イージス艦「あたご」事故!

◆サブスタンダード船
◆サブ・スタンダード船と旗国の関係
◆なぜ、サブ・スタンダード船?
◆サブスタンダード船の見つけ方
◆サブスタンダード船の写真
◆検査会社の問題 ◆AIS:船舶自動識別装置
◆ISMコード ◆ISPS(国際保安)コード


★HOME
◆海運関連業界
◆座礁船 ◆放置船 ◆自治体の嘆き
◆BLUE OCEAN(ブルーオーシャン)の事故
◆PSCとは? ◆PSCはもっと勉強を!
◆PSCによる検査の現状
◆日本(海保)のチェックは甘い!
◆船舶油濁損害賠償保障法


悪質な造船所 船舶保険 ★BLUE OCEAN(ブルーオーシャン)の事故 ★鹿児島でまた、大型船が座礁
★カンボジア籍船 ★モンゴル籍船 ★シエラレオネ籍船 ★ツバル船籍船 ★グルジア籍船 ★キリバス籍船 ★トーゴ籍船 ★パラオ籍船 ★ベリーズ籍船
◆海難情報! ◆海難2 ◆海難3 ◆海難4 ◆海難5 ★欠陥船根絶で監査制度試行 ★自治体の嘆き ★無国籍船&幽霊船情報
★ソーラー1(Solar 1)フィリピンで沈没! 全国各地で発生した海の事件・事故一覧(海上保安庁のHPより)
★七管内における放置外国船 ★タグボート沈没 ★最近の海難事故(銚子海上保安部のHPより)
★中国から違法船続々! 問題船は週末や夜に入港する ★なぜ日本から問題船が出港? ★パナマ船籍の「マリナ アイリス」が沈没!
★サブスタンダード船排除 (社団法人日本船主協会のホームページより) ★油濁発生情報(財団法人 漁場油濁被害救済基金のHPより)

第2回パリMOU・東京MOU合同閣僚級会議の結果について (国土交通省のHPより)

(岩崎忠夫大臣政務官が代表として参加し、サブスタンダード船の排除に向けた我が国の決意を表明)


海上災害の予防対策(総務省のHPより) PSCの検査について批判的な事実を書いている。
★イージス艦「あたご」及び 漁船「清徳丸」の衝突事故

昔は専門知識や経験がある人達の意見やコメントが多くの人達に知られることはなかった。現在はインターネット、ツイッター、FACEBOOKなど 情報の発信や受信が簡単に安くおこなえる。個人的に経験では警察官や海上保安職員だから全て分野に精通しているわけでない。専門でない 場合、適切で正確な捜査や調査を行っているとは思えない。ただ、両方とも組織は大きいし、人材も多く抱えているので格好をつけることが 出来ると思う。だから現場に行った警察官や海上保安職員達の報告次第では正確性や現場から得られた可能性ある情報が報告書に入っていない 可能性もあると思う。これまでは強引な自白や強引な結論付けも通信革命が存在しない時代では可能だったと思われる。しかし、技術は 進化しているし、時代も変わる。権限を持った人間はこの事実を理解し改善の努力をするべきである。

あたご事故で地検が控訴「判決は事実誤認」 05/26/11(朝日新聞)

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船・清徳丸の衝突事故で、横浜地検は25日、東京高裁に控訴した。無罪判決を受けた被告側は会見を開き、「真実は一つ」と反発。遺族側は「もう一度、調べ直してほしい」と対照的な反応をみせた。

 横浜地検の加藤朋寛次席検事は25日午後、記者団に「判決には事実の誤認がある」と述べ、控訴したことを明らかにした。だが、「検察側の具体的主張は控訴手続きの中で明らかにする」と述べ、事実誤認の中身などは説明しなかった。

 判決は「供述を恣意(し・い)的に用いた」などと海上保安庁と検察の捜査の問題点も厳しく指摘している。記者から適正な捜査と考えているのかどうかを尋ねられた加藤次席検事は「判決内容についてはコメントできない」と述べるにとどめた。

 被告の2海上自衛官と弁護団は地検が控訴を表明した後、東京都内で記者会見した。

 あたごの元航海長、後瀉(うしろ・がた)桂太郎3佐(38)は「一審で検察は何を立証したのか。認められたことは一つもない。真実は一つだ」と述べ、控訴を批判した。

 2人には24日、地検が控訴するか否かを問わず復職させると上司から連絡があったという。

 元水雷長の長岩友久3佐(37)は「今後も自衛官として全力を尽くす」。後瀉3佐も「晴れ晴れとした気分ではないが、防衛省の判断には感激している。一審判決を考慮してもらったのだと思う」と述べた。

 2人はいずれも、26日から横須賀市の海自護衛艦隊司令部に勤務するという。

 漁船に乗っていて亡くなった吉清治夫さん(当時58)のいとこの板橋政一さん(55)=千葉県勝浦市=は「もう一度、双方の船の航跡を調べ直し、衝突原因を突き止めてほしい」と控訴審に期待を寄せた。

 無罪判決については「検察がいい加減な航路の立証をした結果、無罪が言い渡されただけ。きちんと航路を検証すれば清徳丸だけが悪いという判断にはならないはずだ」と話した。

 2自衛官の職場復帰を認めた防衛省に対しては、「まだ裁判は終わっていない。遺族の気持ちを逆なでする行為だ」と批判した。

 事故当時、新勝浦市漁協組合長だった外記(げ・き)栄太郎さん(82)も地検の控訴を「もう一度、きちっと議論をする場が設けられてよかった」と受け止めていた。

横浜地検の控訴を、防衛省・海上自衛隊関係者は淡々と受け止めていた。ある海幕幹部は「刑事事件なので、何も言えない」と言葉少なだった。

「検察の虚構復活ない」 あたご事故高裁へ控訴 元当直士官らが会見 05/26/11(東京新聞)

 漁船の父子が犠牲になった海上自衛隊のイージス艦「あたご」の衝突事故をめぐる刑事裁判は二十五日、横浜地検が控訴し、あらためて東京高裁で争われることになった。横浜地裁の一審判決で無罪となった元当直士官らは、検察側の控訴を批判。「二審無罪」に自信をのぞかせた。

 検察側の控訴を受け、業務上過失致死罪などに問われた当時の当直士官二人と弁護団は同日、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見。衝突前の当直、後潟桂太郎元航海長(38)は「真実は一つ。判決で検察の認められたフレーズが一つでもあったか。それが、何をか言わんや」と発言。衝突時の当直、長岩友久元水雷長(37)も「検察の虚構の復活は絶対ない」と力を込めた。

 同席した弁護団の一人、田中崇公弁護士は「航跡が否定されており、検察の立証は不可能では。訴因変更を考えているなら信義にもとる」と述べた。

 一方、「横浜地裁の判決に事実誤認があった」とする同地検の加藤朋寛次席検事は「具体的な主張は控訴審で明らかにする」と述べるにとどまり、判決の捜査批判にも明言を避けた。

 事故当時、清徳丸の後方を航行していた漁師仲間の市原義次さん(57)は「控訴は当然。清徳丸が悪いから無罪というのは納得がいかない。二審で真実を明らかにしてほしい」と訴えた。

「あたご」衝突、当直士官2人に禁錮2年求刑 01/24/11(読売新聞)

 千葉県房総半島沖で2008年2月に起きた海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で、業務上過失致死と業務上過失往来危険罪に問われた当時の当直士官2人(起訴休職)の第17回公判が24日、横浜地裁(秋山敬裁判長)であった。

 検察側は「人の命が奪われた結果は重大。自分たちがミスを犯すはずがないという過信が事故を招いた最大の原因」として、衝突前の当直士官で元航海長の後瀉(うしろがた)桂太郎被告(38)(3佐)と、衝突時の当直士官で元水雷長の長岩友久被告(37)(同)に禁錮2年を求刑した。

 弁護側は、清徳丸の急な右転が原因として両被告の無罪を主張している。31日に最終弁論が行われ、結審する。

 公判では、〈1〉あたご側に衝突回避義務があったか〈2〉後瀉被告から長岩被告への引き継ぎが事故につながったか――が争点となっている。

上記の写真のように大型船と小さな漁船が同じ海域に存在する。 イージス艦「あたご」の当直の士官や職員はどのように理解していたのか??

イージス艦、ミスの連鎖延々37分…海難審判開始申し立て 06/28/08(読売新聞)

 イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で、海難審判理事所の特別調査本部は27日、横浜地方海難審判庁に審判開始を申し立てた。

 艦橋と戦闘指揮所(CIC)で見張りながら、漁船群の接近察知から37分、衝突を回避する機会を次々と逃した「ヒューマンエラーの連鎖」。その詳細が理事所の申立書から浮かびあがった。乗員が監視の結果を正確に当直士官に伝えないなどちぐはぐな意思疎通も判明。特別調査本部は海自の組織的な指導不足を指摘した。

 「右の漁船、増速、方位上る」。衝突事故があった2月19日午前4時3分、艦橋から双眼鏡で見張りをしていた信号員が自分たちの方に近づいてくる清徳丸の僚船・幸運丸に気付いた。信号員は近くにいた当直士官の長岩友久・前水雷長(34)に報告した。しかし、同じく船影を確認していた清徳丸など漁船3隻については報告しなかった。

 長岩前水雷長は信号員からの報告を受け、レーダーで幸運丸が艦首方向を通過するのを確認。だが、清徳丸はレーダーの不感帯に入っていた。その姿は映し出されることはなく、衝突を回避する最後の機会を逃した。惨事の約4分前だった。

 乗員が衝突の危険性に気付いたのは同4時6分ごろ、衝突約45秒前だった。

 艦橋の信号員が艦尾方向を通過すると予測していた漁船3隻の灯火を確認しようと右舷側を見ると、清徳丸が間近に迫っていた。

 「漁船増速、面舵(おもかじ)」と叫び、「近い、近い、近い」と連呼した。

 長岩前水雷長は海面をのぞき込んで、清徳丸の灯火を見て指令を出した。

 「両舷停止、自動操舵(そうだ)止め」

 さらに、艦首に向かって来る清徳丸の船影を月明かりで目にし、警笛を5回続けて鳴らさせた。

 そして、「後進一杯」と叫んだ約20秒後の同6分45秒ごろ、あたごの艦首部と清徳丸が衝突した。清徳丸の左舷中央部が分断され、乗員の吉清(きちせい)治夫さん(当時58歳)と哲大(てつひろ)さん(当時23歳)が行方不明になり、5月に死亡認定された。

 あたごの乗員が清徳丸を含む漁船群を初めて確認したのは午前3時30分。あたごは約10ノット(時速約18キロ)で、清徳丸は約15ノット(27キロ)で航行していた。

 同40分には、当直士官の後瀉(うしろがた)桂太郎・前航海長(36)がレーダーを読み間違え、「漁船の速度は1ノット。操業中で止まっている」と判断。同50分に長岩前水雷長に引き継ぎを行い、レーダーの漁船群を指さしながら、「(衝突の)危険なし」と伝えていた。漁船群の動静監視がおろそかになったまま、同57分45秒、そのまま航行すると衝突の危険がある「見合い関係」に入っていた。

「その後の防衛省の調査で、前水雷長が回避措置を命じたのは衝突数秒前との可能性が浮上していたが、ほとんど減速できないまま 衝突していたことが裏付けられた。」防衛省の調査も信頼性が無いな!このような組織に莫大な税金を 遣わせてよいのか?? 「鑑定を受けて第3管区海上保安本部(横浜市)は、当時の当直士官2人(前航海長、前水雷長)を業務上過失致死容疑などで 来週前半にも横浜地検へ書類送検する。」横浜地検はまともに仕事が出来るのか??疑問だ! 横浜地検は権限を持っているのだから、とにかく判断すれば良いだけだから簡単かな?

イージス艦事故:「あたご」減速せず 2士官書類送検へ 06/21/08(毎日新聞)

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で、あたごが減速せずに時速約10ノットで清徳丸の左舷斜め後方から衝突していたことが20日、海上保安大学校(広島県呉市)による清徳丸の船体の鑑定結果で分かった。防衛省は事故直後、衝突約1分前に回避を始めたと発表したが、実際には直前の回避措置だった。一方、衝突直前の動きが確認できていなかった清徳丸は右に舵(かじ)を切り回避行動を取っていたことが分かった。

 鑑定を受けて第3管区海上保安本部(横浜市)は、当時の当直士官2人(前航海長、前水雷長)を業務上過失致死容疑などで来週前半にも横浜地検へ書類送検する。前航海長は衝突前に交代していたが、自らレーダーで漁船を確認しながら継続的な見張りを怠り「右舷前方に漁船群が見えるが、操業中で衝突の危険はない」と不適切な引き継ぎをしたことが原因と判断した。

 鑑定によると、あたごの衝突時の速度は約10ノット(時速約18.5キロ)で、回避行動を取る前の自動操舵(そうだ)による航行時と同じだった。その後の防衛省の調査で、前水雷長が回避措置を命じたのは衝突数秒前との可能性が浮上していたが、ほとんど減速できないまま衝突していたことが裏付けられた。

 また、あたごは衝突直前に右に舵を切った清徳丸の左舷後方約40〜50度の角度で衝突していた。清徳丸は衝突前、あたごの右舷70度付近を船首をあたごに向けて航行しており、衝突を回避しようとしたとみられる。

 事故で清徳丸の船体は分断され、船長の吉清(きちせい)治夫さん(当時58歳)と長男哲大(てつひろ)さん(同23歳)が行方不明になった。3管は5月、戸籍法に基づき2人を死亡認定した。漁船の操船者は特定が難しく、3管は立件しない方針。【吉住遊、池田知広】

イージス艦衝突、海難審が「見張り不十分」…前艦長も対象 04/12/08(毎日新聞)

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で、海難審判理事所の特別調査本部は、事故の主因について、あたごが漁船群の継続的な監視を怠ったことによる「見張り不十分」と断定した。

 この結果、あたごが自動操舵(そうだ)を続け、事故直前まで清徳丸に気づかず、気づいた時には「回避不能だった」としている。

 理事所は、来月にも横浜地方海難審判庁に審判開始を申し立てる。

 事故責任があるとして審判の対象となる指定海難関係人には、当直士官だった前水雷長の3佐(34)に加え、前艦長舩渡(ふなと)健1等海佐(52)(更迭)も指定する。

 調査本部は、清徳丸を右前方に見ていたあたごに回避義務があり、前水雷長が灯火を監視し続けるよう乗組員に命じていれば、事故は避けられたとみている。舩渡前艦長も統括責任者として日ごろから当直士官を担当する幹部や乗組員に安全航行の指示を徹底しなかったとみている。

 理事所関係者らによると、前水雷長は事故当日、当直を交代した午前4時以降、前を横切って衝突する恐れのある漁船群を視認できる状況だったにもかかわらず、見張りやレーダーでの監視を徹底せず、自動操舵を続けた。清徳丸に気づいたのは事故の直前で、自動操舵を解除するなどしたが、回避できず、同4時7分に衝突した。

 調査本部は、雨を理由に艦橋内にいた見張り員やレーダー員らは、衝突を回避する措置をとる立場になかったとして、指定を見送る方針。

海自イージス艦・漁船衝突:あたご艦長更迭、当直士官も異動−−防衛省 03/29/08(毎日新聞)

 イージス艦「あたご」とマグロはえ縄漁船「清徳丸」の衝突事故で防衛省は28日、艦長の舩渡健1佐を事実上更迭する人事を発令した。新艦長には、第2護衛隊群(長崎県)幕僚の清水博文1佐が着任した。

 舩渡1佐のほか、事故時の当直士官の水雷長(3佐)と交代前まで当直士官だった航海長(同)ら計6人が異動。全員、護衛艦隊司令部(神奈川県)付となった。【本多健】

イージス艦「あたご」の艦長ら6人更迭 03/28/08(読売新聞)

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で、防衛省は28日、あたご艦長の舩渡健1等海佐(52)と事故前後の当直士官ら計6人を護衛艦隊司令部付とする人事異動を発令した。

 艦長以外の5人は水雷長、航海長、砲雷科幹部、航海科員2人。いずれも海上保安庁の事情聴取を受けているとみられ、同省は「海保の捜査に協力しながら、あたごの任務復帰に備えるため、事故の関係者についてはあたごから下ろすことにした」と説明している。後任の艦長らも同日着任した。

海上自衛官達の怠慢がよくわかる!舩渡(ふなと)健艦長の立件は見送りされるのかもしれないが、 海上自衛官達がこのような対応をとっていた責任は絶対にある。船長にしっかりしていれば、 このようなことは起きない。やはり、舩渡(ふなと)健艦長の管理能力や指導力に問題があったと 思われる。もし、舩渡(ふなと)健艦長の責任でないとしたら、海上自衛隊は腐った組織の金太郎飴。 イージス艦「あたご」の海上自衛官だけでなく、他の海上自衛官達にも問題があるのだろう。 海上自衛隊がこのようなありさまでは、金の掛かる装備や艦を使わせるだけ税金の無駄だ。 もし、戦闘状態のエリアに日本のイージス艦が入れば、即座に撃沈されるだろう。でも、 イージス艦は約1600億円もする。防衛省に税金を注ぎ込むだけ、税金の無駄。予算を半分にする べきだ。

イージス艦事故:雨上がり後も艦内で見張り 03/27/08(毎日新聞)

 イージス艦「あたご」の衝突事故に関する27日の参院外交防衛委員会の審議で、防衛省の徳地秀士・運用企画局長は、通り雨を避けるため、艦橋内に移動した見張り員が、その後、雨があがっていたにもかかわらず、事故発生まで艦橋内で見張りを続けていたことを明らかにした。民主党の徳永久志氏の質問に答えた。

 防衛省が21日に公表した中間報告では、事故前の当直時(2月19日午前2時から同4時)に通り雨があり、当直員の交代後、同4時7分の事故まで、艦橋の左右に外に張り出した「ウイング」と呼ばれる場所に1人ずつ立つべき見張り員が、艦橋内に移動していたと説明していた。

 徳地氏は「通り雨が降った場合は一時的に艦橋内に入ることがあるが、(雨がやめば)再びウイングに出るのが一般的。雨がやんだ場合も引き続き、艦橋内で見張りを続けるのは不適切」と陳謝。雨が降っていた時期については、「前の当直時で、具体的にいつかはわからない」と述べた。【本多健】

海自イージス艦・漁船衝突:防衛省報告書 「緊張感」がまるでなし 03/22/08(毎日新聞)

 21日公表されたイージス艦衝突事故に対する防衛省の中間報告で、当直員の漫然とした見張り体制の実態が浮き彫りになった。計24人の当直体制の中で、隊員らが事故の予兆に気付く機会は何度もあったが、最後の瞬間まで他人任せだった。衝突1分前、当直士官の水雷長が発した「この漁船近いなあ」との言葉が艦内の雰囲気を象徴する。衝突を回避できなかった背景を改めて検証した。【本多健、吉井理記】

 ◇艦橋内で窓越し見張り

 ■通り雨避けた

 2月19日午前4時の当直交代前。通り雨が降ったため、艦橋外に左右1人ずつ配置される見張り員は艦橋内で窓越しに見張る変則的な勤務をしていた。事故時の当直員も同様だった。

 海上衝突予防法や海上自衛隊の内規は艦橋外での常時監視を義務付けないが、当直士官経験のある海自幹部は「見張り員の配置は艦橋外で、内規以前の基本的問題」と首をかしげる。

 元海上幕僚副長で、護衛艦艦長も務めた山田道雄さん(62)は「見張りは音やにおいなどの感覚をフル稼働させて務める。雨による艦橋内での見張りは考えられない」と話す。

 ◇当直体制、許可なく変更

 ■監視員を半減

 水上レーダーのモニターは艦橋以外に、艦橋下に位置する戦闘指揮所(CIC)に2台あり、当直7人が監視する。事故9〜17分前まで約2時間勤務した交代前の当直員7人は、前半を3人、後半を4人で勤務し、1台のレーダーには常駐の監視員がいなかった。

 こうした態勢について上司の許可は得ていなかった。CICから艦橋に漁船とみられる船影について報告されたのは当直交代後で衝突3分前だった。山田さんは「判断を仰がずに人数を変えるのは理解できない」と語る。

 ◇赤灯…「士官承知のはず」

 ■情報伝えず

 当直交代前には、艦の右舷前方の灯火を当直士官に報告し、危険情報に気付いていた乗員もいた。一方、右前方に(漁船の左舷の)赤灯を3〜4個確認したが離れつつあると勝手に判断し「はっきり見えるから当直士官も当然了解している」と報告さえしなかった乗員もいた。

 「赤灯は数隻あるが危険はない」と引き継ぎを受けた事故時の当直員の一人は、衝突1分前になって、他の乗員が「漁船が近い」などと言いながら艦橋外に出て行こうとする動きで、ようやく漁船の接近に気付いた。

 東京海洋大学の今津隼馬教授(航海学)は「報告書からは、継続して灯火の動きに注意を払っていた様子がうかがえない。灯火の追跡を怠ったか、情報が正しく生かされなかったこともあり得る」と疑問を投げかけた。

イージス艦事故:回避命令、衝突の数秒前 03/22/08(毎日新聞)

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」とマグロはえ縄漁船「清徳(せいとく)丸」の衝突事故で、あたごの当直士官だった水雷長が回避措置を命じたのは、事故の数秒前とみられることが防衛省の調査で分かった。防衛省は事故直後、衝突の約1分前に回避を始めたと発表していた。ほとんど減速できずに衝突していた可能性が高まった。

 関係者によると、あたごは機関操縦室にモニターが設置され、艦首上部などに設置された複数のカメラの映像を切り替えながらチェックする。

 防衛省が21日公表した中間報告によると、機関操縦室でモニターを監視していた当直員は、2月19日午前4時6分ごろ、清徳丸の灯火が画面に現れ、艦首方向に移動したのを確認したが、約5秒後に艦首に遮られて見えなくなったと証言。

 さらに1〜2秒後、艦首左舷に一瞬光が見えたと思った直後、水雷長が両舷のプロペラの推進力を停止する両舷停止、自動操舵(そうだ)やめを命じ、その後、後進いっぱいの指令を出した、と証言している。別の当直員によると、二つの指令の間隔は5〜10秒だったという。

 また、艦橋内にいたもう1人の当直員は、水雷長が回避行動を指令して右舷の艦橋外に向かうのを見て、後を追う途中で衝突音らしい音を聞いた、としている。

 事故では、あたごの艦首は、漁船の左舷の後部寄りにほぼ垂直に衝突したことが分かっている。清徳丸の全長は約16メートルで、清徳丸の速度が僚船とほぼ同じ14ノット(秒速約7・2メートル)とすると、衝突せずにあたごの正面を横切るのに必要な時間は2秒程度だ。

 機関操縦室の当直員が見えたと証言する左舷の光は、衝突直前の清徳丸のものとみられ、指令は光が見えた直後だったとされることから、この2秒以内に出されたとみられる。両舷停止と後進一杯の指令の間には5〜10秒あったとの証言から、後進いっぱいの指令は衝突後だった可能性もある。

 第3管区海上保安本部(横浜)は、業務上過失往来危険容疑などで水雷長を書類送検する方針。【本多健、鈴木泰広】

イージス艦事故:当直員、漫然と見張り…中間報告 03/21/08(毎日新聞)

 21日公表されたイージス艦衝突事故に対する防衛省の中間報告で、当直員の漫然とした見張り体制の実態が浮き彫りになった。計24人の当直態勢の中で、隊員らが事故の予兆に気付く機会は何度もあったが、最後の瞬間まで他人任せだった。衝突1分前、当直士官の水雷長が発した「この漁船近いなあ」との言葉が艦内の雰囲気を象徴する。衝突を回避できなかった背景を改めて検証した。【本多健、吉井理記】

■通り雨避けた

 2月19日午前4時の当直交代前。通り雨が降ったため、艦橋外に左右1人ずつ配置される見張り員は艦橋内で窓越しに見張る変則的な勤務をしていた。事故時の当直員も同様だった。海上衝突予防法や海上自衛隊の内規は艦橋外での常時監視を義務付けないが、当直士官経験のある海自幹部は「見張り員の配置は艦橋外で、内規以前の基本的問題」と首をかしげる。元海上幕僚副長で護衛艦艦長も務めた山田道雄さん(62)は「見張りは音やにおいなどの感覚をフル稼働させて務める。雨による艦橋内での見張りは考えられない」と話す。

■監視員を半減

 水上レーダーのモニターは艦橋以外に、艦橋下に位置する戦闘指揮所(CIC)に2台あり、当直7人が監視する。事故9〜17分前まで約2時間勤務した交代前の当直員7人は、前半を3人、後半を4人で勤務し、1台のレーダーには常駐の監視員がいなかった。

 こうした態勢について上司の許可は得ていなかった。CICから艦橋に漁船とみられる船影について報告されたのは当直交代後で、衝突3分前だった。山田さんは「判断を仰がずに人数を変えるのは理解できない」と語る。

■情報伝えず

  当直交代前には、艦の右舷前方の灯火を当直士官に報告し、危険情報に気付いていた乗員もいた。一方、右前方に(漁船の左舷の)赤灯を3〜4個確認したが離れつつあると勝手に判断し「はっきり見えるから当直士官も当然了解している」と報告さえしなかった乗員もいた。

 「赤灯は数隻あるが危険はない」と引き継ぎを受けた事故時の当直員の一人は、衝突1分前になって、他の乗員が「漁船が近い」などと言いながら艦橋外に出て行こうとする動きで、ようやく漁船の接近に気付いた。

 東京海洋大学の今津隼馬教授(航海学)は「報告書からは継続して灯火の動きに注意を払っていた様子がうかがえない。灯火の追跡を怠ったか、情報が正しく生かされなかったこともあり得る」と疑問を投げかけた。

イージス艦事故:防衛省、調査報告書を発表 03/21/08(毎日新聞)

 防衛省が21日に発表したイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突を巡る調査報告書の要旨は次の通り。

 <航行状況など>

 あたごは2月19日、自動操舵(そうだ)に切り替え航行し、衝突時の当直士官は水雷長で、その前は航海長。午前4時5分の速力は10.4ノット(時速約19キロ)だった。

 衝突前の当直(前直)は25人。通常ならCIC(戦闘指揮所)に(このうち)7人が勤務すべきところ、電測員長の判断で午前2時〜2時55分は3人、2時55分〜3時55分は4人だった。CICの2台のレーダー指示機のうち1台は継続的に要員が配置されていなかった。当直員は「午前3時30分ごろ、右30度方向の水平線上に白灯を視認したので当直士官=航海長=に報告した」と供述している。

 午前3時55分、艦橋に衝突時の当直(現直)が整列。同3時56分前直の副直士官から注意事項等の示達を受けた。現直は24人でCICには7人がいた。

 午前4時6分以降、当直員が清徳丸を視認し「両舷停止(推進力停止)」「後進いっぱい」が下令された。防衛省は2月19、20日「19日午前3時55分ごろ清徳丸の灯火を視認した」「午前4時5分ごろ右に緑色の灯火を視認」と公表したが、現時点でこれらに関する情報はない。

 主な当直員の午前4時6分ごろ以降についての供述は次の通り。

 (1)「当直士官=この時点では水雷長に交代=の『この漁船近いなぁ』、当直員の『近い近い』(などの発言を聞き)身を乗り出すと、右70度100メートル付近に近接する赤灯を掲げた清徳丸と思われる目標を視認した」

 (2)「当直員が『漁船が近い』と言いつつウイングに出たので右を見たら、右70〜80度付近、距離約100〜70メートルに漁船を視認した」

 (3)「艦首付近を映すモニター右下から灯火が現れ艦首方向に移動した。(6〜7秒後)左に光が見えた直後に両舷停止が下令された」

 艦長の供述内容は「午前4時ごろ目が覚め艦橋に上がろうかどうか考えていた時『漁船と衝突した』との艦内マイクが入った」。

 <評価>

 見張りが適切に行われていなかった。あたごは午前4時6分ごろに清徳丸を右舷に見ていることから清徳丸があたごの右側から近接した可能性が高く、それならあたごに回避義務があったが適切な措置を取っていない。回避措置として十分でなかった可能性が高い。

イージス艦事故:防衛省が報告書公表へ 原因には触れず 03/21/08(毎日新聞)

 防衛省は21日、海上自衛隊のイージス艦「あたご」の衝突事故中間報告書と、イージス艦情報流出事件、護衛艦「しらね」の火災の報告書を公表する。あたごの事故原因は触れられず、しらねの火災原因も「特定できない」と結論付ける見通しだ。日銀総裁人事問題などで求心力が低下する福田政権として、防衛省不祥事に一定の決着をつけ、野党の追及をかわす狙いがある。しかし「事故の核心に触れない報告書は拙速だ」との批判が、同省内からも出ている。

 関係者によると、あたごの衝突事故の報告書では、事故原因や「あたご側に責任がある」との結論は明記しない。事故当時の当直士官である水雷長(3佐)ら当直員数人が海上保安庁の捜査対象となっていて防衛省が聴取できておらず、周辺の証言やレーダーなど機器類の記録についてのみ報告する。

 しらねについても、内部調査で私物の保温冷庫が火元の可能性が高いとされたにもかかわらず、報告書では無断の持ち込みは認めるものの火災原因は「特定できない」と結論付ける方針だ。イージス艦情報流出事件も、神奈川県警と海自警務隊の合同捜査で既に判明した海自内の流出の経緯をまとめるほか、内部規定違反を指摘するだけにとどめる。

 今回の調査報告は、昨年から今年にかけての発生時期も違う3事案の調査報告を同時に公表し、関係者の処分を急ぐものだ。【田所柳子】

事故時の当直士官・水雷長立件へ、艦長らは見送りの公算 03/19/08(読売新聞)

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」が衝突した事故で、第3管区海上保安本部(3管)は、事故時に当直士官だった水雷長の3佐(34)を業務上過失往来危険容疑で横浜地検に書類送検する方針を固めた。

 3管は、水雷長が衝突7分前に当直を引き継いだ後、事故を予見したり回避したりすることが十分可能だったとみている。

 内規により指揮権を委ねていた舩渡(ふなと)健艦長(52)や、交代前の当直士官(航海長)らについては、事故を直接回避する立場になかったとみて、立件を見送る公算が大きい。3管は事故海域であたごを使った現場検証を行い、水雷長以外の当直を含めて最終判断する。

 調べによると、水雷長は接近する漁船に対する見張りの指示を徹底せず、事故の直前まで自動操舵(そうだ)を続けて十分な回避行動を取らなかったため事故を引き起こした疑いが強まった。

 3管は、水雷長と、当直だったレーダーや見張り担当ら計25人の過失を検討し、指示を出す立場の当直士官の度合いが極めて高かったとみている。

 3管は2月19日の事故後、あたご乗組員の事情聴取のほか、あたごの全地球測位システム(GPS)や清徳丸の船体などを鑑定。清徳丸を右に見て航行し、左側面にほぼ垂直にぶつかったあたごに回避義務があったと断定した。

AIS 装置は便利だ。レーダーが最新式だとAISが受信した情報を表示したり、レーダーに写っている △マークをクリックすると船名、IMO番号、船の位置、船の方位などがレーダーの右側に表示される。 旧式のレーダーと比べると便利だ。レーダーにAIS情報が表示されない場合、 AIS 装置のディスプレイが小さいため不便だ。

「第3管区海上保安本部の船越良行交通部長は『AISは船の情報が瞬時にわかり、こちらも誘導しやすい。 自衛艦も早急に態勢を整えてほしかった』と話す。」 この記事だけを読むと、全ての船のAIS情報は問題ないと思うだろう。しかし、船の国籍の情報が 未入力だったり、船のHeading Direction(ジャイロコンパスと同じ)の方位がおかしかったり、 AISのプログラミングがされていない船も少なくない。海上保安本部はこのような船に対して 指導を行なっているのだろうか?

検査会社 の中には機器をチェックも行なわず、検査を通したり、証書を発給する検査会社も存在するので 厳しい取り締まりも必要だろう。

防衛省 の無駄遣い体質や無能さが船舶自動識別装置(AIS)が15隻に設置されていながらも 使用できない状態を作り出したのだろう。防衛省の予算を削り、医療や福祉に予算を当てるべきだ。 国防とか言っても、防衛省が十分に機能するとは考えにくい。金だけじゃぶじゃぶ使って、結果 無しもありえるだろう。

イージス艦「あたご」安全航行装置 機能せぬまま1年 03/17/08(朝日新聞)

 マグロはえ縄漁船清徳丸と衝突した海上自衛隊のイージス艦「あたご」は、安全航行のために周囲の船に自分の位置を電波で知らせる装置を1年前から搭載していたにもかかわらず、総務省の事前審査の遅れから装置が機能していなかったことが17日、わかった。装置は漁船のような小型船には設置義務がなく、今回の事故との直接的な関連性はないが、第3管区海上保安本部は「当時、東京湾近海はかなり混雑しており、装置が稼働していればもっと慎重な運航ができた」とみている。

 船舶自動識別装置(AIS)と呼ばれ、海上保安庁の無線設備の支援を得て日本近海を航行する船同士が船籍、速度、方向、位置などの情報を送受信したり、無線で連絡を取りあったりする。

 船舶安全法で04年から国際航海に従事する船は原則すべて、それ以外の船は500トン以上に義務づけられた。装置は発信機能を持つため、個々の船は総務省から無線局の開設許可が必要だ。

 一方、自衛艦は船舶安全法の適用外で搭載の義務はない。しかし、東京湾や近海などでは船の航行が多いことから、06年5月、防衛庁(当時)はAIS搭載の方針を決め、総務省に対し申請の手続きを開始。昨年4月から「あたご」など15隻に装置を設置した。

 ところが、通常の船舶なら1カ月程度で承認が済むのに総務省が事前審査に手間取り、15隻ともAISが使えない状態が続いていた。防衛省は新年度、さらに45隻に搭載を予定し、総務省から事前審査の連絡を待つ状態だった。これに対し、総務省は朝日新聞の取材を受けた翌日の13日、防衛省に本申請するよう要請、申請書を受けると、即日、許可した。

 朝日新聞社が入手した海上保安庁作成のAISを使った海図によると、衝突事故のあった2月19日午前4時7分、東京湾周辺海域をAISを搭載して航行していた船は約80隻。多くは東京湾に向けて航行し、朝の入港を控え、混雑していたことがわかる。

 第3管区海上保安本部の船越良行交通部長は「AISは船の情報が瞬時にわかり、こちらも誘導しやすい。自衛艦も早急に態勢を整えてほしかった」と話す。

 これに対し、総務省の名執潔・衛星移動通信課長は「防衛省の陸、海、空から無線の許認可に関する多数の申請が来ているが、自衛艦のAISを優先するようにとの要請はなかった。(今回の事故もあり)早急に許可を出すことにした」と話している。

「仮眠中だった舩渡(ふなと)健艦長(52)については、指揮の全権を当直責任者の水雷長に 委任していた点などから立件を慎重に検討している。」 処分が甘いな。商船なら船長の責任だ。水先案内人が海難を起しても、船長の責任。 もし、船長が全権を当直責任者に委任していたら、船長の責任が無くなるなら今後、 多くの船長が全権を当直責任者に委任するだろう。前例を作る気か?それとも特別か?

イージス艦事故:当直の3等海佐を書類送検へ 3管海保 03/08/08(毎日新聞)

 千葉・野島崎沖で2月、海上自衛隊のイージス艦「あたご」(7750トン)とマグロはえ縄漁船「清徳丸」(7.3トン)が衝突し、漁船の2人が行方不明になった事故で、第3管区海上保安本部(横浜)はあたご側に回避義務があったとの見方を強め、あたごの水雷長で衝突当時に当直士官を務めていた3等海佐を業務上過失往来危険容疑などで横浜地検に書類送検する方針を固めた。

 仮眠中だった舩渡(ふなと)健艦長(52)については、指揮の全権を当直責任者の水雷長に委任していた点などから立件を慎重に検討している。他の当直員らの過失の有無についてもさらに調べを進めている。

 3管や防衛省の調べでは、あたごは当直交代直後の2月19日午前4時前、海自横須賀基地に向けて約10ノット(時速約18.5キロ)で航行中、右前方に清徳丸を含む漁船群が存在していることを見張り員の目視や水上レーダーなどで認識できたにもかかわらず、自動操舵(そうだ)で直進を続けた。午前4時6分ごろ、野島崎から南南西約40キロの海上で清徳丸の接近に気づき、手動操舵に切り替えて全力後進をかけたが、同7分ごろ、清徳丸の左舷側と衝突した。清徳丸は船体が分断して沈没。船長の吉清(きちせい)治夫さん(58)と長男哲大(てつひろ)さん(23)が行方不明になっている。

 3管は事故当日、海自横須賀基地に回航されたあたごを家宅捜索し強制捜査に着手。これまでに舩渡艦長ら乗組員40人以上と清徳丸の僚船の船長らから事情聴取し、漁船群の航路を記録したGPS(全地球測位システム)などを分析。あたごと清徳丸は進路が交差する「横切り船航法」と言われる位置関係にあり、右舷側に清徳丸を見るあたごに海上衝突予防法で定める回避義務があったとの見方を強めている。

 特に、衝突前に航海長から当直士官を引き継いだ水雷長は▽艦長から全権委任され、最高責任者として艦橋で指揮していた▽清徳丸を自らレーダーや目視で確認できる立場で、衝突の危険性を察知できた▽衝突1分前より早い段階で回避措置を取れた−−として、立件が妥当と判断した。

 分断された清徳丸の船体は専門家が鑑定中で、3管は鑑定結果を待って衝突時の角度などをさらに調べる。

 【横切り船航法】 海上衝突予防法15条は、2隻の動力船の進路が交差し衝突の恐れがある場合、他船を右舷側に見る船(避航船)に回避義務があると規定している。避航船は、右転、後進などで、相手船の進路を避けなければならない。一方、同法17条では、左舷側に相手船を見る船(保持船)は針路、速力を保持しなければならない。今回の事故では、あたごが避航船、清徳丸が保持船に当たるとみられる。

宮城県沖・貨物船座礁:早期撤去へ「指導を」 県など海保、外務省に要請 /福島 02/23/08(毎日新聞)

船齢20年以上の貨物船のレーダーで近くの漁船よりも小さいモーターボートが 確認できた。やはり当直が艦橋に10人、CICに7人など計26人体制でありながら このありさまか。

「清徳丸」をレーダー探知せず…イージス艦航海長が供述 02/29/08(読売新聞)

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で、防衛省が事故発生当日の19日に事情聴取したあたごの航海長(交代前の当直士官)の供述内容が、関係者の話で明らかになった。

 航海長は、「清徳丸とは別の漁船を数キロ先でレーダーで探知したが、清徳丸については探知していなかった」などと説明したという。レーダー員が清徳丸を見落としたことが、事故の一因になった可能性が強まり、第3管区海上保安本部(3管)が乗組員らに詳しく事情を聞いている。

 航海長は事故当日、あたごからヘリコプターで防衛省に呼び戻され、海上幕僚監部の幹部や石破防衛相らに事故の状況を説明した。

 その際の航海長の説明によると、あたごの艦橋内では、数キロ先の前方右手に清徳丸とは別の漁船1隻をレーダーで探知。その後、見張り員らが前方2キロ付近で目視し、衝突発生2分前の19日午前4時5分ごろ、前方1・5キロ付近で右から左に横切ったという。この漁船は、僚船の「幸運丸」とみられる。

 これとほぼ同じころ、見張り員は右側に「緑色の光」を視認。航海長はこの光について、「これが清徳丸で、操舵(そうだ)室内に何かの光を見た」と話したという。この光は、清徳丸の舷灯ではなかったことになる。

 聴取内容は海上保安庁にファクスで送られたことが判明しているが、断片的な情報が多く、3管では、当時の当直員らからさらに詳しく事情を聞いている。

「調べなどで艦長は衝突時、艦橋におらず、少なくとも直前まで別室で寝ていたとされる。」 人間だから睡眠は必要だ。艦長が別室で寝ていても関係ない。ただし、判断出来ないケースでは 艦長を起すように指示することも出来る。当直士官の能力に疑問があれば、無理してでも起きているか、 士官の移動を要求するべきだ。能力が無い士官は小さな船に乗っていれば良いし、降格して指示される 立場にいれば良い。艦長は権限と責任があるのだから、能力の無い士官がいればプロ選手のように 戦力外通知をすれば良い。当然の権利だと思う。能力が無い艦長は降格されるか、降格を受け入れる ことが嫌なら辞めれば良いと思う。

海自OBら「艦長らの判断、お粗末」 イージス艦事故 02/25/08(毎日新聞)

 なぜ、当直士官らが漁船団の存在を認識しながらイージス艦「あたご」は自動操舵(そうだ)を続け、漁船清徳丸との衝突直前まで回避措置を取らなかったのか。海上自衛隊の護衛艦艦長や潜水艦隊司令官の経験者らは、あたごの艦長や当直士官の判断や指示に多くの問題があった、と口をそろえる。衝突時に艦橋にいなかったとされる艦長の舩渡健・1等海佐への批判も出ている。

 ●薄い危機感、ミス連鎖

 元潜水艦隊司令官の西村義明さんは、判断や操船ミスの連鎖が、衝突の大きな要因だとみる。

 漁船団を確認した際、「当直士官が前方の目標を危険になると認識していない」ことがまず問題と指摘。周囲にいる船の針路や動静を判断し、どれが危ない船か見極めなければならないが、「当直士官に危機感が薄く、見張りやレーダー担当者にフォロー(継続監視)の指示がなかったのではないか。それで回避行動も遅れた」。

 小回りが利く漁船は行動を予測しにくい。西村さんは「漁船群の中に入ってしまえば、1隻をよければ別の1隻と危ない関係になりかねない。大きく迂回(うかい)したり、早めに停船したりして漁船群ごと避けることはできなかったのか」と疑問を投げかける。さらにレーダーなどで船団を把握しながら、自動操舵を続けた点も問題だとした。

 最新鋭のイージス艦はミサイル探知・防衛などの能力は高い。だが、西村さんは「戦闘艦の船乗りは近海をすぐに抜け、限られた時間を大海での戦闘訓練に充てる。航行能力は貨物船や商船の船乗りと変わらないか、場合によっては少し低いかも知れない」と指摘。現役時代は、より慎重に運航するよう口を酸っぱくして言っていたという。

 ただ、あたごの操船を巡り国会で「自爆テロもよけられない」といった議論が起きていることには、「今回の衝突とは別次元の話」と疑問を呈した。

 ●艦長就寝は「言語道断」

 「お粗末の一語。多くの同僚が艦長の判断を疑っている」。イージス艦など複数の護衛艦の艦長を務めた海自1佐は艦長の責任を強調した。調べなどで艦長は衝突時、艦橋におらず、少なくとも直前まで別室で寝ていたとされる。

 衝突現場の野島崎沖は船舶の過密海域。関門海峡や瀬戸内海と並ぶ危険個所として海自内でもよく知られている。「ずっと手前で自動操舵を解除し、艦長は起きて艦橋で指揮していなければならなかった。当直士官に任せきりで眠っていたとすれば言語道断」。少なくとも艦長は事前に、当直士官に手動操船への切り替えを指示しておくべきだったと言う。

 全員起床の午前6時までの最後の2時間は「最もつらい時間帯」。見張り員などの注意力が低下しがちで、艦長に代わり全責任を預かる当直士官は、乗員を厳しく引き締めなければならない。この1佐は「当直士官にも大きな過失があるのは間違いない」と話す。

 ハワイで訓練を終えた艦艇が日本に近づくと、艦内は興奮気味になり注意も散漫になることが多いという。「我々は『ハワイ航路ボケ』と呼んでいるが、状況から見るかぎり、艦長以下乗員に慢心があったと思われても仕方ない」

 ●当直士官の責任大きい

 護衛艦の艦長を経験した海自OBは、当直士官の責任が大きいとみる。

 「前方の船舶を発見するのは見張り員より当直士官が早いことも多い」。ほかの当直者より高い安全意識を持つよう心がけるからだという。

 見張りは重要な任務だが、砲雷など航海以外が専門の者が交代で行う。当直士官が先に見つけ、見張りから報告がない場合は、注意喚起を兼ねて確認・報告を指示する。先に見張り員から報告があれば、すぐにレーダー担当に距離や針路を確認させるのが通常だ。「漫然と対応し、事故に至ったのではないか」

 危険を感じれば艦長に報告するのも当直士官の重要な任務。別の海自OBは「漁船の群れが接近しているだけでも艦長に報告し、艦長は様子を見るため艦橋に上がるのが本来のあり方」と話す。

   ◇

 〈キーワード〉艦長と当直士官 自衛艦乗員服務規則などによると、艦長は艦の首脳として副長以下の乗員を指揮統率し、艦務全般を統括する義務を負う。航海長または当直士官に操艦を任せられるが、慎重な注意を要する時は自ら操艦に当たらなければならない。当直士官は担当する当直時間帯の責任者として、当直員らを指揮する。衝突の恐れが生じた場合や天候の急変などは艦長への報告義務がある。

イージス艦事故:レーダー追跡怠る…船影特定作業記録なし 02/23/08(毎日新聞)

 千葉・野島崎沖で起きた海上自衛隊のイージス艦「あたご」とマグロはえ縄漁船「清徳丸」の衝突事故で、艦橋や戦闘指揮所(CIC)にある水上レーダーのモニターに、清徳丸の船影を特定する作業をした形跡が残っていないことが分かった。事故直前に当直が交代したこともあり、運航責任者の当直士官やモニターを専門にチェックする担当者らが、周辺船舶の動きを監視する作業を怠っていた可能性が高い。横須賀海上保安部などは、見張り員の視認情報が伝わらなかったことと併せ、乗組員の確認状況などを調べている。

 関係者によると、あたごのマストには、半径20〜30キロの船影をとらえられる水上レーダーが2基設置されている。レーダーでキャッチした情報をモニターする装置は当時、当直士官や航海科員ら10人がいた艦橋と、作戦の中枢で7人が配置されていたCICに、それぞれ一台ずつ設置されている。

 当直士官らは、電波が反射している場所を発見し、探査する範囲や感度を調整しながら船影として確定。CICにはモニターを専門に監視し船影を特定する「電測員」がいて、特定すれば航跡が確認できる仕組みになっている。CICなどからの情報で、当直士官が操舵を最終的に判断する。

 ところが、今回の事故前、あたごのレーダー機器に清徳丸の船影を確定する作業をしたことを裏付ける記録は残っていなかった。衝突12分前、清徳丸の灯火を確認したという見張り員からの情報が伝わらなかっただけでなく、当然行わなければならないレーダーでの監視を当直士官らが怠っていた可能性が高い。

 事故直前に当直が交代していたが、護衛艦乗船経験のある自衛官は「基本的に画面にモニターされた船影はすべて特定する必要があるし、特定されたデータも引き継がれるはず」と話している。

 自衛隊の艦船の場合、民間の船のように事故前の速度や方位を記録できる航海情報記録装置の設置は義務づけられていない。あたごの場合もこうした航海記録がなく、石破茂防衛相は22日の国会審議で、問題点として指摘している。【本多健】

朝日新聞(2008年2月23日)より

イージス艦 「漁船、後ろ通ると判断」

防衛省調査 見張り員証言

朝日新聞(2008年2月23日)より

イージス艦 「自動操舵」に疑問続々

石破防衛相「適切でない」

海上自衛隊のイージス艦「あたご」で航海に関して責任がある職員は全て責任を取るべきだ。 常識でしょう。一般商船では、船長の責任は当然だ。

衝突7分前に当直全員交代、レーダーの船影無警戒 02/23/08(読売新聞)

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と新勝浦市漁協(千葉県勝浦市)所属の漁船「清徳丸」の衝突事故で、あたごのレーダー員が複数の漁船の存在を画面上で把握しながら、接近してくるものと認識していなかったことがわかった。

 第3管区海上保安本部(3管)の調べで、午前4時の当直交代の際、このレーダー員を含む26人全員がそっくり入れ替わっていたことが判明。交代は通常、安全が確保されたうえで行われることになっており、当直士官や見張り員を含む全員が漁船の接近を察知していなかったことを裏付けている。

 防衛省などによると、あたごの水上(航海)レーダー画面は艦橋と戦闘指揮所(CIC)の2か所にあり、それぞれ1人が、広域用と近距離用の画面を切り替えながら監視する。レーダーは通常、遠距離用の場合は約20キロ先まで漁船の存在を認識でき、近距離用は周囲数百メートルを監視する。

 今回の事故現場のような海域では、遠距離用の画面を見た場合、漁船が多数の点で表示される。そのすべてを追跡するのは困難で、レーダー員は自船の航行に危険を及ぼしそうな船に限って針路を追跡、危険性がないと判断した場合は追跡することはないという。

 今回、あたごのレーダーがどちらの画面を表示していたかは不明だが、正常に作動していたという。石破防衛相は22日の衆院安全保障委員会で、「漁船は当然、映っていたと考えるのが普通」と述べた。

 同省幹部は「いくつかの漁船がレーダーに映っていたものの、清徳丸については自分の針路に向かってくるとは認識せず、画面上では全く注意を払っていなかった可能性が高い」と話す。

 事故当時、当直は艦橋に10人、CICに7人など計26人体制だった。レーダー監視を補う見張り員は、艦橋の左右と後部甲板に配置。あたごでは艦橋の右側にいた見張り員が衝突した午前4時7分の12分前に、右前方に清徳丸のものと思われる赤と白の灯火を確認。しかし、その情報が当直士官など他の乗組員に伝わらず、レーダー員は事故直前まで清徳丸の接近を把握していなかったことになる。

 イージス艦勤務がある元海自幹部は「少しでも危険がある場合は、当直は交代せずに、そのまま残るよう、徹底した教育を受けている」と指摘している。

          ◇

 3管は22日、あたごと回収された清徳丸の船体の実況見分を終えた。捜索では、あたごの全地球測位システム(GPS)のデータを紙に記した「航法装置記録紙」や航海日誌、海図など27点を押収した。

一般的に速度で出るコンテナ船の外国人船長に日本の漁船や内航船について苦情を何回か言われたことがある。 「漁船が規則を守らない。内航船(船長には砂利船か、規模の小さな海運会社だろうと言っておいた。)が 規則を無視して航行している。英語で文句を言ったりしても、反応がない。関係が無いこちらに何とかしろ と言うのだ。」何でこちらに苦情を言ってくるのかわからないが、怒りと馬鹿にした感じで言ってくる。 こちらも気は長くないので、「俺が免状を発給する立場にない。国土交通省に言うべきだ。 また、日本の海上保安庁が取締まらないのでこのような状態なのだから、海上保安職員が乗船して来たら 彼らが英語が理解できるか疑問だが、同じ事を言ってくれ。海上保安庁が何もしないなら、日本国にも 問題があるかもしれないが、俺の責任じゃない。だから、海上保安職員が乗船するたびに文句を言ってくれ。 俺には関係ない。」と同じような事を言ったことを覚えている。漁船や内航船に対して怒りながら、 事故は起していない。それに引き換え、海上自衛隊のイージス艦「あたご」の対応は最低だ。 海上自衛隊はもう海外に行かなくても良い。補給のためにインド洋に行かなくても良い。

自動操舵で居眠りし、座礁したり、事故を起す船はある。しかし、ブリッジに1人しかいない 内航船にこのような事故が多い。海上自衛隊のイージス艦「あたご」には何人いたのか。 まあ、状況を理解し、対応する能力は海上自衛隊にはないようだ。

混雑海域で自動操舵「怠慢だ」…海自関係者ら厳しい声 02/22/08(読売新聞)

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」が衝突した事故で、あたごが最初に漁船を視認した後も、衝突1分前に急制動をかけるまで自動操舵(そうだ)装置で航行していたことについて、「漁船が多い海域で、自動操舵のまま進んだのは非常識だ」と指摘する声が相次いでいる。

 海自側は「(夜間の責任者の)当直士官の判断にゆだねられている」としているが、身内からでさえ、「あの海域で自動操舵するなんて職務怠慢だ」との厳しい声もあがっている。

 自動操舵装置はコンピューターで設定した一定の方向と速度で、船を航行させることができる。手動の場合、潮流などの影響で針路や速度が微妙に変化するため、常に自船の位置を確認し、針路や速力を修正する必要がある。

 「自動から手動への切り替えは簡単だが、手動では人手も余計にかかるため、疲れている時などは面倒に感じて自動操舵を続けたこともあった」と、ある元海自幹部は明かす。

 海上保安庁によると、自動操舵の使用については法規上の決まりはない。だが、自動操舵では緊急時にとっさにかじを切れないため、〈1〉漁船が多い場所〈2〉他船と接近する時〈3〉船舶交通の多い場所で針路を変える時――などには、手動に切り替える必要があると指導している。

 例えば、船がかじを切って90度方向を変えるには、少なくとも船の長さの3〜5倍の距離が必要。小型船は小回りが利くため、衝突直前で回避行動をとるケースもあるが、大型船はたとえ自船に回避義務がなくても、手動操舵にしておくのが一般的という。それだけに、海保関係者は「漁船が近くにいることが分かっていて、漫然と自動操舵のままで突っ込んでいくことはありえない」と、あたごの行動に首をひねる。

 護衛艦の当直士官の経験がある2等海尉は「ハワイからの帰りだったとはいえ、あの海域で自動操舵をするなんて信じられない。職務怠慢としか言いようがない」と指摘する。

 事故があった海域は、東京湾に出入りするタンカー、漁船など多くの船舶が行き交う、危険な海域。この2尉もこの海域で当直士官を務めた経験がある。「あまりに交通量が多くて怖く、早く交代したい一心だった」と振り返り、「船が混雑した海域では、小回りの利く漁船よりタンカーや貨物船などの大型船につい目が向く。『漁船が避けてくれるだろう』という思いこみがあったのでは」と語った。

 事故が起きた海域について、「自動操舵でもおかしくはない」(民間商船会社)との意見もあるが、元海自幹部は「現場付近は手動航行が普通だった。それでも自動操舵を続けたのは、当直士官が針路に危険がないと判断していたからだろう」と話した。

 海上幕僚監部広報室は「この海域なら自動操舵で航行して良いというような具体的ルールはなく、艦長や当直士官が、安全に航行できると判断した際に行われる」と話している。

2006年2月、カンボジア船籍の大型貨物船「ヘレナ2」(約2700トン、28人乗り組み)が座礁した。 当直の航海士の引き継ぎが不十分で操舵(そうだ)室が無人になり、船長も寝ていた。 海上自衛隊のイージス艦「あたご」でも当直の引継ぎに問題があったのか???? いっそのこと、イージス艦「あたご」の国籍もカンボジアにすれば! カンボジア籍だったら、「ああ、カンボジア籍船だから仕方が無いね。」と思ってくれるでしょう。

「事故発生は19日午前4時7分だったが、同4時はちょうど交代する時間帯。防衛省内には、 交代時に何らかの影響で見張りが手薄になった可能性を指摘する声も出ている。」 しかしね、当直の交替時に問題が起こり易い事ぐらい、過去の海難からわかっているだろ。 事故を起すまで対応が出来ない組織が海上自衛隊なら、海上自衛隊にカネをかける必要なし!!! 常識がなく、過去の失敗から学び防止策を取らない組織にはお金をかける必要なし!!! 護衛艦「しらね」の火災では海自の事故調査委員会の見積もりでは修理に100億円以上 猫に小判!豚に真珠!防衛省に高価な装備! テレビで既に防衛省の能力の無さを露呈しているぞ!!!それとも国民をばかにしているのか???

「空白の11分間」混乱の海、僚船とのニアミスも 02/21/08(読売新聞)

 衝突は避けられなかったのか。海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で20日、あたごが早い時点から清徳丸の存在に気づいていた可能性が浮上した。

 同じころ、あたごが周囲に光で合図を送り、周辺海域では、清徳丸の僚船との“ニアミス”が相次ぎ起きていた。イージス艦が最終的に急制動をかけるまでの「空白の11分間」が、原因解明の焦点となりそうだ。

 ニアミスがあったのは、清徳丸と同じ漁港を出港した「金平丸」と、勝浦漁港所属の「幸運丸」。第3管区海上保安本部でもこうした情報を重視し、航行記録の分析を進めている。

 清徳丸の約3キロ前方を航行していた幸運丸乗組員の堀川宣明さん(51)は、19日午前4時ごろ、イージス艦に約5キロまで接近、イージス艦がなおも直進してきたため、右にかじを切って回避した。

 清徳丸より約25分遅れて出港した金平丸も、左前方からきたイージス艦と約3・6キロまで接近したところで右にかじを切ったが、「かわせない」と判断。Uターンするように左に切り返し、回避した。市原仁副船長(38)は「なんとかやり過ごした」と振り返る。

 金平丸の西方を航行していた新勝浦市漁協西部支所所属の「長一丸」の渡辺秀人船長(37)も「約1・8キロまで近づいてきた」とイージス艦との接近を振り返った。

 清徳丸は衝突の約10分前、イージス艦とみられる船に光で合図されたと、僚船に無線で伝えていた。

 清徳丸の僚船の船長(63)は、午前4時前、無線で清徳丸船主の吉清(きちせい)治夫さん(58)が「ライトをつけられた」と話すのを聞いた。この船長によると、「(治夫さんの)声ははっきりしていて、しっかりと操船している様子だった」という。

 漁船の乗組員同士で「ライトをつける」というのは、車で相手に合図する際などに何度かライトを点滅させる「パッシング」と同じ意味という。海上衝突予防法は、接近船の意図が理解できない時などには、汽笛や光の点滅で警告信号を発するよう定めている。

 事故発生は、艦内の当直交代の直後だった。

 海自関係者によると、イージス艦など海自艦艇では通常、日中は2時間30分、夜間は2時間おきに交代する当直体制が一般的。事故発生は19日午前4時7分だったが、同4時はちょうど交代する時間帯。防衛省内には、交代時に何らかの影響で見張りが手薄になった可能性を指摘する声も出ている。

 河野克俊・海幕防衛部長は「この船が午前4時に当直体制を交代したかどうかは、捜査中なので申し上げられない」と明言を避けている。

石破茂防衛相、全長の長さが50mい上の海上自衛隊の船にVDRの搭載を義務付けますか? 緊張感があって航行の安全に関する講義、講習、実技の訓練を実施以上の効果があると思いますよ。 レーダーのデータ、エンジンのスピード、いろいろなデータが飛行機のブラックボックスの ように記録されます。隠蔽や口裏あわせは出来ないはずです。漁船「清徳丸」の被害者の家族は、 VDR搭載の義務付けを要求することをお薦めします。

生かされなかった教訓 なだしお事故から検証 イージス艦衝突 02/20/08(産経新聞)

 イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故。目視で艦橋から確認する見張り員と水上レーダーの画面を監視するレーダー員との連携の不備が、事故の一因だった可能性が浮上している。同じ海上自衛隊の潜水艦「なだしお」の衝突事故(昭和63年)では、「安全航行」が最大の教訓となっていたが、今回も生かされなかった。今後、捜査を受け持つ第3管区海上保安本部(横浜)は押収した航泊日誌や乗組員の事情聴取をもとに衝突事故の解明を進める。なだしお事故での裁判記録などから捜査のポイントを探った。

連絡

 今回、事故原因を究明する上で焦点になっているのが、見張り員とレーダー員の連携だ。

 見張り員は事故12分前の午前3時55分に清徳丸とみられる灯火を視認。その後、事故の2分前には、右前方に緑色の明かりを認めた。船の舷灯であれば、あたごに回避義務が生じるため重大な情報だった。会見で河野克俊海上幕僚監部防衛部長は「レーダー員と相互に情報を交換し合うのが常識」と述べたが、事故1分前に緑色の明かりが加速したことで漁船と判明するなど、レーダー員に確認していなかった疑いが強まっている。

 なだしお事故でも伝達の不備が問題となった。事故から2年後の平成2年に開かれた高等海難審判庁の裁決は、「動静監視が十分でなく衝突を避ける措置をとらなかったばかりか、操舵(そうだ)号令が確実に伝達されず右転の措置が遅れた」と指摘。横浜地裁判決でも「副長や見張り員、レーダー員らも適切な報告をしなかった様子がある」と報告・連絡の欠如が事故の一因だったと認定している。

 なだしお事故では、後に航泊日誌の書き直しも判明したが、3管本部はすでにあたごの航泊日誌を押収。ただ、事故当時、あたごは訓練中ではなく航行中だったため、水上レーダーの記録は残っていない。このため、3管本部は、航泊日誌の分析と併せ、乗組員から事故当時の配置や連絡の状況に関する証言を組み立てて解明を進める。

監視

 「魔の時間帯」−。海運の専門家は、操業に向かう漁船やタンカーが行き交う未明の東京湾近海は、とくに注意が必要だと強調する。

 「通行量は世界で3本の指に入る。商船は午前6時半から7時ごろ、東京湾の入り口に着くように入る。漁船は魚の食いがいい日の出の漁場を目指す。事故が起きた時間帯はそれが重なった」(海事専門家)。見張り態勢は十分だったのか。

 当時、艦橋の左右に1人ずつ、甲板の後部に1人の見張り員を配置。レーダー員も2人が画面を監視していた。これ以外にも船全体を統括する当直士官など10人程度が配置されていた。防衛省の豊田硬報道官は「かなりの人数が配置されていた。それにもかかわらず起きた事案なので詳細を調査している」と、監視態勢は十分であったとの認識を示した。

 ではなぜ事故は起きたのか…。なだしお事故で釣り船側代理人を務めた田川俊一弁護士は「舷灯は約4キロ先まで見えることになっている。レーダー員、見張り員ともに不十分だったとしか言いようがない。人数が多ければいいということでもない」とあたご側の人的ミスが事故の主因だったと指摘する。

教訓

 レーダーの記録がなく“物証”が乏しいことなどから、3管本部の捜査は長期化するとみられ、事故原因の解明には、なだしお事故と同様、行政処分を審理する海難審判が先行するとみられる。

 なだしお事故では、回避義務がどちらにあったかが大きな争点になったが、平成6年の東京高裁判決は、なだしお側に事故の主因があったと認定した。「今回もあたごに主因があったと思われる。だが、追突でない限り一方に100%の過失があるということではない」(田川弁護士)と、双方の過失割合もポイントとなるとみられる。

 なだしお事故から丸20年の節目に起きた今回の事故。30人の命が奪われたことを教訓に、海上自衛隊は毎年度、すべての艦艇を集め、各地区で航行の安全に関する講義、講習、実技の訓練を実施し再発防止に努めてきた。だが、再び悲劇が繰り返された。

 吉川栄治海上幕僚長は「本当に効果があるのか今後、再発防止策と併せて検証していきたい」と安全航行の研修に関して抜本的に見直す方針だ。

「防衛省関係者は『緊急避難的に全力後進で停止することもある』としたうえで、 『漁船の緑灯が見えていて、右方向に動いている可能性があるのに右転すれば、 衝突の恐れがさらに増す可能性もある』と話している。」

海自などの調べでは、レーダーに漁船は映っていたのか? 「防衛省関係者は『緊急避難的に全力後進で停止することもある』・・・」 防衛省関係者は、海上自衛隊のイージス艦「あたご」の対応が適切であったと言っているのか??

イージス艦事故:あたご、減速のみで右転せず 回避ミスか 02/20/08(毎日新聞)

 千葉・野島崎沖で海上自衛隊のイージス艦「あたご」とマグロはえ縄漁船「清徳丸」が衝突した事故で、衝突前、あたごが清徳丸を右舷側に見てほぼ真向かいに行き会う状態で接近した可能性があることが関係者の証言などで分かった。海上衝突予防法では原則、「行会い船」は双方が面舵(おもかじ)(右舵)で針路を右に転じることを義務付けているが、あたごは後進をかけ減速しただけで面舵は切らなかった。横須賀海上保安部などは、あたごの回避動作が不適切だった可能性が高いとみて調べている。 

 海自などの調べでは、あたご乗組員は衝突の2分前、右に清徳丸右舷の緑の灯火を視認。1分後、灯火がスピードを上げ動いたため船と確認、さらに1分後、全力の後進をかけたが衝突した。

 乗組員が左舷の赤の灯火ではなく右舷の緑の灯火を見たと説明していることや、清徳丸の僚船船長が「ほぼ正面から向かってきた」と証言していることなどから、両船が行き会う状態で接近した可能性がある。

 海上衝突予防法14条は、2隻が行き会う場合、双方が針路を右に転じて衝突を回避するよう義務付けている。また同法15条では、2隻の進路が横切る場合、右側に他船を見る船が、面舵などで回避する義務がある。

 海保関係者によると2隻が接近して向かい合う場合、行会船か横切り船か判断が難しいケースがあるという。同法14条は、2隻の関係が確認できない場合は、互いに右転するよう定めている。

 防衛省関係者は「緊急避難的に全力後進で停止することもある」としたうえで、「漁船の緑灯が見えていて、右方向に動いている可能性があるのに右転すれば、衝突の恐れがさらに増す可能性もある」と話している。

「千葉・野島崎沖で起きた海上自衛隊のイージス艦『あたご』と漁船『清徳丸』の衝突事故では、 水上レーダーなど監視システムが事実上機能しなかった。遠距離の探知を目的としているだけに、 約300メートル以内は把握できない弱点を持つ。」

レーダーも弱点は海上自衛隊のイージス艦「あたご」だけの問題ですか?????????? 他の一般商船はどのように夜間に航行しているのでしょうか?双眼鏡で監視している3人の見張り員ら計約10人の乗組員 はワッチには十分すぎると思います。「あたご」よりも大きな船でもブリッジ(艦橋)に10人も いることはないでしょう。次回はどのような言い訳をするのですか?楽しみにしています。

イージス艦事故:水上監視に弱点 目視確認は衝突1分前 02/20/08(毎日新聞)

 千葉・野島崎沖で起きた海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故では、水上レーダーなど監視システムが事実上機能しなかった。遠距離の探知を目的としているだけに、約300メートル以内は把握できない弱点を持つ。頼りの目視も漁船を確認したのは衝突1分前。回避しようと全力後進にしたが、推進力はなくならずそのまま衝突した。把握の遅れが惨事を招いた。

 総額約1400億円をかけ就役したあたごの「イージスシステム」は、米国が開発した防空専用のシステムで、近くの船を探知する装備ではない。このため、夜間の当直体制で領海近くを航行する場合は、在来の護衛艦同様、周辺海域の船影を探す水上レーダー2基に頼ることになる。

 船を操舵(そうだ)する艦橋(ブリッジ)と、敵の情報収集や武器の操作全般をコントロールする戦闘指揮所(CIC)内には、船影を映し出すモニターが設置されている。

 レーダー探知について、吉川栄治・海上幕僚長は「行きあう船の状況などで『ゴースト』が映ることもある」と何らかの船影をキャッチしていたことをうかがわせるが明言を避けている。

 しかし、この水上レーダーも電波の照射角度の関係で、300メートル程度の近い対象となると、構造的に捕捉が難しくなる。元護衛艦艦長は「元々遠くの敵艦を発見するためのもので、近くは反射波を検出できない」という。

 このため、艦橋の両脇と船尾に立ち、双眼鏡で監視している3人の見張り員ら計約10人の乗組員の「目」が最後の頼り。漁船に気づいた場合、見張り員は有線電話で艦橋内の操舵担当らに報告する。

 元艦長は「地平線の関係で約15キロまで船影は見える。天候が良ければ、船の灯火も見える」という。気づくのが遅れるケースとしては(1)明かりがついていなかった(2)明かりを見落とした(3)他の漁船の動きに気を取られ気づくのが遅れた−−が考えられるという。

 自衛隊幹部は「事故時のように波もおだやかな好天の夜なら、約12メートルの漁船でも把握できるはずだが」と話す。【本多健、加藤隆寛】

「事故当時、あたごは通常の宿直体制で、艦橋には見張り員も含め隊員が10人ほどいた。」 ワッチには十分だろう。午前4時ちょっと過ぎに事故が起きたなら灯火は見えやすいだろう。 あるサブスタンダード船の船員のように、レーダーを見ていなかったと言わないでね! レーダーを見ていなかったから、肉眼で確認できる距離まで船の存在を確認できなかったとか、 船の進行方向がわからなかったのでどちらが回避するべきか判断出来なかったとか、言わないよね! 「前方の船舶を映す水上レーダーでチェックしていた。海自幹部によると、300〜400メートルより 近くなるとレーダーは役に立たず、乗組員の目視に頼ることになる。目視が不十分だった可能性がある。」 だから何なの?言い訳か??

PSCよ 日本の海上自衛隊はまともにワッチも出来ないようだ。軍艦はPSCの検査対象になっていないが 指導してやってくれ!漁船の補償や漁船の乗組員に対する補償は税金から出るのだろ! 海上自衛隊の体たらくは目に余るぞ。海上自衛隊はボロ船を使っていれば良い。

追加の負担や収入の減少で多くの国民は不満を抱いている。 防衛費を削減するべきだ! 日本は腰抜けでいいじゃん!防衛費に税金を注ぎ込んでもメリットはあまりない。 猫に小判!豚に真珠!防衛省に必要以上の予算だ!1000億円も船にかける必要なし!

漁船発見は衝突2分前、「あたご」の回避行動遅れる 02/20/08(読売新聞)

 千葉県房総半島沖で19日早朝、海上自衛隊のイージス艦「あたご」(艦長・舩渡(ふなと)健1等海佐、基準排水量7750トン)と、新勝浦市漁協(千葉県勝浦市)所属の漁船「清徳丸」(全長約12メートル、7・3トン)が衝突した事故で、あたごの乗員が衝突のわずか約2分前まで、清徳丸の灯火に気付かず、その後、回避のため急制動をかけるまで約1分かかっていたことが明らかになった。

 海上保安庁は、あたごが、清徳丸を見落としたことで回避行動が遅れ、衝突につながった可能性があるとみて調べる。

 石破防衛相が自民党国防部会で行った説明によると、あたごの見張り員は、衝突2分前の午前4時5分ごろ、別の漁船が前方を横切った際、進行方向右側に緑色の灯火があるのを目視で確認した。この灯火は清徳丸のもので、約1分後にスピードを上げて、あたごの航路に向けて動き出した。

 このため、あたごは前進を止めようと急制動をかけ、清徳丸も、あたごの前方約100メートル先で大きく右にかじを切ったが、1分後に衝突したという。

 防衛省幹部によると、あたごが急制動をかける直前の速度は10ノット(時速18キロ)だった。事故当時、あたごは通常の宿直体制で、艦橋には見張り員も含め隊員が10人ほどいた。

 あたごは19日午後5時すぎ、海自横須賀基地(神奈川県横須賀市)に入港。艦首右側に清徳丸のものと見られる白い塗料が付着し、数本の細い傷が斜めに走っているのが確認された。艦首左側には目立った傷跡は見られなかった。

 あたごには、海上衝突予防法に基づく回避義務があった可能性が高く、通常は警笛を鳴らしながら回避行動を取るが、清徳丸とともに周辺海域を航行していた7隻の僚船の乗組員らは、そうした音を聞いていなかった。

 19日夕、記者会見した僚船の金平丸の市原義次船長(55)は「午前4時ちょっと過ぎ、前方からイージス艦が向かってきて、自分は回避しようとかじを右に切った。かじを切った瞬間、イージス艦の明かりがパッとついた。自分たちの船に驚いてつけたのかと思った」と話した。

 清徳丸の船主で勝浦市川津の吉清(きちせい)治夫さん(58)と長男の哲大(てつひろ)さん(23)親子は依然行方不明で、捜索に当たっていた新勝浦市漁協所属の漁船が、事故海域でジャンパーを発見。治夫さんのものと家族が確認した。

 海自は同夜、事故の衝撃で真っ二つに割れた清徳丸の船体を引き揚げ、千葉県館山市方向へえい航を始めた。20日にも清徳丸の関係者らに見せた後、横須賀基地に運んで調べる。

イージス艦事故 「あたご」に回避義務 レーダー役立たず 02/20/08(毎日新聞)

 千葉・野島崎沖で海上自衛隊のイージス艦「あたご」=艦長・舩渡(ふなと)健1等海佐(52)、7750トン=とマグロはえ縄漁船「清徳丸」(全長約12メートル、7.3トン)が衝突した事故で、清徳丸を右舷側に見て航行していたあたごに海上衝突予防法に基づく回避義務があったことが分かった。乗組員による目視が不十分だったため清徳丸に気付くのが遅れ、回避動作が間に合わなかった可能性が高い。海上保安庁と海自は行方不明の清徳丸船主、吉清(きちせい)治夫さん(58)と長男哲大さん(23)の捜索を続けると共に、横須賀海上保安部が業務上過失往来危険容疑で艦内を家宅捜索し、舩渡艦長らから事情を聴く。

 石破茂防衛相の自民党部会での説明などによると、あたごは19日午前4時5分ごろ、野島崎沖を北に向かって10ノット(時速約18.5キロ)で航行、漁船1隻が右前方から進路を横切った。そのころ、見張りの乗組員が右方向に緑の灯火を視認した。実際は清徳丸の灯火だったが、この時点では漁船の灯火かどうか分からなかったという。

 同6分ごろ、緑の灯火がスピードを上げて動いたため漁船と確認。全力の後進をかけて回避動作をした。清徳丸は前方約100メートルで大きく面舵(おもかじ)(右舵)を切った。同7分に衝突。レーダーに清徳丸が映っていたか、それを乗組員が認識していたかどうかは不明という。

 海上衝突予防法では、清徳丸の場合、左舷に赤、右舷に緑、後部に白の灯火が義務づけられている。あたごから見て清徳丸は右から左に航行していたとすれば、赤の灯火が見えることになり、乗組員の証言とは矛盾する。漁をしている時はこのほかに緑の灯火が必要だが、当時は操業していなかったという。横須賀海保などは灯火状況や見え方についても詳しく調べている。

 同法によると、2隻の船の進路が交差する場合、右舷側に他の船を見る船に避ける義務がある。やむを得ない場合を除き、相手の船首方向を横切ってはならない。衝突を回避するには、減速、停止、後進、面舵などの方法があり、あたごは全力後進をかけ減速したが間に合わなかった。10ノットで航行していた場合、数百メートルで停止するという。横須賀海保などは、回避動作が十分だったか調べる。

 当時、あたごは当直体制で夜間航行をしており、艦橋に10人程度の乗組員が目視などで洋上を監視。さらに、前方の船舶を映す水上レーダーでチェックしていた。海自幹部によると、300〜400メートルより近くなるとレーダーは役に立たず、乗組員の目視に頼ることになる。目視が不十分だった可能性がある。

 海自横須賀基地に着岸したあたごは、艦首右側に十数カ所の白い傷があった。横須賀海保は小型船で傷の状況を見るなど約5時間にわたって捜索、航泊日誌や海図、メモ類など計27点を押収した。

 一方、海保と海自は24時間態勢で巡視船、護衛艦、ヘリコプターなどを出動させ、吉清さん親子の捜索を続けている。捜索に加わっていた漁船が日中、現場近くで吉清さんのウインドブレーカーを発見した。海自は前後に分断された清徳丸の船体を、千葉県館山市沖にえい航している。【本多健、伊藤直孝、内橋寿明】

さすが吉川幕僚長!レーダーについて知り尽くしている。ミサイル迎撃システムも万全ではない。 巨額の費用を注ぎ込む必要ない!方針を変えるべきだ!

今後、一般商船が事故を起せば、「調整や行き合う船の状況などで『ゴースト』(と言われる映像)が映ることもある」 ので海難は仕方が無い。1000億円のイージス艦「あたご」のレーダーでさえも、漁船の存在を 確認し、避けきれなかった。他の船が事故を起しても不思議ではないと海難審判所で発言してほしい。

戦闘機のレーダーも故障が発生する可能性もある。万全ではない。だから、万全のレーダーが開発される まで新型の戦闘機を購入する必要はない!吉川幕僚長、すばらしいコメント、ありがとう! 防衛省の予算が減れば、国民の負担がどれだけ軽くなることか!

イージス艦事故:レーダー万全ではない 吉川幕僚長が示唆 02/19/08(毎日新聞)

 19日午後1時から会見した吉川栄治・海上幕僚長によると、「あたご」が衝突前に漁船「清徳丸」に気づき、回避動作を取っていた。水上レーダーも正常に作動しており、艦橋などには約10人の乗組員が水上を監視していたという。

 レーダーで捕捉できなかったことについては「調整や行き合う船の状況などで『ゴースト』(と言われる映像)が映ることもある」とレーダーが万全ではないことも示唆。「漁船は非常に小さい目標」で、見落とす可能性もあるという。

 防衛相らへの連絡が遅かったとされることについては「私に報告が来たのは5時ごろ。発生から1時間かかっている」と述べ、問題があるとの認識を示した。

海保が出した船体撤去命令の期限はいつ? 「同海上保安本部は、6日付で外交ルートを通じ、船主ら関係者に早期撤去の要請文を送ったことを明らかにした。」 外交ルートでどこに早期撤去の要請文を送ったの?船舶所有会社がある国?船主の国籍がある国? 座礁した時に船舶が登録されていたセント・ビンセント? 海上保安庁の顔が潰れないようにがんばってください。これで適切な対応を相手が取ってくれなければ、 改正海洋汚染防止法(4月1日施行)を再度、改正する必要があるだろう。効力が薄い改正法など 役に立たないから!元カンボジア籍の貨物船「デルベント号」(602トン)の座礁問題も 頭が痛いな!

◆サブスタンダード船
◆サブ・スタンダード船と旗国の関係
◆なぜ、サブ・スタンダード船?
◆サブスタンダード船の見つけ方
◆サブスタンダード船の写真
◆検査会社の問題

★HOME
◆海運関連業界
◆なぜ、サブ・スタンダード船?
◆BLUE OCEAN(ブルーオーシャン)の事故
◆座礁船及び放置船
◆PSCによる検査の現状
◆船舶油濁損害賠償保障法

リンク先の情報については一切責任を負いかねますことを申し添えます。
リンク先の中には繋がらないものもあると思いますが、ご容赦ください。