和美さんと長女が、大きな手荷物を抱えタクシーで外出。和美さんは「今日は現地に向かう予定はありません」と疲れた表情で話した。長男の大佑さん(23)によると、和美さんらは同社の社員と合流する予定だが、その後どうするかは決まっていないという。

 ◇年間6万隻以上“海の銀座”

 マラッカ・シンガポール海峡は年間6万隻以上が通過するといわれる“海の銀座”。04年に全世界で起きた海賊事件325件のうち、同海峡での発生は1割超、45件を占めた。日本関係船舶については最近では99年の39件が最多で、その後減少傾向にあり、04年は7件だった(国際商業会議所調べ)。

 海事関係者によると、同海峡は▽小さな島が多い▽周辺地域は経済的に困窮している▽国境が多数接している−−などの条件から、海賊が活動しやすい。さらに幅が狭いため、通過船舶は速度を落とさざるを得ないという。

 ◇99年に日本人ら監禁、17人全員を解放

 マラッカ海峡付近で日本人が海賊に襲撃された事件は、99年10月、日本人船長ら2人を含む乗組員17人が監禁されたアロンドラ・レインボー号事件がある。レインボー号はアルミニウム塊7000トン(約13億円)を積み、インドネシアの港を出港。福岡県三池港に向かう途中で、高速艇で追尾してきた十数人の海賊に襲われた。海賊は6日間監禁した後、わずかな水と食料を与えて救命いかだに投げ出した。17人は11月9日に救助された。

 00年2月には、パナマ船籍の日本のタンカー「グローバル・マーズ」がマラッカ海峡北部で海賊に襲われた。日本人乗組員はいなかったが乗員17人を人質にし、2週間後にボートで解放した。

海賊:タグボート所有会社や家族、無事祈る 03/15/05(毎日新聞)

 海の要衝・マラッカ海峡で発生した海賊による襲撃事件。拉致された日本人船長ら3人の行方は依然不明のままだ。事件に遭ったタグボートを所有する北九州市の会社では、役員が未明に会見し「全力を尽くす」と沈痛な面持ちで話し、無事を祈る家族らも眠れぬ夜を過ごした。

 ◇未明に会見、状況を説明

 「何とか3人に助かってほしい」。マレーシアのマラッカ海峡で14日起きた海賊による拉致事件。襲われた大型タグボート「韋駄天(いだてん)」を所有する北九州市若松区北湊町の「近藤海事」では、15日未明に役員が会見し、祈るような表情で訴えた。

 午前1時前から会見した同社の石井秀夫専務によると、日本時間の14日午後7時半ごろ、韋駄天がえい航している台船「クロシオ1」の乗組員から「シージャックされた」との連絡が入ったのが第1報だったという。午後8時ごろには、韋駄天の乗組員が「近づいてきた漁船からライフルなどで武装した3人が乗り込んできた。脅され、現金70万〜80万円、船舶書類などを奪われた。井上信男船長ら3人を拉致して逃走した」と報告してきた。武装した海賊に対し、韋駄天の装備は放水銃程度だった。海賊船には十数人が乗り込んでいたという。

 発生直後に乗組員が緊急通報システムを使いマレーシアのコーストガード(沿岸警備隊)などに通報。警備艇など2隻が15日午前0時ごろ現場に到着し、1隻は海賊船の追跡を始めた。

 石井専務は「外務省の指示のもと、全力を尽くしたい」と沈痛な表情で話した。「今のところ会社に身代金の要求はない」といい、海賊対策としては「襲われた時は抵抗しないことと緊急アラームを鳴らすこと」を指導していたという。

 同社によると、拉致された3人以外の乗組員11人にけがはなく、韋駄天に乗り組んだまま警備艇に伴われマレーシア・ペナン港に向かっている。同社は15日にマレーシア・クアラルンプールの同社現地事務所に社員を派遣する。【入江直樹】

 ◇船長宅、眠れぬ一夜

 東京都八王子市並木町にある井上信男船長(56)の自宅では、拉致の一報を聞いた妻の和美さんや娘、息子らが心配で眠れぬ夜を過ごした。家族は目をはらした様子で「詳しい話は何も分かりません」と繰り返した。

 15日早朝には同社の社員1人が自宅を訪問。同日午後にも社員が現地に向かう予定だが、息子の大佑さんは「同行するかどうか家族で話し合っていますが、どうなるかはまだ決まっていません」と話した。近所に住む男性は「温厚でとってもいい人。まさかと驚きました。無事であればいいのですが」と祈るような表情をみせていた。

 ◇海賊が活動しやすい海峡

 マラッカ・シンガポール海峡は年間6万隻以上が通過するといわれる海の銀座。04年に全世界で起きた海賊事件325件のうち、同海峡での発生は1割超、45件を占めた。日本関係船舶については最近では99年の39件が最多で、その後減少傾向にあり、04年は7件だった(国際商業会議所調べ)。

 海事関係者によると、同海峡は▽小さな島が多い▽周辺地域は経済的に困窮している▽国境が多数接している−−などの条件から、海賊が活動しやすい。さらに幅が狭いため、通過船舶は速度を落とさざるを得ないという。

海賊:情報収集に追われる海保、会社 連絡待つ家族 03/15/05(毎日新聞)

 海上輸送の大動脈・マラッカ海峡で、日本のタグボートが襲撃された。現場は世界有数の海賊事件の多発海域。目的は身代金なのか−−。外務省は連絡室を設置、船を所有する海運会社も夜通しで情報収集や電話応対に追われた。

 ◇99年には17人が6日間監禁

 マラッカ海峡付近で日本人が海賊に襲撃された事件は、99年10月、日本人船長ら2人を含む乗組員17人が監禁されたアロンドラ・レインボー号事件がある。レインボー号は、アルミニウム塊7000トン(約13億円相当)を積み、インドネシアの港を出港。福岡県・三池港に向かう途中で、高速艇で追尾してきた十数人の海賊に襲われた。海賊は銃や刀で武装し、乗組員全員を縛って6日間監禁した後、わずかな水と食料を与えて救命いかだに投げ出した。17人は18日後に救助された。

 00年2月には、パナマ船籍の日本のタンカー「グローバル・マーズ」がマラッカ海峡北部で海賊に襲われた。日本人の乗組員はいなかったものの乗員17人が人質に取られ、2週間後にエンジン付きボートで解放された。

 04年の1年間に発生した日本関係船舶の海賊行為の被害は7件で、自動ライフル銃を乱射したりナイフなどで武装し、乗員を縛って金品を奪うなど凶悪化している。インドネシア周辺海域を中心に発生し、死者・行方不明者はいなかったが2件で負傷者が出ている。

 ◇海賊多発海域、被害も増加傾向 マラッカ海峡

 マラッカ海峡は以前から海賊の被害が多い海域として知られる。日本や東南アジア諸国は、海賊対策に本腰を入れているが、被害は増加傾向にある。インド洋大津波で報告が減っていたが、海賊の抑止力になっていた外国の艦船が撤退したことから、今後、襲撃がさらに増加する恐れもあるという。

 大津波以降、救援物資を積載していたインドネシア運輸省の船舶がマラッカ海峡を航行中に武装した海賊に銃撃される事件があったが、被害報告は大きく減少した。現地に活動拠点を置く海賊そのものも、津波で大きな打撃を受けた可能性がある。また、被災地支援のため、諸外国の軍艦などが現地に集まってきたことで、海賊が活動しにくい状況が続いていたという。

 マレーシアのクアラルンプールにある国際海事局海賊情報センターによると、04年には全世界で325件の海賊襲撃事件が報告された。うち37件がマラッカ海峡に集中、同海峡での報告は02年の16件、03年の28件から年々増加している。最近は船員が誘拐されたり拉致されるケースが目立ち、中には殺害されるケースもある。

 同センターのノエル・チョン所長によると、以前は大型の刃物を凶器に襲撃することが多かったが、近年は自動小銃などで武装しているケースが増えており、海賊が凶悪化するとともに身代金を目的とした船員誘拐事件が増えているという。

 ◇戸惑う家族

 黒田俊司機関長の北九州市戸畑区菅原の自宅では、家族が会社などからの連絡をかたずをのんで待っていた。家族の一人は「何も分からず、テレビのニュースなどで情報収集している状態」と戸惑った様子だった。

 ◇社員、情報収集に 近藤海事本社

 北九州市若松区の「近藤海事」では、出社した社員らが電話などで情報収集に当たった。

 社員たちは錯綜する情報にいらだっている様子で、駆け付けた報道陣に対し「状況はよく分かりません。確認中です」「今、取り込んでいるから」と慌しそうに話した。

 その後、社員らは2階建て社屋2階にある事務所にこもったまま、情報収集を続けた。同社は港湾会社や工場が集まる一角にある。

 ◇運用指令センターに対策室 海上保安庁

 海上保安庁には午後8時47分、外務省から事件発生の一報が入り同9時、運用指令センターに対策室を設置。マレーシア、シンガポール、インドネシア、フィリピンの関係4国の海上保安当局に情報提供を依頼するとともに、対応策に追われた。一方、日本人が乗り組む船舶の航行などを監督している国土交通省海事局では、総務課や外航課の職員ら20人が電話で外務省と連絡を取ったり、マラッカ海峡の海図を広げ、対応策を検討した。

海賊:日本船襲撃、船長ら3人誘拐し逃走 マラッカ海峡 03/15/05(毎日新聞)

 【マニラ支局】マレーシアの国際海事局海賊情報センターなどによると、同国ペナン島南西約70キロのマラッカ海峡で14日午後6時半(日本時間同7時半)ごろ、航行中の日本船籍のタグボートが海賊の襲撃を受け、日本人の船長と機関長、フィリピン人機関士の計3人が誘拐された。海賊は3人をボートに乗せてインドネシア方向に逃走。マレーシアの海軍、海上警察の船艇が捜索している。AFP通信によると、海賊は身代金を要求しているという。

 マレーシア当局は同日深夜、襲撃されたタグボートを発見した。日本人8人、フィリピン人6人が乗務していたが、誘拐された3人を除く11人は無事。

 日本の第7管区海上保安本部によると、襲撃されたのは北九州市の海運会社「近藤海事」が所有する「韋駄天」(323トン)で、誘拐された日本人は井上信男船長(56)と黒田俊司機関長(50)。事件当時、「韋駄天」は、はしけ船「クロシオ1」をえい航していた。

 海賊は十数人の武装グループでロケット砲などで重武装し、襲撃の際、攻撃を受けた「韋駄天」は船体の一部が損傷したとの情報もある。

 マラッカ海峡は海賊の活動の活発な海域だが、昨年12月26日のインド洋大津波の発生後、しばらくは海賊被害は途絶えていた。しかし、今月12日には同様にロケット砲などで重武装した海賊35人がガスタンカーを襲撃、乗務員を誘拐する事件が起きたため、海賊情報センターは警戒を呼びかけていた。

 ◇外務省が対策本部

 外務省は15日午前0時30分、鹿取克章領事局長を本部長とする対策本部を設置した。14日午後8時半ごろ日本の船会社から情報が入り、同9時半に領事局に連絡室を置いた。小泉純一郎首相は同日夜、秘書官から一報を受け、外務省と海上保安庁が協力し、情報収集など対応を徹底するよう指示した。

海賊、日本人船長ら3人拉致 マラッカ海峡 03/15/05(朝日新聞)

 海賊行為の監視機関、国際海事局の海賊情報センター(クアラルンプール)によると、14日午後6時(日本時間同日午後7時)すぎ、マレーシア沖のマラッカ海峡で日本のタグボートが海賊に襲われ、日本人船長ら3人が拉致された。マレーシア警察が現場に向かった。

 日本政府関係者によると、襲われた船は、北九州市に本社がある「近藤海事」に所属する「韋駄天(いだてん)」とみられる。シンガポールからミャンマー(ビルマ)に向かう途中、マレーシアのペナン島付近で襲撃されたという。

 近藤海事によると、拉致された日本人は2人で井上信男船長と黒田俊司機関長とみられる。フィリピン人3等機関士も一緒に連れ去られた。

 同センターによると、海賊は3隻の漁船に乗り、銃撃しながら乗り込んできた。「韋駄天」には、拉致された3人のほかに11人が乗り込んでいたが、無事だった。

 「韋駄天」は、建設用運搬船「クロシオ1」を引いて航行していた。この船には日本人やマレーシア人ら154人が乗り込んでいたが、けが人などはなかった。

 日本政府関係者によると、3人はインドネシア方面に連れ去られた。犯人側からの要求は同日夜時点ではないという。

 韋駄天は事件後、ペナン島に向かって航行している。

 日本政府は外務省と在マレーシア日本大使館に対策本部を設けた。マレーシア、シンガポール、インドネシアの3カ国に情報提供を依頼し、早期解放をめざす。

 同海峡では12日夜にも、インドネシアの船会社所有のタンカーが機関銃などで武装した海賊に襲われ、船長と機関長が拉致された。船は解放されたが、身代金を要求されているという。拉致と身代金要求は、この海域の海賊の典型的な手口だ。

 日本人船員が海賊被害に遭うのは、99年10月ににインドネシア沖で起きた「レインボー事件」以来とみられる。この事件では貨物船アロンドラ・レインボーが襲われ、日本人2人を含む乗組員17人が6日間監禁された。その後、救命ボートで11日間、海上を漂流、タイの漁船に救出された。

 マラッカ海峡ではスマトラ沖大地震とインド洋津波の前、海賊事件が増える傾向にあった。津波後約2カ月間、事件の発生はなかったが、2月28日に襲撃事件が発生し、船の乗組員が拉致されるなどしたため、同センターは警戒を呼びかけていた。

 海賊情報センターは、国際商業会議所の国際海事局(在ロンドン)に属する民間機関。海賊事件の情報を収集して各国の捜査当局と連携するほか、人質解放交渉など事件の解決に尽力している。

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