問題船への対応 なぜ、日本は厳しい
検査を行わないのか?

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問題船舶の規制をめぐる動き 山 崎 治(国土交通課) (日本海難防止協会情報誌 海と安全 No.520)
◆ 特集 サブスタンダード船を排除できるか!  (国立国会図書館のHPより) ◆ CESS 2008(CESS(旧称 サブスタンダード船排除委員会)HPより)
第2回パリMOU・東京MOU合同閣僚級会議の結果について (国土交通省のHP) (サブスタンダード船の排除に向けた我が国の決意を表明)
内航船舶を海外で運航させる際の法令の遵守について (中部運輸局のHPより) 「国際総トン数」について(中部運輸局のHPより)
海上災害の予防対策(総務省のHPより) PSCの検査について批判的な事実を書いている。
日本に来て活躍している小型外国船たち:内航船では考えられないような改造をして、シケの中でもやってくるなんでもありの小型外国船 (YouTube)

【特集】サブスタンダード船を排除できるのか! 日本海難防止協会情報誌 海と安全 2004 春 No.520
PSCによる現状のような検査を続けていてはなくなりません。現状を知らない人達だから勘違いできるのです。
PSCへ:出港停止命令を出した後に、連絡先がわからない場合はこのリストを参考に!船が座礁して放置している場合にも報告はしておくべきだろう!
List of Flag State Points of Contact for Reporting Port State Control Detentions(Prepared by USCG) 開けない人はここをクリック

なぜ、日本はサブスタンダード船に対して厳しい対応を取らないのか?
外国船が事故 を起してからでは遅いことを理解できないのであろうか?
自分に問題が降りかかるまで、うやむやにするほうが良いのだろうか?
縦割り行政に問題があるので、問題に対する今後の対応が遅いのか?
公務員の体質の問題なのであろうか?

「何年も前の話ですが、外国人ブローカーは言います。 日本の古い船を、数千万から1億程度で買って帰って、日本とアジアを数往復(1.2年)で元が取れると・・・」
「日本の造船所が丹精込めて造った船を安く買って、日本との往復で儲ける・・・ なんか日本人損してないですか? 外国人にいい様にやられてません?
もっと日本人得しても良いのでは? 丹精込めて造った船で儲けて、更に外国人に高く売りつけ、また良い船を造る・・・ 一粒で二度美味しいじゃないですが・・・」 (内航.comのHPより)


これは 日本のPSC(外国船舶監督官) を含むアジアのPSCが問題点を指摘していない(出来るだけの知識と能力がない)現状が存在するから成り立つのです。 国際船級協会連合(IACS)の 船級規則で遠洋区域(Ocean Going)の要求を満足する内航船などほとんどありません。 船の国籍を選べば、 PSC(外国船舶監督官) が問題を指摘しない現状では逃げ道があるのです。 検査会社が検査を見逃してやり、お金と引き換えに証書を発給するから多くの船が日本に入港出来るのです。 事実を知らないから、上記のような発想が出来るのでしょうね。

内航海運の代替建造促進に向けた施策の検討状況について(説明資料)(資料4)2011年7月4日 海事局内航課(国土交通省) を見つけました。

はっきり言って、国土交通省は同じ省内でも情報交換が出来ていないようです。つまり、時間とお金の浪費のようなことをしています。 「なぜ、日本から問題船が出港できるのか?」「PSC、サブスタンダード船と内航海運の未来」 を読んでも何が問題なのか理解できなければ国土交通省幹部職員のレベルは最終学歴に関係なく低い状態にあるのでしょう。 説明資料4の13ページ にトルコ、インドネシア及びタイが「海外沿岸航行船代替プロジェクトに対する取り組み」として紹介されています。 外航船は国際条約に満足しているので、船級のコメントや航行に影響する機器の不備がなければ売船後、準備が出来れば2、3日で 国際航海が可能ですが、内航船は不可能です。これまでは国際条約違反ですが、 外国船舶監督官の検査 を逃れたり、外国船舶監督官 があまり来ない港や外国船舶監督官 が検査しない祝日や週末を選んで出港したケースが多くありました。また、問題があると容易に推測ができるにもかかわらず、 外国船舶監督官 が検査に行かなかったケースも多々あります。利益重視、自称「ブローカー」、 違反を知っているが検査なしで証書を発給する検査会社 を使う悪質なブローカーが存在するから、今までは「放置船問題」は存在しましたが大きな問題なく元内航船が国際航海できたのです。 まともに国際航海に必要とされるものを装備したら船の価格が跳ね上がることも理解しないまま、話を進めているのでしょう。 外国船舶監督官達の気分次第の指摘を満足するだけでは、安全に航行できる状態では ありません。それとも、国土交通省が関与しているので外国船舶監督官達 にこれまで以上に見て見ぬふりをしろと裏で指示をだすのでしょうか?? 関水康司氏 国際海事機関(IMO)海上安全部長がIMO事務局になる のだからもっと模範になる行動を取るべきだと思います。こんな状態だから、国際会議で 「サブスタンダード船」 の撲滅と宣言しながら、「サブスタンダード船」 がなくならないのだと思います。

産地偽装問題 も同じですが、正直者がばかを見るのが現在の日本です。 外国人に対して強い対応が出来ない日本の公務員が生み出した矛盾です。 これを読んだ人達の中には割り切れない矛盾を感じる人がいるかもしれません。しかし、これが現実です。 外国航空会社が日本の地方空港に参入するケースが増えています。 「国土交通省が、来年度予算の概算要求に『外国航空機安全対策官』の配置を、新規施策として盛り込みました。」 11/01/07(京都新聞) と新聞に書かれています。 PSC(外国船舶監督官) と同じレベルなら外国航空機安全対策官による検査をしないよりはまし程度でしょう。はっきり言って、空の安全は守れません。 中国が航空機の生産を始め、アメリカの会社が既に発注したとのことです。中国で建造された船に乗っているドイツ人船長が言うには、 中国建造の船に乗るのは問題ないが、中国製の飛行機は空飛ぶ棺おけなので絶対に乗らないと言っていた。 現実を知らない日本人は大惨事が起こるまでは安心して格安の外国航空会社の飛行機に乗るのでしょう。

伊良部島白鳥崎から東約2200㍍の浅瀬で座礁し、放置されているモンゴル籍船 タンカー「TJ88」は国際トン数にすると総トン数100トンを超えるはずである。しかしながら、PI保険 に加入していない。横浜から出港したので、横浜でPSCのチェックはなかったのだろうか?PSCが検査していれば、PI保険に未加入である事が判明したはずだ。

モンゴル船籍タンカー「TJ88」 は日本トン数では99トンだが、国際トン数では100トンと超えるはずだ。しかも、

2.保険の義務付け
外航船舶は2005年3月1日より、船主責任保険(PI保険)等への加入が義務付けられます。無保険の船舶は入港が禁止されます。
【対象船舶】
総トン数100トン以上の以 下に示す船舶(油タンカーを除く※1)。なお公用船舶については、適用が除外されます。
○日本籍船:国際航海に従事する船舶
○外国籍船:我が国の港に入出港又は係留施設を使用(※2)する船舶
※1:油タンカーについては、既に条約に基づく保険義務付けが実施されています。
※2:日本の港から出港し海外の港へ片道のみ航海する場合(日本の中古船を海外に売却する場合等)も、法律の適用対象となりますのでご注意下さい。

5.立入検査・命令・罰則
【立入検査】
 地方運輸局担当官やPSC官、海上保安官が、証明書等を確認するために立入検査を行うことがあります。その場合は担当官の指示に従って下さい。

【命 令】
 違反の場合、保障契約締結命令や航行停止命令の対象となります。

【罰 則】
 違反の場合、罰則の対象となります。
 (主な罰則)
 -保険に加入せずに入港等した場合(1年以下の懲役又は50万円以下の罰金)
 -偽りその他不正の手段により、証明書の交付又は再交付を受けた場合(1年以 下の懲役又は50万円以下の罰金)
 -証明書等を船内に備え置かずに入港等した場合(30万円以下の罰金)
 -入港通報を怠ったり、虚偽の通報をした場合(30万円以下の罰金)
 -立入検査を忌避したり、担当官の指示に従わなかった場合(30万円以下の罰金)
 -証明書に記載された有効期限が満了若しくは満了前に保障契約が効力を失った場合に当該証明書を返納しない場合(30万円以下の罰金)

外航船舶へのPI保険加入義務付けについて 海事局総務課危機管理室(国土交通省)

海上保安庁や沖縄総合事務局は保険会社に直接連絡を取れば良い。何が問題なのか全く分からない。保険会社が連絡を無視すれば、その保険会社を認めないと公式に決定すれば良い。日本では商売できなくなる。

地方運輸局担当官やPSC官、海上保安官は、保険の証明書等を確認するために立入検査を行う権限を持っている。

宮古新報はモンゴル船籍タンカー「TJ88」が横浜を出港した時に、保険が掛けられていたのか、保険に加入していれば、どこの保険会社だったのか、調べて公表するべきだ。また、地方運輸局担当官やPSC官、海上保安官のいずれかが立ち入り検査を横浜で行っていたのか、調べて公表するべきだ。

伊良部島沖の外国船籍座礁船 撤去の目途立たず 03/08/14 (宮古新報)


座礁したままのタンカー船=5日、 伊良部島沖

 伊良部島白鳥崎沖合で昨年1月に起きた外国船籍タンカーの座礁事故で、 座礁したモンゴル船籍 「TJ88」 の船体が、 事故から1年余り経過した現在も岩礁に乗りあげたままになっている。 海上保安署や沖縄総合事務局によると、 所有者と連絡が不通になり、 撤去の目途が立っていないという。 このまま進展がなければ最終的に県が撤去することになり、 多額の負担を強いられる。 また漁業被害や観光立県としてイメージダウンも懸念される。

  宮古島海上保安署によると、 昨年8月に第11管区海上保安本部がシンガポールの所有者に撤去を求めた際に、 「保険で撤去する」 意向を伝えられたというが、 それ以降、 連絡が取れない状況にあるという。

 所有者が撤去しない場合、 最終的には漂着先の都道府県が費用を負担し解体することになる。 撤去にかかる費用は現場の地形や船の大きさ等にもよるが、 同船の場合は1000万円以上かかるという。

 船体は岩礁に挟まった状態で固定措置などはとられていない。事故当時、船体から燃料等の流出があったが、 現在は確認されていない。

 同船が座礁した現場付近は伊良部の漁師たちの漁場やダイビングスポットとなっており、 複数の関係者は「今は油の流出等の心配はないがサンゴも相当傷ついている。 漁業への被害や2次災害も心配」 と不安視し、 一日も早く撤去されることを願っていた。

 また、 観光客にもマイナスのイメージを与えている。 近くには観光名所もあり、 展望台からは傾いて波にさらわれている船体が間近に見えるため、 海上保安署には、 観光客から 「船が座礁している」 との 「通報」 が月に1、 2回はあるという。 近くで農作業していた男性は 「景観を損ねており、 知らない人が見たらどれだけ不安になるだろうか。 観光地としてのイメージダウンになるので早期に撤去してほしい」 と話していた。

 同船は日本から海外へ売船されたもので、 横浜からシンガポールに向けて航行中に座礁した。

放置座礁船対策 外航船舶へのPI保険加入を義務付け 海上安全環境部 (国土交通省 九州運輸局)

○吉田(お)副大臣 川村先生の御質問にお答えを申し上げます。
 青島と聞きますと、私の亡くなった兄が新婚旅行で行ったのをふと思い出しまして、亡くなった兄のことを思い出しました。
 このしゅんせつ船の座礁でございますが、平成二十二年十月二十三日、中国に売却をされましたしゅんせつ船が引き船によって曳航されている途中、荒天のために曳航ロープが切断をいたしました。二十四日八時四十五分ごろに、今お話ございました宮崎市日南海岸沖の浅瀬に座礁したということであります。
 国土交通省におきましては、事故直後から海上保安庁が巡視船艇、航空機を投入いたしまして、地元漁協等とも協力しながら油防除作業を行うとともに、同船の所有者は中国の方になっておりますので、在中国の所有者に対し粘り強く指導を実施しました結果、同船の船内に残存していた油については所有者側によって抜き取り作業が行われたところであります。また、地元自治体等による対策会議にも参画をして、油防除方法等についての専門的な知見も活用しながら、全面的に協力をしてまいったところでございます。
 座礁した船体の撤去につきましては、これは船舶所有者が責任を負うべきものであるということでございます。しかしながら、船舶所有者が手配いたしました民間サルベージ会社によって行われました離礁作業がうまくいかず、また台風の影響等で船体が海面下に沈んだこと、それに輪をかけまして、船主責任保険について、当事者である船舶所有者と保険会社の間で保険料を入れた入れないという、日にちがいつだということで争いが生じておりまして、それらの理由で撤去されないまま現在に至っているということを承知している次第でございます。
○川村委員 今御説明いただきまして、国土交通省、海上保安庁を初め一生懸命取り組んでいただいてはいるわけでございますけれども、一つの原因、今申されたように、こういう事案に対して救済に当たるべき保険が、ロシアの保険会社が引き受けているんですけれども、事故の前に保険金の入金がなかったということで不成立、契約が成り立っていないということで、保険金の支払いを拒んでいるという問題がまず一つあります。  こういうことは、これまでの日本近海でのタンカー沈没とか、そういう油濁事故の発生を受けまして船舶油濁損害賠償保障法の法改正も行われて、これは平成十六年ですね、外航船の船主責任保険の加入を義務づけることによって解決されるんじゃないかということでの法改正、手当てがなされたんですが、現実は、今答えられたように、保険がうまく機能しなかったという非常に不幸な事態であります。
 ですから、これも保険加入がしっかりなされていたかということを国交省において、きちんとそういう商慣習も踏まえた上で確認していただければこういうことにならなかったんじゃないかという気がしていまして、この点、やはり国土交通省としての確認が不十分だったのではないかということを思うんですが、この点についてどう思われるでしょうか。
○森政府参考人 お答え申し上げます。
 先生からお尋ねのございましたしゅんせつ船の船主責任保険でございますけれども、一般船舶保障契約証明書の交付申請を受けました北海道運輸局が、保険により填補されます保険金額、それから契約期間等を保険の契約書で直接確認するとともに、船舶所有者の日本代理人から提出されました、保険会社への保険料の振り込みが二〇一〇年十月二十一日に完了した旨の報告書類を確認した上で、翌十月二十二日付で一般船舶保障契約証明書を交付したものでございます。  しかしながら、保険料の支払いに関しまして、契約当事者である中国の船舶所有者とロシアの保険会社との間で契約の解釈、具体的には、保険会社に保険金の支払いの義務が生じる時期についての契約条項の解釈についての争いが生じたため、現時点においてもなお船主による撤去作業が進んでいないということでございまして、まことに遺憾でございます。
 いずれにいたしましても、国土交通省といたしましては、船舶油濁損害賠償保障法に基づく保険の加入のチェック等について、今後とも適切な運用を図ってまいりたいと思っております。
○川村委員 せっかくこういう法改正までして、財源的な手当てを保険という形でしようということが、結果として今回の場合は働かなかった。保険が成立するかしないかは全く雲泥の差があるわけですね。今回も、中国の会社は倒産してしまってもはや責任を追及できないような、これは偽装なのかどうかよくわかりませんけれども、そういう実態もあるわけでありまして、こういうことが起こらないように、しっかり今後の対応をしていただかないと困ると思うんですね。それはぜひ要望しておきたいと思います。

衆議院会議録情報 第180回国会 国土交通委員会 第11号 平成24年7月25日(国会会議録検索システム)

浚渫(しゅんせつ)船「豊栄」が座礁してから2年7か月。未だに放置されています。これが現実です。

放置座礁船対策 外航船舶へのPI保険加入を義務付け

海上安全環境部 (国土交通省 九州運輸局)

船舶油濁損害賠償保障法はないよりまし。保障契約証明書は船舶に対するP&I保険が有効になっていなくとも発行される欠陥があり、改善もされていない事が宮崎市日南海岸沖の浅瀬で座礁した浚渫船のケースで明らかになった。 海難が起きて船主が撤去する意思がない、または/そしてお金がないが場合、結果としては座礁船は放置される。同じ事は繰り返されている。

海上保安庁のパフォーマンスなのだろうか? 領海内での外国船の不審な行動を規制する領海等外国船舶航行法に基づき船舶検査が行なわれた。 GLOBAL EXPLORERは日本の会社が管理している船でしょ?? 本当に検査を行う気があるなら問題がある船ならたくさんいるでしょ、領海内停留の理由だけなら! 不手際でアンカーの報告する必要があるエリアでアンカーしていたのだろうか。 パフォーマンス以外でこの船を選ぶ理由が考えられない??

領海内停留の外国船に立ち入り=海保(九州発 読売新聞より)


宮崎県延岡市沖の豊後水道で検査を受けたパナマ船籍の「GLOBAL EXPLORER」。領海内での外国船の不審な行動を規制する領海等外国船舶航行法に基づく。1日施行後初。写真は第10管区海上保安本部提供

船主責任保険に加入していない外国船舶が事故を起し、被害を出すたびに 大騒ぎをしているが、なぜ、このような問題が起こらないように 日本は対応をとらないのであろうか?????愚かの極みである。 外国の対応が悪ければ、自衛対策を行うべきであろう。北朝鮮問題とは関係なく、 サブスタンダード船問題と船主責任保険に加入していない外国船舶の事故 に対して現実的な対応を取るべきであろう。 オーストラリアを参考にすれば良い。 オーストラリアに入港する総トン数400トン以上の船舶に船主責任保険へ加入 を義務付けている。船主責任保険に加入していない外国船が事故を起してから では遅すぎる。懸命な対応である。

日本はなんと愚かであろうか。それとも弱腰なのであろうか。 日本で起きている座礁船問題 を理解していないのだろうか。 外国船が座礁し被害を起したとこのために、基金を作るそうである。 オーストラリアと同様な対応を取る結論に至れない理由は何であろうか。

追記:運輸省から国土交通省になる前のものだと思うが、船主責任保険の加入の現状と 保険の加入のメリットが 今後の問題の中で触れられている。 船主責任保険の加入は、以前から認知されていたのだろう。船主責任保険の義務化の 適用が必要だ。

2004年にやっと船舶油濁損賠法の改正案が出された。いつも後手になる日本である。

貨客船も保険義務付け 船舶油濁損賠法の改正案判明(共同通信)

 海洋や港湾での油流出事故に備えた国土交通省の船舶油濁損害賠償保障法の改正案が5日、明らかになった。これまでタンカーに限って義務付けていた燃料油の流出事故に備えた保険契約を、新たに客船や貨物船など100トン以上の一般船舶にも義務付ける。

 2002年に茨城県・日立港で座礁した北朝鮮船籍の貨物船の船主側が船体撤去や重油除去の費用を支払っていないことをきっかけとした見直し。政府は改正案を24日に閣議決定し、通常国会に提出する。

 現行法では油流出の責任は原則、タンカーの船主だけが負う。改正案では100トン以上の一般船舶の船主のほか、船を賃借している人の賠償責任も問えるとした。その上で、一般船舶の保険契約では、座礁した場合の船体撤去費用にも備えた額とすることを求めている。さらに保険未契約の一般船舶のうち、日本国籍の船は国際航海ができず、外国船籍は日本の港湾に入港できない。(共同通信)

2004/2/5

PSCとPSCによる検査の現状 を見ていただきたい。下のほうに次のような個所かある。

■国交省調査『経済に悪影響』8割

 自治体ら全国約六十カ所の港湾管理者を対象に調査。影響について、回答した三十五カ所のうち「なし」は七カ所。「あり」の二十八カ所のうち十三カ所は「影響大」と答えた。  具体的には、無保険船の入港規制は入港料減少のほか▽水産物の物価上昇(北海道)▽ロシアとカンボジアの原木や石炭輸入に影響(秋田)▽廃タイヤ業界に影響(茨城)  ▽北朝鮮へのスクラップ輸出に影響し廃棄物処理問題発生(愛知)▽中国の鮮魚運搬船に多大な影響(福岡)▽代理店手数料が失われ多大な損失(沖縄・石垣)-など、地元への影響を心配する声が多かった。  大半の管理者は保険義務化に賛成だが、「規制は千トン以上に」「中小船は除外すべきだ」「放置歴のある国から規制を」-など、中小船への配慮を求める声が目立った。

■北海道で大

 国内船舶は保険加入率が高いため、法案は事実上、外国の無保険船の入港規制となる。加入率が低い北朝鮮船舶のほか、北海道を中心に年間七千隻以上が入港するロシア船寄港地で影響が大きいとみられている。  法案は、外国船の代理店などに保証契約証明書を事前に発行し、証明書不備の外国船の入港を禁止する内容。入港時に掛け捨ての保険料を徴収する案も、検討している。  対象の保険は、世界の二十数社が扱う損害賠償船主責任補償保険。港の岸壁損傷など物損を対象にした保険の加入には、数百-数千トンの貨物船で年間数百万円の保険料が必要という。  昨年入港した外国船約十一万四千隻のうち、無保険船は約三万一千隻。  海外では、米国が三百トン、カナダとオーストラリアが四百トン以上の船舶に保険加入を義務付けており、同省は意見結果を参考に、数百トン以上の船舶を対象にする方針。

つまり、日本の都合なのである。問題のある外国船舶は、整備不良が多く、 問題のある検査会社 の検査を受けているケースが多い。よって、保険に掛かれない船舶が多い のである。保険に掛かるようにお金を掛け、整備してある船舶は運航費が 高くなるのである。よって、問題船を利用するほうが安いのである。 だからこそ、日本にも反対する人間が存在するのである。もし、日本が 座礁船対策の基金を設立するのであれば、日本に入港時に税関で通関の 手続きをする時に船主責任保険(P&I)に加入している証拠を確認する ように義務付け、証明できない船舶にはトン数に応じてある一定の額を 徴収する対策をできるだけ早く行うべきであろう。このような対応 ができないのが日本の愚かさなのであるが!!!

上記のことをしないのであれば、やはりPSCによる検査の強化。 外国船舶が出港する前に、中古船として外国に輸出される船舶への 検査の強化しかないであろう。

下記の写真を見てほしい。これは姫路 から出港したカンボジア籍の船である。「PHNOM PENH」と 書かれていることからカンボジア籍船舶であることがわかる。 こんな状態で出港するのである。PSCが検査できるのは もちろんであるが、事故が起これば困るはずの海上保安庁は これらの外国船舶に対して何も対応を取らないのであろうか。 船主責任保険(P&I)に加入していない船舶の検査等を行う ほうが事故が起きてから必死で対応するよりも良策と思うのだが!!

宮崎市にホンジュラス船籍のタブボート「キンユウ号」が座礁して間もなく半年(九州発 読売新聞より)

他の座礁船の記事について興味のある方は、 ここをクリックしてください。

ホンジュラス船籍のタブボート「キンユウ号」は、今治から近い伯方島から出港したのである。 下記の 西日本新聞のワードボックスを参考にしてほしい。

宮崎 座礁外国船 県が撤去 数千万円かけ行政代執行へ 環境保全優先 費用回収は困難
2003.05.07掲載

 宮崎県は六日、宮崎市の一ツ葉海岸沖に座礁し、約一カ月間放置されているホンジュラス船籍のタグボート「KINYU」(一九八トン)を十三日以降、行政代執行法に基づき撤去する方針を決めた。油の流出、漁場やアカウミガメの産卵地保護といった環境への影響を懸念し、台風シーズン前に撤去するという。

 船は中古船で、シンガポールの船主ジェフリーロジャース社が日本で購入。四月八日未明、愛媛県伯方町から香港経由でインドネシアへ向かう途中、エンジントラブルで、一ツ葉海岸沖約七十メートルの砂浜に座礁した。

 重油三十六キロリットル(ドラム缶約百八十本分)を積んでおり当初、微量の油が流出。油津海上保安部が密封措置を講じた。船長らインドネシア人乗組員八人は、滞在中の食費や渡航費用など百万円を宮崎市が一時立て替え、二十二日帰国した。

 県や宮崎市、油津海保は船主と連絡が取れなかったが、二十五日、県などに社長から「資金がない。何もできない」と記したファクスが届いたという。

 撤去作業は油の抜き取り、港へのえい航、解体が必要で、一カ月程度かかる予定。数千万円の費用が必要とみられ、県は立て替えて船主に請求するが、返還の見通しは全く立っていない。

 同社の作業台船三隻が二〇〇〇年十二月、鹿児島県根占町の沿岸に座礁。同社が油抜きした後、連絡が取れなくなり、町が昨年九月、約九千五百万円かけて撤去、漁礁にした。

 費用は請求しているがいまだに支払われていないという。

比貨物船転覆 奄美沖で漂流の1人救助、7人不明-元実習船、広島からフィリピンへ回航中(南日本新聞) の事故が起こった。

もし、保安庁又はPSC(外国船舶監督官)が出港前に厳しく検査していれば、被害を最小限に 出来たかもしれない。

尾道港に接岸しているマリア(売船前の姿)

波が高い海域を運航できるように建造されていなかった。十分な装備で出港したのか??

外国籍船舶による事故に対する登録国の非難は当然であるが、 日本に多くの放置船がある現実 を考慮し、何をすべきなのかを考えて実行にしてほしい。 国土交通省や保安庁は、なぜ、このような座礁船の放置や不良船の事故による被害が起きている にもかかわらず、簡単に輸出される中古船を出港させるのか。過去に非難するだけで解決できたのか。 事故が起きる前に何をすべきなのではないのか。早急な対応を期待したい。 広警察のようにやっているだけで結果がでなければ、意味が全く無い。

次の更新まで続く。

関連記事のリンク集

和歌山県沖で6人乗り組みの台船遭難、海保が救助活動
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20031227i503.htm
 読売新聞より

和歌山県沖でパナマ船沈没…4人心肺停止、2人不明
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20031227i503.htm
 読売新聞より

乗員4人死亡、2人不明 美浜町日ノ御埼沖 タグボート沈没か
http://www.agara.co.jp/DAILY/20031228/20031228_001.html
 紀伊民報AGARAフラッシュニュースより

コメント:運が悪ければ 宮崎市にホンジュラス船籍のタブボート「キンユウ号」が座礁して間もなく半年と 同じ運命になったかもしれない。 それとも、 比貨物船転覆 奄美沖で漂流の1人救助、7人不明-元実習船、広島からフィリピンへ回航中 と同じケースだろうか!

パナマ船籍の「MARINA IRIS(マリナ アイリス)」=139トンのトン数は、 日本トン数なのだろうか、それとも国際トン数???出港前に検査は受けていたのだろか? 検査をしたのであれば、どこの検査会社だろうか?写真を見る限りでは、膨張式いかだは、 SOLASタイプに見えない。日本の沿海タイプに見えるのだか?船が沈み、生存者はいないよう なので、全てが闇の中。同じ過ちを何度繰返せば、改善されるのだろうか! 参考情報:ポートステートコントロールの検査状況

和歌山県沖で6人乗り組みの台船遭難、海保が救助活動


27日午前1時35分ごろ、和歌山県日ノ御埼沖西約7キロの海上で、パナマ船籍の台船 「MARINA IRIS(マリナ アイリス)」=139トン、インドネシア国籍の 乗組員6人=から遭難警報が発信された。田辺海上保安部が巡視船4隻航空機2機で 付近を捜索していたところ、同7時30分ごろ、乗組員2人が乗ったゴムボートを発見、 救助にあたっている。

 同保安部では、台船は26日午後5時ごろ神戸港を出港、シンガポールに向かっていた。 現場付近は当時、約20メートルの風が吹き、波の高さは5メートルだった。

(2003/12/27) 読売新聞

6人乗りタグボート沈没 紀伊水道、2人を収容

27日午前1時40分ごろ、和歌山県・日ノ御埼の西約7キロの紀伊水道で、インドネシア人6人乗り組みのパナマ船籍のタグボート「マリナ・アイリス」(139トン)が発信したとみられる遭難警報を第5管区海上保安本部(神戸)が受信した。
 田辺海上保安部の巡視船などが付近の海域を捜索したところ、同7時半ごろ、乗組員とみられる男性2人が乗ったゴムボートを発見。うち1人を収容したが、もう1人はボートから転落し行方不明となった。8時35分ごろには、救命胴衣を付けて浮いていた別の男性1人を収容した。いずれも生死を確認中。  同保安部は、船体が見つかっていないことから沈没した可能性が高いとみて、残る乗組員らを捜索している。  当時現場付近は、風速12メートル、波の高さは約3メートルだったという。  同船は26日夕、神戸港を出港、シンガポールに向かっていた。

共同通信

便宜置籍船とサブスタンダード船問題

経済協力開発機構

下記のサイトで紹介されている3隻の船舶の内、2隻は中古の輸出船です。 このように中古の輸出船が問題であることはわかっていると思われますが???? 何も改善されていません。北朝鮮の貨物船座礁問題で、保険の義務付けになるようですが。 中古の輸出船に対しては、何もしないのでしょうか。行政には困ったものです。 地方自治体は、このような問題の背景を理解しているのでしょうか。

これだから恐ろしい、世界のオンボロ船

またまた座礁してしまいました!

東奥日報より
台船座礁、早期の船体撤去を

現在、P&I保険の加入は義務ではありませんが、出港前に検査が必要かもしれません。 遠洋の曳航のためのガイドラインがIMOから発行されている。これは、MSC/Circ.884で ある。これは、国際遠洋曳航(International ocean tweing operations)に適用される。 このなかで、遠洋曳航(Ocean Towing)の定義が、Towing operations where the distance between designated ports of refuge or safe anchoring along the route is more than 24 hours, taken into account weather conditionsと書かれている。つまり、 24時間以上の航海を遠洋曳航になる。24時間で北海道から韓国の目的地までたどり着ける ことができるかが、適用されるかの基準となる。適用されない場合でも、最低限の基準は 決めておくべきであろう。これは、日本と地方自治体の責任で問題を処理すべきなので、 それぞれが決めればよいことである。しかしながら、同じ過ちを繰り返すのは思慮が足りない ように思える。死者が出るまで問題を放置するのは、日本の常識であろうか。

TradeWindsのHPより

Port State Control Newsletter Nr.5 Oct 2010 (DNV) によるとヨーロッパでは2011年1月1日からサブスタンダード船の管理会社を公表すると書いてある。 また、アメリカでは1年に3回以上出港停止命令を受けた船舶に対して入港禁止の措置を取るそうだ。 日本は厳しい対応は取らないのだろうか。PSC(外国船舶監督官)による検査もそれほど厳しくないようである。 ヨーロッパのPSC(外国船舶監督官)が北朝鮮籍船舶を検査した結果を公表している。 なぜ、日本は出来ないのか。本当に日本は問題を解決するつもりがあるのか。疑問である。 IMO事務局長 (IMO SECRETARY-GENERAL)選挙へ日本から候補者を出す からには厳しい対応を取るべきだろう。見栄で候補を出すから無理か??

日本は問題が深刻化するまで対応しない。PSC(外国船舶監督官)の検査が評価されない。 出港停止命令を受けた船舶名、隻数などしか公表されない。もっと問題点を指摘された可能性 があったかについてなど公表されない。日本で指摘された問題を出港前に是正させることも 少ないので、船舶の所有者や管理者は、船舶の船名を変えたり、船舶の登録された国を変更して、 再度、出港停止を受けるまで逃げることも出来る。また、 日本はヨーロッパのように入港禁止や 入港禁止を受けた船舶の公表をしない。 日本は対応が遅い。悪いことをした方が得する社会を 支持していると思える。ようするに行政や公務員の怠慢なのである。

日本のある港に入港した安価な自動車運搬船


これで問題はないのか?? PSC(外国船舶監督官) 海上保安庁
これで安全が確認されているのなら、他の船舶から安価な自動車運搬船への改造を認めるのか?
自動車運搬船とは思えないが、自動車を積んでいるから自動車運搬船と呼ぶしかないだろ!

日本籍砂利船(KO○○ MARU)が海外に売られ、貨物船に改造され外国籍船として日本へ入港
総トン数は499トン(日本トン数)から1880トン(国際トン数)となった。


これで問題はないのか??
見ただけで総トン数が変わる改造が行われていることがわかる。 防火構造 は適切におこわなれているか?図面だけで偽装していないか? SOLASで要求されている傾斜試験を行い、Stability Bookletを作成しているのか? 改造を行なった日付を船舶の書類に記載しているのか? ツバル籍船 から カンボジア籍船 へ国籍を変更している。ツバルもカンボジアも多くのサブスタンダード船を抱えている。 PSC(外国船舶監督官) は厳しいチェックが必要だ。

下記の写真はサブスタンダード船の写真である。 日本のPSC(外国船舶監督官) はこの船を検査したが下記の不備は指摘しなかった。

写真 その2

2009年の夏に撮影。

上記の写真(その2)は、元日本国籍内航貨物船だった外国籍貨物船のカーゴホールドの写真です。 日本の外国船舶監督官 が検査を行ってから1ヵ月も経っていません。指摘された不備は2つでカーゴホールドに 関する指摘はありませんでした。

上記の写真のような不備を見落とすPSC(ポート・ステート・コントロール) の検査ではサブ・スタンダード船は撲滅できない。見れば素人でも問題点を見落とさない。 「各国が自国の船をきちんと検査できるようになれば海難事故は減らせる」(国交省海事局)と言っている国交省海事局が現場を理解していない。

下の写真(その3)は、貨物船のハッチ・カバーです。 ハッチ・カバーは、国際満載喫水線条約で要求されている風雨密に問題があります。 この船を検査した組織は、 国際船級協会連合(IACS) のメンバーであるが、検査官の検査の 質に差がある場合、このような船も存在する。良い点は、検査会社が国際船級協会連合の メンバーなので、メジャーな船主責任保険に加入できる。保険に加入している場合、事故を起こしても 保険が掛かると言うことでしょう。

「近年中古船として海外に売船された旧日本籍内航貨物船がカンボジア、ベリーズ等の国旗を 掲げた便宜置籍船として、「金属くず」積荷運搬を目的にお台場ライナーふ頭にほぼ定常的に入港し ています。これらの船舶の多くは条約規則の大部分が適用されない国内トン数500t未満の一般貨物船 でその堪航性や乗組員の技量は十分なレベルとは言い難く、船舶の保守の状態も悪いため、PSCの 積極的な監督による強い是正勧告、指導を行っています。」(東京運輸支局のHPより)

「金属くず」積荷運搬の目的で入港する船舶はサブ・スタンダード船 である可能性が高い事を外国船舶監督官(国土交通省)は認識している。しかし、 出港停止命令を受ける港はほぼ決まっている。

中部運輸局では四日市港での出港停止命令が他の港と比べて明らかに多い。

つまりサブ・スタンダード船の不備を発見し、出港停止命令を出すのは 特定の外国船舶監督官だけの可能性が高いことを意味しているのではないのか? これは 平成 18 年 6 月に 取得したISO9001 認証 が成果を未だに出していない言うことだと言える。

博多港の箱崎埠頭にある「金属くず」積荷場所

サブ・スタンダード船で有名なカンボジア船籍船が接岸している。

なぜ、博多で出港停止命令を受けるサブ・スタンダード船が少ないのか。 平成 18 年 6 月に 取得したISO9001 認証が機能していない明確な証拠だと思う。言い訳の余地なし。
九州運輸局庁舎 (九州運輸局)から箱崎埠頭までそれほど遠くない。移動距離(移動時間)に問題があるとは言えない。 それとも 「近年中古船として海外に売船された旧日本籍内航貨物船がカンボジア、ベリーズ等の国旗を 掲げた便宜置籍船の多くは条約規則の大部分が適用されない国内トン数500t未満の一般貨物船 でその堪航性や乗組員の技量は十分なレベルとは言い難く、船舶の保守の状態も悪いため、PSCの 積極的な監督による強い是正勧告、指導を行っています。」(東京運輸支局のHPより) の方針の東京運輸支局と九州運輸局 の方針や認識は全く違うのか??運輸局長に問題があるのか?組織自体の問題なのか?

岡山の備前(片上)港 にも多くのサブ・スタンダード船 が入港する。


東備港 (備前市、岡山) (岡山県)

税関職員によりチェックされている旧日本籍内航貨物船

片上港 (備前市、岡山) (内航.com)

片上港 (備前市、岡山) (岡山県) にも多くのサブ・スタンダード船が入港している。 しかしながら出港停止命令を受ける船は少ない。

平成 18 年 6 月に ISO9001 認証取得から5年以上も経っているのに、同じ方針で同じような結果を出せないのか? 国土交通省は問題を認識して対応しなければならない。外国のPSCを教育する前にしなければならないことがあると思う。 言っていることが理解できない上層部が多くいれば、結果が出なのは当然の結果。ISOはトップダウン方式。現場の 情報がトップに上がらない、そして/またはトップの指示が現場に浸透しないのであれば、ISOが機能していないことは明らか。

PARIS MOU やその他の例を使い、現状を紹介します。下の船舶はPARIS MOUがさびたバケツ(RUSTBUCKET)と 呼んでHPで公表したサブスタンダード船の例です。

日本もこのように公表することは可能と思いますが、TOKYO MOUではサブスタンダード船の例を 公表していませんし、PARIS MOUのように入港拒否の船舶の名前も公表していません。検査も甘いし、 情報公開もしなれば、サブスタンダード船の撲滅の目標達成は遠いでしょう。

欠陥船根絶で監査制度試行 を日本が2003年に国連の国際海事機関(IMO)に提唱した。 欠陥船を放置させない体制づくりを整えたいそうだ。

旗国の検査体制をチェックする考えは理解できた。検査会社の問題、故意に検査が甘く された船舶の問題を指摘できない状態では、何が問題であるのか、指摘できるのか。 基準を守らせるのかが母国の責任であると言いたいことも理解できる。しかし、問題を 指摘せず検査体制のチェックに飛躍しても、効果があがるのか?日本で何が起こっている のか理解しているのか?なぜ、基準を守らない船に対して徹底的に検査しないのか、 疑問だけが残る。 国内の問題を放置するから、耐震偽造問題が起きた。 建築確認検査の問題点は多くの関係者に認知されていた。しかし、法の改正もなく、今回の事件まで 放置された。

いい加減に結果を出すためには何をすべきなのか、問題を指摘されたら速やかに改善する ことを考えるべきだ。下記は サブスタンダード船 :カンボジア籍船「PILGRIM 2」がイギリスで出港停止命令を受けたときの記事である。 イギリス沿岸警備隊(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より) (イギリス沿岸警備隊の説明:weblio辞書より) は安全第一に妥協は出来ないとコメントしている。日本でも PSC(外国船舶監督官)海上保安職員 の中には ISMコードISPS(国際保安)コード に関してチェックできる人達がいる。しかし、多くの外国船舶監督官や保安職員が チェック出来るのかといえば、「ノー (NO)」であると断言できる。三割以上もいるとは思えない。 ここが日本の問題であろう。 検査したって問題が指摘できる人達が行わなければ意味がない。これは 事故米転売 でも同じことが言える。

CAMBODIAN-FLAG SHIP'S INSPECTION FIASCO Thursday, 25 May 2006 (VLIERODAM WIRE ROPESのHPより)

THE Cambodian-flag, 1,551 gt general cargo ship Pilgrim 2, was detained on Tuesday by UK port state control inspectors at Shoreham.

The Port State Control Officer (PSCO) from the Maritime and Coastguard Agency found twelve deficiencies, two of which were major non conformities under the ISM Code.

The PSCO noticed a heavily corroded extinguisher at the gangway, and found several more CO2 extinguishers with the horns missing. An accommodation fire damper was found lying on the deck.

The PSCO decided he had clear grounds to request the crew to carry out a fire drill. It evidently took considerable effort for the crew to understand, as the master and officers spoke almost no English. The Inspector had to write 'Fire Drill' on a piece of paper in large letters and hold it up.

The drill was not up to the required standard, as was displayed by the fire team. The team leader showed up in a fire suit wearing trainers and donned the breathing apparatus upside down with the waist strap around his neck which proceeded to choke him.

The second member of the team, without a breathing apparatus set, grabbed a length of hose and dashed into the engine room, the scene of the fire, which was supposedly ablaze. His progress came to an abrupt halt halfway down the first ladder when he ran out of hose. At that point the inspection was suspended and the vessel was detained.

Pat Dolby, head of the MCA's Inspection Branch said: "Safety on board all vessels is of paramount importance to us and this inspection, under the Paris MOU, revealed serious failings in the training and emergency preparedness of the crew. We have therefore no choice but to issue a detention notice preventing this vessel sailing until all the deficiencies are rectified. Safety of life at sea is our first priority and the MCA will not compromise on such issues."

M/V "MORO" IMO NO:6921256 GRT: 834T 北朝鮮籍
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the ISPS code was not implemented at all; Ship's Security Plan and Continuous Synopsis Record were not found on board, ship's access points were not controlled, security related drills were not carried out, restricted areas were not marked. ... Many safety and ILO related deficiencies were found as well. ... Hours of work or rest were not recorded according to Protocol 1996 to ILO Convention n° 147. After consultation with flag State and after several repairs were carried out to the satisfaction of the PSC Authority the vessel sailed towards Marina di Carrara (Italy) after twelve days of detention.

英語が出来る人はPARIS MOUの公表している情報を読めるのでしょうが、出来ない人のために一部分を 説明します。

ISPSコードが実行されていない。船舶保安計画書及び履歴記録が本船にない。船舶へのアクセスポイントが 管理されていない。保安訓練(演習)が行われていない。制限区域がマークされていない。...

安全及びILO(国際労働機関)に関連する多くの不備が見つかった。...

ILO(国際労働機関)、第147(プロトコール1996)に基づき、労働時間及び休息時間が記録されていない。 北朝鮮と協議の上、ポート・ステート・コントロール(PSC)が妥当であると納得できるまでの修理を行った。 本船は、12日間の出港停止命令の後、イタリアのMarina di Carraraへ向けて出港した。

カナダのコーストガード(カナダのPSC) は問題がある船舶であれば2年でも3年でも出港停止命令を出している。

日本のポート・ステート・コントロール(PSC)がこのような対応を取ることはない。911日間も出港停止 命令など出さないであろう。 ILO(国際労働機関)、第147(プロトコール1996)に関してはチェックしていないし、 ISPSコードについてのチェックもどの程度までチェックしているのか疑問なところ。 サブスタンダード船又はサブシッピングの船は、ISPSコードで要求されるISSCを本船が持っていても 適切な審査も受けずに発給されている場合もあるので、PSCによる適切なチェックが必要である。しかし、 日本のポート・ステート・コントロール(PSC)はISMのチェックさえももあまり出来ていないので、 現状では適切なチェックは無理であろう。残念ながら一部の日本のポート・ステート・コントロール(PSC) 以外は、能力には問題があると言っても言い過ぎない状態なのである。反論があるポート・ステート・コントロール(PSC) は結果で見せてほしい。広警察、広島県警、広島地方検察庁は関係ないと他人事でいるかもしれないが、 これが現実なのである。原発、三菱、金融庁とUFJ問題にしても、検査や監査の甘さから問題が起こって いる。早く対処すれば問題は回避できかもしれない。しかし、日本は犠牲者が出るまで対応しない国なので 犠牲者や大きな被害がなければ、対応しない。残念なことである。日本のポート・ステート・コントロール(PSC) も拉致問題や北朝鮮問題がなければ、活動状況はもっと酷かったことに違いない。

日本もやっとメディア、自治体、国民からの不満から 2005年3月1日以降、「油濁損害賠償保障法」により総トン数100トン以上の 国際航海に従事する日本籍船舶及び日本に入出港する外国籍船舶にPI保険加入が義務付けられる ことが決まった。しかし、 国土交通省の説明は不親切な指示しかHPに記載されていない。 座礁船の放置問題の原因及び経緯を把握していないのか、無視しているようである。保安庁も 事故が起こる前にできる予防策の検討や問題をHPで書いているにもかかわらず、同じ組織内で フィードバックが出来ない非効率の状態である。事故が起こらないと訓練にならないと考えているとは 思えないが、同じ組織でコミュニケーションが取れていない事は確かであろう。

「日本の代表として第2回パリMOU・東京MOU合同閣僚級会議に 参加し、サブスタンダード船の排除についてのステートメントを表明した。」 岩崎忠夫大臣政務官は現状を知っているのだろうか。知らないのであろう。 知っていれば、もっと具体的な例を上げてサブスタンダード船の排除 に関して、現状の問題を説明し解決&改善案を提示できたかもしれない。

残念ながら、日本のPSC(外国船舶監督官)の平均的な能力向上が課題であろう。 もしかすると、サブスタンダード船の排除など関係なく、国際的な目標であるから 仕方なく検査を行っているのかもしれない。これでは、ホンジュラス→ベリーズ→ カンボジア→モンゴル&ツバルとサブスタンダード船が国籍を変えるだけで問題解決に なっていない。サブスタンダード船が入港したときに、厳しい検査を行い、厳しい処分を くだす。外国のように出港前に、是正させることを目指すべきだ。そうでなければ、 船の国籍、名前、所有者の会社名を変えて再入港してくる。この事は国土交通省も 把握しているだろう。把握していなければ、このHPは国土交通省にとって有益な情報 であろう。

国土交通省は厳しい検査と対応を実行してほしい。 「サブスタンダード船の排除についてのステートメントを表明」など何の役にも 立たない。このことをよく理解してほしい。

Lloyd's Register - Fairplay - のHPより

「UAEが問題があるとして特定の便宜置籍船(旗国)船舶の入港禁止を決定した」

UAE decision to ban FOC vessels causes concern

04-06-01 Following the surprise announcement that the UAE has decided to prohibit vessels flying certain flags of convenience (FOC) from entering UAE waters, concern within the local industry has been very evident, in view of the potential effect on business that a blanket ban will have. Owners, operators and service providers concerned with the flags in question are hoping that some relaxation on the original announcement will be forthcoming, especially with respect to newer tonnage and non-tanker vessels. This notwithstanding, it is believed that one major factor in the compilation of the blacklist is the ease by which entry to these registers may be obtained through the back door, and if the registries concerned were to impose effective self-regulation they might be able to reverse the situation. The flags of convenience that were originally listed are Albania, Honduras, Georgia, St Vincent and Grenadines, Mauritius, Cambodia, Comoros, Bolivia and Belize. There was subsequent confusion regarding the inclusion of Belize because the announcement had come by way of a press release, and the registry, Immarbe, claimed that there had been a mistake. However, a source within the Ministry of Communications confirmed that Belize was indeed included. The source also said that clarification and further details on the government decision would be forthcoming "very soon".

A canvas of 20 marine companies (of various disciplines) was undertaken, and its results gave a unanimous indication that the local industry hoped any clarification issued by the government would relax the ban, to allow all cargo, utility vessels and tugs to enter UAE waters, but to apply restrictions on tankers over 20 years old, or younger if circumstances dictated. Such regulation could be enforced through the Port State Control (PSC) system, which is already in process of implementation in UAE ports. One spokesman for an operator based outside the UAE, but with several vessels under the St. Vincent flag, said that they were urgently waiting for clarification before sailing any vessels into the UAE. Furthermore, since their tonnage was relatively new, in good condition and did not include any tankers, he added that their ships did not threaten the environment and the company was still "very confused" by the 'blanket' ban. The inclusion of certain registries on the blacklist has also stirred international interest with widespread coverage on the subject in the marine press.

The inclusion of St. Vincent and Comoros has been questioned, the former because of its size and relative reputation to others on the list, and the latter, which is based at Ajman, because of its small size and very recent introduction as an open registry, the first to be established for an Islamic country. In an interview, Akram Mohmud Shaikh, the Comoros Commissioner of Maritime Affairs said, "We need the support of the UAE in this issue and our Consul General will be meeting with senior government officials to discuss the matter. We are only just born eight months ago with only about fifty vessels now on our register, very few being tankers. We do not understand why we have been included on the list."

Source: Gulf News Online ||A pipeline bypassing Israel has substantial economic implications31-05-01 Egypt and Jordan's effort to circumvent Israel with a natural gas pipeline under the Gulf of Aqaba may cost the parties up to $ 500 mm, an industry analyst told. "The countries' strategic decision to bypass Israel will have substantial economic implications," Amit Mor, director of Amit Consulting & Enterprising told. "The decision was made for political reasons, and not economic ones. The chosen route of the pipeline will allow Jordan to reduce its dependency on Israel." Egypt and Jordan signed an agreement to construct a natural gas pipeline from Al-Arish in Egypt, to Taba, under the Gulf of Aqaba and finally to Amman. From there, extensions are to be built to Syria and Lebanon. The four countries established the Eastern Gas company to construct and operate the $ 300 mm investment. The agreed upon project was chosen over an option to run the pipeline from Egypt, through Ashkelon and on to Amman.

Circumventing Israel, he said, produces substantial additional costs, perhaps leaving the project economically unfeasible. "I'm not sure that the Al-Arish-Gulf of Aqaba plan is going to materialize," he said. "The second option of going through Ashkelon makes much more economic sense." Mor also said that he expects the proposed "pipeline for peace" project - slated to carry natural gas from Egypt to Israel -- to come to fruition despite Merhav's exit from Middle East Oil Refinery (MIDOR). "The pipeline for peace is a completely unrelated project and will not be affected by Merhav's sale. I believe that the Egyptians are going to go ahead with the pipeline." Merhav said that it has sold its 20 % stake in MIDOR, a joint Israeli-Egyptian oil venture.

Source: The Jerusalem Post Newspaper

新しい旗国:モンゴル フラッグは、ブラックリストに載るのか。 最近、モンゴル籍船舶が出港停止命令を頻繁に受けている。カンボジア 籍船舶の登録を行っていた会社が、モンゴル籍への登録を行っている ようである。これは、特定の組織がサブスタンダード船に関わっている ことを示すものではないだろうか。The Business times online editionの Shipping Timesには下記のような記事が載っていた。

Mongolia sets up shipping register
Registry based in S'pore with half-a-dozen ships

モンゴル籍船舶が出港停止命令を日本で頻繁に受けている。英語がわかる人は 上記の記事と現実との隔たりがあるとがわかるだろう。日本はカンボジア籍 の時と同じように野放しにするのだろうか。徹底的に検査を行い、国際条約を 満足しない状態で入出港を許可しないか、見守っていくしかないだろう。

欠陥船根絶で監査制度試行 日本の提唱受けIMO (共同通信)の記事を 読むと「国際条約の専門家や船舶検査官らを各国が派遣して監査チームを 結成し、海上人命安全条約や海洋汚染防止条約などに適合した国内法を 整備し、人員や設備などの十分な体制を取っているかを調べる。」と書かれて いる。人員や設備などの体制をチェックするよりも、問題のあるフラッグ (旗国)に登録されている船舶をどのように検査しているのか、検査報告書 と船舶の現状の違いについてどのような対応をしているのか。問題のある 検査会社に対する処分や制裁等を行っているかを確認するほうが良いであろう。 一般的に問題がある旗国でも規則等はあるのである。問題は、規則の厳守を 怠っているから問題なのである。また、問題を知っていながら放置している 旗国もある。また、PSCの能力のばらつきにより、サブスタンダード船が が問題を放置したまま入港を繰り返している場合もあるのである。

故意に問題を見逃している検査会社もあり、実際にこのような検査会社を 取締まらなければならない。現状は、野放し状態である。

また、日本周辺を航行する多くのサブスタンダード船の多くが、元日本国籍 で日本から輸出された事実にも注目しなければならないだろう。監査制度 を提唱するぐらいだから、これらの問題にも取組むと推測する。今後の活動 に注目したい。モンゴル籍の例のように、言っていることとやっている事が 全く違う場合もあるのである。効果を上げるにはどのようにすべきか考えて ほしい。今後の日本のPSCの活動に反映されることを祈るのみである。 多くのカンボジアやモンゴル籍船舶は問題を抱えたまま日本に入港している。 PSCは検査を行う時は、気まぐれで検査せずに、徹底的に検査してほしい。 船主、荷主、港湾関係者の圧力に負けずに、PSCの誇りを持ってUSコーストガード のように日本のPSCは他のアジアのPSCとは違うと知られるようになってもらいたい。 日本のPSCの活動に期待したい。

厳しい対応を取らないとサブスタンダード船がやって来る。 2005年3月1日から船舶汚濁損害賠償保障法が適用される。 下記に紹介されているような船舶は船主責任保険には入れないはずだから、適用後はこのような船舶は 入港できなくなるであろう。同情しているとサブオペレーションの船主やオペレーターの思う壺である。 日本はこれを教訓に、このような船舶の効率的な対応を考えるべきであろう。 犯罪者を捕らえると、刑務所を建設しないといけないから逮捕しないような非常識な考え方は 受け入れられないのと同じである。

追記ではあるが、「同運輸局の船舶安全検査で、国際条約に適合する救命艇がないことなどがわかり、出港が差し止められた。」 と書かれてある。救助艇を持っていなくとも入港している外国船舶は存在する。日本では 「伝馬船」 と呼ばれる。貨物船の場合、長さが85m未満であれば国際条約のSOLAS要求では救助艇でも 問題ない。日本に入港しているパナマ籍貨物船の中には、下記のボリビア籍貨物船「ヤン・ホー」 (1077トン)よりも大きい貨物船にもかかわらず、救助艇を積んでいない貨物船も入港している。 しかし、指摘を受けていないケースもある。これは中国運輸局の管轄する港でも見られた。 そうするに、ボリビア籍貨物船「ヤン・ホー」は運が悪とも思える。たまたま厳しいPSC(外国船舶監督官) にあったからボリビア籍貨物船「ヤン・ホー」がかわいそうなのか、本来、これぐらい厳しい対応を PSC(外国船舶監督官)すべきであるので当然なのであろうか。嘘を付き、PSCに謝って 出港していく船もいる。その後、船名や船籍を変えて再度、入港することがある。 日本は国連常任理事国になろうと思っているようであるが、この程度でも厳しい対応を取ってこなかった のである。北朝鮮問題で注目を受けるまで、北朝鮮籍の船舶に対しても適当な対応しかしてこなかった はずである。そのギャップが注目を浴びて少し変わったぐらいである。個人的には、このような 厳しい処置は当然のことであると思う。他のエリアのPSC(外国船舶監督官)の検査が甘すぎるのか、 知識不足なのである。この船の長さはいくらなのであろうか。長さによっては、救命艇は要求されない。 トン数がごまかしなのだろうか。1000トン程度で、85m以上の船はおかしいように思える。

外国船員15人、置き去り10カ月 小樽港 10/16/04(毎日新聞)

 北海道・小樽港で、ウクライナ人船員15人が乗り組んだ貨物船が、約10カ月にわたって足止めされている。安全基準を満たしていないとして国土交通省が改善命令を出し、出港を差し止めたが、船主が放置。船員たちは置き去りになった。計2000万円余の賃金も支払われておらず、家族との連絡も十分にできない状態が続いている。

 北海道運輸局や、船員らで組織する全日本海員組合(東京)などによると、ボリビア船籍の貨物船「ヤン・ホー」(1077トン)で、シニツィン・ビクトル船長(43)ら男性15人が乗り組む。

 昨年12月1日にロシア・サハリン州から冷凍カニなどを積んで入港。同運輸局の船舶安全検査で、国際条約に適合する救命艇がないことなどがわかり、出港が差し止められた。15人はその事実を知らされないまま、12月23日、それまでの船員と交代する形で、空路で北海道に入り乗船した。

 船舶代理店や海員組合が米国にいる船主に連絡を取っているが、倒産に近い状態で、改善に応じる様子はないという。ビクトル船長は「皆、借金をして仕事を見つけて来た。故郷には仕事がなく、給料をもらえずに帰国はできない」と話す。

 上陸はできるが、海員組合からの援助だけが収入源で、1日一人500円相当の食料で暮らす毎日。国際電話も月に1度がやっとだ。

 苦境を訴える日本語の看板を10月初旬に船首に掲げてからは、住民から果物や野菜をもらうようになった。機関士のフィシュチェンコ・セルゲイさん(36)は「日本人には心から感謝している。友好の気持ちも芽生えた。でも、家族と今後の生活が心配でたまらない」と話す。

 海員組合はこれ以上の生活は無理と判断し、船主に船を売却し未払い賃金に充てるよう勧めている。応じなければ、船員たちを近く帰国させる方針だ。一方、小樽市は、全員帰国で船だけ残ると港の管理上支障を来す懸念があるとして、管理要員を残すよう、船側に求めている。

<ボリビア船>乗組員15人、10カ月以上も足止め 小樽港 10/16/04(毎日新聞)

 北海道小樽港に昨年12月入港したボリビア船籍の貨物船が「船体の安全基準を満たしていない」として出港差し止めを受けたうえ、船主が船の所有を事実上放棄したため、ウクライナ人の乗組員15人が10カ月以上も足止めされている。15人は船内生活を余儀なくされているが、賃金は支払われず、日々の食料も不足がちで、関係者は対応に苦慮している。  この貨物船は「ヤン・ホー号」(1077トン)。昨年12月1日、ロシア・サハリン州のコルサコフ港からカニなど冷凍水産物約70トンを積んで小樽に入港した。直後の国土交通省北海道運輸局の船体安全検査で(1)救命ボートがない(2)脱出用消防設備がない(3)日本で通用する乗組員資格についてボリビア政府の裏書がない――などの不適合が指摘され、改善するまで出港が差し止められた。  シニーツィン・ビクトル船長(46)ら15人は同23日に交代要員として空路、道内入りした。ビクトル船長は早速、米国在住の船主に連絡したが、資金難を理由に改善措置を取らなかった。賃金や燃料費、生活費の送金もなく、訴えを受けた全日本海員組合(東京都港区)や国際運輸労連(ITF)が賃金などを工面するため船体を売却するよう求めたが、船主側は26年前に建造された老朽船に法外な値段をつけ、商談に至っていないという。  現在は連絡も途絶えてしまい、同海員組合は「船主としての責任を放棄し、モラルもない」と船主を厳しく批判。「乗組員の健康状態も心配。人道的立場から見過ごせない」と、組合員から旅費をカンパで集めるなどして乗組員を帰国させたい意向だ。しかし、15人は「本国で借金をして来た。手ぶらで帰っては生活できない」と途方に暮れている。  港湾管理者の小樽市は早期解決を求めているが、船体が放棄された最悪の場合、船主に代わって処分する代執行も検討する。【西端栄一郎】

UK P&I CLUBによると、オーストラリアでは、2001年4月6日以降、保険証明書を所持する タンカーを除く総トン数400トン以上の船舶は、保険証明書を所持しなければならないと 書いています。日本はやっと、来年に 船舶油濁損害賠償保障法:2005年3月1日適用 します。

下記は、 船主責任保険:P&I(Protection & Indemnity)に船舶が加入しているか、 AMSA(オーストラリアのPSCはAMSAの管轄) がチェックした書類のコピーである。

座礁船や放置船で困っている自治体、困ったことがある自治体、心配している自治体は、国土交通省が 船舶油濁損害賠償保障法:2005年3月1日適用 を確認するために、オーストラリアのようなシステムを取るのか問合せをすべきである。。 国土交通省が本当に実行するのか?国連常任理事国を目指す国としては、これぐらいは実行すべきであろう。 オーストラリアで実際にAMSAがチェックしているのである。日本に出来ないことはない!!

違反船に処罰を!("PUNISHING THE SUBSTANDARD") Written and presented by: Clay Maitland, Managing Partner Register IRIのホームページより

There are people missing from this room. Look about the room, and you will see not one chartering manager, and no one from a shipowner’s accounting department. And yet, wherever one looks, outside of this room, one sees that decisions are driven by these very people, in other words, by cost. So, how do we make quality a determinant factor in pricing?

One solution, both drastic and superficially attractive, would be to introduce a large economic penalty factor, spread widely across the industry. “Make the enabler pay, for damage and loss of life. Identify him, them or it, end limitation of liability, and extend it (liability) to charterers, brokers, bankers, underwriters, classification societies?and, oh, yes, ship registries.” But what would the effect of this be, assuming it could really happen?

It might make quality a paying proposition, but it would also discourage investment. Charterers?not to mention cargo interests other than charterers?and underwriters, and lenders, may be impervious to such things as “grey lists”, detentions and the like. But the extension of liability, to them, would get their attention. Is this the best way to cleanse our industry’s tarnished image?

Yes, the “substandard” must be punished.

And, no, detentions are not enough?not that they don’t help. But could “making the enablers pay” be a cure worse than the disease?

As any competent lawyer can tell you, it is easy to inflict economic pain. And economic pain would, indeed, get the attention of those people, outside of this room, who count the euros, who look at the numbers, and who ultimately decide whose ship to charter, to mortgage, to insure, and so forth.

And, a subject very dear to me and my colleagues at IRI: The choice of a vessel’s registry can and must be made an important economic factor, so that appraising its quality; judging the standards by which it is built, crewed and maintained; have economic impact on these interested parties. If we do make registry or “flag” into a more aggressively examined test, for quality,--something we could do if the IMO’s “voluntary” audit scheme becomes compulsory, and if we begin to actively punish the substandard, phony, flags, we could find a way to an economic impact on the operators, the “enablers”, the users, of substandard shipping.

Because shipping is often perceived to be a boom-and-bust, highly volatile form of investment (and the current capesize boom may seem to be an example), it has not attracted the kind of capital investment that is needed to train better crews, and to build, maintain, and operate better ships. Shipping has, traditionally, been down through the years the home of many “marginal”, fly-by-night operators. However, new rules on single-hulled vessels; regulation of maritime security; of liner conferences; oversight of flag states, which I have mentioned; audit of classification societies (I would suggest we need fewer of both class societies and registries), and, again, the “naming and shaming” of the banks, classification societies, underwriters, brokers and charterers who deal in “trash tonnage” and “trash registries”, are making and in future will increasingly make shipping an industry in which quality does pay. I am convinced of that.

Finally, there is something more that we need to change: the industry’s ancient and honourable tradition of polite silence, or omerta, in the face of facts that need fixing. Such is the case of naming, and blaming, these “substandard”, or “trash” operators, and those who use them, pay them, finance them, inspect and classify their ships?and turn a blind eye to them.

Should not those others, when something goes wrong, also be required to pay? Let us try to eliminate this tradition of “enabling” the substandard, without wrecking the industry’s access to finance and insurance, in the process.

That, as we at International Registries see it, is the critical task before us. If, for example, in the case of the PRESTIGE, the American Bureau of Shipping is held liable for damages, to the extent that it ceases to be effective, or if even its survival is placed in doubt, the destructive consequences will be enormous. Clearly, ABS is not an “enabler” of substandard tonnage; however, the example now before us should be a warning not to throw the industry’s baby out with the bathwater.

What we can, I think, see happening is a regime that would penalize the private sector to a greater degree than is now the case, for the, in effect, subsidy of the substandard sector. There are two specific parts of the industry where this might be successful: insurance and banking. Very few owners or operators can survive in today’s business environment without subsidy or support from those two components. Up to now, many marginal operators have managed to find friendly or sheltering support from those two areas. If money is not available to subsidize the substandard, many of the regressive practices that haunt us will undoubtedly disappear.

似たような問題でしょうか。

主要検査のほとんどで不正

京都民医連中央病院の検査虚偽報告及び不正請求に関する徹底究明を求める決議

虚偽の食品表示にはより厳しい罰則規定を設けるべき?

不正はいろいろな組織で存在する!

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