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第2回パリMOU・東京MOU合同閣僚級会議の結果について (国土交通省のHP) (サブスタンダード船の排除に向けた我が国の決意を表明)
海上災害の予防対策(総務省のHPより) PSCの検査について批判的な事実を書いている。

日本でも、日立の北朝鮮貨物船の座礁事故をきっかけに、船舶の保険について注目を 集め始めた。自分の知っている範囲で保険会社や現状について説明します。

一般的に、多くの船はP&I(Protection & Indemnity)保険に入っています。これは 船主責任保険と日本では呼ばれています。リンクサイトを参考に見てください。 通常の船舶保険でカバーされない賠償責任をカバーします。カバーする範囲は、保険会社に よって違いますが、船主責任保険が重要であることがわかります。ただ保険に加入していれば自動的に上限の最大金額まで支払われるわけではありません。

注意:船が船舶保険に加入していても保険の条件を満たさない状態で海難が起きた場合、保険金が支払われない可能性もある。 2003年12月に沈没したパナマ船籍のタグボート 「MARINA IRIS(マリナ アイリス)」が良い例である。

Unseaworthy Vessel Not Lost to 'Perils of the Sea' (International Law Office)

In Marina Offshore Pte Ltd v China Insurance Co (Singapore) Pte Ltd [2005] SGHC 238 the insurers of a vessel lost at sea denied liability on the grounds that a diversion from the vessel's recommended course constituted a breach of warranty. The Singapore High Court was also asked to consider whether the vessel was unseaworthy at the start of the voyage.

座礁し放置された船多くの地方自治体は困っている。 北朝鮮籍船舶の日本への入港阻止と座礁放置船問題解決のため改正船舶油濁損害賠償保障法が改正された。問題は解決されると期待されたが、問題は改善されただけで、解決はされなかった。 過去のケースを見ると、日本政府に 海難残骸物除去条約の批准を求めるべきだと思う。


”座礁船”放置問題を追う 2015 02 11(Youtube)

ワールドビジネスサテライト,2/11,WBS経済事件簿,"座礁船"誰が撤去する?

宮崎市の一ツ葉海岸沖でホンジュラス船籍のタグボートが 座礁した事故が座礁した事故で、県、市などが撤去問題を抱えた。船主が責任を取らないからである。 船主責任保険に入っていないので、補償が払えない。(払うつもりが無いから保険に加入しなかったと推測する。) 改正船舶油濁損害賠償保障法により船主責任保険が要求されるようになった。しかし 保障契約証明書は船舶に対するP&I保険が有効になっていなくとも発行される欠陥があり、宮崎市日南海岸沖の浅瀬で座礁した浚渫船は放置されたままである。 日本にはたくさんの外国の放置船 がある。これらの船舶の多くは、船主責任保険に加入していないので、放置された。ここで船主責任保険に未加入=座礁船の放置と思われ、船主責任保険への強制加入が解決策と誤解された。保険に掛かっていても青森県深浦町で座礁したカンボジア籍船 AN FENG 8, IMO:9365726のように放置されたままの船舶もある。日本政府に 海難残骸物除去条約の批准を求めるべきだと思う。

宮崎市にホンジュラス船籍のタブボート「キンユウ号」が座礁して間もなく半年(九州発 読売新聞より)

なぜ、このようなことが起きるのか?それは、日本に適切な制度が存在しないからだと思われた。しかし、これは間違いだった。 ある国の制度を紹介したい。オーストラリアの制度である。

UK P&I CLUBによると、オーストラリアでは、2001年4月6日以降、保険証明書を所持する タンカーを除く総トン数400トン以上の船舶は、保険証明書を所持しなければならないと 書いています。この保険証明書の必要条件は:

  • 1.船舶名
  • 2.船主名
  • 3.保険者名及び住所
  • 4.保険開始日
  • 5.保険てん補額(1976年責任制限条約の責任限度額以下でないこと)

この保険証明書は、ポート・ステート・コントロールの立入り検査やオーストラリア各港の 入出港の際に税関に提示しなければならないそうです。 AMSAのHPからの資料
オーストラリアの国内法により総トン数400トン以上の船舶に適用すると書いています。 AMSAとは、「Australian Maritime Safety Authority」のことです。

この制度が日本で始められていれば、日立港の被害も最小限となり、日本から輸出される中古船の 座礁事故の損害も最小限になったでしょう。少なくとも沖縄で座礁し放置されたモンゴル船籍船「TJ 88」は船主責任保険に未加入の状態で横浜から出港する事はなかった。

問題は、日本でオーストラリアのような制度が 制定されるかでしょう。多くの自治体が、「税関に書類を提出する時に保険証明書を添付する」制度の制定を働きかけるかでしょう。 経済協力開発機構では、次のようなことを表明しました。 日本も加盟国です。

Protocol of 1984 to amend the International Convention on Civil Liability for Oil Pollution Damage, 1969 (CLC PROT 1984)にサインしている国は少ないです。 日本はサインしていないようです。

AMSAのサイトからのコピーです。

International Convention for Bunkers Liability

The International Convention on Civil Liability for Bunker Oil Pollution Damage 2001 (Bunkers Convention) was adopted by an IMO Diplomatic Conference in March 2001. The Convention provides for shipowners to be strictly liable for fuel oil spills and requires them to carry compulsory insurance to cover any pollution damage following a fuel oil spill. In accordance with a commitment in the Government’s Oceans Policy, Australia was closely involved in the development of this Convention. The Convention will enter into force one year after the date on which it is accepted by 18 States, including five States each with ships whose combined gross tonnage is not less that 1 million gt. Australia signed the Convention, subject to ratification, on 23 September 2002.

Consultation with interested Commonwealth agencies and industry groups and the States/NT was completed during 2002, and in November 2002 the Australian Transport Council endorsed Australian adoption of the Convention.

Legislation to give effect to the Bunkers Convention in Australia is currently being prepared as part of the "Protection of the Sea" legislation package giving effect to IMO Conventions.

As an interim measure, AMSA has enacted legislation requiring ships entering Australian ports from 6 April 2001 to have documentation on board demonstrating that the ship has insurance coverage, at least to the limit of applicable international treaties.

下記は、 船主責任保険:P&I(Protection & Indemnity)に船舶が加入しているか、 AMSA(オーストラリアのPSCはAMSAの管轄) がチェックした書類のコピーである。

座礁船や放置船で困っている自治体、困ったことがある自治体、心配している自治体は、国土交通省が 船舶油濁損害賠償保障法:2005年3月1日適用 を確認するために、オーストラリアのようなシステムを取るのか問合せをすべきである。。 国土交通省が本当に実行するのか?国連常任理事国を目指す国としては、これぐらいは実行すべきであろう。 オーストラリアで実際にAMSAがチェックしているのである。日本に出来ないことはない!!

放置座礁船対策 外航船舶へのPI保険加入を義務付け 海上安全環境部 (国土交通省 九州運輸局)

○吉田(お)副大臣 川村先生の御質問にお答えを申し上げます。
 青島と聞きますと、私の亡くなった兄が新婚旅行で行ったのをふと思い出しまして、亡くなった兄のことを思い出しました。
 このしゅんせつ船の座礁でございますが、平成二十二年十月二十三日、中国に売却をされましたしゅんせつ船が引き船によって曳航されている途中、荒天のために曳航ロープが切断をいたしました。二十四日八時四十五分ごろに、今お話ございました宮崎市日南海岸沖の浅瀬に座礁したということであります。
 国土交通省におきましては、事故直後から海上保安庁が巡視船艇、航空機を投入いたしまして、地元漁協等とも協力しながら油防除作業を行うとともに、同船の所有者は中国の方になっておりますので、在中国の所有者に対し粘り強く指導を実施しました結果、同船の船内に残存していた油については所有者側によって抜き取り作業が行われたところであります。また、地元自治体等による対策会議にも参画をして、油防除方法等についての専門的な知見も活用しながら、全面的に協力をしてまいったところでございます。
 座礁した船体の撤去につきましては、これは船舶所有者が責任を負うべきものであるということでございます。しかしながら、船舶所有者が手配いたしました民間サルベージ会社によって行われました離礁作業がうまくいかず、また台風の影響等で船体が海面下に沈んだこと、それに輪をかけまして、船主責任保険について、当事者である船舶所有者と保険会社の間で保険料を入れた入れないという、日にちがいつだということで争いが生じておりまして、それらの理由で撤去されないまま現在に至っているということを承知している次第でございます。
○川村委員 今御説明いただきまして、国土交通省、海上保安庁を初め一生懸命取り組んでいただいてはいるわけでございますけれども、一つの原因、今申されたように、こういう事案に対して救済に当たるべき保険が、ロシアの保険会社が引き受けているんですけれども、事故の前に保険金の入金がなかったということで不成立、契約が成り立っていないということで、保険金の支払いを拒んでいるという問題がまず一つあります。  こういうことは、これまでの日本近海でのタンカー沈没とか、そういう油濁事故の発生を受けまして船舶油濁損害賠償保障法の法改正も行われて、これは平成十六年ですね、外航船の船主責任保険の加入を義務づけることによって解決されるんじゃないかということでの法改正、手当てがなされたんですが、現実は、今答えられたように、保険がうまく機能しなかったという非常に不幸な事態であります。
 ですから、これも保険加入がしっかりなされていたかということを国交省において、きちんとそういう商慣習も踏まえた上で確認していただければこういうことにならなかったんじゃないかという気がしていまして、この点、やはり国土交通省としての確認が不十分だったのではないかということを思うんですが、この点についてどう思われるでしょうか。
○森政府参考人 お答え申し上げます。
 先生からお尋ねのございましたしゅんせつ船の船主責任保険でございますけれども、一般船舶保障契約証明書の交付申請を受けました北海道運輸局が、保険により填補されます保険金額、それから契約期間等を保険の契約書で直接確認するとともに、船舶所有者の日本代理人から提出されました、保険会社への保険料の振り込みが二〇一〇年十月二十一日に完了した旨の報告書類を確認した上で、翌十月二十二日付で一般船舶保障契約証明書を交付したものでございます。  しかしながら、保険料の支払いに関しまして、契約当事者である中国の船舶所有者とロシアの保険会社との間で契約の解釈、具体的には、保険会社に保険金の支払いの義務が生じる時期についての契約条項の解釈についての争いが生じたため、現時点においてもなお船主による撤去作業が進んでいないということでございまして、まことに遺憾でございます。
 いずれにいたしましても、国土交通省といたしましては、船舶油濁損害賠償保障法に基づく保険の加入のチェック等について、今後とも適切な運用を図ってまいりたいと思っております。
○川村委員 せっかくこういう法改正までして、財源的な手当てを保険という形でしようということが、結果として今回の場合は働かなかった。保険が成立するかしないかは全く雲泥の差があるわけですね。今回も、中国の会社は倒産してしまってもはや責任を追及できないような、これは偽装なのかどうかよくわかりませんけれども、そういう実態もあるわけでありまして、こういうことが起こらないように、しっかり今後の対応をしていただかないと困ると思うんですね。それはぜひ要望しておきたいと思います。

衆議院会議録情報 第180回国会 国土交通委員会 第11号 平成24年7月25日(国会会議録検索システム)

更新まで続く。

追記:運輸省から国土交通省になる前のものだと思うが、船主責任保険の加入の現状と 保険の加入のメリットが 今後の問題の中で触れられている。 船主責任保険の加入は、以前から認知されていたのだろう。船主責任保険の義務化の 適用が必要だ。

結果だけをみると船舶油濁損害賠償保障法による船主責任保険の義務化はざる法である事がわかった。

規制逃れ、巧みに使い分け ロシア船、「漁船」「貨物船」に−−根室沖で(毎日新聞)

座礁、放置外国船対策 保険加入義務付け法案 揺れる地元、実効性疑問

東京新聞より

関連記事のリンク集

オーストラリアにおける新しい保険証書所持義務 UK P&I CLUBのHPより

船主責任保険  三井住友海上のHPより

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経済協力開発機構

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稚内港に入港するロシア船の8割が船主責任保険未加入

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鹿島港に整備不良の北朝鮮籍船 県が足止め、修理後に出港(常陽新聞ニュース、2003年4月3日)

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